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動詞「是」による述語強調・事実確認と譲歩の用法
動詞や形容詞の直前に是(shì/〜である)を置き、強く発音すると、「確かに〜だ」「本当に〜する」と事実を肯定・確認する強調表現になります。述語を否定せずに一旦事実として認めた上で逆接へ繋ぐ「譲歩」の文脈でも頻出します。
- 述語の前に「是」を置き強く読むと、「確かに〜だ」と事実を確認・強調できます。
- 「是〜,但是…」の形で、事実を一度認めてから逆接へ繋ぐ「譲歩」を表せます。
- 同一語を挟む「A是A,但是…」は、日常会話で角を立てずに反論する定番表現です。
先に読むと分かりやすい: 中国語「是…的」構文による強調のルール逆接・転折を表す「虽然…但是…」等
述語を強調する「是」の基本機能と事実確認
述語動詞の直前に是(shì/〜である)を挿入し、この是を強く発音することで、「確かにその行為を行う」「その事実は間違いない」と述語の内容を確認・強調できます。話し手自身の強い意志や、相手の疑念を打ち消して事実を断定するニュアンスを持ちます。
この文では、助動詞要(yào/〜するつもりだ)の前に是が置かれています。単に予定を述べる明天我要去(明日は行きます)に比べて、「行くか迷っているのではないか」「行かないのではないか」という相手の疑いに対して、「確実に予定通り行く」と事実を念押しする響きが生まれます。
会話で相手の発言を受けて「そうなんです、確かに〜なんです」と同調・確認する際にも多用されます。
通常の予定文
- 例文:明天我要去
- 意味:明日は行きます
- 単に自分の予定を述べる表現
強調の「是」を用いた文
- 例文:明天我是要去
- 意味:明日は確かに行くつもりです
- 相手の疑いを打ち消して事実を断定
- 「是」を強く発音する
助動詞の前に「是」を置くことで、疑念を打ち消し事実を念押しするニュアンスになります。
通常の判断動詞と強調の「是」の構造比較
中国語学習の初期に習う是は、名詞と名詞を結んで「主語=述語」を表す判断動詞です。一方、強調の是は述語(動詞句・形容詞句)の前に置かれる副詞的な働きを持ちます。両者の構造的な違いを整理して理解することが重要です。
表は横にスクロールできます →
| 分類 | 文構造 | 意味・役割 | 例文 |
|---|---|---|---|
| 判断動詞の是 | 主語 + 是 + 名詞句 | 主語の属性や身分を定義する(A=B) | 他是老师。 彼は教師です。 |
| 動詞強調の是 | 主語 + 是 + 動詞句 | 動作・意図が事実であることを強調する | 我是去过那儿。 あそこには確かに一度行きました。 |
| 形容詞強調の是 | 主語 + 是 + 形容詞句 | 状態・性質が客観的な事実だと確認する | 这儿是冷。 ここは確かに寒いですね。 |
強調の是は取り除いても文の文法関係が崩れません。文から是を抜いても意味が通じる場合は、強調・事実確認の是であると判断できます。
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形容詞の前に置く「是」の事実確認用法
形容詞述語文において、程度副詞の很(hěn/とても)などを置かずに是(shì/〜である)を置く場合も、客観的な事実の確認・承認を表します。話者がその状態をすでに認識しており、「言われてみれば確かにそうだ」「なるほど事実だ」と同意する場面に適しています。
这件衣服是贵,但质量很好。
この服は確かに高いですが、品質はとても良いです。
形容詞の前に置く是には、主観的な感情を排して「その性質が存在すること」を冷静に事実として認める響きがあります。単に程度を強める很や非常(fēicháng/非常に)とは異なり、聞き手と共有している情報や目の前の事実を肯定するニュアンスを持ちます。
「是〜,但是…」を用いた譲歩の文型
事実を強調する是(shì/〜である)は、逆接の接続詞である但是(dànshì/しかし)や可是(kěshì/しかし)と連動して、「確かに〜ではあるが、しかし…」という譲歩構文を形成します。相手の主張や客観的事実を一度受け入れた上で、本題となる主張を述べる際に多用されます。
我是喜欢他,可是不能跟他结婚。
私は確かに彼が好きですが、彼と結婚することはできません。
这个方法是有效,不过成本太高了。
この方法は確かに効果的ですが、いささかコストが高すぎます。
