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得の中国語解説|3つの発音と文法

得の中国語解説|3つの発音と文法

中国語の得は、発音によって役割が明確に分かれます。動詞の後ろに置く軽声の得(de)は補語を導く構造助詞、動詞の前に置く第3声の得(děi)は「〜しなければならない」を表す助動詞、第2声の得(dé)は「手に入れる」などを表す一般動詞です。

得の3つの発音と品詞一覧早見表

中国語の得には3種類の発音と声調があり、文中での位置と品詞が直結しています。まずは全体像を把握しましょう。

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発音・声調品詞主な意味・役割文中の位置
de(軽声)構造助詞様態補語・可能補語を導く記号動詞・形容詞の直後
děi(第3声)助動詞〜しなければならない、〜する必要がある動詞の直前
dé(第2声)動詞手に入れる、得る、病気にかかる述語(主語の後など)

文中で迷わない一発判別フローチャート

読解やリスニングで得に出会ったときは、前後の単語の種類を見るだけで瞬時に判別できます。

  1. 動詞の直後にある場合:ほぼ100%、軽声の得(de)です。後ろに形容詞や結果を表す語が続き、動作の状態や可能性を説明します。
  2. 動詞の直前にある場合:助動詞の得(děi)です。「〜しなければならない」という義務や必要性を表します。
  3. 直後に名詞(目的語)がある、あるいは単独で述語になっている場合:第2声の動詞得(dé)です。「手に入れる」「獲得する」という意味になります。

この3つの位置関係を押さえておくだけで、中国語検定やHSKの読解問題でも発音と品詞に迷うことがなくなります。

得の位置による発音・品詞の判別
「得」の位置

動詞の直後

  • 軽声 de
  • 構造助詞
  • 状態や可能性を説明

動詞の直前

  • 第3声 děi
  • 助動詞
  • 〜しなければならない

直後に名詞・述語

  • 第2声 dé
  • 動詞
  • 手に入れる・獲得する

文中での前後の品詞を見るだけで3種類を判別できます。

助詞「得(de)」と様態補語の公式

軽声の得(de)は、中国語文法で最も使用頻度が高い構造助詞の1つです。動作がどのように行われているか、動作の結果どのような状態になっているかを詳しく述べる「様態補語(情態補語)」を導きます。

基本の語順公式

基本構造は「動詞 + 得 + 状態・程度を表す言葉(形容詞など)」です。この場合の得自体には特定の意味はなく、前の動詞と後ろの説明をつなぐ接着剤の役割を果たします。

肯定文では、後ろに置く形容詞の前に很(hěn)などの程度副詞を置くのが自然な形です。

動詞を重ねる理由

様態補語は「すでに行われた動作、または日常的に行われている動作についての客観的な評価・描写」を表します。「彼は上手に話す」という文は、「話す」という行為に対して「上手である」という判定を下しているため、動詞の直後に得を添えて説明を後ろに続ける必要があります。

様態補語の基本語順公式
主語+動詞+得+状態・程度(形容詞など)

他说得很好。彼は話すのがとても上手です。

動詞の直後に「得」を置き、状態を表す語をつなぎます。

動作の状態を詳しく表現するルールは、様態補語「得」による動作の評価・描写で学べます。

次の疑問動作の様子をもっと多彩に描写したいなら、中国語の様態補語の使い方の詳しい解説も合わせて押さえておくと安心です。

目的語がある場合の語順と否定疑問文

初心者が最もつまずきやすいのが、「中国語を話すのが上手だ」のように目的語(目的語となる名詞)がある文の語順です。

目的語を伴う場合の2大語順ルール

中国語では、構造助詞得の直前に置けるのは動詞のみであり、目的語を動詞と得の間に挟むことはできません(*我说汉语得好 は誤り)。目的語がある場合は、次の2つの語順のいずれかを使います。

語順パターン文法構造例文
パターン1(動詞の反復)動詞 + 目的語 + 動詞 + 得 + 補語他说汉语说得很好。(彼は中国語を話すのがとても上手です。)
パターン2(目的語の前置)目的語 + 動詞 + 得 + 補語他汉语说得很好。(彼は中国語を話すのがとても上手です。)

