モチタン辞典 › モチタン中国語辞典 › モチタン中国語文法辞典 › 必然と推量を表す「必须・可能・得」

必须・可能・得の使い分けと推量・必然

必须・可能・得の使い分けと推量・必然

中国語で「〜しなければならない」という必然・義務を表すときは、口語の得(děi・〜しなければならない)や改まった表現の必须(bìxū・必ず〜しなければならない)を用います。

一方、不確定な推量や可能性を表すときは可能(kěnéng・〜かもしれない)を使います。特に「得」を否定するときは「不得」ではなく不用(búyòng・〜する必要はない)に変化するルールを把握することが重要です。

初級読む時間 約4分「助動詞(能願動詞)」3/4✓ 読んだ項目

この項目のポイント

先に読むと分かりやすい: 動詞述語文の構造と目的語の配置中国語の否定「不」と「没」の違い

必然と推量を表す能願動詞の全体像

中国語の助動詞(能願動詞)のなかで、話者の判断による「確信の度合い」や「行為の強制力」を表す代表格が必须(bìxū・必ず〜しなければならない)、得(děi・〜しなければならない)、可能(kěnéng・〜かもしれない)です。

確信度や必要性が最も高いのが「必须」と「得」であり、事態が必然的にそうなる、あるいは行為を必ず行わなければならない状況を示します。一方、「可能」は推量や潜在的な見込みを表し、確信の度合いは中程度にとどまります。会話では改まった場面か日常会話かによって「必须」と「得」を使い分ける必要があります。

確信度と必要性の度合い
◀ 中程度・推量最高・必然 ▶
可能(kěnéng)推量や潜在的見込みを表す
得(děi)日常会話で義務や必要性を表す
必须(bìxū)事態の必然や行為の強制力を表す

助動詞ごとの確信度や必要性の強さの違いを示しています。

日常会話で義務を表す「得(děi)」

得(děi・〜しなければならない)は、話し言葉で非常によく使われる能願動詞です。客観的な状況や時間の制約から「そうせざるを得ない」「〜する必要がある」と判断したときに用います。文字は構造助詞の「得(de)」や動詞「得(dé)」と同じですが、助動詞のときは必ず「děi」と発音します。

最も典型的な表現が、切り上げて立ち去る際の挨拶です。

我得走了。
もう行かなくちゃ。

この文は、時間が遅くなったなど外的な要因により、出発する必要があることを示しています。日常会話で「もう行かないと」と言いたいときは、「必须」よりも「得」を使うのが自然です。

Nathan中国語の文法は、話して身につけよう。会話アプリ「モチスピ」中国語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す

強い必然・義務を表す「必须」

必须(bìxū・必ず〜しなければならない)は、強い義務、規則、命令、または道理上の絶対的な必要性を表します。話し言葉でも使われますが、「得(děi)」に比べて語気が改まっており、書き言葉、指示、規則の提示などで頻繁に登場します。

所有参加者必须准时到达。
参加者は全員、時間通りに到着しなければなりません。

必须は主観的な決意や、客観的事実に基づいた論理的必然性(絶対にそうなるはずだ)を強調する際にも用いられます。親しい間柄の日常会話で多用すると指示めいた強い響きになるため、口頭では「得」を選ぶ場面が多くなります。

必须と得の使い分け

得(děi)

  • 日常の話し言葉でよく使う
  • 客観的状況からそうせざるを得ない
  • 改まった響きを避けた自然な表現

必须(bìxū)

  • 強い義務・規則・命令を表す
  • 書き言葉や指示の場面で頻出
  • 親しい会話では指示めいて響く

義務を表す2つの助動詞のニュアンスと場面の違いです。

推量・可能性を表す「可能」

可能(kěnéng・〜かもしれない/おそらく)は、事態が起こる見込みや推量を表します。名詞として「可能性」を意味することもありますが、動詞の前に置いて能願動詞(助動詞)や副詞として機能します。「〜のはずがない」といった強い断定を避け、事態が五分五分程度で起こりうるという推測を述べるときに使います。

