モチタン辞典 › 読みもの › 韓国語 › 韓国語の助詞「〜は」と「〜が」の使い分け

韓国語の「が」と「は」の違いと使い分け
韓国語の「は」を表す은/는(ウン/ヌン)は会話の主題提示や他との対比を示し、「が」を表す이/가(イ/ガ)は特定の人や物へスポットライトを当てる主格の指定・強調を示します。疑問詞が主語の文や新情報の提示には이/가を用い、自己紹介や既知の話題を展開するときには은/는を用いるのが基本原則です。
30秒でわかる「은/는」と「이/가」の違い
韓国語学習者が最初につまずきやすい助詞が、日本語の「〜は」に相当する은/는(ウン/ヌン)と、「〜が」に相当する이/가(イ/ガ)の区別です。日本語の直訳でおおむね通じる場面も多いですが、文脈や述語の種類によって選択基準が明確に分かれます。まずは両者の基本的な役割を比較表で確認しましょう。
| 項目 | 은 / 는(は) | 이 / 가(が) |
|---|---|---|
| 基本の意味 | 〜は(主題・前提・対比) | 〜が(主格・指定・焦点) |
| 視覚的イメージ | 広角レンズ(全体の背景・テーマ提示) | スポットライト(特定の対象に光を当てる) |
| 情報としての性質 | 旧情報(すでに話題に出ていること) | 新情報(その場で初めて提示されること) |
| 疑問詞との結合 | 原則不可(누구는などは文脈による) | 必須(누가, 어디가, 무엇이) |
| 自己紹介の定番 | 저는(チョヌン・私は〜です) | 제가(チェガ・私が〜します) |
文全体の大きなテーマを設定して「これについて話します」と宣言するときは은/는(ウン/ヌン)を使います。一方、「誰が」「何が」該当するのか、選択肢の中から特定のものを指し示したいときは이/가(イ/ガ)を選びます。
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パッチム別の接続規則と人称代名詞の変化
助詞の形態は、直前の名詞の最後にパッチム(子音)があるかないかで決まります。発音のスムーズさを保つための規則であり、例外はありません。
パッチム有無による接続一覧
| 助詞 | パッチム有り(閉音節) | パッチム無し(開音節) |
|---|---|---|
| 〜は | 은(ウン) | 는(ヌン) |
| 〜が | 이(イ) | 가(ガ) |
名詞の末尾にパッチムがある場合、은(ウン)または이(イ)を接続させます。このとき連音化(リエゾン)が起き、パッチムの音が次の母音に移って発音されます。
- 선생님(ソンセンニム・先生)+ 은 → 선생님은(ソンセンニムン・先生は)
- 선생님(ソンセンニム・先生)+ 이 → 선생님이(ソンセンニミ・先生が)
- 친구(チング・友達)+ 는 → 친구는(チングヌン・友達は)
- 친구(チング・友達)+ 가 → 친구가(チングガ・友達が)
人称代名詞に「가」が付くときの不規則変化
人称代名詞や疑問詞に主格助詞の가(ガ)が付く場合、単語自体の形が変化します。この変化形は日常会話でも試験でも頻出するため、そのまま暗記しておく必要があります。
| 元の単語 | 「〜は(는)」がついた形 | 「〜が(가)」がついた形 |
|---|---|---|
| 저(チョ・わたくし) | 저는(チョヌン・私は) | 제가(チェガ・私が) |
| 나(ナ・私、僕) | 나는(ナヌン・俺は、私は) | 내가(ネガ・俺が、私が) |
| 너(ノ・お前、君) | 너는(ノヌン・君は) | 네가(ネガ・君が ※発音はニガ) |
| 누구(ヌグ・誰) | 누구는(ヌグヌン・誰かは) | 누가(ヌガ・誰が) |
저가(チョガ)や나가(ナガ)、누구가(ヌグガ)という形は韓国語に存在しません。また、네가(君が)は文字の上では「ネガ」と書きますが、一人称の내가(私が)との混同を防ぐため、実際の口頭会話では習慣的に「니가(ニガ)」と発音されます。
次の疑問パッチムによる助詞の使い分けにまだ慣れないときは、韓国語の助詞の覚え方とパッチムの規則を確認すると整理しやすくなります。
「은/는」の本質:主題の提示と対比
은/는(ウン/ヌン)の本来の文法機能は、文の主題(トピック)を提示すること、および「他と比べる(対比)」ことです。単に文の主語を表すだけではなく、名詞・副詞・目的語などの後ろにも付いて「〜については」「〜に関しては」という枠組みを作ります。
1. 文の主題(テーマ)の提示
話の大きなテーマを掲げるときに使います。日本語の「〜について言えば」というニュアンスに相当します。
- 한국 음식은 맛있습니다.(韓国料理はおいしいです。)
→「韓国料理」という大きな枠組みを話題として提示し、それについての説明を述べています。 - 이 책은 아주 재미있어요.(この本はとても面白いです。)
→「この本について言えば面白い」という意味になります。
2. 他の対象との比較・対比
은/는(ウン/ヌン)には「他のものはそうではないが、これに関しては」という対比の含みが自然と生まれます。
- 사과는 좋아하지만 배는 안 좋아해요.(りんごは好きですが、梨は好きではありません。)
