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どういたしましての中国語表現一覧
中国語で「どういたしまして」を表す最も標準的で確実な表現は不客气(bú kèqi/ブーカーチ)です。日常会話からビジネスまで幅広く使える基本フレーズで、相手からの感謝に対して「遠慮しないでください」と伝えるニュアンスを持ちます。

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基本のどういたしましてと発音のコツ
中国語で「どういたしまして」を伝える代表格が不客气(bú kèqi/ブーカーチ)です。まずはこの表現の成り立ちと、初心者がつまずきやすい声調の変化(変調ルール)を理解しましょう。
漢字の意味と成り立ち
不客气の「客気(客气:kèqi)」は、「遠慮する」「他人行儀にする」「気を使う」という意味の名詞・形容詞です。そこに否定の「不(bù)」が付くことで、「他人行儀にしないでください」「気兼ねしないでください」というニュアンスになり、転じて日本語の「どういたしまして」として定着しています。
発音とピンイン・声調変化の解説
「不」という漢字は本来、第4声(bù)で発音します。しかし、中国語には「第4声の直前に『不』が来ると、『不』は第2声(bú)に変化して発音する」という厳格な変調ルールがあります。後ろに続く「客(kè)」が第4声であるため、表記上のピンインはbú kèqiとなります。
カタカナで「ブー・カー・チ」と均等に読むとネイティブには不自然に聞こえます。発音のコツは以下の通りです。
- 不(bú): 下から上へ一気に声を引き上げます(第2声)。日本語で「えっ?」と聞き返すような抑揚です。
- 客(kè): 高い位置から一気に強く鋭く息を吐き出して音を落とします(第4声)。喉の奥から破裂させる有気音です。
- 气(qi): 軽く、短く添えるように添える軽声です。音の高さは「kè」の着地点付近で軽く発声します。
この第2声から第4声への落差を意識すると、非常に通じやすい自然な発音になります。
第2声。下から上へ一気に声を引き上げます。
第4声。高い位置から強く息を吐き音を落とします。
軽声。軽く短くkèの着地点付近で発声します。
第2声から第4声への音の落差を意識して発音します。
中国語のどういたしまして一覧表
中国語の「どういたしまして」には、親密度やシチュエーションによって10通り以上のバリエーションが存在します。相手との距離感に合わせて適切なフレーズを選べるよう、ニュアンスと使用場面を一覧にまとめました。
表は横にスクロールできます →
| 中国語表記 | ピンイン・カタカナ | 日本語のニュアンス | 使う相手・場面 |
|---|---|---|---|
| 不客气 | bú kèqi ブーカーチ | どういたしまして(最も標準的) | 初対面、同僚、一般的な場面全般 |
| 不用客气 | bú yòng kèqi ブーヨンカーチ | 遠慮なさらないでください | 同僚、お客様、やや丁寧な日常 |
| 别客气 | bié kèqi ビエカーチ | 遠慮しないでね | 友人、同僚、親しい知人 |
| 不用谢 | bù yòng xiè ブーヨンシエ | お礼なんていいよ | 友人同士、年下、カジュアルな日常 |
| 不谢 | bú xiè ブーシエ | いいよ、どういたしまして | 親しい友人、SNSやチャット |
| 没事 | méi shì メイシー | 何でもないよ、気にしないで | 友人、同僚、軽い手助けの後 |
| 没事儿 | méi shìr メイシャール | へっちゃらだよ、大丈夫 | 親しい友人、北方地域の口語 |
| 您太客气了 | nín tài kèqi le ニンタイカーチラ | ご丁寧に恐縮です | 目上の人、上司、取引先 |
| 哪里哪里 | nǎli nǎli ナーリナーリ | いえいえ、とんでもないです | 褒められた時、謙遜する場面 |
