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韓国語の単語を英語表記にするルールと一覧表
韓国語の単語の英語表記(アルファベット表記)は、意味を英訳したものではなく、ハングルの音をローマ字へ転写したものです。韓国政府が定めた現行の公式基準「国語のローマ字表記法」に基づき、母音や子音、パッチムごとにアルファベットが厳密に割り当てられています。
基本の対応規則と発音変化の仕組みさえ掴めば、あらゆる単語を正確にアルファベット表記でき、英語表記から元のハングルを推測することも可能です。
韓国語の英語表記とは?公式ルールの基本
韓国語の単語をアルファベットで書き表す際、基準となるのが2000年に大韓民国文化観光部(現・文化体育観光部)が告示した「国語のローマ字表記法」です。道路標識、駅名、公的文書、パスポート、教科書など、韓国国内の公的なアルファベット表記はこの規則に統一されています。
まず混同しやすい点として、「単語の英語表記」が「英語の意味(翻訳)」ではなく「ハングル発音のローマ字転写」を指している点があります。例えば、사과(サグワ・りんご)の英語の意味は「apple」ですが、単語の英語表記(ローマ字転写)は「sagwa」となります。
かつての表記法との違い
2000年以前は「マッキューン=ライシャワー式」と呼ばれる表記法が広く使われていました。この旧方式では、有声音と無声音の区別にアポストロフィ記号(')や特殊記号(˘)を用いていたため、パソコンや道路標識での入力・視認性に難点がありました。
現行方式では特殊記号を廃止し、通常のアルファベット26文字だけで表記できるように改定されました。かつて「Pusan」と書かれていた釜山が現在「Busan」と書かれるのは、この改定によって語頭の平音に濁音文字(b, d, g)を割り当てる方針に統一されたためです。
マッキューン=ライシャワー式(旧方式)
- 2000年以前に広く使用
- アポストロフィや特殊記号を使用
- 入力や道路標識での視認性に難点
- 釜山の表記例:Pusan
国語のローマ字表記法(現行方式)
- 2000年に告示された公式ルール
- 特殊記号を廃止し26文字のみ使用
- 語頭の平音に濁音文字(b, d, g)を割当
- 釜山の表記例:Busan
2000年の改定によるローマ字表記法の変更点です。
母音・子音のアルファベット変換早見表
韓国語の字母とアルファベットの対応関係を理解すると、見慣れない単語でもローマ字で書き起こせます。特に日本語のローマ字感覚とは異なる「eo」や「eu」の扱いに注意が必要です。
母音の対応表
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| ハングル | 英語表記 | 発音の目安 | 解説 |
|---|---|---|---|
| ㅏ | a | ア | 口を自然に開けた「ア」 |
| ㅓ | eo | オ | 口を縦に大きく開けて出す「オ」 |
| ㅗ | o | オ | 唇を丸く突き出して出す「オ」 |
| ㅜ | u | ウ | 唇を丸く突き出して出す「ウ」 |
| ㅡ | eu | ウ | 唇を左右に引いて出す「ウ」 |
| ㅣ | i | イ | 口を横に引いた「イ」 |
| ㅐ | ae | エ | 口をやや大きめに開けた「エ」 |
| ㅔ | e | エ | 自然に開けた「エ」 |
| ㅑ / ㅕ | ya / yeo | ヤ / ヨ | y+母音の組み合わせ |
| ㅛ / ㅠ | yo / yu | ヨ / ユ | y+母音の組み合わせ |
| ㅘ / ㅝ | wa / wo | ワ / ウォ | w+母音の組み合わせ |
| ㅢ | ui | ウィ | ㅡとㅣの合成音 |
英語のスペル感覚では「eo」を「エオ」や「イー」、「eu」を「エウ」と読みたくなりますが、韓国語表記ではㅓ(eo)とㅡ(eu)を表す専用の記号として定義されています。
子音の対応表
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| 子音の種類 | ハングル | 母音の前(初声) | 子音の前・語末(終声) |
|---|---|---|---|
| 平音 | ㄱ | g | k |
| 平音 | ㄷ | d | t |
| 平音 | ㅂ | b | p |
| 平音 | ㅅ | s | t |
| 平音 | ㅈ | j | t |
| 激音 | ㅋ | k | k |
| 激音 | ㅌ | t | t |
| 激音 | ㅍ | p | p |
| 激音 | ㅊ | ch | t |
| 激音 | ㅎ | h | t |
| 濃音 | ㄲ | kk | k |
| 濃音 | ㄸ | tt | — |
| 濃音 | ㅃ | pp | — |
| 濃音 | ㅆ | ss | t |
| 濃音 | ㅉ | jj | — |
| 鼻音・流音 | ㄴ / ㅁ / ㅇ | n / m / (無音) | n / m / ng |
| 流音 | ㄹ | r | l |
流音のㄹは、後ろに母音が続く場合は「r」、子音の前や語末では「l」と表記します。またㄹㄹと重なる場合は「ll」となります。
ハングルの構造を一から学びたいときは、ハングルの文字・母音子音の覚え方と仕組みをご覧ください。
