モチタン辞典 › 読みもの › スペイン語 › スペイン語のありがとうへの返事の言い方

スペイン語「ありがとう」への返事・返し方完全ガイド
スペイン語で「ありがとう(Gracias)」と言われたときの最も標準的な返事はDe nada(デ・ナダ/どういたしまして)です。ただし、相手との間柄や場面によってCon gusto(コン・グスト/喜んで)やA ti(ア・ティ/こちらこそ)などを使い分けると、不自然さが消えてより親身で豊かな意思疎通ができます。
「ありがとう」への基本の返事3選
スペイン語で「ありがとう」に返す定番フレーズは主に3つあります。この3種類を把握しておくだけで、日常のほとんどの場面に対応できます。
1. 最頻出の基本形:De nada
De nada(デ・ナダ/どういたしまして)は、前置詞の de(〜の)と代名詞の nada(何もない)が合わさった表現です。「お礼を言われるようなことは何もありません」という含みがあり、英語の You are welcome や Not at all に相当します。
友人から初対面の相手まで、相手を選ばずに使える万能の返答です。発音の際は「デ」に軽く強勢を置き、「デ・ナダ」と滑らかに発声します。
2. 礼儀正しく落ち着いた響き:No hay de qué
No hay de qué(ノ・アイ・デ・ケ/礼には及びません・どういたしまして)は、やや改まった響きを持つ定番表現です。動詞 hay(〜がある)の否定形に、感謝の対象・理由を表す関係詞構文が続いたもので、「感謝していただくほどの理由はありません」という意味になります。
目上の人や年配の方、ビジネスの場で落ち着いた印象を与えたいときに重宝します。
3. 中南米で絶大な人気:Con gusto / Con mucho gusto
Con gusto(コン・グスト/喜んで・どういたしまして)および Con mucho gusto(コン・ムーチョ・グスト/大いに喜んで)は、英語の With pleasure に相当する前置詞句です。
コロンビア、メキシコ、コスタリカなどの中南米諸国では、De nada よりも温かみがあり親切に響く表現として極めて頻繁に使われます。「お役に立てて嬉しい」という積極的な好意を伝えたいときに最適です。
De nada
- 「どういたしまして」の最頻出基本形
- 相手を選ばずに使える万能の表現
- 英語の You are welcome に相当
No hay de qué
- 「礼には及びません」の改まった響き
- 目上の人や年配の方、ビジネス向け
- 落ち着いた印象を与えたい時に最適
Con gusto
- 「喜んで」という意味の前置詞句
- 中南米諸国で絶大な人気と頻度
- 温かみや積極的な好意を伝える表現
場面や地域に応じて使い分けられる3つの基本表現の特徴です。
次の疑問返答だけでなく感謝する側の言い回しも広げたいときは、スペイン語のありがとう表現を合わせて確認してみてください。
関係性と丁寧度で選ぶ返答一覧表
相手との距離感や状況に応じた適切な表現を一目で選べるよう、丁寧度と主な使用地域を一覧表にまとめました。
表は横にスクロールできます →
| フレーズ | カタカナ読み | ニュアンス・意味 | 適した相手・場面 |
|---|---|---|---|
| De nada | デ・ナダ | どういたしまして(標準) | 友人・同僚・一般の店先 |
| No hay de qué | ノ・アイ・デ・ケ | お礼には及びません | 目上の人・改まった場・高齢者 |
| Con gusto | コン・グスト | 喜んで(親切な響き) | 中南米全般・店員・友人 |
| A ti / A usted | ア・ティ / ア・ウステ | こちらこそありがとう | 相互にお礼を伝え合いたい時 |
| No te preocupes | ノ・テ・プレオクペス | 気にしないで・大丈夫 | 親しい友人・家族(くだけた間柄) |
| Está bien | エスタ・ビエン | いいよ・大丈夫 | 軽い手助けの後のカジュアルな返答 |
| Para servirle | パラ・セルビルレ | いつでもお役に立ちます | 接客業・ホテル・ビジネス |
| A la orden | ア・ラ・オルデン | いつでもどうぞ(承知しました) | 中南米の店先・サービス業 |
友達同士で使えるカジュアルな返し方
親しい友人や家族、同僚の間では、かしこまった「どういたしまして」よりも、「気にしないで」「大したことないよ」と軽く受け流す言い回しのほうが自然です。
心配や気遣いを打ち消す表現
- No te preocupes(ノ・テ・プレオクペス/気にしないで):再帰動詞 preocuparse(心配する)のくだけた命令形否定文です。友達にちょっとした用事を頼まれてお礼を言われた際に最もよく使われます。
- Ni te preocupes(ニ・テ・プレオクペス/気にすることなんて全くないよ):ni(〜さえも)を付けてさらに強調したフランクな表現です。
- No hay problema(ノ・アイ・プロブレマ/問題ないよ):英語の No problem と同義で、若い世代を中心に広く使われています。
