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中国語の動詞に活用はある?過去形や否定の作り方

中国語の動詞に活用はある?過去形や否定の作り方

中国語の動詞には、日本語や英語のような語尾変化や不規則変化といった活用が一切ありません。過去形にするときも、否定するときも、動詞そのものの形は原形のまま変わりません。

中国語では動詞を変化させる代わりに、動詞の前後に「了」「过」「不」「没」「在」といった助詞や副詞をパズルのように配置して、時制や動作の状態を表現します。

中国語の動詞に活用はある?結論と日英中対比表

英語を学ぶとき、動詞の不規則変化表を暗記した経験がある方は多いでしょう。例えば英語の eat(食べる)は、過去形になると ate に変わり、過去分詞では eaten になります。日本語でも「食べる」「食べた」「食べない」「食べている」のように語尾が次々と変化します。

しかし、中国語にはこうした動詞の語形変化(活用)が一切存在しません。中国語は文法的に「孤立語」と呼ばれる言語に分類され、単語そのものの形を変えることなく、語順や前後に添える語によって意味や文法関係を示します。

主語が誰であっても、動作が過去・現在・未来のいつであっても、動詞そのものは辞書に載っている形のまま固定されます。

日本語・英語・中国語で「食べる」という動詞がどのように扱われるかを比較すると、中国語の仕組みの簡潔さが明確になります。

表は横にスクロールできます →

表現日本語英語中国語中国語の動詞の形
現在・習慣食べるeat / eats吃吃(変化なし)
過去・完了食べたate吃了吃(変化なし)
否定(現在)食べないdo not eat不吃吃(変化なし)
否定(過去)食べなかったdid not eat没吃吃(変化なし)
進行中食べているis eating在吃吃(変化なし)
経験食べたことがあるhave eaten吃过吃(変化なし)

表を見るとわかるように、中国語の動詞 吃(chī / 食べる)はどの形でも一切姿を変えていません。変化しているのは動詞の前後に置かれた小さなパーツだけです。活用表を丸暗記する必要がない点が、中国語を学習する大きな強みといえます。

次の疑問活用のない中国語で時制やニュアンスをどう表現するかもっと詳しく知りたいなら、中国語の動詞の活用ルールと基本構造が参考になります。

中国語の文の基本骨格はSVO(主語+動詞+目的語)

動詞の形が変わらない中国語において、文の意味を決定づける最重要ルールが「語順」です。中国語の基本的な語順は英語と同じ「S(主語)+V(動詞)+O(目的語)」の構造をとります。

日本語は「私は(S)リンゴを(O)食べる(V)」というSOVの語順ですが、中国語では「主語+動詞」を先に言い、その直後に「目的語」を置きます。

この基本骨格「S+V+O」は、過去の文になっても、否定の文になっても、疑問文になっても崩れません。時制や動作の状態を表す言葉は、この骨格の特定の位置に差し込むだけで完成します。

中国語の基本文型(SVO)
S(主語)+V(動詞)+O(目的語)

我吃苹果。私はリンゴを食べます。

中国語は英語と同様に「主語+動詞+目的語」の語順で文を作ります。

中国語の動詞で過去形はどう表す?「了」と「过」の使い方

中国語には過去形という語形変化が存在しません。その代わりに、動作が完了したことや過去に経験したことを表す助詞を動詞の後ろに添えます。代表的なものが 了(le)と 过(guo)です。

1. 動作の完了を表す「動詞 + 了」

動詞の直後に 了(le)を置くことで、「〜した」「〜し終えた」という動作の完了を表します。動詞の形自体は変わりません。

文末に置く 了 もあります。文末の 了 は「新しい事態の発生」や「状況の変化」を表し、「〜になった」「もう〜だ」という意味合いを持ちます。

2. 過去の経験を表す「動詞 + 过」

動詞の直後に 过(guo)を置くと、「〜したことがある」という過去の経験を表します。動作が過去に行われ、現在にはその状態が残っていない(すでに通り過ぎた)ことを示します。

「完了の 了」はその動作が完了したという事実に焦点を当てますが、「経験の 过」はこれまでの人生や過去の経歴においてその行為を経験したかどうかに焦点を当てます。

「了」と「过」の違い

完了の「了」

  • 動詞+了
  • 動作の完了を表す
  • 「〜した」「〜し終えた」
  • 例:他吃了早饭。

経験の「过」

  • 動詞+过
  • 過去の経験を表す
  • 「〜したことがある」
  • 例:我去过北京。

完了を表す「了」と、過去の経験を表す「过」の使い分けを整理します。

「過去=了」ではない?時制とアスペクトの違い

中国語学習者が最もつまずきやすいのが、「過去のことだからとりあえず 了 を付ける」という誤解です。中国語には、英語のような「過去形」「現在形」という文法的な時制(テンス)の区別がありません。その代わりに存在するのが「動作がどのような局面・段階にあるか」を表すアスペクトという概念です。

了 は「過去」を表す記号ではなく、「動作の完了」や「事態の変化」を表す標識です。そのため、過去の出来事であっても 了 を使わないケースが多々ありますし、逆に未来の文に 了 が使われることもあります。

