モチタン辞典 › 読みもの › 中国語 › 「さらに」の中国語「更」

更の中国語例文と文法解説!さらに・もっとを表す使い方
中国語の副詞更(gèng / さらに、もっと)は、ある基準と比べて程度が一層進んでいる状態を表します。基本の語順は「主語 + 更 + 形容詞」または「A 比 B 更 + 形容詞」であり、動作の量や回数を増やす「もっと食べる」「もっと話す」に更は使えません。状態の深まりには更、動作の追加や増加には多や再を使います。
副詞「更」の基本情報と語順公式
副詞の更(gèng / さらに、もっと、いっそう)は、すでに一定の程度に達している状態から、さらに段階が進むことを表す言葉です。文中に比較対象が明示されている場合だけでなく、文脈上の暗黙の基準がある場合にも広く用いられます。
単独で使う場合の語順公式
文中に「A 比 B」などの比較対象を直接置かず、文脈や過去の状態と比較して「さらに〜だ」と述べるパターンです。
- 明天天气更冷。(Míngtiān tiānqì gèng lěng. / 明日の天気はさらに寒くなります。)
- 这个问题更复杂。(Zhège wèntí gèng fùzá. / この問題のほうがもっと複雑です。)
- 听了他的话,我更放心了。(Tīng le tā de huà, wǒ gèng fàngxīn le. / 彼の話を聞いて、私はさらに安心しました。)
この用法では、すでにある程度「寒い」「複雑だ」「安心している」状態が前提にあり、その度合いが一段と深まるニュアンスを含みます。
明天天气更冷。明日の天気はさらに寒くなります。
比較対象を明示せず、文脈からさらに度合いが進むことを表す基本の語順です。
日本語のニュアンスに合わせた表現を探すなら、「さらに」の中国語も参考になります。
次の疑問「更」以外の副詞の位置や使い分けもまとめて確認したいなら、中国語の頻出副詞と使い方まとめが語順の整理に役立ちます。
比構文と組み合わせる「さらに」の中国語例文
中国語の比較文を作る前置詞比(bǐ / 〜より)と更を組み合わせると、「Bも〜だが、Aはそれ以上に〜だ」という強い対比を表現できます。
基本の比較構文:A 比 B 更 + 形容詞
公式:A + 比 + B + 更 + 形容詞
| 中国語例文 | ピンイン | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 他比我更忙。 | Tā bǐ wǒ gèng máng. | 彼は私よりももっと忙しいです。 |
| 新手机比旧的更轻。 | Xīn shǒujī bǐ jiù de gèng qīng. | 新しいスマートフォンは古いものよりさらに軽いです。 |
| 今天比昨天更热。 | Jīntiān bǐ zuótiān gèng rè. | 今日は昨日よりもいっそう暑いです。 |
「A 比 B + 形容詞」単体でも「AはBより〜だ」という比較になりますが、更を挿入することで「Bも十分に忙しい(軽い・暑い)が、Aはそれを上回る」というニュアンスが明確に加わります。
発展構文:比起 A 来,B 更…
「Aと比べると、Bのほうがもっと〜だ」と話題を提示してから対比させる場合、比起…来(bǐqǐ... lái)の構文がよく使われます。
- 比起咖啡来,我更喜欢喝茶。(Bǐqǐ kāfēi lái, wǒ gèng xǐhuan hē chá. / コーヒーと比べると、私はお茶を飲むほうがもっと好きです。)
- 比起大城市来,这里的生活节奏更慢。(Bǐqǐ dà chéngshì lái, zhèlǐ de shēnghuó jiézòu gèng màn. / 大都市に比べると、ここでの生活リズムのほうがさらにゆったりしています。)
比較文の土台となるルールを整理したいときは、「比」構文による比較表現の基本と発展をご確認ください。
「もっと〜する」の罠!更・多・再の使い分け
日本語の「もっと」を機械的に更に置き換えると、不自然な中国語になる代表例があります。特に「もっと食べる」「もっと話す」「もっと練習する」といった動作に対して、×更吃や×更说と言うことはできません。
なぜ「更吃」「更说」は間違いなのか