日常会話では、1度目の動詞を省略して目的語を文頭や主語の後ろに置く「パターン2」が非常によく使われます。

様態補語の否定文:「不」は「得」の後ろに置く

様態補語文の否定は、動詞の前ではなく、補語(形容詞)の直前に不(bù)を置きます。否定している対象は「動作そのもの」ではなく「その状態・程度」だからです。

疑問文の作り方

様態補語の疑問文には主に3種類あります。

  1. 文末に「吗」を置く形式:你今天起得早吗?(Nǐ jīntiān qǐ de zǎo ma? / 今日起きるのが早かったですか?)※この場合、補語の前の「很」は原則外します。
  2. 反復疑問形式(補語を肯定・否定にする):他跑得快不快?(Tā pǎo de kuài bu kuài? / 彼は足が速いですか?)
  3. 疑問詞「怎么样」を使う形式:你考得怎么样?(Nǐ kǎo de zěnmeyàng? / 試験の出来はどうでしたか?)
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可能補語における「得(de)」の役割

軽声の得は、様態補語だけでなく可能補語の肯定形でも使われます。動詞の直後に得を挟み、その動作が実現可能かどうかを表します。

可能補語の基本構造

公式は「動詞 + 得 + 結果補語/方向補語」です。「〜できる」「〜しきれる」という意味になります。否定形にするときは、得を不(bu)に入れ替えます。

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可能補語の種類肯定形(得)否定形(不)日本語の意味
動作結果の可能・不可能看得到(kàn de dào)看不到(kàn bu dào)見える/見えない
理解の可能・不可能听得懂(tīng de dǒng)听不懂(tīng bu dǒng)聞いて分かる/分からない
動作完了の可能・不可能吃得完(chī de wán)吃不完(chī bu wán)食べきれる/食べきれない
心理・空間の収容住得下(zhù de xià)住不下(zhù bu xià)泊まれる/泊まりきれない
能力・条件の許容做得到(zuò de dào)做不到(zuò bu dào)成し遂げられる/できない

「能+動詞」とのニュアンスの違い

助動詞の能(néng)は「条件や能力として可能である」という客観的な実現可能性を表します。一方、可能補語(动词+得+补语)は「具体的な動作の目的が達成できるかどうか」に焦点を当てる表現で、日常会話では可能補語のほうが好まれます。

中国語「得」の使い方と発音のイメージ

次の疑問会話でよく使う「聞き取れる・聞き取れない」の実例は、中国語の可能補語の具体的な表現例で詳しく整理できます。

助動詞「得(děi)」の使い方と否定形の罠

第3声で発音する得(děi)は、動詞の前に置いて「〜しなければならない」「〜する必要がある」を表す助動詞です。主に話し言葉で非常によく使われます。

助動詞「得(děi)」の基本用法

主語と動詞の間に置きます。「客観的な状況や事実から判断して、そうせざるを得ない」というニュアンスを含みます。

最重要注意点:否定形に「不得」は使わない

助動詞得(děi)の否定形を作るとき、*不得(bù děi)という表現は中国語に存在しません。試験でも最も狙われるポイントの1つです。

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肯定形誤った否定形正しい否定形意味
得(děi)
(〜しなければならない)
*不得(bù děi)
(※存在しない表現)
不用(bú yòng)
不必(bú bì)
〜しなくてよい
〜する必要はない

「〜しなくてもよい」と言いたいときは必ず不用(bú yòng)または改まった表現の不必(bú bì)を使います。

動詞「得(dé)」の意味と定番表現

第2声で発音する得(dé)は一般動詞です。主に「手に入れる」「病気にかかる」「計算結果が出る」などの意味を持ちます。

代表的な3つの意味と例文

  1. 手に入れる、獲得する:抽象的なものや賞、利益を得るときに使われます。
    他得了第一名。(Tā dé le dì-yī míng. / 彼は1位を取りました。)
    得到大家的帮助。(Dédào dàjiā de bāngzhù. / 皆さんの助けを得る。)
  2. 病気にかかる、患う:好ましくない疾患を受ける意味で使われます。
    他得了一场大病。(Tā dé le yì cháng dà bìng. / 彼は大病にかかりました。)
    得感冒(dé gǎnmào / 風邪を引く)
  3. 計算の答えが〜になる:算数や数学の計算結果を表します。
    二加三得五。(Èr jiā sān dé wǔ. / 2足す3は5になる。)

