モチタン辞典 › 読みもの › 中国語 › 中国語「本」の意味とピンイン

本(中国語)の意味とピンイン!書籍・量詞・指示詞の使い方
中国語の漢字「本(běn / ベン)」は、単体で日本語の「本(読書用の書籍)」を指す名詞にはなりません。中国語で書籍は「书(shū)」と言い、「本」は主に書籍やノートを数える量詞(〜冊)や、「当〜・この」を指す指示語(本公司=当社、本周=今週)、または「元々の」という意味の語根(本来)として機能します。
本(中国語)の意味一覧とピンイン・発音
中国語の「本」のピンインは běn で、声調は第3声です。カタカナ表記では「ベン」に近い音ですが、第3声のため、音を低く抑えてから少し持ち上げるように発音します。
中国語の「本」には大きく分けて次の3つの代表的な意味と働きがあります。
- 量詞(〜冊):書籍、雑誌、ノート、パスポートなど製本されたものを数える単位。
- 指示詞・限定詞(この〜、当〜):自身が所属する組織や、直近の期間・場所を指す働き(例:本周=今週、本公司=当社)。
- 語根・名詞(根源、本来の、原資):物事の根本や元々の状態、元金などを指す働き(例:根本、本来、成本)。
辞書を引くと多くの語義が並んでいますが、現代中国語の日常会話や文章で出会う「本」の9割以上は、この3つのパターンのいずれかに分類されます。
量詞(〜冊)
- 書籍
- 雑誌
- ノート
- パスポート
指示詞(この・当〜)
- 本周(今週)
- 本公司(当社)
語根(根本・元々)
- 根本
- 本来
- 成本
中国語の「本」は主に量詞・指示詞・語根の3つの役割に分類されます。
注意:書籍の「本」は中国語で「书」と言う
日本語学習者が最も間違えやすいのが、「日本語の『本』=中国語の『本』」と思い込んでしまう点です。中国語で読むための書籍を指す普通名詞は「书(shū / 繁体字:書)」です。
中国語の「本」は本そのものを表す名詞ではなく、本を数えるための単位(量詞)です。そのため、文法上「买本」のように動詞の直後に単独で「本」を置いて「本を買う」という意味にすることはできません。
- 誤り:我买了一本。(※前後の文脈で「本(書籍)」の話題が出ている場合を除き、これ単体では何を1冊買ったのか不明で不自然です)
- 正しい:我买了一本书。(wǒ mǎi le yì běn shū / 私は本を1冊買いました)
- 正しい:我喜欢看书。(wǒ xǐhuan kàn shū / 私は読書が好きです)
「読書する」は「读书(dú shū)」または「看书(kàn shū)」であり、「读本」「看本」とは言いません。この大原則をまず押さえておきましょう。
中国語の「书」
- 書籍そのものを指す普通名詞
- 「本を買う」=买书
- 「読書する」=看书 / 读书
中国語の「本」
- 本を数える単位(量詞・〜冊)
- 単独で書籍の意味にはならない
- 「一冊の本」=一本书
書籍そのものを指す名詞は「书」であり、「本」は冊数を数える量詞です。
次の疑問本を表す「书」を覚えたら、関連する身近な家具である「本棚」の中国語ピンインと発音も一緒に確認してみましょう。
量詞「本」の使い方:書籍・雑誌を数える例文
中国語の「本(běn)」の最も代表的な役割が、製本された印刷物を数える量詞(助数詞)です。日本語の「〜冊」に正確に対応します。
対象となる名詞は、書籍だけでなく、雑誌、ノート、辞書、アルバム、パスポートなど「綴じられている紙製品」全般に及びます。
量詞「本」と一緒に使う主な名詞
- 书(shū / 本・書籍):一本书(yì běn shū / 1冊の本)
- 杂志(zázhì / 雑誌):两本杂志(liǎng běn zázhì / 2冊の雑誌)
- 词典(cídiǎn / 辞書):一本词典(yì běn cídiǎn / 1冊の辞書)
- 笔记本(bǐjìběn / ノート):三本笔记本(sān běn bǐjìběn / 3冊のノート)
- 护照(hùzhào / パスポート):一本护照(yì běn hùzhào / 1通のパスポート)
- 相册(xiàngcè / アルバム):一本相册(yì běn xiàngcè / 1冊のアルバム)
実用例文
桌子上放着两本中文杂志。
(zhuōzi shang fàngzhe liǎng běn zhōngwén zázhì / 机の上に中国語の雑誌が2冊置いてあります。)
这本书很有意思,我已经看了三遍。
(zhè běn shū hěn yǒu yìsi, wǒ yǐjīng kàn le sān biàn / この本はとても面白く、私はすでに3回読みました。)