更は「性質や状態の度合い」を強める副詞です。一方で、日本語の「もっと食べる」は「食べる量や頻度を増やす」という動作の数量を意味しています。動作の数量や回数を増やす場合には、副詞の多(duō)や再(zài)を用いなければなりません。
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| 言いたいこと | 誤用(NG) | 正しい表現(OK) | 使い分けの理由 |
|---|---|---|---|
| もっとたくさん食べてね | × 更吃一点儿 | ○ 多吃一点儿 | 食べる「量」を増やす促しだから多 |
| もっと中国語を話そう | × 更说汉语 | ○ 多说汉语 | 話す「機会・頻度」を増やすから多 |
| もう1杯飲んでください | × 更喝一杯 | ○ 再喝一杯 | 同じ動作を「もう一度」繰り返すから再 |
| もっと速く走る | × 跑得更多 | ○ 跑得更快 | 走る「速度の度合い」を高めるから更 |
使い分けの判定基準
- 多 + 動詞:動作の量や時間、回数を増やす(例:多喝水 / もっと水を飲む、多练习 / もっと練習する)
- 再 + 動詞:動作を継続する、またはもう一度繰り返す(例:再考虑一下 / もう少し検討する、再来一个 / もう1個追加する)
- 更 + 形容詞 / 動詞:程度や度合いを一段階深める(例:更努力 / さらに努力する、更了解 / より深く理解する)
更 + 形容詞/動詞
- 性質・度合いを一段階深める
- 動作の数量には使えない
- 例:更努力、更了解
多 + 動詞
- 動作の量や時間・頻度を増やす
- 促しや勧奨でよく使う
- 例:多喝水、多练习
再 + 動詞
- 動作の継続や反復を表す
- もう一度行うニュアンス
- 例:再考虑一下、再来一个
日本語の「もっと」に対し、度合い・数量・反復のどれを強めるかで副詞を使い分けます。
動作の繰り返しや追加を表す語の使い分けは、又と再の違いと使い分けで詳しく解説しています。
次の疑問「もっと」を表す「再」の使い方に迷ったときは、似た場面で迷いやすい中国語「再」と「又」の使い分けもあわせて確認してみましょう。
更で修飾できる動詞・できない動詞のルール
更の直後には原則として形容詞が来ますが、特定の種類の動詞であれば更で直接修飾できます。どの動詞なら修飾できるのか、論理的な分類を把握しておくと試験や会話で迷いません。
1. 心理・感情動詞(修飾可能)
人の感情や心の状態には「度合い」が存在するため、更で強めることができます。
- 更喜欢(gèng xǐhuan / いっそう好きだ)
- 更爱(gèng ài / さらに深く愛している)
- 更担心(gèng dānxīn / より心配している)
- 更讨厌(gèng tǎoyàn / なおさら嫌いだ)
例文:比起猫,我更喜欢狗。(Bǐqǐ māo, wǒ gèng xǐhuan gǒu. / 猫より犬のほうがもっと好きです。)
2. 理解・認識動詞(修飾可能)
理解の深さや認識のレベルを表す動詞も修飾可能です。
例文:读了这本书,我更了解中国的历史了。(Dú le zhè běn shū, wǒ gèng liǎojiě Zhōngguó de lìshǐ le. / この本を読んで、私は中国の歴史をより深く理解できました。)
3. 能願動詞・助動詞(修飾可能)
意欲や可能性、義務を表す能願動詞の前に更を置くことができます。
- 更想(gèng xiǎng / いっそう〜したい)
- 更能(gèng néng / より〜できる)
- 更应该(gèng yīnggāi / なおさら〜すべきだ)
例文:看到大家的努力,我更想去争取胜利。(Kàndào dàjiā de nǔlì, wǒ gèng xiǎng qù zhēngqǔ shènglì. / 皆の努力を見て、私はよりいっそう勝利を勝ち取りたくなりました。)
4. 一般の身体動作動詞(修飾不可)
吃(食べる)、看(見る)、买(買う)、去(行く)などの具体的な物理的動作動詞は、動作そのものに度合いがないため、直接更をつけることはできません。度合いを高めたい場合は、様態補語を用いて「動詞 + 得 + 更 + 形容詞」の形にします(例:走得更快 / より速く歩く)。
心理・感情動詞
- 更喜欢(いっそう好き)
- 更爱(深く愛する)
- 更担心(より心配)
理解・認識動詞
- 更了解(より理解)