よく使われる2字熟語・成語

動詞「得(dé)」の代表的な3用法
動詞 得(dé)

手に入れる・獲得する

  • 得了第一名
  • 得到大家的帮助

病気にかかる・患う

  • 得了一场大病
  • 得感冒

計算の答えが出る

  • 二加三得五

第2声の一般動詞「得」が持つ3つの主な意味です。

「的・地・得」の確実な見分け方テンプレート

中国語には発音がすべて軽声の「de」である構造助詞が3つ存在します(的・地・得)。文章を書く際や試験の穴埋めで迷わないための使い分け公式は以下の通りです。

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文字位置と役割文法テンプレート例文
的名詞の前で修飾する(〜の、〜な)修飾語 + 的 + 名詞漂亮的衣服(きれいな服)
地動詞の前で状態を描写する(〜く、〜に)修飾語 + 地 + 動詞慢慢地走(ゆっくり歩く)
得動詞・形容詞の後ろで補足説明する動詞・形容詞 + 得 + 補語走得慢(歩くのが遅い)

リスニングで音から即座に見分けるロジック

耳から「de」と聞こえた場合、漢字は見えません。しかし、前後の単語の品詞を意識することで、どの役割なのかを脳内で判別できます。

このルールを意識してリスニング練習をすると、頭の中で自然に正しい漢字と意味がリンクするようになります。

助動詞「得(děi)」「应该」「要」の比較

義務や必要性を表す助動詞には、得(děi)のほかに应该(yīnggāi)や要(yào)があります。使い分けの目安を整理します。

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助動詞ニュアンス使われる場面否定形
得(děi)状況的に「そうせざるを得ない」(話し言葉)時間がない、事情があるなどの客観的強制不用/不必
应该(yīnggāi)道義的・常識的に「〜すべきだ」「〜するはずだ」アドバイス、忠告、道理にかなった行動不应该
要(yào)本人の意志「〜するつもり」、または規則としての「〜すべき」強い意志、指示、一般的な必要性不用(不要は禁止「〜するな」)

同じ文で比較するニュアンスの違い

次の疑問「〜したい」「〜できる」など他の願望や意志も整理したいときは、中国語の助動詞をまとめた解説で違いを比較できます。

よくある間違いワースト3と定着確認クイズ

学習者が試験や作文で減点されやすい代表的な間違いを3つ紹介します。

ミス防止コーナー

  1. NG例:*我说中文得很好。
    修正:我中文说得很好。 または 我说中文说得很好。
    解説:動詞と得の間に名詞(目的語)を挟むことはできません。動詞を繰り返すか、名詞を動詞の前に移動させます。
  2. NG例:*我不吃得完。
    修正:我吃不完。
    解説:可能補語の否定形は「不+動詞+得」ではなく、「動詞+不+補語」の語順になります。
  3. NG例:*你不得去。(行かなくてよい、と言いたい場面)
    修正:你不用去。
    解説:助動詞得(děi)の否定には不用を使います。

理解度チェック!並べ替え・空欄補充ミニクイズ

学んだ知識を使って、次の3問に挑戦してみましょう。

問1(語順並べ替え):次の語句を正しい語順に並べ替えてください。
[ 汉字 / 写 / 他 / 得 / 漂亮 / 很 ]
正解:他汉字写得很漂亮。(または 他写汉字写得很漂亮。)

問2(空欄補充):次の文の( )に入る最も適切な漢字は「的・地・得」のどれでしょうか?
听到这个好消息,大家高兴( )跳了起来。
正解:地(動詞「跳」の前で様子を修飾するため)

問3(否定文の作成):次の文を「彼女は歌うのが下手です」という否定文に変えてください。
她唱得很好。
正解:她唱得不好。(「不」は「得」の後ろ、形容詞の直前に置きます)

