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動量詞「次・遍・回・趟」の違いと動作の回数の表し方
動作の回数を表す中国語の動量詞は、回数そのものを表す次(cì/回)、最初から最後までやり遂げるプロセスを表す遍(biàn/回・通り)、口語的で日常会話に多い回(huí/回)、場所の往復を伴う移動を表す趟(tàng/回・往復)、食事や叱責などの区切りを表す顿(dùn/回・度)に分かれます。
- 動作の回数を表す動量詞は、「次」「遍」「回」「趟」「顿」を性質に合わせて使い分けます。
- 「次」は回数そのもの、「遍」は最初から最後までの一通りのプロセスを数えるときに用います。
- 動量詞の置く位置は、目的語が一般名詞・人称代名詞・場所名詞のどれかで語順が変わります。
先に読むと分かりやすい: 中国語の語順のルール重要量詞(名量詞)の使い分けと一覧
動作の回数を数える5大動量詞の基本一覧
中国語で動作の回数を数える語を「動量詞」と呼びます。日本語ではすべて「〜回」と訳せますが、中国語では動作の性質や範囲によって用いる単語が明確に区別されます。主要な5つの動量詞の特徴は以下の通りです。
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| 動量詞 | ピンイン | 主な意味・ニュアンス | よく使われる動詞 |
|---|---|---|---|
| 次 | cì | 動作の回数を客観的に数える(最も汎用的) | 去(qù/行く)、来(lái/来る) |
| 遍 | biàn | 最初から最後まで一通り行う全プロセス | 看(kàn/読む・見る)、听(tīng/聴く) |
| 回 | huí | 動作の回数(主に口語、次に近い) | 想(xiǎng/考える)、见(jiàn/会う) |
| 趟 | tàng | 場所を行き来する往復・移動の回数 | 跑(pǎo/走る・出向く)、走(zǒu/歩く) |
| 顿 | dùn | 食事や説教・暴行などのひとまとまりの行為 | 吃(chī/食べる)、骂(mà/叱る) |
日常会話や筆記試験では、動詞が持つ意味合いと動量詞の相性を正しく見極めることが重要です。
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万能の「次」と口語的な「回」の使い分け
次(cì/回)は、書き言葉でも話し言葉でも使える最も汎用的な動量詞です。動作が繰り返される客観的な回数を示すため、原則としてあらゆる動作に接続できます。
一方、回(huí/回)は北方方言に由来する口語表現です。意味としては次とほぼ同じですが、改まった場面や文章語には適しません。日常会話で「もう1回言って」「2、3回会った」のように軽く言う場合に好まれます。
注意点として、順序を表す序数詞(第一、第二など)を伴う場合は、原則として次を用います。例えば「1回目」は第一次(dì-yī cì)と言い、第一回(dì-yī huí)とすると章回小説の「第1章」のような特殊な意味になります。
次(cì)
- 書き言葉でも話し言葉でも使える
- 原則としてあらゆる動作に接続可能
- 客観的な回数を示す万能表現
- 序数詞と接続可能(第一次=1回目)
回(huí)
- 北方方言に由来する口語表現
- 改まった場面や文章語には不向き
- 日常会話で軽く言う際に好まれる
- 第一回とすると章回小説の「第1章」
意味はほぼ同じですが、使用場面や序数詞との接続に明確な違いがあります。
プロセス重視の「遍」と単純回数の「次」の違い
学習者が最も混同しやすいのが次(cì)と遍(biàn)の違いです。次は動作の最初から最後まで完了したかどうかを問わず、「その行為に何回着手したか」を数えます。これに対し、遍は「最初から最後まで完全にやり通した」というプロセス全体を1回と数えます。
| 項目 | 次(cì) | 遍(biàn) |
|---|---|---|
| 焦点 | 行為を行った事実・回数そのもの | 開始から終了までの一通りのプロセス |
| 途中で中断した場合 | 1回と数えられる | 1回(一遍)とは数えられない |
| 本を途中で閉じた読書 | 看了一次(1回読んだ) | —(使えない) |
| 映画を全編鑑賞 | 看了一次(1回見た) | 看了一遍(最初から最後まで1回見た) |
以下の2文を比較すると、ニュアンスの差がはっきり分かります。
这本书我看了一次,但没看完。
この本を私は1回読み始めましたが、読み終わりませんでした。
这篇课文我看了一遍。
この本文を私は最初から最後まで一通り読みました。
