
英語の命令文の作り方と使い方
英語の命令文は、主語の you を省略して「動詞の原形」から文を始めるのが基本ルールです。「〜しなさい」という指示だけでなく、日常会話では「どうぞ〜して」「〜しよう」といった促しや提案、アドバイスなど幅広い場面で使われます。基本の形を正しく押さえ、相手との距離感に応じた表現を使い分けましょう。
- 命令文は主語の you を置かず、動詞の原形から文を始めます。
- 否定は Don't や Never、勧誘は Let's の後ろに動詞の原形を置きます。
- 命令文に and を続けると「そうすれば」、or だと「さもないと」の意味になります。
先に読むと分かりやすい: 否定文の作り方と否定表現等位接続詞(and・but・or・so・for)の使い方
命令文の作り方とは(結論)
命令文は、相手に行動を促したり指示を出したりする文構造です。英語の通常の平叙文では主語と動詞が並びますが、目の前の相手に向けた発話であるため主語の you を置かず、動詞の原形から話し始めます。まずは代表的なパターンを一覧で確認しましょう。
| 種類 | 基本パターン | 例文と日本語訳 |
|---|---|---|
| 基本の命令文 | 動詞の原形 〜 | Take your time. /teɪk jʊər taɪm/(ゆっくりでいいよ。) |
| be動詞の命令文 | Be + 形容詞/名詞 〜 | Be careful. /biː ˈkeərfəl/(気をつけて。) |
| 否定の命令文 | Don't + 動詞の原形 〜 | Don't worry. /doʊnt ˈwɜːri/(心配しないで。) |
| 丁寧な命令文 | Please + 動詞の原形 〜 | Please go ahead. /pliːz ɡoʊ əˈhɛd/(どうぞ、続けてください。) |
| 勧誘の命令文 | Let's + 動詞の原形 〜 | Let's split the bill. /lɛts splɪt ðə bɪl/(割り勘にしよう。) |
これらの型を覚えるだけで、指示や案内、励ましといった日常的な意思表示を素早く組み立てられるようになります。
英語の文法は、話して身につけよう。会話アプリ「モチスピ」英語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す
一般動詞とbe動詞の基本形
肯定の命令文を作る際は、必ず動詞の原形を使います。三人称単数の -s や過去形などの語形変化は一切行いません。
一般動詞の命令文
一般動詞を使う場合は、そのまま動詞で文を始めます。例えば Look at those clouds. /lʊk ət ðoʊz klaʊdz/(あの雲を見て。
)のように、相手の注意を引きたい時や Take a short break. /teɪk ə ʃɔːrt breɪk/(少し休憩をとって。)のように促す時に使われます。
be動詞の命令文
状態を表す形容詞や名詞を続ける場合は、is や are ではなく原形の be /biː/ を文頭に置きます。感情や注意を促す際に非常に頻出です。
主語がないため直接的に聞こえがちですが、親しい間柄での温かい声かけやアドバイスとしても多用されます。
否定命令(Don'tとNever)
「〜するな」「〜しないで」と禁止や忠告を伝える否定の命令文は、文頭に Don't /doʊnt/(または Do not)を置きます。
Don't を使った否定命令
後ろには必ず動詞の原形が続きます。一般動詞だけでなく、be動詞の場合でも必ず Don't be 〜 の形をとる点に注意してください。
例えば Don't be late. /doʊnt biː leɪt/(遅刻しないでね。)のように表現し、Aren't late とは言いません。
Never を使った強い否定命令
禁止の意味を強めたい時は Never /ˈnɛvər/ を用います。Never の後ろにも動詞の原形が直接続きます。例えば Never give up. /ˌnɛvər ɡɪv ˈʌp/(決して諦めるな。)のように、「二度と〜するな」「絶対に〜してはならない」という強い教訓や警告を表します。
丁寧にする please の位置と依頼表現
命令文は文脈によってきつく響くことがあるため、丁寧さを加える工夫が必要です。
please の位置とコンマの扱い
命令文に please /pliːz/ を添えると「〜してください」という丁寧な依頼になります。文頭に置く場合は Please don't touch it. /pliːz doʊnt tʌtʃ ɪt/(触らないでください。
)のように直後にコンマを打たずに続けます。一方、文末に置く場合は直前にコンマを入れて Have a seat, please. /hæv ə siːt pliːz/(どうぞお座りください。)と表記するのが標準的です。
より柔らかい依頼への言い換え
仕事や初対面の相手に対して please を付けただけの命令文を使うと、依然として指示的な響きが残ることがあります。相手の都合を気遣う場合は、助動詞を使った疑問文へ言い換えましょう。
- Could you 〜? /kʊd juː/(〜していただけますか?)
- Would you please 〜? /wʊd juː pliːz/(恐れ入りますが〜していただけますか?)
