ほとんど
「ほとんど」はドイツ語で何と言う?
「ほとんど」を表す語として日常で最も一般的なのは beinahe や praktisch です。これらは客観的な数値や状態に使う nahezu、実質的な同等さを表す quasi、驚きを伴う文語的な schier など、文脈や文体(日常会話か書き言葉か)によって使い分けられます。
使い分け
- praktisch
日常会話でよく使われ、「実際問題として」「実質的には」という意味合いを含んだ「ほとんど」を表します。
Ich bin mit der Arbeit praktisch fertig.
仕事はほとんど終わりました。
- nahezu
書き言葉や公の場で好まれ、数値や割合が「ほぼ100パーセントに近い」状態を客観的に表します。
Der Saal war nahezu voll besetzt.
会場はほとんど満席でした。
- beinahe
会話・文章ともに使われ、「もう少しでそうなりそうだった」という未遂のニュアンスをよく伴います。
Ich hätte den Zug beinahe verpasst.
私はもう少しで電車にほとんど乗り遅れるところでした。
- quasi
「いわば」「実質上は」といった意味で、厳密には違うものの実質同じとみなす場面で使われます。
Er ist quasi der Chef des Hauses.
彼が実質上、その家のほとんど主のようなものです。
- schier
文語的な表現で、「ほとんど〜と言ってもいいほど」と限界に近い状態を強調し、驚きなどを表します。
Das ist schier unmöglich.
それはほとんど不可能です。
よくある間違い
✕ Ich habe fast kein Geld praktisch.
○ Ich habe praktisch kein Geld.
副詞として機能するため、修飾したい語(ここでは否定語)の直前に置きます。
「ほとんど」のよくある質問
Q. fast と beinahe の違いは何ですか?
Q. 「ほとんどの人」はどう表現しますか?
例文
コアイメージ
ほぼそうだと判断して先に話を進める評価の感覚
関連語
使い方
類義語との違い
praktisch: ほとんどそうだと判断して先に話を進める気持ちを表す
fast: 残りがわずかでほとんどその状態であることを表す
beinahe: ごく近いところまできていてほとんどそうなることを表す
quasi: 厳密ではないが実質的にほとんどそうであることを示す
nahezu: ややかたい場面でも使えるほとんどを表す
ドイツ語での定義
Praktisch (Adv.) heißt 'so gut wie' beziehungsweise 'nahezu' und dient oft als knappe Einschätzung; in der gesprochenen Sprache kann es auch die Bedeutung von 'eigentlich/tatsächlich' annehmen.
語源
praktischは、古語のpraktikosにさかのぼりラテン語practicus、さらに仏語pratiqueを経て入り、もとの『実用的』意味から程度を示す副詞用法に広がった
コラム
- 口語で評価や即時判断を示すことが多く、フォーマルな場や明確さが要る場面では 'nahezu' や 'fast' を使うと伝わりやすい

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例文
コアイメージ
完成にとても近いが小さな隙間が残る状態
関連語
使い方
-
nahezu täglich
ほとんど毎日
-
nahezu ununterbrochen
ほとんど途切れず
類義語との違い
nahezu: 書き言葉に多く見られ、ある状態がほぼ成立しているが完全ではないことを表す語
fast: 会話でよく使われ、量や程度がほとんど同じであることを示す語
beinahe: ほとんど達成されているか起きそうになっていたことを示す語
ドイツ語での定義
nahezu bedeutet fast; etwas ist so gut wie vollständig, es fehlt nur ein sehr kleiner Teil.
語源
nahezuは、'nahe'(近い)と前置詞'zu'の結びつきから生じ、'nahe zu'のような連続表現が縮まり副詞化して現代の「ほとんど」の意味になった
コラム
- 数量や割合を述べるときに自然に使え、口語では 'fast' に置き換えられることがあるが、書き言葉でよく見られる表現である
例文
コアイメージ
ゴール直前でつまずきそうな選手の場面
関連語
使い方
類義語との違い
beinahe: 結果的には起きなかったがもう一歩で起きそうだった出来事を伝える
fast: 残りがごくわずかで大部分がそうである状態を示す
knapp: ごくわずかな差や時間で結果が変わるような状態を示す
so gut wie: 実際には違いがあるが事実上ほとんどそうである状態を表す
praktisch: 実際的な観点でほとんどそうであると見なせる状態を示す
ドイツ語での定義
Drückt aus, dass etwas knapp vor dem Eintreten stand oder nur wenig fehlte.
語源
beinaheは、bei+naheの合成から生まれ、中高ドイツ語の表記(be nahe, bi naheなど)を経て一語化し、近さを表す語が転じて『ほとんど』の意味を持つようになった。
コラム
- 日常会話では 'Beinahe hätte er den Bus verpasst' のように、実際には起きなかったがほとんど起こっていた出来事を簡潔に伝える表現として使うと分かりやすくなる。
例文
コアイメージ
断定を避けて『いわば』と一歩引いて示す表現の軸
関連語
使い方
類義語との違い
quasi: 断定を和らげていわばほとんどそうだと示す副詞
sozusagen: 言い換えや例えの前置きとしていわばと示して断定を弱める表現
fast: 数量や状態がほぼ限界に達していてほとんどそうであることを表す副詞
praktisch: 事実上または実際上ほとんどそうであると見なす場合に用いる副詞
beinahe: あと少しでそうなるという印象を伴いほとんどそうであることを示す副詞
ドイツ語での定義
Ein Adverb, das ‚gewissermaßen‘ oder ‚sozusagen‘ im Sinne von ‚in gewissem Maße; praktisch‘ verwendet wird
語源
quasiは、ラテン語quasi(als ob, wie wenn)から来ており、元来の意味は『まるで〜のように』『ある程度』で、近代以降のドイツ語で副詞的に使われるようになった
コラム
- 会話ではsozusagenやpraktischとほぼ同じ場面で用いられて意味の強さが文脈で変わるため、何をどの程度曖昧にしているか文脈で示す必要がある
例文
コアイメージ
ほぼ満たされているが形式上まだ完全ではない余地が残る状態
関連語
使い方
-
schier unmöglich
ほとんど不可能だ
-
schier unglaublich
ほとんど信じられない
-
schier endlos
ほとんど果てしない
類義語との違い
schier: ほとんどに達しているが形式的には完全でない余地がわずかに残ることを強調して言うかたい副詞
fast: 日常会話でよく使われ、ほとんどの意味を表す口語の副詞
praktisch: 事実上ほとんどそうであることを示す口語的な副詞
beinahe: ほとんど実現しかけていた状態を表す副詞
nahezu: 量や程度がほとんど満たされていることを示すややかたい副詞
ドイツ語での定義
Adverb, nahezu; drückt aus, dass etwas beinahe vollständig ist und oft in gehobener oder schriftlicher Sprache vorkommt.
語源
schierは、中高ドイツ語の同形から来ており、語源は古高ドイツ語scīr(清い、明るい)で語義が変わっていった。
コラム
- フォーマルな文や強調表現で使われることが多く、日常会話ではfastを使う方が自然である点に注意する。