短く軽く流す相づち表現
- Está bien(エスタ・ビエン/いいよ、大丈夫):頼まれごとを引き受けた後にお礼を言われた際、短く「いいよ」と答える気軽な返答です。
- Tranquilo(トランキーロ/男性に対して)/ Tranquila(トランキーラ/女性に対して):本来は「落ち着いて」という意味ですが、「気楽にして」「平気だよ」というニュアンスの返事としてスペインや南米で日常的に使われます。相手の性別によって語尾が変わる点に注意してください。
気遣いを打ち消す
- No te preocupes
- Ni te preocupes
- No hay problema
短く軽く流す
- Está bien
- Tranquilo(男性へ)
- Tranquila(女性へ)
親しい間柄で気遣いを打ち消したり軽く流したりするフレーズの分類です。
ビジネスや接客で使える丁寧な返し方
ホテル、レストラン、取引先とのやり取りなど、敬意や奉仕の姿勢を示したい場面では、専門的なサービス精神を感じさせる丁寧な定型表現が好まれます。
奉仕の姿勢を示す定番句
- Para servirle(パラ・セルビルレ/お役に立てて光栄です・いつでもどうぞ):動詞 servir(仕える、役に立つ)を用いた敬意の高いフレーズです。店員やお客に対する案内係が、感謝を述べられた直後に笑顔で返す定番表現です。相手が親称(tú)の間柄であれば Para servirte(パラ・セルビルテ)となります。
- Es un placer(エス・ウン・プラセール/光栄です):英語の It's my pleasure に相当し、ビジネスの会合やフォーマルな食事の席で品格のある返事として重宝します。さらに丁寧に言う場合は El placer es mío(エル・プラセール・エス・ミオ/光栄なのは私の方です)と返します。
- A la orden(ア・ラ・オルデン/いつでもお申し付けください):コロンビアやベネズエラ、メキシコなどの商業施設や個人商店で頻繁に耳にする言い回しです。注文や買い物が終わってお礼を言った際、店員が親しみと敬意を込めて返します。
「お役に立てて光栄です」。店員や案内係が感謝に対して笑顔で返す定番表現。
「光栄です」。ビジネス会合やフォーマルな席に最適。El placer es míoも丁寧。
「いつでもどうぞ」。中南米の店舗等で注文や買い物後に親しみと敬意を込めて使う。
敬意や奉仕の姿勢を示すビジネス・接客向けの定番表現です。

「こちらこそ」と感謝を返す時の注意点
お互いに協力し合った仕事の後や、招かれた食事の帰り際など、「相手こそ感謝されるべき場面」で De nada と答えてしまうと、「自分がしてあげたことに対して何も礼はいらない」という上からのニュアンスに受け取られかねません。このような場では「こちらこそありがとう」と返すのが鉄則です。
人称に応じた使い分け(tú と usted)
「こちらこそ」を表す基本フレーズは Gracias a ti(グラシアス・ア・ティ)または前置詞句のみの A ti(ア・ティ)です。前置詞 a(〜へ)が相手への方向を示しています。ただし、相手が敬称(usted)の対象である場合は、代名詞を変化させなければなりません。
- 友人・同僚(親称 tú)に対して:Gracias a ti(グラシアス・ア・ティ)または A ti(ア・ティ)
- 目上の人・顧客(敬称 usted)に対して:Gracias a usted(グラシアス・ア・ウステ)または A usted(ア・ウステ)
- 複数の相手(ustedes)に対して:Gracias a ustedes(グラシアス・ア・ウステデス)または A ustedes(ア・ウステデス)
発音の際は、ti や usted をやや強めに発音することで、「お礼を言うべきなのはあなたの方です」という強調のニュアンスが明確に伝わります。
友人・同僚(親称 tú)
- Gracias a ti
- または短く A ti
- tiをやや強めに発音する
目上の人・顧客(敬称 usted)
- Gracias a usted
- または短く A usted
- ustedをやや強めに発音する
複数の相手(ustedes)
- Gracias a ustedes
- または短く A ustedes
- お互いに感謝し合う場面で使う
De nadaではなく相手への敬意や人称に合わせて代名詞を変化させます。
次の疑問返事として「こちらこそ」と返したい場面の詳しい使い分けは、「こちらこそ」を伝えるスペイン語表現で確認できます。
シチュエーション別のミニ会話例
実際の日常や旅先で遭遇しやすい4つの典型的な場面をもとに、自然な応答の流れを確認します。
1. 買い物でのやり取り(店員と客)
客:Muchas gracias por su ayuda.(手伝ってくれてどうもありがとう。)
店員:Con mucho gusto. Para servirle.(どういたしまして、いつでもお役に立ちます。)
2. レストランやカフェでの会計時
店員:Aquí tiene su cambio. ¡Buen día!(お釣りです。良い一日を!)