→「りんご」と「梨」を明確に対比しています。 - 오늘은 시간이 없어요.(今日は時間がありません。)
→「今日は(他の日と違って)時間が取れない」という対比の含意が生じます。
主語以外の成分に은/는を付けることも可能です。例えば、서울에는 사람이 많아요.(ソウルには人が多いです)のように助詞에(エ・〜に)の後ろに付けると、「他の地域はさておき、ソウルには」という対比や注目のニュアンスを加えることができます。
「〜について言えば」と話の大きな枠組みを話題として設定する。
「他はそうではないがこれに関しては」と違いを際立たせる。
副詞や助詞(에など)の後ろにも付き、注目のニュアンスを加える。
文全体の主題提示と他との対比という2つの主要な役割を整理できます。
文脈にあわせた助詞の使い分けを深めたい方は、場所・時間の助詞「에」と「에서」の違いも確認しておくと理解が深まります。
「이/가」の本質:主格の特定とスポットライト
이/가(イ/ガ)の本質的な役割は、述語の動作や状態を行う主体を厳密に指し示すことです。舞台上で暗闇の中から一人の登場人物にだけピンスポットライトを当てるように、「他でもないまさにこれ」と特定するニュアンスを持ちます。
1. 新情報の提示(目の前の描写)
話者や聞き手が今まで話題にしていなかった新しい事実を目の当たりにしたとき、目の前の情景を描写するときには이/가(イ/ガ)を用います。
- 저기 버스가 와요.(あそこにバスが来ます。)
→ 視界に入った新しい出来事をそのまま口にしています。ここで버스는とすると「バスというものは(一般的に)来ます」のような不自然な響きになります。 - 비가 내려요.(雨が降っています。)
→ 現象の描写であり、雨という主格そのものに焦点があります。
2. 指定・特定(「〜こそが」「〜が」)
複数の候補の中から正解や該当者を特定する場合、主格助詞が使われます。
- 이것이 제 지갑입니다.(これが私の財布です。)
→ 紛失した財布が見つかり、「まさにこれです」と特定しています。 - 제가 하겠습니다.(私がやります。)
→ 「他の誰でもなく、自分こそが引き受けます」と主体を立候補・限定しています。
視界に入った出来事や目の前の情景・現象をそのまま口にする。
複数の中から「まさにこれ」「他でもない自分」と該当者を指す。
新情報の描写と対象の特定の2パターンでスポットライトのように機能します。

「저는」と「제가」の使い分け場面
日本語話者が最も迷いやすいのが、一人称代名詞における저는(チョヌン・私は)と제가(チェガ・私が)の使い分けです。この2つは文脈によって使う場面がはっきりと分かれます。
自己紹介や状況説明では「저는」
自己紹介で自分の名前や職業、国籍を述べる際は、話題のテーマを「自分」に設定するため、必ず저는(チョヌン)を使います。
- 안녕하세요? 저는 다나카입니다.(こんにちは。私は田中です。)
- 저는 회사원입니다.(私は会社員です。)
- 저는 일본에서 왔습니다.(私は日本から来ました。)
ここで제가 다나카입니다と言ってしまうと、「(田中さんを探している人に対して)私が田中ですが?」という特定・名乗りのニュアンスになり、一般的な挨拶としては不自然になります。
名乗り出・主体的な申し出では「제가」
「誰がやりますか?」という問いかけに応じるときや、自分が責任を持って何かを行うときは제가(チェガ)を選びます。
- 제가 낼게요.(私がおごります/私が払います。)
→ 支払いをする主体として自分を名指ししています。 - 제가 먼저 갈게요.(私がお先に失礼します。)
- 그 일은 제가 담당하고 있습니다.(その仕事は私が担当しております。)
会話形式での対比
同じ人物のセリフでも、文脈によって助詞が変わる様子を比較してみましょう。
| シチュエーション | 韓国語の文 | ニュアンスの解説 |
|---|---|---|
| 初対面の挨拶 | 저는 김민수입니다. | 「私について話しますと、キム・ミンスです」というテーマ提示。 |
| 呼び出されたとき | 제가 김민수인데요. | 「(お探しの)キム・ミンスとは私のことです」という主体の特定。 |
| 自分の性格を説明 | 저는 매운 것을 잘 먹어요. | 「私という人間は、辛いものをよく食べます」。 |
| 辛い料理を誰が食べるか決める | 그건 제가 먹을게요. | 「それは私が食べます(自分が引き受けます)」。 |
次の疑問一人称の使い分けをさらに深めたい方は、韓国語の「私・私たち」敬語表現の解説も合わせて読むと丁寧な言い回しが身につきます。
日本語と助詞がズレる要注意パターン
日本語の感覚のまま直訳すると誤った助詞を選んでしまう代表的なパターンが4つ存在します。試験でも日常会話でも間違いやすい重要ポイントです。
1. 疑問詞が主語の文は必ず「이/가」
누구(誰)、무엇 / 뭐(何)、어디(どこ)、어느 것(どれ)などの疑問詞が主語になる場合、主題助詞の은/는は使えず、必ず主格助詞の이/가を使います。疑問詞そのものは未知の情報であり、「〜について言えば」という前提の主題にできないためです。
- ◯ 누가 왔어요?(誰が来ましたか?)
