モチタン辞典 › 読みもの › 韓国語 › 韓国語初級のレベル目安と到達基準

韓国語初級レベルの全体像と到達目安
韓国語の初級レベルとは、文字と基礎発音を習得した上で、約1,000〜2,000語の基本語彙と主要な助詞・語尾を使い、身の回りの日常会話や旅行での意思疎通が成立する段階を指します。
公的試験ではTOPIK(韓国語能力試験)の1級〜2級、ハングル能力検定の5級〜4級に相当し、韓国の語学堂区分では1級〜2級に一致します。習得に必要な総学習時間は約200〜300時間が目安です。
入門・初心者・初級・中級の違いと境界線
韓国語学習では「入門」「初心者」「初級」「中級」という語が混在して使われます。それぞれの明確な区分を把握することで、現在の自分の立ち位置と次の目標が明確になります。
学習ステージごとの定義と到達基準は以下の通りです。
| 段階区分 | スキルの定義 | 公的資格の目安 |
|---|---|---|
| 入門 | ハングルの読み書き、パッチムや基礎音変化の規則を学んでいる段階 | 検定受験前の準備期 |
| 初心者 | 学習を始めたばかりで、語彙や文法のストックがまだ極めて少ない状態 | — |
| 初級前半 | 自己紹介、数字、買い物など、決まった表現で定型的なやり取りができる | TOPIK 1級 / ハングル検定 5級 |
| 初級後半 | 過去形や接続表現を使い、身近な出来事や理由を簡単な文章で説明できる | TOPIK 2級 / ハングル検定 4級 |
| 中級 | 日常の諸手続き、電話応対、親しい間柄での自由な会話、身近な社会的話題の理解 | TOPIK 3〜4級 / ハングル検定 3級 |
「入門」は文字と発音のルールを覚える基礎固めの期間を指します。「初級」は文字が読めることを前提に、語彙と文法を積み上げて自力で文を組み立てられる段階です。
「中級」との境界線は、定型文のやり取りを超えて「文脈に応じた複文の作成ができるか」「私的な話題だけでなく公共の場での手続きや簡単な議論に対応できるか」という点にあります。
韓国語の単語をアプリで覚えるなら、単語アプリ「モチタン」単語アプリ「モチタン」なら、ゲームで覚えられます。まちがえた単語は苦手単語帳にまとまります。無料で試す
検定試験での初級レベル対応表
客観的な実力を測る尺度として、公的試験であるTOPIK(韓国語能力試験)およびハングル能力検定試験(ハン検)における級ごとの対応基準を整理します。
表は横にスクロールできます →
| 試験名 | 級 | 難易度の位置づけ | 審査基準と求められる力 |
|---|---|---|---|
| TOPIK I | 1級 | 初級前半 | 自己紹介、買い物、飲食店での注文など基礎的な生活言語。約800語程度の語彙。 |
| TOPIK I | 2級 | 初級修了 | 電話や頼みごと、郵便局や銀行などの公共施設の利用。約1,500〜2,000語程度の語彙。 |
| ハングル検定 | 5級 | 初級前半 | 基礎的な挨拶、簡単な質問と応答。約480語の語彙と初歩の助詞・用言の活用。 |
| ハングル検定 | 4級 | 初級修了 | 身近な出来事の表現、平易な文章の読解と聞き取り。約1,070語の語彙。 |
どちらの試験を指標にすべきかは、学習の目的によって分かれます。
- TOPIK I(1級・2級)を選ぶべき場合:問題文もすべて韓国語で出題されるため、韓国への留学(語学堂含む)や現地基準での実力証明を意識している方に適しています。聞き取りと読解の2分野で測定されます。
- ハングル検定(5級・4級)を選ぶべき場合:設問や指示文が日本語で書かれており、日本語母語話者がつまずきやすい助詞の使い分けや発音変化の規則が細かく問われます。文法の正確な理解を段階的に確かめたい方に適しています。
TOPIK I(1級・2級)
- 問題文がすべて韓国語で出題
- 留学や現地基準の実力証明向け
- 聞き取りと読解の2分野で測定
ハングル検定(5級・4級)
- 設問や指示文が日本語で出題
- 助詞の使い分けや発音規則が頻出
- 文法の正確な理解を確認したい方向け
学習の目的や重視する測定分野に合わせて適した試験を選びましょう。
各級の基準や学習計画はTOPIK各級に必要な勉強時間とロードマップで詳しく解説しています。
検定ごとの目安を知りたい方はハングル検定の級別勉強時間と合格目安も参考にしてください。
