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不定詞(to 不定詞)の3用法と見分け方
to不定詞は「to + 動詞の原形」で構成され、文中での役割によって名詞的用法(〜すること)、形容詞的用法(〜するための・すべき)、副詞的用法(〜するために・〜して)の3つに明確に分かれます。見分け方の基準は「文のどの要素を修飾しているか、または文の主語・目的語・補語になっているか」です。
- to不定詞は「to+動詞の原形」で名詞・形容詞・副詞の働きをします
- 名詞的は「〜すること」、形容詞的は名詞を後ろから修飾、副詞的は目的などを示します
- 否定は「not to」の順にし、動作の主は直前にforやofで表します
先に読むと分かりやすい: enough toの使い方too ... toの使い方
不定詞(to 不定詞)の3用法とは(結論)
to 不定詞は、動詞の前に to /tuː/ を置くことで、動詞本来の働きを保ちながら名詞・形容詞・副詞の役割を果たせる便利な文法機能です。文中の配置と役割によって用法が定まります。
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| 用法 | 主な意味 | 文中の働き | 代表的な配置 |
|---|---|---|---|
| 名詞的用法 | 〜すること | 主語・目的語・補語 | 動詞の前や直後 |
| 形容詞的用法 | 〜するための、〜すべき | 直前の名詞を修飾 | 修飾対象の名詞の直後 |
| 副詞的用法 | 〜するために、〜して | 動詞・形容詞・文全体を修飾 | 文頭・文末・形容詞の直後 |
どの用法かを判断するには、まずその to + 動詞の原形が文の中で何の役割を果たしているかを確認します。主語や目的語なら名詞的用法、直前の名詞を詳しく説明していれば形容詞的用法、目的や理由を表していれば副詞的用法です。
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名詞的用法とto不定詞をとる動詞
名詞的用法は文中で主語、動詞の目的語、補語のいずれかになります。日本語では「〜すること」と訳します。
- 主語:To learn English is fun.(英語を学ぶことは楽しいです。)
- 目的語:I want to go home, too.(私も家に帰りたいです。)
- 補語:My dream is to travel around the world.(私の夢は世界中を旅することです。)
主語が長い場合は、形式主語 it を文頭に置いて It is normal to be worried about the results.(結果を心配するのは普通です)のように表現するのが一般的です。
動詞の目的語として to 不定詞だけをとる代表的な動詞には、未来への意図や願望を表すものが多い特徴があります。主な動詞は want(〜したい)、decide(〜することを決める)、hope(〜することを望む)、need(〜する必要がある)、promise(〜することを約束する)、plan(〜することを計画する)などです。
なお、動詞の後ろに動名詞(-ing)をとるか to 不定詞をとるかによって意味が異なる動詞(remember や forget など)もあります。動名詞との詳しい違いや使い分け規則については、別記事「動名詞と不定詞の使い分け」で詳しく解説しています。
To learn English is fun.(英語を学ぶことは楽しい)
I want to go home, too.(家に帰りたい)
My dream is to travel around the world.(世界中を旅すること)
文中で主語・目的語・補語の役割を果たし、「〜すること」と訳します。
形容詞的用法:名詞を後ろから修飾する
形容詞的用法は、直前の名詞や代名詞を後ろから修飾し、「〜するための」「〜すべき」という意味を添えます。日本語の形容詞は名詞の前に置かれますが、英語の to 不定詞は必ず修飾する名詞の後ろに置かれます。
- It's time to go to bed.(そろそろ寝る時間です。)
- There's a lot to do.(やるべきことがたくさんあります。)
- There's no need to bring anything.(何も持ってくる必要はありません。)
形容詞的用法を見分ける際は、修飾されている名詞と to 不定詞の動詞との関係に注目します。「time(時間)← to go(行くための)」のように、前の名詞の内容を説明する関係が成立していれば形容詞的用法です。
注意すべき例外として、不定詞の中の動詞が自動詞の場合、末尾の前置詞を省略できません。例えば「座るための椅子」は a chair to sit on であり、on を落とすと文法的な誤りになります。文末の前置詞の有無を常に確認してください。