| 没有没有 | méiyǒu méiyǒu メイヨウメイヨウ | いえいえ、そんなことないです | 褒められた時、謙遜の会話 |
| 不會(台湾) | bú huì ブーフイ | いいえ全然、気にしないで | 台湾全般(店員、友人、街中) |
| 我才要谢谢你 | wǒ cái yào xièxie nǐ ウォツァイヤオシエシエニー | こちらこそありがとう | 感謝の気持ちを相手に返したい時 |
友達に使えるカジュアルな表現
親しい友人や職場の同僚間では、改まった不客气を使うと少し距離を感じさせてしまうことがあります。ネイティブの若者や友人間で頻繁に交わされる自然な表現を使いこなしましょう。
不用谢(bù yòng xiè)と不谢(bú xiè)
不用谢(ブーヨンシエ)は、「お礼を言う必要はないよ」という意味のフランクな返しです。さらに短縮した不谢(ブーシエ)は、非常に親しい間柄でよく使われます。「谢(xiè)」が第4声のため、不谢の「不」も第2声(bú xiè)に変調して発音します。
没事(méi shì)と没事儿(méi shìr)
没事(メイシー)は直訳すると「事(問題)は何も無い」という意味です。「これくらい大したことないから気にしないで」という気持ちを込めて、日常のちょっとした手助け(物を取ってあげた時やドアを開けてあげた時など)への返答として多用されます。
北京などの北方地域では、末尾を巻き舌にする没事儿(メイシャール)というアル化表現が極めて好まれます。
チャットやSNSで使える略語・スタンプ的表現
WeChat(微信)などのチャットアプリでは、文字入力を簡略化するために以下のような表現が使われます。
- 不客气の頭文字を取ったアルファベット表記:bkq(若者のネットスラングとして用いられます)
- 没事の短縮:没事的(méi shì de)や小事一桩(xiǎoshì yì zhuāng/朝飯前だよ、お安い御用)
- 客气啥(kèqi shá/水臭いな、何遠慮してるんだよ)
相手への気遣いや配慮を伝える表現をさらに知りたいときは、「気にしないで」は中国語で何て言う?も参考になります。
ビジネスや目上の人に使う丁寧な表現
ビジネスシーンで取引先や上司、目上の方から「谢谢」とお礼を言われた際に、軽いトーンで「没事」などと返すと失礼に当たります。敬意を込めたフォーマルな表現を押さえておきましょう。
您太客气了(nín tài kèqi le)
目上の人への敬称「您(nín)」を使い、「คุณ(あなた様)はあまりにも丁寧でいらっしゃいます」「ご丁寧に恐縮でございます」と返すフレーズです。相手を立てながら感謝を受け止める最高峰の丁寧表現として、ビジネスの現場で重宝されます。
不用客气(bú yòng kèqi)
不客气に「用(〜する必要がある)」を加えた形で、「どうぞお気遣いなさらないでください」という落ち着いた大人のトーンになります。部下や後輩に対して丁寧かつ温かみを持って接する際にも適しています。
感謝に対して「こちらこそ」と返したい場合
共同で進めた仕事の後など、相手にお礼を言われた上で自分からも感謝を伝えたいシチュエーションがあります。その場合は以下の表現が自然です。
「我才要(私こそが〜)」というフレーズを頭に置くことで、相手の気遣いを素直に受け止めつつ、自分の感謝の意をスマートに伝えることができます。
相手との関係性や場面に応じて丁寧度を使い分けます。

相手への感謝にお返しをしたいときの表現は、「こちらこそ」は中国語で何て言う?でも詳しく解説しています。
次の疑問受け答えだけでなく自分から丁寧に感謝を伝えたい場面では、中国語のビジネス感謝表現を押さえておくとやり取りが円滑になります。
台湾での定番表現「不會」の使い方
台湾(台湾華語)では、中国大陸の普通話とは好まれる表現の傾向が大きく異なります。台湾で「どういたしまして」と言いたい時に圧倒的な頻度で使われるのが不會(繁体字:不會/ピンイン:bú huì/カタカナ:ブーフイ)です。
「不會」が持つニュアンスと繁体字