相手への配慮や場面に合わせて丁寧さを調整できます。
勧誘を表す Let's と否定形
話し手が聞き手を巻き込んで「一緒に〜しよう」と提案する時は Let's /lɛts/ を使います。Let's は Let us の短縮形であり、後ろには動詞の原形を続けます。
- Let's start with the basics. /lɛts stɑːrt wɪð ðə ˈbeɪsɪks/(では、基本から始めましょう。)
- Let's order pizza. /lɛts ˈɔːrdər ˈpiːtsə/(ピザを注文しよう。)
否定形 Let's not の作り方
「〜するのはやめよう」と提案する否定形は、Let's の直後に not を置いて Let's not + 動詞の原形 とします。Don't let's という語順は現代英語ではほとんど使われません。
- Let's not rush. /lɛts nɑːt rʌʃ/(急ぐのはやめよう。)
- Let's not argue about this. /lɛts nɑːt ˈɑːrɡjuː əˌbaʊt ðɪs/(このことで言い争うのはやめよう。)
not を置く位置を間違えやすい構文ですので、語順をそのまま覚えておきましょう。
命令文+and/or と主語を付ける強調
命令文には、条件を表す構文や、主語をあえて残して感情を込める発展的な使い方があります。
命令文 + and / or(条件と結果)
接続詞の and や or と組み合わせることで、条件文(if節)の代わりとして使えます。
- 命令文, and ...:「〜しなさい、そうすれば…」
例: Take action, and you will see results.(行動を起こしなさい、そうすれば結果が出ます。) - 命令文, or ...:「〜しなさい、さもないと…」
例: Hurry up, or you'll miss the train.(急ぎなさい、さもないと電車に乗り遅れますよ。)
主語 you を付ける強調表現
命令文にあえて主語の You を明示すると、相手を名指しして苛立ちや強い警告、強い命令を表すことができます。例えば You be quiet! /juː biː ˈkwaɪət/(お前、静かにしろ!)のように、動詞は原形のまま You を頭に置きます。
非常に感情的な表現となるため、使用する場面には十分注意が必要です。
命令文, and...
- 意味:「〜しなさい、そうすれば…」
- 条件を満たした時の好ましい結果
- 例:Take action, and you will see results.
命令文, or...
- 意味:「〜しなさい、さもないと…」
- 条件を満たさない時の悪い結果や警告
- 例:Hurry up, or you'll miss the train.
接続詞によって条件に対する結果の意味が変わります。
辞典の例文で見る命令文の作り方
| 英文 | 和訳 | ポイント |
|---|---|---|
| Let's order pizza. ▶ | ピザを注文しよう。 | Let's に動詞の原形を続ける勧誘表現の典型例 |
| Look at those clouds. ▶ | あの雲を見て。 | 動詞の原形で文を始めて相手の注意を引く基本形 |
| Be careful. ▶ | 気をつけて。 | be動詞の原形 Be から始める状態への促し |
| Don't be late. ▶ | 遅刻しないでね。 | be動詞の文を否定する Don't be 〜 の必須パターン |
| Don't worry. ▶ | 心配しないで。 | Don't + 原形 で相手を励ます日常的な命令文 |
| Please don't touch it. ▶ | 触らないでください。 | Please を文頭に置いて否定命令を丁寧にする形 |
| Take your time. ▶ | ゆっくりでいいよ。 | 指示ではなく親しい相手への気遣いを伝える命令文 |
| Be quiet. ▶ | 静かにして。 | 形容詞を伴う be動詞の命令文の代表例 |
| Please go ahead. ▶ | どうぞ、続けてください。 | Please を添えて相手に行動を促す丁寧な表現 |
| Let's split the bill. ▶ | 割り勘にしよう。 | Let's の後に一般動詞の原形を置く自然な提案 |
「勉強しなさい」を英語の命令文で伝える表現とニュアンス
日常会話や家庭内でよく使われる「勉強しなさい」という指示は、英語の命令文のニュアンスを理解する格好の例です。単に動詞の原形をそのまま置くか、別の動詞と組み合わせるかで相手に与える印象が大きく変わります。
もっとも直接的な Study. や Study hard.(一生懸命勉強しなさい。)は、強い指示や訓戒として響くため、親しい日常会話ではやや高圧的に感じられることがあります。家庭で親が子どもに勉強を促す場面では、Go study.(行って勉強しなさい。)という表現が自然です。動詞 go の後ろに原形 study を続けた命令文で、「自分の部屋に行って勉強に取りかかりなさい」という生活感のある促しになります。
さらに角を立てずに伝えたい場合は、命令文をあえて避けて Time to study.(勉強の時間だよ。)のように状況を伝える声かけを選ぶのも効果的です。
| 英語表現 | 日本語訳 | ニュアンスと使われる場面 |
|---|---|---|
| Study hard. | 一生懸命勉強しなさい。 | 先生からの指導や、強い訓戒・指示を伝える場面 |
| Go study. | 行って勉強しなさい。 | 親が子どもに対して日常的に部屋へ促す自然な言い回し |
| Time to study. | 勉強する時間だよ。 | 命令形を避け、時間を知らせて自発的な行動を促す表現 |
英語の命令文に続ける付加疑問(will you と shall we)