日本語の語順
- 修飾語が名詞の「前」に置かれる
- 例:寝る(修飾)+ 時間(名詞)
- 例:やるべき(修飾)+ こと(名詞)
英語(to不定詞)の語順
- to不定詞が名詞の「後ろ」に置かれる
- time(名詞)+ to go to bed(修飾)
- a lot(名詞)+ to do(修飾)
日本語と異なり、英語のto不定詞は必ず修飾する名詞の後ろに置かれます。
副詞的用法:目的・感情の原因・結果の見分け方
副詞的用法は、動詞・形容詞・文全体を修飾します。文脈に応じていくつかの明確な意味を持ちます。
1. 目的(〜するために)
副詞的用法の中で最も頻出する意味です。動作の目的を示し、文末または強調のために文頭に置かれます。
I'll stay late to get it done.(それを終わらせるために残業します。)
Yes, I'm here to see Mr. Tanaka.(はい、田中さんに会うためにここへ来ました。)
目的の意味を明確にしたい場合は in order to や so as to を用います。
2. 感情の原因(〜して)
感情を表す形容詞(happy, glad, sad, sorry など)の直後に置かれ、その感情が生じた理由を表します。
I'd be happy to help.(喜んでお手伝いします。)
It was great to see you.(お会いできてとてもよかったです。)
3. 判断の根拠と結果
「〜するなんて(判断の根拠)」や、成長・時間の経過を表す動詞とともに使われて「その結果〜になった(結果)」を表す場合もあります。
否定形(not to)と意味上の主語
to 不定詞の動作を否定する場合、否定語の not や never は必ず to の直前に置きます。
He told me not to go there.(彼は私にそこへ行かないよう言いました。)
not を to の後ろに置く語順は誤りですので、「not to + 動詞の原形」の語順を徹底してください。
意味上の主語(for A to do / of A to do)
to 不定詞が表す動作を行う主体が文全体の主語と異なる場合、to 不定詞の直前に「for + 目的格」を補います。
It is difficult for beginners to speak fluent English.(初心者が流暢な英語を話すことは難しいです。)
ただし、人の性質・性格を表す形容詞(kind, polite, careless, wise など)に続く場合は、for ではなく of を用います。
It was kind of you to help me.(手伝ってくださるなんて、あなたは親切でした。)
for + 目的格
- 一般的な難易・状況などを表す形容詞のとき
- 直前の形容詞の例:difficult など
- 例:It is difficult for beginners to speak fluent English.
of + 目的格
- 人の性質・性格を表す形容詞のとき
- 直前の形容詞の例:kind, polite, careless, wise
- 例:It was kind of you to help me.
動作主を示す前置詞は、直前の形容詞の種類によって使い分けます。
疑問詞+to 不定詞と重要構文
日常会話や試験で頻出する to 不定詞の応用パターンを紹介します。
疑問詞 + to 不定詞
「疑問詞 + to + 動詞の原形」で、全体として名詞のかたまりを作ります。主語・目的語・補語になれます。
例文:I don't know what to do next.(次に何をすべきか分かりません。)
too ... to 構文と enough to 構文
「too + 形容詞・副詞 + to 不定詞」は「あまりに…なので〜できない」という否定の意味を表します。
He was too tired to walk.(彼はあまりに疲れていたため歩けませんでした。)
対照的に「形容詞・副詞 + enough to 不定詞」は「〜できるほど十分に…だ」という意味になります。
She is old enough to drive a car.(彼女は車を運転できる年齢です。)
too + 形容詞・副詞 + to
- 意味:あまりに…なので〜できない(否定)
- 語順:too が形容詞・副詞の前に来る
- 例:He was too tired to walk.
形容詞・副詞 + enough to
- 意味:〜できるほど十分に…だ(肯定)
- 語順:enough が形容詞・副詞の後ろに来る
- 例:She is old enough to drive a car.
