モチタン辞典 › 読みもの › スペイン語 › スペイン語の願望表現querer

スペイン語で「したい」を伝える表現と基本動詞の活用法
スペイン語で「〜したい」と願望を伝えるときの基本表現は、動詞 querer(ケレール:欲する・〜したい)に動詞の原形(不定詞)を繋げた「Quiero(キエロ)+ 不定詞」です。
「Quiero comer(キエロ・コメール:食べたい)」「Quiero ir(キエロ・イール:行きたい)」のように、後ろに原形を置くだけで自分の意思を明確に表現できます。
基本の型「querer + 不定詞」と活用一覧
スペイン語で願望を述べる基本の型は「querer(ケレール:欲する・〜したい)+ 不定詞(動詞の原形)」です。英語の「want to + 動詞の原形」と同じ構造を持ちます。主語が「私」であれば Quiero(キエロ)を用い、後ろに続けたい動作の原形を置きます。
動詞 querer は語幹の母音 e が ie に変化する不規則動詞です。主語(誰がしたいのか)に応じて以下のように活用します。
表は横にスクロールできます →
| 主語 | 活用形 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|---|
| yo(私) | quiero | キエロ | 私は〜したい |
| tú(君) | quieres | キエレス | 君は〜したい |
| él / ella / usted(彼 / 彼女 / あなた) | quiere | キエレ | 彼・彼女・あなたは〜したい |
| nosotros / nosotras(私たち) | queremos | ケレモス | 私たちは〜したい |
| vosotros / vosotras(君たち) | queréis | ケレイス | 君たちは〜したい |
| ellos / ellas / ustedes(彼ら / 彼女ら / あなた方) | quieren | キエレン | 彼ら・彼女ら・あなた方は〜したい |
スペイン語では動詞の語尾変化で主語が判別できるため、強調する場合を除き yo などの人称代名詞は省略するのが自然です。
また、querer の直後に名詞を置くと「〜が欲しい」という意味になります。
Quiero comer paella.私はパエリアを食べたいです。
主語に合わせて変化させたquererの後ろに動詞の原形を置きます。
次の疑問後ろに続く動詞の原形の働きを詳しく整理したいときは、スペイン語の不定詞の使い方と構文もあわせて確認してみましょう。
ニュアンス別「〜したい」の使い分け4選
日常会話の Quiero 以外にも、スペイン語には丁寧さや気分の度合いに応じた「〜したい」の表現があります。場面に合わせて使い分けることで、より自然な意思疎通が可能になります。
1. Quisiera + 不定詞(丁寧な願望・注文)
Quisiera(キシエラ)は動詞 querer の接続法過去形から派生した表現で、「〜したいのですが」「〜をお願いできますでしょうか」という控えめで丁寧な響きを持ちます。レストランでの注文やホテルのフロント、目上の人との会話で好まれます。
- Quisiera pedir una mesa para dos.(キシエラ・ペディール・ウナ・メサ・パラ・ドス:2人用のテーブルをお願いしたいのですが)
- Quisiera cambiar dinero.(キシエラ・カンビアール・ディネーロ:両替をしたいのですが)
2. Me gustaría + 不定詞(控えめな希望)
gustar(グスタール:好ましい)の過去未来形(条件法)を用いた構文で、英語の「I would like to ...」に相当します。「できれば〜したい」「〜してみたい」という柔らかいニュアンスになります。
- Me gustaría visitar España algún día.(メ・グスタリア・ビシタール・エスパニャ・アルグン・ディア:いつかスペインを訪れてみたいです)
- ¿Te gustaría tomar un café?(テ・グスタリア・トマール・ウン・カフェ:コーヒーでも飲みませんか?)
3. tener ganas de + 不定詞(直感的な気分)
tener ganas de(テネール・ガナス・デ)は、「〜したい気分だ」「〜を食べたい・行きたい」という直感的な欲求を表す口語表現です。友人同士の日常会話で頻出します。
- Tengo ganas de comer tacos hoy.(テンゴ・ガナス・デ・コメール・タコス・オイ:今日はタコスを食べたい気分です)
- ¿Tienes ganas de salir?(ティエネス・ガナス・デ・サリール:出かけたい気分?)
4. desear + 不定詞(改まった強い願望)
動詞 desear(デセアール:願う・欲する)は、強い願望や改まった場面での意思表示に使われます。フォーマルな文書や、店員が客に「何をお求めですか?」と尋ねる場面などで使われます。
- Deseo hablar con el gerente.(デセオ・アブラール・コン・エル・ヘレンテ:支配人とお話ししたいのですが)
- ¿Qué desea usted?(ケ・デセア・ウステッ:何をご希望でしょうか?)