次の疑問母音や子音の組み合わせを全体図で確認したいときは、ハングルのローマ字表記一覧と変換ルールを照らし合わせると便利です。
頻出単語の英語表記一覧表
日常会話や挨拶、推し活などで頻出する韓国語単語の英語表記・読み方・意味の一覧です。公式ルールに準拠した表記となっています。
表は横にスクロールできます →
| ハングル | 英語表記 | カタカナ発音 | 日本語訳 |
|---|---|---|---|
| 안녕하세요 | annyeonghaseyo | アンニョンハセヨ | こんにちは |
| 감사합니다 | gamsahamnida | カムサハムニダ | ありがとうございます |
| 고마워요 | gomawoyo | コマウォヨ | ありがとう |
| 죄송합니다 | joesonghamnida | チェソンハムニダ | 申し訳ありません |
| 사랑해요 | saranghaeyo | サランヘヨ | 愛しています |
| 친구 | chingu | チング | 友達 |
| 가족 | gajok | カジョク | 家族 |
| 사람 | saram | サラム | 人 |
| 오늘 | oneul | オヌル | 今日 |
| 내일 | naeil | ネイル | 明日 |
| 한국 | hanguk | ハングク | 韓国 |
| 일본 | ilbon | イルボン | 日本 |
| 서울 | seoul | ソウル | ソウル |
| 학교 | hakgyo | ハッキョ | 学校 |
| 선생님 | seonsaengnim | ソンセンニム | 先生 |
| 학생 | haksaeng | ハクセン | 学生 |
| 밥 | bap | パプ | ご飯 |
| 물 | mul | ムル | 水 |
| 집 | jip | チプ | 家 |
| 길 | gil | キル | 道 |
| 노래 | norae | ノレ | 歌 |
| 마음 | maeum | マウム | 心 |
| 하늘 | haneul | ハヌル | 空 |
| 바다 | bada | パダ | 海 |
| 행복 | haengbok | ヘンボク | 幸せ |
| 오빠 | oppa | オッパ | (女性から見た)兄・親しい年上男性 |
| 언니 | eonni | オンニ | (女性から見た)姉・親しい年上女性 |
| 형 | hyeong | ヒョン | (男性から見た)兄・親しい年上男性 |
| 누나 | nuna | ヌナ | (男性から見た)姉・親しい年上女性 |
| 동생 | dongsaeng | トンセン | 弟・妹 |
| 막내 | mangnae | マンネ | 末っ子 |
| 대박 | daebak | テバク | すごい・大ヒット |
| 진짜 | jinjja | チンチャ | 本当に |
| 화이팅 | hwaiting | ファイティン | 頑張れ |
| 보고 싶다 | bogo sipda | ポゴ シプタ | 会いたい |
パッチムと音変化の英語表記ルール
韓国語の英語表記で最も重要な原則は、「文字の綴り通りではなく、標準発音法に従った実際の発音通りに表記する」という点です。そのため、連音化や鼻音化などの音変化がアルファベットの綴りにそのまま反映されます。
音変化が反映される具体例
- 鼻音化の反映:
백마(ペク+マ)は実際には[뱅마(ペンマ)]と発音されるため、綴り通りの「baekma」ではなく「baengma」と表記します。同様に감사합니다も発音が[감사함니다]となるため「gamsahamnida」となります。 - 流音化の反映:
신라(シン+ラ)は発音が[실라(シルラ)]となるため、表記は「Silla」になります。 - 連音化(パッチムの移行)の反映:
해돋이(日の出)は口蓋音化と連音化により[해도지(ヘドジ)]と発音されるため、表記は「haedoji」となります。 - 激音化の反映:
좋고(チョッコ・良くて)は[조코]と発音されるため、「johgo」ではなく「joko」と書きます。
語頭とパッチムで文字が変わる仕組み
平音のㄱ, ㄷ, ㅂは、母音の前では「g, d, b」と書き、子音の前や語末(パッチム)では「k, t, p」と書きます。例えば국밥(クッパプ)の場合、初声のㄱは母音の前なので「g」、パッチムのㄱは子音の前なので「k」、初声のㅂは母音の前なので「b」、語末パッチムのㅂは「p」となり、全体で「gukbap」という表記になります。
백마は発音が[뱅マ]のためbaengmaと表記
신라は発音が[シルラ]のためSillaと表記
해돋이は発音が[ヘドジ]のためhaedojiと表記
좋고は発音が[チョッコ]のためjokoと表記
綴り通りではなく標準発音の音変化通りに表記されます。

発音ルール全体の基礎をおさらいしたいときは、韓国語の発音のコツを参考にしてください。
次の疑問表記の元になるハングル本来の発音の仕組みを整理したい場合は、韓国語の読み方とハングル発音の基礎で音のルールを確認できます。
人名や地名で見られる慣用表記との違い
韓国のアイドルや俳優の名前、大企業の社名を見ると、公式ローマ字表記法とは大きく異なるアルファベット表記が使われているケースが目立ちます。これは、人名や企業名には「長年使われてきた慣用表記を認める」という特例があるためです。
表は横にスクロールできます →