形容詞・副詞との語順と、否定・肯定の意味の違いに注目しましょう。
原形不定詞:to を伴わない動詞の原形
不定詞には to を伴うもののほかに、to を伴わずに動詞の原形だけで不定詞の働きをする「原形不定詞」が存在します。主に使役動詞と知覚動詞の構文で用いられます。
1. 使役動詞 + 目的語 + 原形不定詞
「Oに〜させる・してもらう」という意味を作ります。主に make(強制的に〜させる)、have(当然のこととして〜させる・してもらう)、let(〜することを許可する)の3つの動詞が該当します。
My father made me clean the garage.(父は私に車庫の掃除をさせました。)
Let me know your schedule.(あなたの予定を私に知らせてください。)
2. 知覚動詞 + 目的語 + 原形不定詞
「Oが〜するのを見る・聞く・感じる」という意味を作ります。see, hear, feel, watch などの動詞の直後に目的語と動詞の原形を配置します。
I saw him cross the street.(私は彼が通りを渡るのを見ました。)
使役動詞や知覚動詞の後ろに to を入れてしまわないよう注意が必要です。
使役動詞(〜させる)
- make(強制的に)
- have(当然のこととして)
- let(許可する)
知覚動詞(見る・聞く等)
- see
- hear
- feel
- watch
toを伴わず「動詞+目的語+原形」の形で使われる代表的な動詞の分類です。
辞典の例文で見る不定詞(to 不定詞)の3用法
| 英文 | 和訳 | ポイント |
|---|---|---|
| I want to go home, too. ▶ | 私も家に帰りたい。 | want の目的語となる名詞的用法の例 |
| It's time to go to bed. ▶ | そろそろ寝る時間だ。 | 直前の time を修飾する形容詞的用法 |
| I'll try to fix it. ▶ | 直してみるよ | try の目的語として続く名詞的用法 |
| It's normal to be worried about the results. ▶ | 結果について心配するのは普通だよ。 | 形式主語 it が指す名詞的用法の真主語 |
| I'll stay late to get it done. ▶ | 終わらせるために残業します。 | 残業する「目的」を表す副詞的用法 |
| Yes, I'm here to see Mr. Tanaka. ▶ | はい、田中さんに会いに来ました。 | 訪問した「目的」を説明する副詞的用法 |
| There's a lot to do. ▶ | やることがたくさんある。 | 代名詞 a lot を後ろから修飾する形容詞的用法 |
| I'd be happy to help. ▶ | 喜んで手伝います。 | 感情を表す形容詞 happy の原因を示す副詞的用法 |
| There's no need to bring anything. ▶ | 何も持ってくる必要はないよ。 | 名詞 no need の内容を修飾する形容詞的用法 |
確認問題(5問)
「彼は私にそこへ行かないように言った」という意味にするため、空所に入る最も適切なものはどれですか。 He told me ( ) there.
答えと解説
正解: not to go
to 不定詞の動作を否定する場合、否定語の not は必ず to の直前に置くため「not to go」が正解です。空所に当てはまる前置詞として最も適切なものはどれですか。 It was kind ( ) you to help me.
答えと解説
正解: of
kindのように人の性質・性格を表す形容詞が直前にある場合、意味上の主語の前置詞にはforではなくofを用います。次の文の「to see」と同じ用法(副詞的用法)で使われている英文はどれですか。 Yes, I'm here to see Mr. Tanaka.
答えと解説
正解: I'll stay late to get it done.
設問の文は「会うために」という副詞的用法(目的)です。「I'll stay...」も「終わらせるために」という目的を表す副詞的用法です。本文の説明に合致する「座るための椅子」の正しい英語表現はどれですか。
答えと解説
正解: a chair to sit on
形容詞的用法で動詞が自動詞の場合、末尾の前置詞を省略できません。「座るための椅子」は a chair to sit on とします。次の英文の意味として最も適切なものはどれですか。 He was too tired to walk.
答えと解説
正解: 彼はあまりに疲れていたため歩けませんでした。
「too + 形容詞 + to 不定詞」は「あまりに…なので〜できない」という否定の意味を表します。
英語の不定詞とは?なぜ「不定」と呼ぶのかとtoのコアイメージ
不定詞という文法用語を難しく感じる方は少なくありませんが、「不定」という言葉の意味を理解すると構造がすっきりと見えてきます。不定とは「主語の人称や時制によって動詞の形が一つに定まらない」ことを意味します。
通常の動詞は、主語が三人称単数なら plays、過去の出来事なら played のように語形が変化(限定)されます。これに対して to 不定詞 は、主語が誰であっても、現在のことでも過去のことでも常に動詞の原形が使われ、形が縛られません。特定の時制や人称に限定されない動詞の形であるため「不定詞」と呼ばれます。
また、to 不定詞 の本質を直感的に掴む鍵は、前置詞の to が持つ「矢印(→)」のコアイメージです。to は「ある対象や未来に向かって進む視線」を表します。この矢印の感覚があるため、to 不定詞 は「これから〜することへ向かう(未来・目的)」という前向きなニュアンスを持ちます。「〜すること」「〜するための」「〜するために」という3つの用法も、すべてこの矢印のイメージから派生したものです。