- 更清楚(明確に把握)
- 更明白(いっそう分かる)
能願動詞
- 更想(いっそう〜したい)
- 更能(より〜できる)
- 更应该(なおさら〜すべき)
度合いが存在する感情・認識・能願動詞は修飾できますが、物理的動作動詞は修飾できません。

類似表現との比較!更・更加・还・比较の違い
中国語には更に似た副詞が複数存在します。それぞれのニュアンスと使われる場面の違いを整理しましょう。
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| 表現 | ピンイン | 主な使用場面 | ニュアンスと特徴 |
|---|---|---|---|
| 更 | gèng | 口語・書面語両方 | 最も標準的で簡潔な表現。幅広い文脈で使える |
| 更加 | gèngjiā | やや改まった文章語 | 2音節語でリズムを整え、厳かな響きを持たせる |
| 还 | hái | 口語中心 | 「〜でさえあるのに、ましてや」「意外にも〜だ」という語気を含む |
| 比较 | bǐjiào | 日常会話 | 「比較的、どちらかといえば」という緩やかな程度を表す |
「更」と「更加」の使い分け
更加(gèngjiā)は更と意味はほぼ同じですが、2音節の形容詞や動詞と組み合わされることが多く、フォーマルなスピーチや論文・ニュースで好まれます。
- 我们需要更加努力。(Wǒmen xūyào gèngjiā nǔlì. / 私たちはよりいっそう努力する必要があります。)
- 环境变得更加优美了。(Huánjìng biànde gèngjiā yōuměi le. / 環境がいっそう美しくなりました。)
「比〜更…」と「比〜还…」の違い
どちらも「〜よりさらに…」と訳せますが、还を使うと話し手の意外感や強調のニュアンスが強くなります。例えば「他比我还高(Tā bǐ wǒ hái gāo)」は、「私自身も背が高いのに、彼は私よりなお高い」という驚きのニュアンスを自然に帯びます。
比較表現の強さマップと多音字gēngの注意点
中国語学習で登場する比較・程度表現を強さの順に並べると、文脈に応じた適切な単語選びが容易になります。
程度・比較表現のスケール
- 最(zuì / 最も・一番):全体の中で頂点に位置する(例:最好 / 一番良い)
- 更(gèng / さらに・もっと):基準値を超えて一段階上のレベルに達する(例:更好 / さらに良い)
- 比较(bǐjiào / 比較的・割と):他と比べてある程度の水準にある(例:比较好 / 割と良い)
- 跟…一样(gēn... yíyàng / 〜と同じ):2つの対象の程度が同等である(例:跟他一样好 / 彼と同じくらい良い)
多音字「更」の読み分け(gèng vs gēng)
漢字の「更」には2つの読み方(多音字)があります。試験や朗読で混同しやすいため注意が必要です。
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「改める」「交代する」という意味の動詞・名詞として使われる熟語では第1声のgēngになり、「さらに」という副詞で使われる場合は第4声のgèngと発音します。
同等から全体トップまで、表す水準の高さに応じた使い分けの目安です。
実践シーン別「更」の中国語例文集
日常会話、ビジネス、天候や体調管理など、実際の会話でそのまま使える例文を場面別に集めました。
日常会話シーン
- 这件衣服更适合你。(Zhè jiàn yīfu gèng shìhé nǐ. / この服のほうがあなたにもっと似合っていますよ。)
- 听音乐能让我感到更轻松。(Tīng yīnyuè néng ràng wǒ gǎndào gèng qīngsōng. / 音楽を聴くと、よりリラックスした気分になれます。)
- 下一次我们会做得更好。(Xià yí cì wǒmen huì zuò de gèng hǎo. / 次回はもっと上手にできますよ。)
ビジネス・仕事シーン
- 我们希望找到更高效的解决方案。(Wǒmen xīwàng zhǎodào gèng gāoxiào de jiějué fāng'àn. / 私たちはより効率的な解決策を見つけたいと考えています。)