不會は文字通りには「〜しない」「あり得ない」という意味ですが、会話の中では「(面倒や迷惑などには)全くならないよ」「気にしないで」という柔らかな響きを持ちます。台湾のコンビニ、カフェ、タクシー、街中での親切に対する返答など、ほぼすべての日常シーンで不會が耳に飛び込んできます。
大陸の表現との違いと使用頻度
台湾でも不客氣(繁体字)は通じますが、日常会話で使うとやや堅苦しく、改まった印象を与えます。台湾旅行や台湾出身の友人との会話では、以下の違いを把握しておくとスムーズです。
- 不會(台湾の定番):相手の「謝謝」に対して「ブーフイ〜」と語尾をやや伸ばして柔らかく返します。
- 不客氣(台湾ではやや改まった表現):ホテルのフロントや高級レストランの接客などで使われます。
- 沒事(台湾でも通じる):使われますが、「不會」のほうが圧倒的に使用率が高い傾向にあります。
次の疑問台湾ならではの自然な会話リズムを身につけたいなら、台湾華語の大丈夫・相づち表現も合わせて確認しておくと便利です。
褒められたときの謙遜の返し方
中国語を話していて「你的中文很好!(中国語上手ですね!)」と褒められた時、日本語の「いえいえ」の感覚で不客气と返してしまうのは誤りです。不客气はあくまで「感謝への返答」であり、「称賛に対する謙遜」には使えません。
哪里哪里(nǎli nǎli)
相手の褒め言葉に対して「とんでもないです」「まだまだです」と謙遜する際の伝統的かつ代表的な表現です。「どこがですか(そんな所はありません)」という語源から来ています。やや改まった響きがあり、ビジネスの場でも失礼なく使えます。
没有没有(méiyǒu méiyǒu)
現代の日常会話で「哪里哪里」以上に頻繁に使われるのが没有没有(メイヨウメイヨウ)です。「そんなことないですよ」と手を横に振るような親しみやすいニュアンスで、同僚や友人から褒められた際の受け答えとして最適です。
褒め言葉と感謝への返しの違い
会話の目的によって返す言葉を明確に区別しましょう。
行動への感謝に返す
- 「手伝ってくれてありがとう」などへの返答
- 不客气(どういたしまして)
- 不用谢(お礼なんていいよ)
- 没事(気にしないで)
能力・外見の称賛に返す
- 「中国語が上手ですね」など褒め言葉への返答
- 哪里哪里(とんでもないです)
- 没有没有(そんなことないですよ)
- 不客气と返すのは誤り
相手が「行動への感謝」か「能力への称賛」かで言葉を使い分けます。
あいさつや褒められた際の返答など幅広い表現を学びたいときは、中国語の日常会話フレーズ(場面別の基本表現)も役立ちます。
よくある間違いと注意すべき使い分け
学習者が混同しやすいポイントとして、感謝に対する返しと「謝罪に対する返し」の取り違えがあります。失礼な印象を与えないための境界線を整理します。
「没关系」と「不客气」の混同
最も多いミスが、「谢谢(ありがとう)」と言われて没关系(méi guānxi/メイグアンシ)と返してしまうパターンです。
没关系は「関係ありません=問題ありません」という意味で、原則として「对不起(ごめんなさい)」などの謝罪に対する返しです。感謝に対して没关系と答えると、「迷惑だったけれど許してあげる」というニュアンスに聞こえてしまう恐れがあります。
- 对不起(すみません)と言われたら → 没关系(気にしないでください)
- 谢谢(ありがとう)と言われたら → 不客气(どういたしまして)
ただし、日常会話の没事(méi shì)に限っては、「谢谢」と「对不起」の両方に対して返答として使うことができます。迷ったときは没事を使うのが安全です。
谢谢(ありがとう)
- 不客气(基本)
- 没事(兼用可)
对不起(ごめんなさい)
- 没关系(基本)
- 没事(兼用可)
谢谢には不客气、对不起には没关系を返し、没事は両方に使えます。
そのまま使える実践会話ダイアログ集
シチュエーションに応じた実際の会話パターンを3つ紹介します。イントネーションやテンポをイメージしながら練習してみてください。
会話例1:友人間でのカジュアルなやり取り
A: 谢谢你帮我拿行李!
(荷物を持ってくれてありがとう!)
B: 没事,小事一桩!
(いいよ、大したことないよ!)