中学英語の難関!to不定詞の3用法を見分ける3ステップ
定期テストや高校入試では、下線部の to 不定詞 が名詞的・形容詞的・副詞的のどれに当たるかを判別させる問題が頻出します。感覚的な日本語訳だけに頼らず、文の構造から機械的に見分ける3つの手順をマスターしましょう。
- ステップ1:文の骨格(主語・動詞・目的語・補語)を確認する
文全体の動詞を見つけ、to 不定詞 が文の主語や動詞の目的語・補語になっているか確認します。「〜すること」と訳せて文の必須要素になっていれば「名詞的用法」です。 - ステップ2:直前の単語が名詞かどうかを確認する
to 不定詞 の直前に名詞があり、後ろからその名詞を修飾して「〜するための[名詞]」「〜すべき[名詞]」と自然につながれば「形容詞的用法」です。 - ステップ3:to不定詞を文から外して成立するか確認する
to 不定詞 のカタマリを指で隠しても文として完全に成立する場合、それは文を修飾する「副詞的用法」です。動作の目的(〜するために)や感情の原因(〜して)を表します。
| 判定ステップ | チェックポイント | 判定される用法 | 例文 |
|---|---|---|---|
| ステップ1 | 文の主語・目的語・補語になっている | 名詞的用法 | I like to play tennis.(私はテニスをすることが好きです。) |
| ステップ2 | 直前の名詞を後ろから修飾している | 形容詞的用法 | I have homework to do.(私にはやるべき宿題があります。) |
| ステップ3 | 文から除外しても完全な文が残る | 副詞的用法 | He ran to catch the train.(彼は電車に間に合うために走りました。) |
中学英語の it to 構文(It is ... for 人 to)の公式と使い
中学英語の最重要構文の1つが、形式主語(仮主語)の it を用いた it to 構文 です。英語には「主語を短く保ち、重要な情報を文頭で先に伝える」という明確な原則があるため、長い主語の代わりに仮の主語として it を置き、本来の主語である to 不定詞 を文末に回します。
基本公式:It is + 形容詞 + to + 動詞の原形(〜することは…だ)
例文:It is important to read books.(本を読むことは大切です。)
この文に「誰がその動作をするのか(意味上の主語)」を加えたい場合は、to 不定詞 の直前に for + 人 を補います。
発展公式:It is + 形容詞 + for + 人 + to + 動詞の原形([人]が〜することは…だ)
例文:It is easy for him to play the piano.(彼がピアノを弾くことは簡単です。)
テストで特に狙われやすいのが、前置詞が for ではなく of になるパターンです。直前の形容詞が人の性格や態度を表す場合、前置詞は of を用います。
| パターン | 使われる形容詞の種類 | 代表的な形容詞 | 例文 |
|---|---|---|---|
| It is ... for 人 to do | 事柄の難易・重要性・必要性 | easy, difficult, hard, important, necessary | It is difficult for me to wake up early.(私が早起きすることは難しいです。) |
| It is ... of 人 to do | 人の性質・性格・思いやり | kind, nice, careless, wise, polite | It was nice of you to invite us.(私たちを招待してくださるなんて、あなたは親切でした。) |
「英語不定詞」のよくある疑問
よくある質問
- Q. 不定詞の3用法はどう見分ければいいですか?
- 文中の役割を確認します。「〜すること」と訳せて主語や目的語になれば名詞的用法、直前の名詞を「〜するための」と修飾していれば形容詞的用法、動詞や形容詞を修飾して「〜するために・〜して」と理由や目的を表していれば副詞的用法です。
- Q. to不定詞の否定形はどこにnotを置きますか?
- 否定語のnotは必ずtoの直前に置き、「not to + 動詞の原形」の形にします。to not doやto do notの語順にするのは原則として誤りですので注意してください。
- Q. 動名詞とto不定詞の使い分けの基準は何ですか?
- to不定詞はこれから行うことや願望など「未来志向」のニュアンスを持ちます。一方、動名詞(-ing)は過去の経験や既に行っていることなど「過去・反復・現実」のニュアンスを持ちます。動詞によってどちらをとるかが決まります。
- Q. なぜ「不定詞」という名前がついているのですか?
- 通常の動詞は主語の人称(1人称・2人称・3人称)や時制(現在・過去)によって形が限定・変化しますが、to不定詞は主語や時制に縛られず常に動詞の原形を保ちます。形が一つに「定められていない動詞」であることから「不定詞」と呼ばれます。
- Q. It to構文で「for 人」と「of 人」はどう使い分ければいいですか?
- 直前にある形容詞が「事柄の難易や重要度(easy, difficult, importantなど)」を表す場合は for を使います。一方、直前の形容詞が「親切さや不注意など、人の性質や人柄(kind, nice, careless, politeなど)」を表す場合は of を使います。
2026年9月24日更新・モチタン辞典編集部
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「準動詞」の項目(31)
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