✕ 누구는 왔어요?(文法的に不自然) - ◯ 어디가 아파요?(どこが痛いですか?)
✕ 어디는 아파요?(文法的に不自然) - ◯ 무엇이 문제예요?(何が問題ですか?)
✕ 무엇은 문제예요?(文法的に不自然)
この問いに対する返答も、疑問詞に対応する部分に이/가を用います。「민수 씨가 왔어요.(ミンスさんが来ました)」のように答えるのが自然です。
2. 「좋다」と「좋아하다」の助詞トラップ
日本語では「〜が好きだ」と助詞「が」を使いますが、韓国語では単語の品詞によって助詞が変わります。
表は横にスクロールできます →
| 表現 | 品詞 | 接続する助詞 | 例文 |
|---|---|---|---|
| 좋다(チョッタ) | 形容詞(良い・好ましい) | 이 / 가 | 한국 드라마가 좋아요.(韓国ドラマが好きです/良いです) |
| 좋아하다(チョアハダ) | 他動詞(好む・好きでいる) | 을 / 를 | 한국 드라마를 좋아해요.(韓国ドラマが好きです) |
한국 드라마가 좋아해요のように、他動詞の좋아하다(チョアハダ)の前に가を置くのは典型的な誤りです。動詞には目的格助詞을/를(ウル/ルル・〜を)を接続させます。
3. 「잘하다 / 못하다(上手・下手)」は「을/를」を取る
日本語では「料理が上手だ」「歌が下手だ」と表現しますが、韓国語の잘하다(チャラダ)と못하다(モタダ)は動詞であるため、対象には目的格助詞을/를を置きます。
4. 複文の中の主語は「이/가」になりやすい
「〜するとき」「〜だから」といった接続節や、後ろの名詞を修飾する連体形節の中にある小主語には、原則として이/가を用います。
- 내가 갈 때 전화할게.(私が行くとき電話するね。)
→ 全体の主語ではなく「行くとき」という節の中の主語なので내가になります。 - 친구가 산 가방이에요.(友達が買ったバッグです。)
→ 修飾節の中の動作主であるため、친구가を用います。
日本語とズレやすい表現以外も含めて整理したいときは、韓国語の助詞一覧が役立ちます。
迷ったときの3ステップ判断チャート
会話や作文の最中に「은/는」と「이/가」のどちらを使うべきか迷った際は、以下の3つの順序で判定すると適切な助詞を選べます。
- ステップ1:主語に疑問詞(누구/어디/무엇など)が含まれているか?
→ 含まれている場合は迷わず 이/가(누가, 어디가 など)。
→ 含まれていない場合はステップ2へ。 - ステップ2:他の対象との対比・比較の意味を持たせたいか?
→ 「〜はそうだが、他は違う」「〜に関しては」と対比したい場合は 은/는。
→ 対比の意図がない場合はステップ3へ。 - ステップ3:新情報の提示や特定か、それとも既知の話題のテーマか?