客:Gracias.(ありがとう。)
店員:A usted, que le vaya bien.(こちらこそありがとうございます、お気をつけて。)
3. 街角での道案内(旅行者と地元の人)
旅行者:¡Muchas gracias! Ya entiendo el camino.(本当にありがとうございます!道が分かりました。)
地元の人:No hay de qué. ¡Buen viaje!(どういたしまして。良い旅を!)
4. 仕事の共同作業が終わった後(同僚同士)
同僚A:Gracias por ayudarme con el informe.(報告書を手伝ってくれてありがとう。)
同僚B:No te preocupes. ¡Gracias a ti por el café!(気にしないで。コーヒーごちそうさまでした、こちらこそありがとう!)
旅行や日常で役立つ表現をもっと知りたいときは、スペイン語会話の総合ガイドを参考にしてください。
チャットやメールでの自然な返信表現
WhatsAppなどのメッセージアプリや業務メールで感謝を伝えられた際、テキスト上で自然に返すための書き言葉や略語を紹介します。
チャットで使える略語と短文
- dn:de nada の頭文字を取ったチャット用略語です。親しい友人同士のテキストで頻繁に使われます。
- np:英語の no problem から派生した no problema を意味する略語で、若い世代のチャットで通じます。
- ¡Por nada!(ポル・ナダ/どういたしまして):De nada とほぼ同義ですが、メッセージ文で感嘆符を添えて明るく返信するときによく選ばれます。
- A ti :):スマイル記号を添えて「こちらこそ!」と短く爽やかに返す手法です。
業務メールで使える丁寧な結びの返信
業務メールで「Muchas gracias por su colaboración(ご協力ありがとうございます)」と送られてきた場合、以下のように返信するのが定石です。
- No hay de qué. Quedo a su disposición.(どういたしまして。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。)
- Es un placer colaborar con usted.(ご一緒できて光栄に存じます。)
対面でも文章でも、無言で済ませるのではなく短い一言を返すことが、スペイン語圏での良好な関係づくりに直結します。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 目上の人や改まった場面で落ち着いた印象を与える返答は?
答えを見る
正解: A. No hay de qué
「No hay de qué」は改まった響きを持ち、目上の人やビジネスの場で重宝されます。
Q2. 「気楽にして、平気だよ」と女性に対して返す表現はどれ?
答えを見る
正解: B. Tranquila
「Tranquilo」は相手の性別で語尾が変わり、女性に対しては「Tranquila」となります。
Q3. 目上の人(敬称 usted)へ「こちらこそ」と返す表現は?
- A ti
- De nada
- A usted
- Para servirte
答えを見る
正解: C. A usted
友人(tú)には「A ti」、敬称(usted)の相手には「A usted」と使い分けます。
スペイン語のフレーズは、話して覚えよう。会話アプリ「モチスピ」スペイン語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す
よくある質問
- Q. 「De nada」以外で一番無難な返事は?
- 中南米なら「Con gusto」、スペインや改まった場なら「No hay de qué」が最も自然で無難です。「Con gusto」は親切な好意を示し、「No hay de qué」は礼儀正しく落ち着いた印象を与えます。
- Q. 「どういたしまして」の発音のコツは?
- 「De nada」は「デ」と「ナ」をはっきり発音し、「デ・ナーダ」のように語頭から滑らかに繋げます。平坦に読むよりも、口角を上げて明るい表情で抑揚をつけると親しみやすさが伝わります。
- Q. 店員にありがとうと言われたら何と返す?
- 店員から「Gracias」と言われた際は、「A ti(親しい店)」または「A usted(丁寧な店)」と返します。「買い物させていただいたのはこちら側」という敬意が自然に伝わります。
- Q. 「Por nada」は「De nada」と同じ意味?
- 意味はほぼ同じです。前置詞 por(〜のために)を用いて「お礼を言われる筋合いのことではない」を表します。中南米の一部地域や文章表現で好まれますが、一般的な頻度としては De nada の方が高めです。
- Q. 軽くうなずくだけで済ませても失礼ではない?
- スペイン語圏では言葉によるやり取りが重視されるため、無言の会釈だけでは冷たい印象を与えることがあります。最低でも「De nada」や「A ti」と短い一言を添えるのがマナーです。
2026年10月12日更新・モチタン辞典編集部