前半部分で是を強く発音することで「その事実は100%認める」という態度を明確にし、後半の可是以下で本当に伝えたい制約や反対意見を強調する効果が得られます。ビジネス交渉や説得の場面でも非常に役立つ表現技法です。
「是」を強く発音し、その事実は100%認める態度を示す
「但是」や「可是」「不过」などの接続詞を置く
本当に伝えたい制約や反対意見を述べる
一度事実を「是」で認めてから、逆接の接続詞を用いて本題の主張を展開します。
述語反復型の譲歩構文「A 是 A,但是…」
同一の動詞や形容詞を是で挟むA 是 A,但是…(A shì A, dànshì…/Aなのは確かにAだが、しかし…)という構文は、中国語の日常会話において非常に頻出する譲歩パターンです。
去是去,不过我只能待一个小时。
行くのは確かに行きますが、1時間しかいられません。
学是学过,可是都忘了。
勉強したことは確かにありますが、すっかり忘れてしまいました。
この構文では、反復されるAにその単語の肯定的な側面が凝縮され、「その点については否定しない」という含みが明確になります。前節の「主語+是+述語」の形よりも口語的で、相手の提案に対して部分的に同意しつつ角を立てずに反論したい場合に重宝します。
好是好,但是太贵了。良いのは確かに良いけれど、高すぎます。
同一の述語を「是」で挟み、肯定的な側面を認めた上で後半に反論を続けます。
発音の要点と否定・疑問における注意点
強調・事実確認の是(shì/〜である)を自然に運用するためには、発音と否定の形式に注意を払う必要があります。通常の判断動詞の是は軽く読まれることも多いですが、強調を表す場合は必ず第4声の強勢を明確に置いて発音します。
事実の強調全体を否定して「確かに〜というわけではない」とする場合は、不是(bú shì/〜ではない)の形を用います。
我也不是不赞成,只是有些担心。
私も別に賛成しないわけではないのですが、ただ少し心配なのです。
また、「〜的」を伴う是……的(shì...de)構文(過去の動作の時・場所・手段などを強調する構文)とは明確に区別してください。事実確認の是は文末の的を必須とせず、動作そのものや状態の成立事実そのものに焦点を当てます。
確認問題(5問)
次の空欄に入る最も適切な語を選びなさい。 「这个方法( )有效,不过成本太高了。」
答えと解説
正解: 是
「有効であることは認めるが」と一度事実を認めて譲歩し「不过」へ繋げるため、「是」が適切です。文中の「是」が【述語の強調・事実確認】として使われている文はどれですか。
答えと解説
正解: 这儿是冷。
「这儿是冷」の「是」は形容詞の前に置かれ、「ここは確かに寒い」と事実を確認・強調しています。同一の述語を反復して譲歩を表す文「好是好,但是太贵了。」の意味として最も適切なものはどれですか。
答えと解説
正解: 良いのは確かに良いけれど、高すぎます。
「A是A,但是…」は「Aなのは確かにAだが、しかし…」と肯定的な面を認めた上で反論する構文です。強調・事実確認の「是」の発音や用法に関する説明として、【誤っているもの】を1つ選びなさい。
答えと解説
正解: 強調の「是」を取り除くと文の文法関係が崩れてしまう。
本文にある通り、強調の「是」は文から取り除いても文法関係が崩れず意味が通じます。「明天我是要去。」という文のニュアンスとして最も適切なものはどれですか。
答えと解説
正解: 明日は確実に行くつもりだと疑念を打ち消して念押ししている。
助動詞の前に「是」を置くことで、「行かないのでは」という相手の疑念を打ち消し事実を念押しします。
よくある質問
- Q. 強調の「是」と「是……的」構文の違いは何ですか?
- 「是……的」はすでに起きた動作の「いつ・どこで・どのように」といった状況の詳細を焦点化します。一方、本稿の「是」は述語の直前に強勢を置き、「確かに〜する/〜だ」と動作や性質の成立事実そのものを確認・強調します。
- Q. 強調の「是」は会話で省略しても通じますか?
- 文法的には「是」を省略しても基本の意味は成立します。ただし、「是」を省くと「確かに〜だ」「疑いなく〜だ」という話者の強い確信や相手への念押し、あるいは譲歩のニュアンスが消え、単なる平叙文になります。
- Q. 「好是好」のような重複構文で名詞は使えますか?
- 「A 是 A」の構文には主に形容詞と動詞が入ります。「便宜是便宜」(安いのは確かに安い)、「去是去」(行くのは行く)のように述語成分を用います。名詞をそのまま反復して譲歩を表す形は一般的ではありません。
2026年9月30日更新・モチタン辞典編集部
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