→ 目の前の情景描写や「他でもないこの人」と特定したい場合は 이/가。
→ 「自分について言えば」「既に出た話題について言えば」と説明を続ける場合は 은/는。
このチャートに従うことで、TOPIK(韓国語能力試験)やハングル能力検定試験の空欄補充問題でも素早く正解を導き出すことができます。
누구・어디・무엇などが主語なら「이/가」を選択
「他と違って〜は」と対比したい場合は「은/는」を選択
新情報・特定なら「이/가」、話題の提示なら「은/는」
疑問詞の有無、対比の意図、情報の性質の順に確認して助詞を選びます。
実践ミニ練習問題(全5問・解説付き)
学んだ知識が定着しているか、空欄に入る適切な助詞を選ぶ練習問題で確認してみましょう。文脈を意識して( )内に入る助詞を考えてください。
問題
第1問
누구( ) 이 케이크를 만들었어요?(誰がこのケーキを作りましたか?)
選択肢:① 는 ② 가
第2問
저는 고기( ) 좋아하지만 생선( ) 안 좋아해요.(私は肉は好きですが魚は好きではありません。)
選択肢:① 는 / 은 ② 를 / 은 ③ 가 / 은
第3問
제 동생은 일본어( ) 잘해요.(私の弟は日本語が得意です。)
選択肢:① 가 ② 를 ③ 는
第4問
(レストランでお会計の際)
A: 얼마예요?(いくらですか?)
B: ( ) 낼게요.(私が払います。)
選択肢:① 저는 ② 제가
第5問
창밖을 보세요. 눈( ) 와요.(窓の外を見てください。雪が降っています。)
選択肢:① 은 ② 이
解答と解説
第1問の解答:② 가
解説:疑問詞누구(誰)が主語になっているため、主格助詞の가を接続させます。なお、누구 + 가は合体して누가という形になります。
第2問の解答:② 를 / 은(または ① 는 / 은)
解説:述語が他動詞좋아하다なので基本は目的格助詞를が入りますが、後半に「魚は好きではない」という対比構造があるため、前半にも対比の는を用いることができます。後半の생선(センソン・魚)にはパッチムがあるため、対比の助詞は은になります。
第3問の解答:② 를
解説:잘하다(上手だ)は他動詞であるため、対象には日本語の「が」ではなく「〜を」にあたる를を取ります。일본어를 잘해요が正しい形です。
第4問の解答:② 제가
解説:会計を「自分が引き受けます」と名乗り出る場面です。主題の提示(저는)ではなく、動作の主体を特定して名指しする제가が適切です。
第5問の解答:② 이
解説:目の前で起きている自然現象・新事実を描写する文です。主題を提示するのではなく、事象そのものに焦点があるため、パッチムのある눈(ヌン・雪)には이が接続します。
次の疑問主格以外の助詞も含めてもっと解いてみたいときは、韓国語助詞の練習問題ドリルで総合的な定着度を試せます。
理解度チェック
Q1. 人称代名詞「나(私)」に主格助詞「가」が付くときの形は?
- 나가
- 내가
- 니가
- 네가
答えを見る
正解: B. 내가
「나」に助詞「가」が付くと不規則変化して「내가(私が)」になります。「나가」という形は韓国語に存在しません。
Q2. 「誰が来ましたか?」を韓国語で表現した正しい文はどれ?
- 누구는 왔어요?
- 누구이 왔어요?
- 누가 왔어요?
- 누구가 왔어요?
答えを見る
正解: C. 누가 왔어요?
疑問詞が主語の文は必ず「이/가」を使います。「누구」に「가」が付くと合体して「누가」という形になります。
Q3. 「韓国ドラマが好きです」を韓国語で正しく表した文はどれ?
答えを見る
正解: B. 한국 드라마를 좋아해요.
他動詞である「좋아하다」には、目的格助詞「을/를」を接続させます。「가 좋아해요」とするのは誤りです。
よくある質問
- Q. 韓国語の「は」と「が」は省略しても通じますか?
- 親しい間柄の日常会話では助詞を省略しても前後の文脈で十分に意図が通じます。ただし疑問詞が主語になる文や、対比を明確にしたい場面では助詞を省くと意味が曖昧になります。
- Q. 「내가」と「네가」の発音はどう区別しますか?
- 「내가(私が)」は表記通り「ネガ」と発音しますが、「네가(君が)」は混同を避けるため日常会話では「니가(ニガ)」と発音するのが一般的です。
- Q. 「누가」と「누구는」はどう違いますか?
- 「누가」は「誰が来ましたか?」のように主語を尋ねる疑問文で用います。「누구는」は「誰かさんは宿題をやったのに」のように特定の人物を引き合いに出して対比する文脈で使われます。
- Q. 文章題で助詞を見分けるコツはありますか?
- 後ろに続く述語を確認してください。「좋아하다」「잘하다」などの他動詞があれば「을/를」を疑い、主語が疑問詞なら「이/가」、文頭で話題を提示しているなら「은/는」を選びます。
2026年10月8日更新・モチタン辞典編集部