指示代名詞の「这(zhè / これ)」や「那(nà / あれ)」と名詞を組み合わせる際も、「这本书(この本)」「那本词典(あの辞書)」のように必ず量詞「本」を挟む必要があります。
動作の回数を表す表現は、動量詞(次・遍・回・趟)の使い分けで詳しく解説しています。
次の疑問本以外の物も正しく数えられるようになりたいときは、中国語「本」等の量詞一覧と使い方で他の代表的な単位も学べます。
指示・所属の「本」:この・当〜を表すビジネス用法
ビジネス文書、ニュース、公的文書などで頻出するのが、「この〜」「当〜」という意味を表す限定詞・指示語としての「本」です。
話し手・書き手自身が身を置いている時間軸、現在所属している組織、今話題にしている場所などを指し示します。口語の「这个(zhège / この)」を、よりフォーマルかつ簡潔にした表現と捉えると理解しやすくなります。
時間・期間を表す「本」
- 本日(běnrì):本日・今日(公式な通知などで使用)
- 本周(běnzhōu):今週(口語の「这周」に相当)
- 本月(běnyuè):今月(口語の「这个月」に相当)
- 今年(jīnnián):※年は通常「本年」よりも「今年」が好まれますが、公的報告書などでは「本年度(běn niándù)」が使われます。
組織・人物・場所を表す「本」
- 本公司(běn gōngsī):当社・小社(自社を指すフォーマル表現)
- 本校(běnxiào):本校・当校
- 本市(běnshì):当市・本市
- 本人(běnrén):本人・私自身(書面で自己を指す表現)
- 本站(běnzhàn):当駅・当ウェブサイト
実用例文
本周五下午两点召开部门会议。
(běn zhōu wǔ xiàwǔ liǎng diǎn zhàokāi bùmén huìyì / 今週金曜日の午後2時に部門会議を開催します。)
感谢您一直以来对本公司的支持。
(gǎnxiè nín yìzhí yǐlái duì běn gōngsī de zhīchí / 平素より当社をご愛顧いただき誠にありがとうございます。)
本日(本日)、本周(今週)、本月(今月)、本年度(今年度)を表す
本公司(当社)、本校(当校)、本市(当市)、本站(当駅・当サイト)
本人(私自身)など、書面で書き手自身を指し示す表現
フォーマルな文書で自身が属する時間や組織を指す用法です。

根本・本来を表す「本」:語根としての意味と熟語
漢字の成り立ちとして、「本」は木の下部に印を付けて「根元」を示した文字(指事文字)です。そのため、中国語でも「物事の基礎」「根源」「生まれつきの姿」を表す語根として多くの重要語彙を形成します。
日本語の熟語と共通するものが多く、漢字の意味をそのまま理解しやすい分野です。
代表的な熟語一覧
- 本来(běnlái / 本来、もともと、本来なら):他本来不想去。(彼はもともと行く気がなかった。)
- 根本(gēnběn / 根本、根本的な、[否定を伴って]全く):这根本不是问题。(これは全く問題ではない。)
- 本质(běnzhì / 本質):看清问题的本质。(問題の本質を見極める。)
- 本能(běnnéng / 本能):这是人的本能。(これは人間の本能だ。)
- 资本(zīběn / 資本):身体是革命的资本。(体がすべての基本・資本である。)
- 成本(chéngběn / コスト・原価):降低生产成本。(生産コストを下げる。)
副詞として使われる「本来」は日常会話でも極めて頻出です。「元々は〜だったが、今は変わった」という文脈で非常によく使われます。
細長い「1本、2本」は中国語で「本」と言えない
日本語ネイティブが陥りやすいもう一つの大きな罠が、日本語の助数詞「1本、2本(ペン、ビール、木、線など)」を中国語の「本」に直訳してしまう誤りです。
中国語の「本」は、前述の通り「綴じられた印刷物(〜冊)」にしか使えません。日本語で「本」と数える細長い物には、形状や性質に応じた別の量詞を用います。
日本語の「〜本」に当たる中国語の量詞
- 支(zhī):ペン、鉛筆、筆など(例:一支笔 / ペン1本)
- 根(gēn):針、ロープ、バナナ、骨、細長い野菜など(例:一根香蕉 / バナナ1本)
- 条(tiáo):道、川、ズボン、魚など細長くしなやかなもの(例:一条路 / 1本の道)
- 瓶(píng):瓶入りの飲料など(例:两瓶啤酒 / ビール2本)
- 棵(kē):地面に生えている樹木(例:一棵树 / 1本の木)
例えば、「ペンを2本ください」と言いたい時に「给我两本笔」と言うと、中国語話者には通じないか、ノートやメモ帳のことかと混乱を招きます。必ず「给我两支笔(gěi wǒ liǎng zhī bǐ)」と言いましょう。