- 经过讨论,双方的目标变得更明确了。(Jīngguò tǎolùn, shuāngfāng de mùbiāo biànde gèng míngquè le. / 議論を経て、双方の目標がいっそう明確になりました。)
- 采用新技术后,生产成本变得更低。(Cǎiyòng xīn jìshù hòu, shēngchǎn chéngběn biànde gèng dī. / 新技術を採用した結果、製造コストはさらに低くなりました。)
天候・健康シーン
- 明天受冷空气影响,气温会更低。(Míngtiān shòu lěng kōngqì yǐngxiǎng, qìwēn huì gèng dī. / 明日は寒気の影響を受け、気温はさらに低くなります。)
- 按时吃药后,他的身体恢复得更快了。(Ànshí chī yào hòu, tā de shēntǐ huīfù de gèng kuài le. / 時間どおりに服薬したことで、彼の体調の回復はさらに早まりました。)
HSK・中検対策!並び替え・穴埋めミニクイズ
HSKや中国語検定の文法問題で頻出する「更」の用法を確認できるミニクイズです。解き終わったら解説で語順の根拠を確認してください。
第1問:並び替え問題
次の語句を正しい語順に並び替えて、自然な中国語の文を完成させてください。
【 语块:更喜欢 / 比起 / 来 / 坐飞机 / 我 / 坐高铁 】
正解:比起坐飞机来,我更喜欢坐高铁。
ピンイン:Bǐqǐ zuò fēijī lái, wǒ gèng xǐhuan zuò gāotiě.
日本語訳:飛行機に乗ることに比べると、私は高速鉄道に乗るほうがもっと好きです。
解説:「比起 A 来,主語 + 更…」の構文です。更は心理動詞喜欢の直前に置きます。
第2問:空欄補充問題
次の文の空欄に入る最も適切な語を(A)〜(C)から選んでください。
「医生建议他每天( )运动,保持身体健康。」
(A)更 (B)多 (C)比较
正解:(B)多
解説:運動する「時間や量」を増やすように促す文脈のため、動作動詞运动の前には多が入ります。×「更运动」とは言えません。
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理解度チェック
Q1. 「もっとたくさん食べてね」の中国語表現はどれ?
- 更吃一点儿
- 多吃一点儿
- 跑得更多
- 再喝一杯
答えを見る
正解: B. 多吃一点儿
食べる量や頻度を増やす促しには「更」ではなく副詞の「多」を用います。
Q2. 副詞「更」で直接修飾できる動詞は次のうちどれ?
- 吃(食べる)
- 买(買う)
- 喜欢(好きだ)
- 看(見る)
答えを見る
正解: C. 喜欢(好きだ)
「喜欢」などの心理・感情動詞は度合いが存在するため「更」で直接修飾できます。
Q3. 多音字「更」が第1声(gēng)で読まれる語はどれ?
- 更新
- 更好
- 更加
- 更多
答えを見る
正解: A. 更新
「改める」の意味の動詞として使われる「更新」では第1声のgēngと発音します。
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よくある質問
- Q. 「更」の品詞は何ですか?
- 「さらに、もっと」の意味を表す場合は副詞です。動詞や形容詞の前に置いて、程度が一層進んでいることを修飾します。
- Q. 「更」と「再」はどう違いますか?
- 「更」は状態や性質の程度を強める副詞です。「再」は動作の繰り返しや継続(もう一度〜する、さらに続けて〜する)を表し、主に動作動詞を修飾します。
- Q. 「比〜更…」の文で「更」を省略できますか?
- 省略可能です。「A 比 B + 形容詞」だけでも「AはBより〜だ」という比較文として成立します。「更」を入れると「さらに・もっと」という強調の語気が加わります。
- Q. 「更」のピンインと声調は?
- 「さらに・もっと」の意味では「gèng(第4声)」です。ただし「変更」など改める意味の動詞・名詞では「gēng(第1声)」と発音します。
- Q. 中国語で「もっと〜したい」は何と言いますか?
- 「更想 + 動詞」(gèng xiǎng...)と言います。能願動詞の「想」は「更」で修飾できるため、「我更想去(私はもっと行きたい)」のように使えます。
2026年10月8日更新・モチタン辞典編集部