移動の往復を表す「趟」の用法
趟(tàng/回・往復)は、人や乗り物が特定の場所へ行って戻ってくる「往復・移動」を数える動量詞です。去(qù/行く)、来(lái/来る)、跑(pǎo/走る・出向く)などの移動動詞と結びつきます。
为了办签证,我跑了一趟大使馆。
ビザの手続きのために、私は大使館へ一足伸ばして行ってきました。
次を使っても移動の回数を表せますが、趟を使うと「足を運んだ」「骨を折って往復した」という行程の実感が加わります。
我去了一趟洗手间。
私はトイレに(行って戻って)きました。
乗り物の便を数える際にも使われ、最后一趟车(zuìhòu yí tàng chē)で「最終電車・バス」という意味を表します。
食事や感情の発露を表す「顿」の用法
顿(dùn/回・度)は、主に「食事」や「言葉・態度による感情的な行為(叱る・殴る・説教するなど)」のひとまとまりを数える動量詞です。
食事に関しては、朝昼晩の規則的な食事を数える標準的な単位です。
また、骂(mà/叱る・罵る)、打(dǎ/殴る)、说(shuō/説教する)などの動詞と組み合わさると、「ひとしきり〜する」「手ひどく〜する」という意味になります。
このように、時間的なまとまりや区切りのある出来事には次ではなく顿を選ぶのが自然です。
食事の回数
- 朝昼晩の規則的な食事
- 一天吃三顿饭(1日3食)
感情的な行為・出来事
- 叱る・罵る(骂)
- 殴る(打)
- 説教する・批判する(批评)
「顿」は規則的な食事と、感情を伴うひとまとまりの行為に対して使われます。
動量詞と目的語の位置関係(語順ルール)
動量詞を文に組み込む際、動詞の目的語が「一般名詞」「人称代名詞」「場所・事物」のどれに該当するかによって語順が変化します。基本規則は以下の通りです。
1. 目的語が一般名詞の場合
一般名詞は動量詞の後ろに置くのが基本です。ただし、目的語を動詞の直後に置く語順も許容されます。
2. 目的語が人称代名詞の場合
目的語が我(wǒ/私)、你(nǐ/あなた)、他(tā/彼)などの人称代名詞の場合、動量詞は必ず代名詞の後ろに置きます。
我找过他三次。
私は彼を3回訪ねたことがあります。
3. 目的語が場所名詞の場合
我去过三次北京。/我去过北京三次。
私は北京に3回行ったことがあります。
確認問題(5問)
「最初から最後まで一通りやり通した」というプロセスを表す動量詞はどれですか。
答えと解説
正解: 遍
「遍」は開始から終了までの一通りの全プロセスを数える動量詞です。途中で中断した場合は使えません。空所に最も適した動量詞を選んでください。 我跑了一( )大使馆。 (ビザ等のため大使館へ一足伸ばして行ってきました)
答えと解説
正解: 趟
「趟」は特定の場所へ行って戻ってくる往復や移動の回数を数える動量詞で、「跑」など移動動詞と結びつきます。目的語が人称代名詞(他)の場合の語順として、本文のルールに基づき正しいものはどれですか。
答えと解説
正解: 我找过他三次。
目的語が「我・你・他」などの人称代名詞の場合、動量詞は必ず代名詞の後ろに置くルールになっています。動量詞「顿」の使い方として、本文の説明に合致しないものはどれですか。
答えと解説
正解: 本を最初から最後まで通して読んだ回数を数える
本を通読した回数は「遍」を用います。「顿」は食事や、叱責・説教など感情的なひとまとまりの行為に使います。「次」と「回」の違いについての記述で、本文に照らして【誤っているもの】を選んでください。
答えと解説
正解: 順序を表す序数詞(第一など)と組み合わせる場合、原則として「回」を用いる
序数詞を伴う場合は原則として「次」を用います。「第一回」とすると章回小説の「第1章」のような特殊な意味になります。
よくある質問
- Q. 「再看一次」と「再看一遍」はどう違いますか?
- 「再看一次」は単にもう1度見直す行為を指し、部分的な確認も含みます。一方の「再看一遍」は最初から最後までもう1通り全部見直す・読み通すことを意味します。
- Q. 「趟」は片道だけでも使えますか?
- 「趟」は原則として行って帰ってくる往復の移動を指します。ただし、定期運行している電車やバスなどの「便」を数える場合は片道の便に対しても「一趟车」と用いることができます。
- Q. 人称代名詞を動量詞の後ろに置くことはできますか?
- できません。「看了一次他」のような語順は非文(誤り)です。人称代名詞が目的語の場合は、必ず「看了他一次」のように動詞と動量詞の間に代名詞を挟みます。
2026年9月30日更新・モチタン辞典編集部
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