過去の事柄でも「了」を使わない主なケース

  1. 状態動詞・判断動詞の文:是(shì / 〜である)や 在(zài / 〜にいる)などの動詞は、動作の完了という概念がないため、過去の事柄であっても原則として 了 を付けません。
    (誤)昨天他是学生了。
    (正)昨天他是学生。(zuótiān tā shì xuésheng / 昨日彼は学生でした。)
  2. 時間を示す副詞があり、日常の動作を淡々と述べる文:「昨日」「去年」などの時間詞があり、単に過去の行動を客観的事実として述べる場合、完了を強調する必要がなければ 了 を省くことが一般的です。
    我昨天去图书馆借书。(wǒ zuótiān qù túshūguǎn jiè shū / 私は昨日図書館へ本を借りに行きました。)
  3. 過去の習慣や心理状態:過去の継続的な習慣や、「好きだった」「思っていた」などの心理動詞には 了 を付けません。
    以前我很喜欢吃辣的。(yǐqián wǒ hěn xǐhuan chī là de / 以前、私は辛いものがとても好きでした。)

未来の文で「了」が使われるケース

了 が完了を表すため、「未来のある時点において動作が完了している」という条件文では、未来のことでも 了 を使います。

「過去=了」と覚えるのではなく、「了=動作の完了・事態の変化」と理解しておくことが、不自然な文を防ぐ鍵です。

中国語の動詞の活用と過去形のイメージ

次の疑問語尾に置くか動詞の直後に置くかで迷ったら、中国語の「了」の使い方と過去形のルールで位置ごとの意味の違いを整理できます。

否定文の作り方:「不」と「没(有)」の使い分け

中国語の動詞を否定する場合、動詞の直前に否定副詞を置きます。動詞自体は変化しません。使われる否定副詞には 不(bù)と 没(méi / または 没有 méiyǒu)の2種類があり、明確な使い分けルールが存在します。

1. 主観的な意志・現在の習慣・未来を否定する「不」

不(bù)は、「〜しない」「〜するつもりはない」という話し手の意志や、「普段〜しない」という習慣、あるいは未来の動作を否定するときに用います。

2. 動作の未発生・未完了・過去の事実を否定する「没(有)」

没(méi)は、「まだ〜していない」「〜しなかった」という客観的な事実や、動作がまだ発生していない状態を否定するときに用います。英語の did not や have not に近い役割です。

超重要:没を使う文では「了」を同時に使えない

過去の否定文を作るとき、初心者が最もよく犯す間違いが「没」と「了」の併用です。

了 は「動作の完了」を表すため、「動作が完了していない」ことを表す 没 と同じ動詞に重ねて使うことは論理的に矛盾します。没 を使った否定文では、完了の 了 は必ず脱落します。

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否定詞表す意味使い分けの基準例文
不〜しない/〜する意志がない主観的意志・習慣・未来・判断動詞の否定我不去。(行きません。)
没(有)〜しなかった/まだ〜していない客観的過去の事実・動作の未発生・未完了我没去。(行きませんでした。)

進行形・未来・動詞の重ね型:動詞の前後に置く表現

活用がない中国語では、進行中や未来の動作、ニュアンスの微調整もすべて「動詞の直前・直後に言葉を添える」ことで表現します。

1. 進行中を表す「在 / 正在 + 動詞(+ 呢)」

「今〜している」という動作の継続・進行を表すには、動詞の直前に 在(zài)または 正在(zhèngzài)を置きます。文末に語気助詞 呢(ne)を添えると、「まさに〜しているところだ」という臨場感が強まります。

2. 未来・予定を表す「助動詞 + 動詞」

「〜するつもりだ」「〜する予定だ」という未来のニュアンスは、動詞の前に助動詞を配置します。

3. ニュアンスを和らげる「動詞の重ね型」

中国語には動詞そのものを同じ形で2回繰り返す「動詞の重ね型」という表現法があります。活用変化ではなく、語を重ねることで「ちょっと〜してみる」「気楽に〜する」という軽快で柔らかな語気を生み出します。

2音節動詞の場合は「ABAB」の形に重ねます(例:介绍 jièshào → 介绍介绍 jièshao jièshao / ちょっと紹介する)。日常会話で相手にお願いや提案をするときに非常によく使われます。

動詞の前後に置く表現の分類
動詞に添える表現

進行(直前)

  • 在+動詞
  • 正在+動詞(+呢)

未来・意志(直前)

  • 要+動詞(予定)
  • 想+動詞(希望)
  • 会+動詞(推量)

重ね型(和らげる)

  • 単音節:AA(看看)
  • 2音節:ABAB(介绍介绍)

進行・未来・語気の調整は、動詞の前後に特定の語を添えて表します。

会話全体の表現を幅広く確認したいときは、中国語の日常会話フレーズを参考にしてみてください。

初心者がやりがちな「了」の誤用パターンと対策

「過去形=了」と機械的に覚えてしまうと、ネイティブにとって違和感のある中国語になってしまいます。初心者が特に誤用しやすい典型パターンを整理します。

誤用パターン1:過去の否定文に「不」と「了」を使う

過去に行かなかったことを言おうとして、昨天我不去了。 と言ってしまう誤用です。

過去の動作が行われなかったという事実の否定には 没 を使います。また、不去了 と言うと「(行く予定だったが)行くのをやめることにした」という状況の変化を表す別の文になってしまいます。