支(zhī)
- ペン
- 鉛筆
- 筆
根(gēn)
- 針
- ロープ
- バナナ
- 骨
条(tiáo)
- 道
- 川
- ズボン
- 魚
瓶(píng) / 棵(kē)
- 瓶入り飲料
- 生えている樹木
日本語の「〜本」と数える細長い物には、形状に応じた量詞を使い分けます。
日本語と中国語の「本」の違い丸わかり比較表
日本語と中国語における「本」の使われ方の違いを整理しました。単語の意味や単位のズレをここで確認しておきましょう。
表は横にスクロールできます →
| 表現・概念 | 日本語 | 中国語 | 品詞・役割 |
|---|---|---|---|
| 書籍そのもの | 本(ほん) | 书(shū) | 名詞 |
| 書籍の冊数(〜冊) | 冊(さつ) | 本(běn) | 量詞 |
| ペン・鉛筆の数(〜本) | 本(ほん) | 支(zhī) | 量詞 |
| 樹木の数(〜本) | 本(ほん) | 棵(kē) | 量詞 |
| ビン入りの飲み物(〜本) | 本(ほん) | 瓶(píng) | 量詞 |
| 当組織・当期間(当社、今週) | 当〜、本〜 | 本〜(běn) | 限定詞・指示語 |
| 元々の・根本 | 本来、根本 | 本来、根本 | 名詞・副詞・語根 |
中国語の「本」を見たときは、「名詞の直前にある量詞(〜冊)か」「時や組織の前に付く指示詞(当〜)か」「熟語の一部(根本)か」という位置関係に着目すると、瞬時に正確な意味を見分けることができます。
物の種類に応じた数え方を整理したいときは、中国語の量詞一覧を参考にしてください。
理解度チェック!文脈別「本」の見分けミニクイズ
文脈に応じて「本」がどの意味で使われているかを判別してみましょう。意味を考えることで、文章読解時の迷いがなくなります。
問題
解答と解説
- 量詞(〜冊):名詞「书(書籍)」の直前にあり、数詞「两(2)」と結びついているため、「2冊の本」という意味になります。訳:「私は彼から本を2冊借りました。」
- 指示語(この・当〜):時間の単位「月」の直前に付き、「今月(当月)」を表します。口語の「这个月」と同じです。訳:「今月、私たちは新製品をリリースします。」
- 語根・副詞(もともと・本来):後ろに「来」が付いて「本来(běnlái)」という副詞を作っています。訳:「彼はもともと経済学を専攻していました。」
続けて読む
理解度チェック
Q1. 中国語で「読書する」を表す正しい表現はどれですか?
- 看本
- 看书
- 买本
- 读本
答えを見る
正解: B. 看书
書籍を指す名詞は「书」であり、「読書する」は「看书」または「读书」と言います。「本」は量詞のため「看本」とは言いません。
Q2. 中国語の量詞「本」を使って数える対象として正しいものは?
- ペン(笔)
- ビール(啤酒)
- パスポート(护照)
- 樹木(树)
答えを見る
正解: C. パスポート(护照)
「本」は書籍や雑誌、パスポートなど綴じられた紙製品を数える量詞です。ペンは「支」、ビールは「瓶」、樹木は「棵」で数えます。
Q3. 「当社」を表すフォーマルな表現として本文にあるものは?
- 这公司
- 本公司
- 这个公司
- 大公司
答えを見る
正解: B. 本公司
中国語の「本」には「この〜」「当〜」という指示・限定の意味があり、「本公司」で「当社・小社」という意味になります。
中国語の単語をアプリで覚えるなら、単語アプリ「モチタン」単語アプリ「モチタン」なら、ゲームで覚えられます。まちがえた単語は苦手単語帳にまとまります。無料で試す
よくある質問
- Q. 中国語の「本」のピンインと声調は?
- ピンインは「běn」で、第3声です。低く抑えてから軽く持ち上げる音で発音します。
- Q. 中国語で「本を読む」は何と言いますか?
- 「看书(kàn shū)」または「读书(dú shū)」と言います。中国語の書籍は「书」であり、「看本」とは言えません。
- Q. ビジネスで見る「本公司」の意味は?
- 「当社」「小社」を意味します。「本」には「当〜・この」と自身が属する組織を指す用法があります。
- Q. ビールやペンを数える時に「本」は使えますか?
- 使えません。ビールは「瓶(píng)」、ペンは「支(zhī)」という専用の量詞を使います。中国語の「本」は製本物(〜冊)にのみ用います。
- Q. 「这本书」の「本」は何の役割ですか?
- 量詞の役割です。中国語では「这(この)」の直後に名詞を直接置けず、間に量詞「本」を挟んで「这本书(この本)」と表現します。
2026年10月9日更新・モチタン辞典編集部