次の疑問各級で求められる評価基準をより詳しく確認したいときは、TOPIKのレベルと評価基準の解説が役立ちます。
教材タイプ別にみる到達実力レベルの検証
学習者が手にする教材のタイプ(分冊型・総合型)を修了した際、具体的にどのレベルへ到達できるかを対比します。
初級前半を段階的に学ぶ総合テキストを終えた場合の到達度
初級の基礎編として、文字の導入から始まり、現在形、過去形、進行形、願望表現、基本的な接続助詞までをステップ形式で網羅する教材です。
- 到達レベル:初級前半(TOPIK 1級合格〜ハングル検定5級合格レベル)
- 習得できること:〜아요/어요(アヨ/オヨ・〜です/ます)、〜았/었어요(アッソヨ/オッソヨ・〜でした/〜ました)、〜고 싶어요(コ シポヨ・〜したいです)を用いた身の回りの簡潔な表現。
- 未到達の領域:複文の連結語尾(逆接・理由の詳細な使い分け)や複屈折の変則活用の一部は続刊(後半レベル向け)で扱うことが多いため、日常的な出来事を流暢につなげて話すには初級後半向けテキストでの学習が必要です。
初級文法を1冊にまとめた網羅型テキストを終えた場合の到達度
文字の解説から始まり、初級で必要なすべての活用規則・変則活用・連結語尾を1冊に凝縮した網羅型の文法書です。
- 到達レベル:初級完全修了(TOPIK 2級上位〜ハングル検定4級合格レベル)
- 習得できること:各種変則活用(ㄷ、ㅂ、ㅅ、르、ㅎなど)、間接話法の手前までの接続表現、丁寧な依頼や許可の表現。文法的な土台としては中級教材へそのまま接続できる水準に達します。
- 留意点:文法解説の密度が高く文字量が多いため、口頭での瞬発的な会話力を補うには、別途シャドーイングや発話練習を組み合わせる必要があります。
初級前半の総合テキスト
- 到達度は初級前半(TOPIK1級・ハン検5級)
- 現在・過去形や願望など簡潔な表現を習得
- 複文の連結語尾や変則活用の一部は未到達
1冊完結の網羅型テキスト
- 到達度は初級完全修了(TOPIK2級・ハン検4級)
- 変則活用や接続表現など初級文法を網羅
- 中級への接続が可能だが会話練習の併用が必要
教材の形式によって到達できるレベルや習得範囲が異なります。
次の疑問自分に合う教材を具体的に見極めたい場合は、韓国語初級テキストの選び方と学習法を参考に選んでみてください。
旅行・日常会話・推し活でできることと限界
初級レベル(TOPIK 1〜2級、ハン検5〜4級程度)を身につけた際、実際の各場面で「何ができて、何がまだできないのか」の現実的な境界線を整理します。
| シチュエーション | 初級レベルでできること | 初級レベルではまだ難しいこと |
|---|---|---|
| 韓国旅行 | メニューの注文、価格の確認、会計、駅やホテルの場所尋ね、定型的な要求 | 料理の細かい変更依頼、急なトラブル(紛失や体調不良)の詳細な説明・交渉 |
| 日常会話 | 自己紹介、出身地・職業・趣味・週末の予定など身近な話題の受け答え | ネイティブ同士の自然なスピードの雑談、抽象的な話題、慣用句を含む冗談の理解 |
| 推し活(配信・SNS) | 短い投稿文・チャットの読解、定型的な応援コメントの書き込み、簡単な単語の聞き取り | 字幕なしでの長尺ライブ配信の完全理解、早口のフリートーク、流行語・俗語の把握 |
初級修了段階では、「自分が準備した文章を発話する」「相手がこちらのレベルに合わせてゆっくり平易な語彙で話してくれる」という条件下であれば十分な意思疎通が可能です。一方で、相手の手加減のない早口な音声や、文脈依存の高い会話をそのまま処理することは中級以降の課題となります。

必要な勉強時間と習得すべき単語・文法
初級レベルの完全習得には、客観的な学習量と語彙の蓄積が不可欠です。
習得に必要な総学習時間
入門から初級修了(TOPIK 2級水準)までに要する勉強時間は、およそ200〜300時間が標準的な目安です。1日の確保時間によって、修了までの期間は以下のように推移します。
- 1日30分の場合:約400〜600日(約1年〜1年半)
- 1日1時間の場合:約200〜300日(約7か月〜10か月)
- 1日2時間の場合:約100〜150日(約3か月〜5か月)
覚えるべき語彙数
韓国国立国語院の基準およびTOPIK初級の出題語彙に基づくと、必要とされる単語数は約1,000〜2,000語です。