誤用パターン2:名詞を述語にする文に「了」を付ける

「昨日彼は学生だった」と言おうとして、昨天他是学生了。 としてしまうケースです。

是(〜である)などの判断動詞は動作の完了を伴わないため、過去の事柄であっても 了 は不要です。過去であることは文頭の 昨天(昨日)だけで十分に伝わります。

誤用パターン3:「没」があるのに動詞の後ろに「了」を残す

過去の否定文で 我没买了手机。 と言ってしまうパターンです。

前述のとおり、没(未発生・未完了)と 了(完了)は同居できません。没 を置いたら、動詞の後ろの 了 は必ず削ります。

「了」の典型的な誤用3パターン
❌過去の否定に使う

過去の動作の未発生には没を使い、不や了は使いません(誤:昨天我不去了→正:昨天我没去)。

⚠️判断動詞に付ける

是などの判断動詞は動作の完了を伴わないため過去でも了は不要(誤:他是学生了→正:他是学生)。

🚫没と了の併用

未完了の没と完了の了は矛盾するため同居不可。没を置いたら了は削除(誤:没买了→正:没买)。

初心者が誤って「了」を使いがちな3つの場面と正しい表現のルールです。

基本文型テンプレートと頻出動詞の例文集

中国語の動詞文は、以下の基本テンプレートにパーツを当てはめるだけで、あらゆる時制・状態の文を組み立てることができます。

動詞基本文型テンプレート

表は横にスクロールできます →

文のタイプ主語(S)動詞前パーツ動詞(V)動詞後パーツ目的語(O)など
肯定(現在・習慣)我—学—汉语。
完了・過去我—学了汉语。
経験我—学过汉语。
否定(現在・意志)我不学—汉语。
否定(過去・未完)我没学—汉语。
進行中我在学—汉语(呢)。
未来・予定我要学—汉语。
疑問文你—学汉语吗?

初級頻出動詞を使った対比例文集

日常会話で頻出する動詞を使って、肯定・過去完了・経験・否定・進行・疑問のバリエーションを確認しましょう。どの文でも動詞自体の形が一切変わらない点に注目してください。

1. 吃(chī / 食べる)2. 看(kàn / 見る・読む)3. 去(qù / 行く)4. 买(mǎi / 買う)

このように、動詞の形は固定したまま、前後に決まった副詞や助詞を配置するだけで、表現したい意味を正確に組み立てることができます。

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理解度チェック

Q1. 中国語の動詞の語形変化(活用)に関する説明として正しいものはどれですか?

  1. 時制に応じて英語のように不規則に変化する
  2. 主語の人称に合わせて語尾が変化する
  3. 動詞そのものの形は一切変化しない
  4. 過去形にするときだけ動詞が変化する
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正解: C. 動詞そのものの形は一切変化しない
中国語は孤立語であり、主語や時制に関わらず動詞そのものの形は辞書にある形のまま固定されます。

Q2. 過去の経験「〜したことがある」を表す助詞として正しいものはどれですか?

  1. 过
  2. 了
  3. 在
  4. 呢
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正解: A. 过
動詞の直後に「过」を置くことで、「〜したことがある」という過去の経験を表します。

Q3. 「昨日私は行きませんでした」という過去の否定を表す文として正しいものはどれですか?

  1. 昨天我不去了。
  2. 昨天我没去。
  3. 昨天我没去了。
  4. 昨天我不去。
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正解: B. 昨天我没去。
過去の動作の否定には「没」を使い、完了を表す「了」は同時に使えないため「昨天我没去」が正解です。

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よくある質問

Q. 中国語の動詞に過去形はありますか?
中国語の動詞に語形変化としての過去形はありません。過去の完了を表す場合は動詞の後ろに「了」、過去の経験を表す場合は「过」を添えます。動詞自体の形は変わりません。
Q. 「不」と「没」はどう使い分けますか?
「不」は自分の意志や普段の習慣、未来の否定(〜しない)に使います。「没(有)」は動作がまだ起きていないことや過去の事実の否定(〜しなかった、まだ〜していない)に使います。
Q. 過去の出来事なら必ず「了」が必要ですか?
不要です。「昨天(昨日)」などの時間詞があり、単に過去の事実を述べる文や、「是」のような状態動詞、過去の継続的習慣の文では原則として「了」を使いません。
Q. 中国語の動詞の語順はどうなりますか?
中国語の基本語順は英語と同じ「S(主語)+V(動詞)+O(目的語)」です。過去形や否定文になってもこの骨格は変わらず、動詞の前後に助詞や副詞を添えて表します。
Q. 動詞を2回重ねるのはなぜですか?
「看(見る)→ 看看」のように動詞を重ねることで、「ちょっと〜してみる」という動作の気軽さや、表現を柔らかく和らげるニュアンスを表すことができます。

2026年10月8日更新・モチタン辞典編集部