命令文の末尾に短い疑問形を付け足すことで、相手の意向を確かめたり、親しみのある依頼や誘いに変化させたりすることができます。試験や日常会話で狙われやすい代表的な付加表現が will you? と shall we? です。
通常の命令文には、文末にコンマを置いて will you? を添えます。例えば Pass me the salt, will you?(塩を取ってくれるかい?)のように、単なる指示から「〜してくれるよね」という確認や親しみを込めた依頼へとニュアンスが変化します。相手(you)に対する発話であるため、助動詞 will と代名詞 you を組み合わせます。
一方、Let's から始まる勧誘の命令文には shall we? を続けます。例えば Let's take a break, shall we?(少し休憩しましょうか?)のように、相手に優しく同意を求める響きになります。Let's は Let us の短縮形であり、自分たち(we)を含む行動であるため、付加疑問には shall we? が対応します。
| 基本の命令文 | 付加疑問を添えた文 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 通常の命令文 | Pass me the notebook, will you? | ノートを渡してくれるかい? |
| 否定の命令文 | Don't forget it, will you? | それを忘れないでね、いいかい? |
| 勧誘(Let's) | Let's start now, shall we? | もう始めましょうか? |
命令文を使っても失礼にならない英語の日常シチュエーション
命令文は「上から目線で高圧的になる」と警戒されがちですが、英語では命令文を使うことが最も自然で親切とされる場面が数多く存在します。相手に対する配慮として、回りくどい敬語表現を避けて情報を素早く明確に伝えることが望まれるシチュエーションです。
代表的な例が道案内です。Turn right at the corner.(角を右に曲がってください。)のように、動詞から簡潔に指示を伝えることで、聞き手が迷わず行動を取りやすくなります。また、料理のレシピや家電の取扱説明書などの手順説明でも、Mix the ingredients.(材料を混ぜてください。)のように命令文を用いるのが標準的なルールです。
さらに、危険を知らせる緊急時(Watch your step! / 足元に気をつけて!)や、自宅に客を迎えてもてなす場面(Have some more tea. / もっとお茶をどうぞ。)でも命令文が日常的に歓迎されます。過度に恐縮せず、場面の性質に合わせて適切に使いこなしましょう。
このテーマのよくある疑問
確認問題(5問)
「遅刻しないでね」という文として、最も適切な英文はどれですか。
答えと解説
正解: Don't be late.
be動詞を用いた否定命令文では、必ず Don't be 〜 の形をとります。Aren't late とは言いません。次の英文の空所に入る最も適切な語を選びなさい。 Let's ( ) argue about this.
答えと解説
正解: not
「〜するのはやめよう」と提案する否定形は、Let's の直後に not を置いて動詞の原形を続けます。次の文の意味として正しいものを選びなさい。 Hurry up, or you'll miss the train.
答えと解説
正解: 急ぎなさい、さもないと電車に乗り遅れますよ。
「命令文, or ...」は「〜しなさい、さもないと…」と条件を満たさない時の悪い結果や警告を表します。次のうち、本文のルールに基づいた英文として誤りを含んでいるものはどれですか。
答えと解説
正解: Takes a short break.
肯定の命令文を作る際は三人称単数の -s などの変化は行わず、必ず動詞の原形(Take)を使います。命令文に please を添える際の位置とコンマの扱いについて、正しい説明はどれですか。
答えと解説
正解: 文頭では直後にコンマを打たず、文末では直前にコンマを入れる。
please は文頭に置く時は直後にコンマを打たず、文末に置く時は直前にコンマを入れるのが標準的です。
よくある質問
- Q. 命令文は目上の人に使っても失礼になりませんか?
- 命令文に please を付けても指示的な響きが残るため、目上の人には原則として不向きです。「Could you 〜?」や「Would you mind 〜?」などの疑問文形式の依頼表現に言い換えるのが適切です。
- Q. be動詞の否定命令文で「Aren't late」と言えますか?
- 言えません。命令文では主語 you や時制に関わらず、否定は必ず「Don't」を用い、be動詞も原形の「be」にします。そのため正しくは「Don't be late.」となります。
- Q. Let's の否定形は Don't let's ですか?
- 現代英語では「Let's not + 動詞の原形」が標準的です。「Let's not worry.(心配するのはやめよう)」のように、Let's の直後に not を置きます。
- Q. 命令文の付加疑問で will you? と shall we? のどちらを使うか見分ける方法は?
- 文頭が Let's で始まっている場合は shall we?、それ以外の動詞の原形や Don't で始まる通常の命令文には will you? を使います。Let's は「私たち(we)」を含む行動の提案であるため、代名詞が we になると覚えると迷いません。
- Q. 道案内や取扱説明書で命令文が多用されるのはなぜですか?
- 英語では、客観的な手順や方向を誤解なく正確・迅速に伝えることが最優先されるためです。余計な語句を挟まずに動詞の原形から始める命令文が、もっとも明瞭で親切な伝達形式とみなされます。
2026年9月28日更新・モチタン辞典編集部
モチタン英文法辞典で続けて学ぶ
「疑問・否定・特殊構文」の項目(35)
分からない用語は 文法用語のやさしい辞典 へ
📘 モチタン英文法辞典のトップへ(全260項目)