表は横にスクロールできます →
| 表現 | ニュアンス | 丁寧度 | 主な使用場面 |
|---|---|---|---|
| Quiero + 不定詞 | ストレートな願望(〜したい) | 普通 | 日常会話、親しい間柄 |
| Quisiera + 不定詞 | 柔らかい願望・依頼(〜したいのですが) | 丁寧 | 注文、問い合わせ、接客対応 |
| Me gustaría + 不定詞 | 控えめな希望(〜できれば嬉しい) | 丁寧 | 将来の夢、提案、雑談 |
| Tener ganas de + 不定詞 | そのときの気分(〜したい気分) | 親しい | 友人・家族との日常会話 |
| Desear + 不定詞 | 公式・強い願望(〜を望む) | 改まった表現 | ビジネス、公式の場、格式高い店 |
丁寧な願望・注文。ホテルや注文で好まれる
控えめな希望。「できれば〜したい」の響き
直感的な欲求。「〜したい気分だ」の口語
場面や希望の度合いに応じて適切な表現を使い分けましょう。
基本動詞10選と入れ替えテンプレート
スペイン語を始めたばかりの段階では、「Quiero + 動詞の原形」の型を固定し、末尾の動詞を入れ替えるだけで幅広い日常動作を表現できます。使用頻度の高い基本動詞10選をまとめました。
表は横にスクロールできます →
| 動詞の原形 | 読み方 | 意味 | Quiero を付けた例文 |
|---|---|---|---|
| comer | コメール | 食べる | Quiero comer paella.(パエリアを食べたい) |
| beber / tomar | ベベール / トマール | 飲む | Quiero beber agua fría.(冷たい水が飲みたい) |
| ir | イール | 行く | Quiero ir al baño.(トイレに行きたい) |
| ver | ベール | 見る | Quiero ver esta película.(この映画を見たい) |
| comprar | コンプラール | 買う | Quiero comprar recuerdos.(お土産を買いたい) |
| hablar | アブラール | 話す | Quiero hablar español.(スペイン語を話したい) |
| aprender | アプレンデール | 学ぶ | Quiero aprender más.(もっと学びたい) |
| descansar | デスカンサール | 休む | Quiero descansar un poco.(少し休みたい) |
| pagar | パガール | 支払う | Quiero pagar con tarjeta.(カードで支払いたい) |
| viajar | ビアハール | 旅行する | Quiero viajar a México.(メキシコへ旅行したい) |
否定形にする場合は、Quiero の直前に No(ノ)を置くだけです。
- No quiero comer nada ahora.(ノ・キエロ・コメール・ナダ・アオラ:今は何も食べたくありません)
- No quiero ir solo.(ノ・キエロ・イール・ソロ:一人では行きたくありません)
スペイン語の文法は、話して身につけよう。会話アプリ「モチスピ」スペイン語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す
レストランで「Quiero」は失礼?リアルな使い分け
語学学習者から「レストランで Quiero を使うと不躾に聞こえるのではないか」という質問がよく寄せられます。結論として、語調や状況を整えれば必ずしも失礼にはあたりません。
「Quiero」を丁寧に聞かせるコツ
カジュアルなバルやカフェ、大衆食堂では、現地のネイティブも Quiero este plato.(キエロ・エステ・プラト:この料理が欲しいです)と普通に注文します。
ただし、単体でぶっきらぼうに言うと「〜をよこせ」という響きに近くなります。末尾に必ず por favor(ポル・ファボール:お願いします)を添えるか、語尾を上げて笑顔で伝えることがマナーです。
より安全でスマートな注文フレーズ
中級以上のレストランや、丁寧さを確実に保ちたい場面では、Quisiera または別の表現を用いると好印象です。
- Quisiera este vino, por favor.(キシエラ・エステ・ビノ、ポル・ファボール:こちらのワインをお願いします)
- Para mí, la sopa, por favor.(パラ・ミ、ラ・ソパ、ポル・ファボール:私にはスープをお願いします)
- ¿Me pone una cerveza?(メ・ポネ・ウナ・セルベサ:ビールを1杯いただけますか? ※スペインのバルで一般的)
判断に迷うときは、Quisiera に por favor を添えておくのが確実です。
Quiero を使う場合
- バルやカフェなどカジュアルな場で使用
- 単体ではなく por favor を添えるのが必須
- 笑顔や語尾を上げて伝えるのがマナー
Quisiera などの丁寧表現
- 中級以上のレストランで好印象を与える
- 「Quisiera 〜, por favor」が無難で確実
- 「Para mí 〜」「¿Me pone 〜?」も便利
店の雰囲気や求める丁寧さの度合いによって言い回しを選択します。

食事の席で使える表現をまとめて確認したいときは、レストラン・食事の注文のスペイン語会話フレーズを参考にしてください。
「Quiero」と「Me gusta」の使い分けと混同対策
初級者が混同しやすい代表的な表現が「Quiero(〜したい/欲しい)」と「Me gusta(〜が好き)」です。日本語の「〜がいい」という表現が両方に重なるため、取り違えが生じやすくなります。
表は横にスクロールできます →
| 表現 | 原形 | 本質的な意味 | 使用例 |
|---|---|---|---|
| Quiero | querer | 一時的・直接的な欲求(今〜したい) | Quiero tomar vino hoy.(今日はワインが飲みたい) |