得の間違いやすいNGパターン3選
❌目的語の挟み込み

動詞と得の間に名詞は不可。反復か前置にする

⚠️可能補語の否定位置

不吃得完は誤り。得を不に変えて吃不完とする

🚫助動詞děiの否定

不得去は存在しない。不用去または不必を使う

試験や作文で減点されやすい代表的な誤りを防ぎましょう。

離合詞(唱歌・跑步)で様態補語を使う注意点

唱歌(歌う)、跑步(走る)、洗澡(お風呂に入る)、睡觉(眠る)といった単語は、内部が「動詞+目的語」の構造に分かれている離合詞です。離合詞を様態補語で修飾する場合も、目的語を伴う文と同じルールが適用されます。

離合詞の語順パターン

「*他唱歌得很好」のように離合詞をそのまま「得」の前につなげる語順は誤りです。動詞部分だけを取り出して「唱+得」「跑+得」とする必要があります。

可能補語と助動詞(会・能・可以)の使い分け

日本語ではどちらも「〜できる」と訳される助動詞(会・能・可以)と可能補語ですが、中国語では伝えるニュアンスの焦点が明確に異なります。

助動詞が主語の能力・許可・客観的条件を動詞の前から総合的に叙述するのに対し、可能補語は「動作を行った結果、その状態に達することができるか」という結末に焦点が当たります。

可能を表す表現を使い分ける際は、助動詞「会」の意味と使い方も参考になります。

動詞「得(dé)」を使った成語と固定構文

第2声で発音する動詞「得(dé)」は、「手に入れる」「病気にかかる」という基本用法のほか、慣用表現や固定構文でも頻出します。

これらの決まり文句に含まれる「得」は、助動詞の děi(第3声)ではなく、動詞の dé(第2声)として発音されます。

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理解度チェック

Q1. 「〜する必要がない」を表す助動詞「得」の否定形は?

  1. 不得
  2. 不用
  3. 不要
  4. 不应该
答えを見る

正解: B. 不用
助動詞「得(děi)」の否定に「不得」は存在せず、「不用」や「不必」を使います。

Q2. 目的語を伴う様態補語の文として、文法的に正しいものは?

  1. 我说汉语得很好。
  2. 我不说汉语得好。
  3. 他说汉语说得很好。
  4. 他得汉语说很好。
答えを見る

正解: C. 他说汉语说得很好。
動詞と「得」の間に目的語は挟めません。動詞を反復するか目的語を前置します。

Q3. 可能補語「吃得完」を否定形にした正しい表現はどれ?

  1. 吃不完
  2. 不吃完
  3. 不吃得完
  4. 吃得不完
答えを見る

正解: A. 吃不完
可能補語の否定形は「得」を「不」に入れ替えて「動詞+不+補語」の語順にします。

よくある質問

Q. 「得」を「de」と読むか「děi」と読むか迷います
動詞の後ろにあれば軽声の「de」、動詞の前(主語と動詞の間)にあれば第3声の「děi」と判断してください。位置を見るだけでほぼ100%区別できます。
Q. 「不得(bù dé)」という表現は使えないのですか?
助動詞「děi(〜しなければならない)」の否定としては使えませんが、第2声で「bù dé」と読む書き言葉として「〜してはならない(禁止)」や「〜できない」という意味で存在します。
Q. 様態補語の肯定文で「很」を入れるのはなぜですか?
中国語の形容詞述語と同様に、単独で置くと他と比較しているニュアンス(彼より上手など)が出るのを防ぐためです。この「很」には実質的な「とても」という意味は薄いです。
Q. 日常会話で「我得走了」はどう発音しますか?
「得(děi)」は第3声、「走(zǒu)」も第3声のため、声調変化により「得」は第2声のように発音されます(Wó děi zǒu le ではなく Wói 相当の変化)。自然に「ウォ デイ ゾウ ラ」と発音します。
Q. 「跑得快」と「快跑」は何が違いますか?
「跑得快」は足が速いという普段の能力や走った様子の客観的評価を表す様態補語です。一方、「快跑」は「速く走りなさい」とこれからの動作を急かす指示・命令を表す連用修飾語です。
Q. なぜ様態補語で動詞を2回言うのですか?
中国語の文法規則では、動詞1つの直後に「目的語」と「補語」を同時に置くことができないためです。「動詞+目的語」で対象を確定させた後、同じ動詞を繰り返して「得」をつなぐ必要があります。

2026年9月28日更新・モチタン辞典編集部