- 初級前半(約500〜800語):代名詞、基本数詞(固有数詞・漢数詞)、身の回りの名詞(家族、食べ物、場所)、基本動詞(가다[カダ・行く]、먹다[モクタ・食べる]など)。
- 初級後半(約1,500〜2,000語):感情・状態を表す形容詞、頻度副詞、接続詞、基礎的な慣用連語。
必ず押さえるべき初級の主要文法項目
- 基本の文末語尾:〜ㅂ니다/습니다(ムニダ/スムニダ・〜です/ます)、〜아요/어요(アヨ/オヨ・〜です/ます)
- 時制の表現:〜았/었어요(アッソヨ/オッソヨ・〜でした/〜ました)、〜겠〜(ケッ・〜でしょう/〜ます)、〜(으)ㄹ 거예요(ウル コエヨ・〜するつもりです/〜でしょう)
- 主要な接続助詞・語尾:〜고(コ・〜して)、〜지만(チマン・〜けれど)、〜아서/어서(アソ/オソ・〜して/〜ので)、〜(으)니까(ウニッカ・〜だから)
- 否定表現:안 〜(アン〜・〜ない)、〜지 않だ(チ アンタ・〜ない)、못 〜(モッ〜・〜できない)
- 変則活用:ㄷ変則、ㅂ変則、ㅡ脱落、ㄹ脱落、르変則、ㅅ変則、ㅎ変則の規則理解
初級レベル修了までに習得が必要な文法項目の全体像です。
目標級ごとの語彙数の目安はTOPIK級別単語数の目安と語彙対策で確認できます。
初級レベルの実力を測るセルフチェックリスト
現在の自分の実力が「入門止まり」「初級前半」「初級修了」のどこにあるかを判定するための診断チェックリストです。各項目の該当数を確認してください。
| レベル区分 | 診断項目 | 判定基準 |
|---|---|---|
| 判定A:入門卒業レベル | 1. ハングルの反切表(子音+母音)を淀みなく読める 2. 基礎的なパッチムの発音規則を理解している 3. 漢数詞と固有数詞の使い分け(時間と個数など)が分かる | 3項目すべて該当で入門修了 |
| 判定B:初級前半レベル | 1. 辞書形の動詞をヘヨ体に正しく変換できる 2. 助詞(〜は、〜が、〜を、〜に、〜へ)を正しく配置できる 3. 店で「これください」「いくらですか」を自力で発話できる | 3項目すべて該当で初級前半修了(TOPIK 1級相当) |
| 判定C:初級修了レベル | 1. 理由(〜아서/어서)や逆接(〜지만)を用いて1つの文をつなげる 2. 変則活用(例:듣다→들어요、춥다→추워요)を間違えずに活用できる 3. 相手のゆっくりした問いかけに対して、過去形や未来形を使って3文以上で返答できる | 3項目すべて該当で初級完全修了(TOPIK 2級相当) |
判定Aに満たない場合は発音規則の復習、判定Bで止まっている場合は過去形と接続語尾の定着、判定Cに達している場合は中級レベルの語彙・文法へ進む準備が整っています。
初級を突破して中級へ進む勉強法ステップ
初級の段階で挫折せず、中級レベルへと着実にステップアップするための3段階の学習手順を解説します。
ステップ1:文字と発音変化の規則を定着させる
発音変化(連音化、有声音化、鼻音化、流音化、激音化など)の理論を初期に頭に入れておかないと、リスニングの段階で単語を正しく認識できなくなります。文字の学習と同時に、短い単語の音声を聞いて書き取る練習を行い、表記と音のズレに慣れておくことが重要です。
ステップ2:基本単語の暗記と用言の活用パターンの自動化
初級の文法学習における最大の壁は用言(動詞・形容詞)の活用です。ルールを頭で計算して話すのではなく、以下のように代表的な動詞を用いて反射的に形を変えるトレーニングを繰り返します。
- 가다(カダ・行く)→ 가요(カヨ・行きます)→ 갔어요(カッソヨ・行きました)→ 갈 거예요(カル コエヨ・行くつもりです)
- 만나다(マンナダ・会う)→ 만나요(マンナヨ・会います)→ 만났어요(マンナッソヨ・会いました)→ 만날 거예요(マンナル コエヨ・会うつもりです)
文法書を1冊決めて通読し、掲載されている例文を丸ごと声に出して書き写す作業を反復します。
ステップ3:短文作成と実戦的なアウトプット
文法を一通り学んだ後は、自分の身の回りの事実を使って1行〜3行の日記を書く練習を行います。「今日何をしたか」「何を食べたか」「どう感じたか」を初級語尾で記述します。
例文テンプレート:
오늘은 친구를 만났어요. 같이 밥을 먹고 카페에 갔어요. 아주 재미있었어요.