| Me gusta | gustar | 恒常的な嗜好・好み(普段から〜が好き) | Me gusta el vino tinto.(私は赤ワインが好きです) |
例えば、バルで飲み物を頼むときに「Me gusta la cerveza.」と言ってしまうと、「私はビールという飲み物が好きです」という嗜好の表明になり、店員に注文として通じにくい場合があります。注文や意思表示の場面では Quiero(または Quisiera)を使いましょう。
相手に「〜してほしい」は querer que + 接続法
自分が「〜したい」のではなく、「相手に〜してほしい」「彼に〜してもらいたい」と他者に行動を促したい場合は、「querer + que + 接続法現在」の構文を使います。
この構文では、主文の主語と que 以下の従属節の主語が異なるため、後ろの動詞には直説法ではなく接続法を用います。
| 主語と構文 | 例文 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 私 → 君 | Quiero que vengas temprano. | 君に早く来てほしい |
| 私 → 彼ら | Quiero que ellos estudien más. | 彼らにもっと勉強してほしい |
| 私たち → あなた | Queremos que usted nos ayude. | あなたに私たちを手助けしてほしい |
| 母 → 私 | Mi madre quiere que yo coma bien. | 母は私にしっかり食べてほしいと思っている |
接続法現在は、-ar動詞には -e系の語尾、-er/-ir動詞には -a系の語尾を付けるのが基本です(例:venir → vengas, estudiar → estudien, ayudar → ayude)。
初級のうちは「Quiero que + 相手+ 接続法」という定型パターンとして覚えておくのが実用的です。
相手への要求や願望で使われる文法について詳しく知りたいときは、願望・要求・提案を表す名詞節の接続法で解説しています。
「スペイン語を学びたい」初心者の会話ステップ
「スペイン語の会話ができるようになりたい」と感じた初心者は、以下の順序で学習を進めると無理なく表現の幅を広げられます。
- ステップ1:Quiero + 10個の基本動詞を口頭で瞬発的に出す
「食べたい(Quiero comer)」「行きたい(Quiero ir)」など、主語を「私」に固定して即座に言えるように反復練習します。 - ステップ2:目的語や前置詞句を1つ付け足す
「Quiero ir a Madrid.(マドリードに行きたい)」「Quiero comprar este libro.(この本を買いたい)」と、具体情報を後ろに加えます。 - ステップ3:相手への質問「¿Quieres + 不定詞?」を使ってみる
「¿Quieres comer algo?(何か食べたい?)」のように、主語を tú(君)に変えて会話のキャッチボールを作ります。 - ステップ4:丁寧表現(Quisiera / Me gustaría)へ展開する
基本の運用に慣れてから、場面に応じた丁寧な言い回しを身につけていきます。
文法規則を丸暗記するよりも、まずは Quiero を軸にした短いフレーズを口に出す習慣をつけることが近道です。
Quiero + 基本動詞を瞬発的に出す
目的語や前置詞句を1つ付け足す
相手への質問「¿Quieres 〜?」を使う
Quisieraなど丁寧表現へ展開する
Quieroの基本形から始めて段階的に会話を発展させていきます。
表現の幅を広げたいときは、スペイン語の日常会話フレーズ(場面別の基本表現)をあわせて活用してみてください。
次の疑問「〜を勉強したい」と自分の意思を伝えたいときは、「勉強する」を表すスペイン語の動詞もチェックしておくと便利です。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 「私たちは〜したい」を表すquererの活用形は?
- quiero
- quieres
- queremos
- quieren
答えを見る
正解: C. queremos
主語が「私たち(nosotros / nosotras)」のときの活用形はqueremosです。
Q2. 「〜したい気分だ」という直感的な欲求を表す表現は?
答えを見る
正解: A. tener ganas de + 不定詞
tener ganas de + 不定詞は「〜したい気分だ」という直感的な欲求を表します。
Q3. 相手に「〜してほしい」と伝える際に後ろに置く動詞の形は?
- 直説法現在
- 不定詞(動詞の原形)
- 過去未来形
- 接続法現在
答えを見る
正解: D. 接続法現在
「querer + que」の後ろには接続法現在の動詞を置きます。
よくある質問
- Q. 「君に会いたい」はスペイン語で何と言いますか?
- 「Quiero verte.(キエロ・ベルテ)」と言います。動詞 ver(見る・会う)の末尾に、君を意味する目的格代名詞 te を直接繋げます。
- Q. Quiero と Deseo の違いは何ですか?
- Quiero は日常会話で汎用的に使われるストレートな表現です。Deseo は格式張った語感を伴い、書面や改まった場、強い願望・祈念を述べる際に主に用いられます。
- Q. 「〜したくない」と否定する場合はどう言いますか?
- 動詞 quiero の直前に No を置いて「No quiero + 動詞の原形」とします。「行きたくない」は No quiero ir. となります。
- Q. 中南米とスペインで「〜したい」の表現に違いはありますか?
- 基本構文の「Quiero + 不定詞」や丁寧な「Quisiera」は全地域で共通です。親称の複数形(君たち)に関して、スペインでは queréis(vosotros)を使いますが、中南米では quieren(ustedes)に統一されます。
2026年10月8日更新・モチタン辞典編集部