「悪党」はフランス語で何と言う?

「悪党」に相当するフランス語は文脈によって異なります。裏社会で生きる犯罪者やギャングを指すなら truand が最も一般的です。一方、道徳的に卑劣で人を騙すような悪党には crapule を使い、古典や物語に出てくる極悪人・悪漢を表現するなら文語的な scélérat を選びます。

使い分け

  • truand

    裏社会の犯罪者やギャングを指します。組織犯罪に関わる無法者というニュアンスで、映画や小説でも頻繁に使われます。

    La police a arrêté une bande de truands.

    警察は悪党の一味を逮捕した。

  • crapule

    人間性が下劣で信用できない悪党を軽蔑して呼ぶ語です。日常会話の口語で、倫理観のない卑劣漢に対して用います。

    Ce type est une vraie crapule.

    あいつは正真正銘の悪党だ。

  • scélérat

    大罪を犯すような邪悪な人物を指す改まった文語です。現代では劇や古典文学、あるいは芝居がかった表現で見られます。

    Le héros a vaincu le scélérat.

    主人公はその悪党を打ち倒した。

よくある間違い

  • ✕ Il est un crapule.

    ○ C'est une crapule.

    crapule は文法上常に女性名詞のため、男性を指す場合でも冠詞は une を用います。

「悪党」のよくある質問

Q. 映画や漫画の「悪役」は何と言いますか?
作品内の「悪役」には méchant を使うのが自然です。「悪役を演じる」なら jouer le rôle du méchant と言います。truand は物語設定上の裏社会の人物を指す場合に使われます。
Q. 親しい間柄で冗談で「悪党め」と言うには?
憎めないいたずらっ子や要領のいい人を親しみを込めて呼ぶときは、fripon や coquin が適しています。crapule などの強い語を不用意に使うと本気の罵倒に聞こえるため避けます。

truand

意味

  • 男性名詞 悪党あくとう
  • 名 ごろつき
  • 名 チンピラ
truandのイラスト

例文

Ce truand m'a volé mon portefeuille.

その悪党が私の財布を盗んだ。

Le truand a disparu avant l'arrivée de la police.

その悪党は警察が到着する前に姿を消した。

コアイメージ

路上や狭い裏通りで人をだまして金品を奪うごろつきの姿

関連語

使い方

類義語との違い

truand: 路上や裏通りで人をだまして金品を奪う、ごろつきの悪党のこと。
voyou: 乱暴で人を脅したり暴力をふるったりする、不良やごろつき。
voleur: 他人の物をこっそり取ったり盗んだりする人。
escroc: うまい話や偽りで人から金をだまし取る詐欺師。
bandit: 武器や暴力で人をおどして金品を奪う強盗やならず者。

フランス語での定義

Nom familier désignant une personne malhonnête qui commet des vols, des escroqueries ou d'autres actes de délinquance de petit calibre.

語源

中世フランス語の truant(放浪者・乞食)に由来し、関連する動詞 truander(だます・搾取する)と語を共有して、近代には『悪党』の意味で定着した。

コラム

  • 口語で侮蔑的な語であり、見知らぬ相手に向かって使うと攻撃的に聞こえることがある一方、友人同士の冗談や犯罪談を語る場面で使われることが多い。

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crapule

意味

  • 女性名詞 悪党あくとう
  • 名 ろくでなし
  • 名 ならず者
  • 名 ごろつき
crapuleのイラスト

例文

Ne fais pas confiance à cette crapule.

あの悪党を信用するな。

Il a toujours été considéré comme une crapule par les voisins.

近所の人たちは彼をいつも悪党だと見なしていた。

コアイメージ

良心を持たず人を平気で傷つける信用できない人物。

関連語

使い方

類義語との違い

crapule: 良心がなく他人を平気で傷つける、信用できない人間。
voyou: 乱暴な振る舞いや暴力をふるうことが多い人。
escroc: 人をだまして金品を奪う詐欺師や悪徳商人。
voleur: 他人の物を盗む人。
criminel: 重大な犯罪を犯す人。

フランス語での定義

Nom familier et péjoratif pour une personne sans scrupules qui commet des actes méprisables, proche de « voleur » ou « gouape » dans son registre insultant.

語源

ラテン語のcrapula(過度の飲食や放蕩を指す語)に由来し、不道徳な行為を表す意味が派生してから、人間の性格や行動を非難する語としてcrapuleが用いられるようになった。

コラム

  • 軽い悪さを指す場面でも用いられることはあるが、意味が強く侮蔑的であるため初級の会話では使わず意味を理解しておくにとどめるのが安全である。

scélérat

意味

  • 男性名詞 悪党あくとう
  • 名 悪者
  • 名 ならず者
scélératのイラスト

例文

Cet scélérat a volé mon portefeuille.

この悪党が私の財布を盗んだ。

Espèce de scélérat, rends-moi mon portefeuille.

この悪党め、私の財布を返せ。

コアイメージ

他人に害を与えるために故意に悪事を働く人

関連語

使い方

  • espèce de scélérat

    この悪党め

  • sale scélérat

    卑しい悪党

  • ce scélérat

    この悪党

類義語との違い

scélérat: 書き言葉で、他人に害を与える目的で故意に悪事を働く人を強く非難する語
voyou: 暴力や乱暴な行為で他人を脅かすことが多い粗暴な人
malfrat: 犯罪行為で利益を得るために悪事を働く人
criminel: 法律に反する犯罪行為を行う人
escroc: 人をだまして金品を奪う詐欺師

フランス語での定義

Personne qui commet des actes immoraux ou illégaux et qui nuit délibérément aux autres.

語源

ラテン語の scelus(「罪」)に由来する scĕlĕrātus(「罪を犯した」)が古フランス語を経て変化した語で、元来は罪を犯す者を指し、現代仏語で悪党の意味を持つようになった。

コラム

  • 書き言葉的で強い非難を含むことが多く、日常会話ではvoyouやmalfratなどより口語的な語がよく使われる。

「悪党」は英語では

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