| 対象 | 慣用表記 | 公式表記法による表記 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 姓:李(이) | Lee / Rhee | I | 英語の「保護された」等の単語との混同を避けるためLeeが主流 |
| 姓:朴(박) | Park | Bak | 英語圏での発音しやすさからParkが定着 |
| 姓:崔(최) | Choi | Choe | 公式ルールでは「oe」だが「Choi」が一般的 |
| 姓:金(김) | Kim | Gim | 公式では母音の前で「Gim」だが、歴史的にKimが圧倒的 |
| 企業:現代(현대) | Hyundai | Hyeondae | 創業時からのブランド表記として維持 |
| 企業:三星(삼성) | Samsung | Samseong | 英語圏の読まれ方を考慮した独自表記 |
アイドルの活動名や個人のパスポート表記は本人の希望が尊重されるため、公式ルール通りでない場合があります。一般単語や地名(駅名・道路名)を表記する際は、必ず公式ルールである「国語のローマ字表記法」に従う必要があります。
自分や推しの名前をハングルで書きたい方は、名前を韓国語で書く方法をチェックしてみてください。
英語表記をハングルに戻す手順と注意点
英語表記で書かれた韓国語の単語から、元のハングルを推測・復元する際には、アルファベットを子音と母音のパーツに分解していく手順を踏みます。
復元のステップ
- 母音の切り出し:
まず単語内の母音(a, eo, o, u, eu, i, ae, e など)を見つけます。例えば「seoul」なら「eo」と「u」が母音です。 - 初声子音の特定:
母音の前にある子音を特定します。「seoul」の「s」はㅅです。したがって1文字目は「서(seo)」となります。 - 残りの音節と終声の判定:
続く「u」の前に子音がない場合は初声が無音のㅇとなり、「우(u)」です。最後に語末の「l」はパッチムのㄹなので、「울(ul)」となります。これらを合わせて「서울(ソウル)」と復元できます。
アルファベット表記だけで覚える落とし穴
ハングルを学ばずに英語表記(ローマ字ルビ)だけで単語を覚えようとすると、次のような問題が生じます。
- 発音の誤認:英語の「eo」を英語風に発音してしまい、ネイティブに通じない発音(例:ソウルをセオルと読むなど)が定着してしまう。
- 同音・類似音の混同:激音(k, t, p)と平音・濃音の区別を耳と文字で結びつけにくくなる。
英語表記はあくまでハングル文字の補助や入力用のガイドとして活用し、最終的にはハングルの文字そのもので単語をインプットすることが上達への一番の近道です。
単語内の母音(eoやuなど)を見つける
母音前のsから1文字目を「서」と特定
続くuから初声無音の「우」を導き出す
語末のlをパッチム「ㄹ」とし「서울」に復元
seoulを例にした母音・子音の分解と復元の流れです。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 現行の「国語のローマ字表記法」の特徴として正しいものは?
- 旧方式にあった特殊記号を廃止した
- 語頭の平音には無声音文字を割り当てる
- 文字の綴り通りに転写するのが原則である
- 人名や駅名には必ず同じ規則を適用する
答えを見る
正解: A. 旧方式にあった特殊記号を廃止した
旧方式で使われていた特殊記号を廃止し、通常のアルファベット26文字だけで表記できるように改定されました。
Q2. 「国語のローマ字表記法」に従った「新羅(신라)」の表記は?
- Sinra
- Silla
- Silra
- Sinla
答えを見る
正解: B. Silla
表記法では実際の発音通りに表記するため、流音化により[실라]と発音される「신라」は「Silla」と書きます。
Q3. 公式の表記法において「崔(최)」に対応する表記はどれ?
- Choi
- Chui
- Choe
- Cheo
答えを見る
正解: C. Choe
「崔」の慣用表記は「Choi」が一般的ですが、公式ルールによる表記では「Choe」となります。
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よくある質問
- Q. なぜ釜山はPusanからBusanに変わったのですか?
- 2000年の表記法改訂により、特殊記号を廃止し、語頭の平音(ㄱ, ㄷ, ㅂ)を有声音のアルファベット(g, d, b)で表すルールへ統一されたためです。
- Q. 英語表記の「eo」と「eu」はどう発音すればよいですか?
- 「eo」は口を縦に大きく開けた「オ(ㅓ)」、「eu」は口を横に引いて喉の奥から出す「ウ(ㅡ)」です。英語のアルファベット読みとは異なるため注意しましょう。
- Q. 人名のKimやLeeは公式ルールと違いますが間違いですか?
- 間違いではありません。人名や企業名には歴史的な慣用表記が認められており、公式表記(GimやI)よりも長年定着した綴りが広く使われています。
- Q. ハングルを覚える前に英語表記だけで勉強しても大丈夫ですか?
- おすすめできません。英語表記は実際の発音と母音感覚にズレが生じやすいため、早い段階でハングルの読み方を身につけて文字ごと覚えるのが理想的です。
2026年10月12日更新・モチタン辞典編集部