(今日は友達に会いました。一緒にご飯を食べてカフェに行きました。とても楽しかったです。)
この短文作成が自力でスムーズにできるようになった段階で、中級用の語彙集(約3,000〜4,000語規模)および複文・使役・受身・間接話法などを扱う中級教材へ移行します。
文字と連音化などの発音規則を定着させる
単語暗記と用言の活用パターンの自動化を行う
身の回りの事実を用いた短文作成を実践する
文字・発音から短文作成まで順を追って進めることで中級へ移行できます。
次の疑問中級への移行期にやるべき学習を具体化したいときは、初級から中級への勉強法ロードマップで手順を確認できます。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 入門と初級の違いについて、本文の説明として正しいものは?
- 入門は文字と発音を覚え、初級は文を自力で組み立てる段階
- 入門は中級文法を学び、初級は基礎の文字だけを覚える段階
- 入門はTOPIK2級を目指し、初級は検定前の準備をする段階
- 入門は公共手続を行い、初級は定型の挨拶だけを行う段階
答えを見る
正解: A. 入門は文字と発音を覚え、初級は文を自力で組み立てる段階
本文では「入門」は文字と発音のルールを覚える期間、「初級」は語彙と文法を積み上げて自力で文を組み立てられる段階と説明されています。
Q2. 検定試験の特徴と選び方について、本文と一致するものは?
- TOPIK Iは問題文がすべて日本語で出題される
- ハングル検定は韓国への留学実力証明にのみ適している
- ハングル検定は設問が日本語で文法の正確な理解を確かめやすい
- TOPIK Iは発音変化の規則のみを専門に測定する試験である
答えを見る
正解: C. ハングル検定は設問が日本語で文法の正確な理解を確かめやすい
本文において、ハングル検定は設問や指示文が日本語で書かれており、文法の正確な理解を段階的に確かめたい方に適していると述べられています。
Q3. 初級修了レベルの学習者が旅行の場面でできることはどれか?
- 急な体調不良の詳細な状況説明や交渉を行うこと
- 料理の細かい変更依頼を現地でスムーズに行うこと
- ネイティブ同士の早口な雑談に入って冗談を理解すること
- メニューの注文や会計、駅やホテルの場所を尋ねること
答えを見る
正解: D. メニューの注文や会計、駅やホテルの場所を尋ねること
本文の表によると、初級レベルでできる旅行時の行動として「メニューの注文、価格の確認、会計、駅やホテルの場所尋ね、定型的な要求」が挙げられています。
よくある質問
- Q. 初級レベルで韓国ドラマを字幕なしで見られますか?
- 初級レベルでは字幕なしの完全理解は困難です。「こんにちは」「ありがとう」「本当ですか」などの短い定型フレーズや単語が断片的に拾える程度にとどまります。作品全体のストーリーを追うには中級後半から上級レベルの語彙力とリスニング力が必要です。
- Q. 独学でも200〜300時間で初級を終えられますか?
- 市販の体系的な教材と音声を活用すれば、独学でも十分に達成可能です。文字と発音規則を最初の2〜3週間で固め、その後は文法書と単語帳を毎日一定時間反復することで、200〜300時間前後で初級範囲を修了できます。
- Q. 語学堂の初級(1級・2級)と日本の初級は同じですか?
- カバーする文法項目や語彙の範囲は概ね一致します。ただし語学堂はすべての授業が韓国語で行われ、発話と聞き取りの訓練量が圧倒的に多いため、修了時の会話の運用能力は語学堂の方が高くなる傾向があります。
- Q. 初級を終えたら次に受けるべき試験は何ですか?
- TOPIKであれば「TOPIK II(3級〜6級共通試験)」、ハングル検定であれば「準2級・3級」が次の目標になります。初級から中級への橋渡しとして、まずはTOPIK Iで2級の高得点(80点以上/100点満点換算)を目指すのも確実な方法です。
2026年10月8日更新・モチタン辞典編集部