天気の推測や予定の不確実さを表す定番の使い方がこちらです。

明天可能会下雨。
明日は雨が降るかもしれません。

推量の文脈では助詞の会(huì・〜する可能性がある)と組み合わせて可能会の形で使われることが多く、文末の語気を柔らかく整える効果もあります。

推量を表す組み合わせの型
明天+可能会+下雨

明天可能会下雨。明日は雨が降るかもしれません。

「可能」と「会」を組み合わせた定番の文構造です。

注意すべき否定形の転換ルール

「得(děi)」の最大の特徴は、否定文を作るときに「不」を前に付けて「不得」とは言えない点です。「〜する必要はない」という意味にする場合、否定形は不用(búyòng・〜しなくてよい)または不必(búbì・〜には及ばない)に転換します。

なお、「不得(bùdé)」という語自体は存在しますが、「〜してはならない」という禁止(書き言葉)を表す別表現になります。

表は横にスクロールできます →

肯定形意味否定形否定の意味
得(děi)〜しなければならない不用/不必〜する必要はない
必须(bìxū)必ず〜しなければならない不必/不用〜する必要はない
可能(kěnéng)〜かもしれない不可能〜のはずがない

「必须」を否定する場合も、禁止(〜してはならない)なら不准(bùzhǔn・許されない)や不能(bùnéng・〜できない)を用い、必要性の否定(〜しなくてよい)であれば「不必」「不用」を使います。

会話でそのまま使える必須例文

学習した各助動詞のニュアンスの違いを、実際の日常会話例文で確認しましょう。まずは「得(děi)」の否定として最もよく使われる例文です。

你不用去。
君は行かなくていいよ。

この文では、「行く義務・必要性がない」ことを相手に伝えています。「你不得去」とは言えませんので注意してください。

続いて、義務と推量が交差する日常フレーズです。

现在得出发,不然可能会迟到。
今出発しなければならない、さもないと遅刻するかもしれない。

前半は現実の制約から生じる義務(得)、後半は条件から導かれる推量・危険性(可能)を的確に表しています。

確認問題(5問)

  1. 日常会話で「もう行かなくちゃ」と立ち去る際の表現として、本文で最も自然とされている文はどれですか。

    答えと解説

    正解: 我得走了。
    日常会話で客観的な状況などから「もう行かないと」というときは、「必须」よりも「得(děi)」を使うのが自然です。

  2. 次の文の空所に入る語として最も適切なものはどれですか。 「你( )去。(君は行かなくていいよ。)」

    答えと解説

    正解: 不用
    「〜する必要はない」という「得」の否定には「不得」ではなく「不用」や「不必」を用います。

  3. 「所有参加者必须准时到达。」の日本語訳として正しいものはどれですか。

    答えと解説

    正解: 参加者は全員、時間通りに到着しなければなりません。
    「必须」は強い義務や規則を表し、「必ず〜しなければならない」という意味になります。

  4. 本文の説明と一致していない誤っている文はどれですか。

    答えと解説

    正解: 「〜する必要はない」と言いたいときは、「得」の前に「不」を置いて否定する。
    「得(děi)」の否定として「不得」とは言えず、「〜する必要はない」は「不用」や「不必」に転換します。

  5. 「明天可能会下雨。」の意味として最も適切なものはどれですか。

    答えと解説

    正解: 明日は雨が降るかもしれません。
    「可能」は推量や潜在的な見込みを表し、「可能会…」で「〜するかもしれない」という意味になります。

よくある質問

Q. 「得」を bù děi と否定してはいけませんか?
中国語に「不děi」という組み合わせはありません。「〜する必要はない」と否定したいときは、必ず「不用(búyòng)」または「不必(búbì)」を使います。
Q. 「必须」と「得」の主な違いは何ですか?
どちらも義務を表しますが、「得(děi)」は日常会話向きの口語表現で「〜しなきゃ」という気軽なニュアンスです。「必须」は書き言葉や公の指示、規則などで使われる強い断定・義務を表します。
Q. 「可能」と「也许」はどう使い分けますか?
「可能」は客観的な可能性がそれなりにある場合に使われ、名詞としても機能します。一方「也许(yěxǔ)」は話者の主観的なあて推量(もしかしたら)を表す副詞で、文法的な働きが異なります。

2026年9月30日更新・モチタン辞典編集部

モチタン中国語文法辞典で続けて学ぶ

「助動詞(能願動詞)」の項目(4)

分からない用語は 文法用語のやさしい辞典 へ

📘 モチタン中国語文法辞典のトップへ(全85項目)

中国語の単語帳(HSK・中国語検定)中国語のフレーズ帳