A: 下次请你喝咖啡。
(今度コーヒー奢るね。)
B: 不用客气啦!
(そんなの気を使わなくていいって!)
会話例2:職場での丁寧なやり取り
A: 李经理,谢谢您的指导。
(李部長、ご指導いただきありがとうございました。)
B: 不用客气,大家一起努力。
(どういたしまして、みんなで一緒に頑張りましょう。)
A: 真的非常感谢。
(本当にありがとうございました。)
B: 您太客气了。
(どうぞお気遣いなさらないでください。)
会話例3:台湾のカフェや街中でのやり取り
A: 不好意思,請給我一杯冰拿鐵。謝謝!
(すみません、アイスラテを1杯ください。ありがとう!)
B: 不會,請稍等一下喔。
(いいえ全然、少々お待ちくださいね。)
中国の感謝とどういたしましての文化
中国語を学ぶ上で知っておきたいのが、親しい間柄における「感謝の作法」です。中国の文化では、親族や親友など内輪の関係(自己人)に対して頻繁に「谢谢」や「不客气」を繰り返すと、かえって水臭く、他人行儀であると受け止められることがあります。
家族や親友から親切にされた場合、大げさに「谢谢」と言う代わりに、笑顔で頷いたり、相手の好物を買ってきたりといった行動で愛情を返すのが一般的です。
もし親しい友人から「谢谢」と言われたら、少し照れくさそうに谢什么呢(xiè shénme ne/何をお礼なんて言ってるの)や客气啥(kèqi shá/水臭いな)と返すのが、ネイティブらしい親密さの表現になります。
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理解度チェック
Q1. 「不客气」の1文字目「不」の実際の発音に関する説明として正しいものは?
- 本来は第2声だが第4声に変化する
- 直後の「客」が第4声のため第2声に変化する
- 直後の「客」に関わらず常に第4声で読む
- 声調記号が付かない「軽声」で発音する
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正解: B. 直後の「客」が第4声のため第2声に変化する
「不」は本来第4声ですが、直後に第4声の「客」が続くため第2声(bú)へ変化します。
Q2. 褒め言葉に対して「いえいえ、とんでもないです」と謙遜する際の表現は?
- 不用谢
- 别客气
- 哪里哪里
- 没事儿
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正解: C. 哪里哪里
「哪里哪里」は伝統的な謙遜のフレーズで、感謝だけでなく褒められたときの返答にも使われます。
Q3. 相手から「对不起」と謝罪されたときの返答として適切な表現はどれ?
- 不客气
- 没关系
- 不用谢
- 您太客气了
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正解: B. 没关系
謝罪に対しては「不客气」ではなく、「没关系」や「没事」を使います。
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よくある質問
- Q. 中国語で「どういたしまして」の最も基本は何ですか?
- 「不客气(bú kèqi/ブーカーチ)」です。「客気(遠慮)は不要です」という意味から成り立ち、日常会話からビジネスまで幅広く使われます。
- Q. 友達同士で使うフランクな言い方は何ですか?
- 「不用谢(bù yòng xiè)」や「没事(méi shì)」、さらに短い「不谢(bú xiè)」がよく使われます。「お礼なんていいよ」「大したことないよ」という軽い返しになります。
- Q. 台湾では「どういたしまして」を何と言いますか?
- 台湾では繁体字で「不會(bú huì/ブーフイ)」と言うのが最も一般的です。「全然構いませんよ」という柔らかいニュアンスで、街中や店舗などあらゆる場面で使われます。
- Q. 「不客气」のカタカナ発音と注意点は?
- カタカナでは「ブーカーチ」に近い発音です。後ろに第4声の「客(kè)」が続くため、「不」は第2声(bú)に上がり、「气(qi)」は軽く添える軽声で発音します。
- Q. 目上の人に失礼にならない丁寧な表現は?
- 「您太客气了(nín tài kèqi le/ご丁寧に恐縮です)」や「不用客气(bú yòng kèqi/お気遣いなく)」を使うと、敬意を払ったフォーマルな受け答えになります。
2026年10月15日更新・モチタン辞典編集部