モチタン辞典 › 読みもの › 中国語 › 日本語50音の中国語表記

中国語の五十音と書き方完全ガイド
中国語には日本語の「五十音(ひらがな・カタカナ)」そのものは存在せず、発音を表すアルファベット表記「ピンイン(拼音)」と4つのアクセント記号「声調」が五十音表の役割を果たしています。
中国語に五十音はある?ピンインの基本の仕組み
日本語を母語とする方が中国語学習を始めるとき、最初に「中国語の五十音図やあいうえお表はどこにあるのだろう」と探すことがよくあります。結論から言うと、中国語という言語には日本語の仮名のような表音文字そのものはなく、すべての文字が漢字(表意文字)です。
その漢字の読み方を表すために作られた公式の発音表記体系が拼音(pīnyīn / ピンイン)です。
日本の五十音図が「子音(か行、さ行など)」と「母音(あ・い・う・え・お)」の組み合わせで一音節を形作っているのと同様に、中国語のピンインも基本的に声母(shēngmǔ / 子音)と韻母(yùnmǔ / 母音)の組み合わせで成り立っています。
さらに中国語には音の高低変化を表す声調(shēngdiào / 四声)があり、この「子音+母音+声調」の3要素が揃って1つの漢字の正確な発音と書き方が完成します。
したがって、中国語における「五十音の書き方」を学ぶということは、「母音と子音のアルファベットの書き方」「声調記号の書き方と配置ルール」「それらを組み合わせた音節の表記規則」をマスターすることを意味します。
ピンインは通常のラテンアルファベット26文字をベースに作られているため、アルファベットの手書き自体は英語と同じですが、中国語特有の符号表記や、英語・日本語ローマ字とは大きく異なる綴り方の規則が存在します。まずはこの全体像をしっかり把握しましょう。
声母(子音)
- アルファベット表記
- 全21種類
韻母(母音)
- 単母音・複母音・鼻母音
- 全36種類前後
声調(四声)
- 第一声〜第四声
- 音の高低変化を表す符号
中国語のピンインは声母・韻母・声調の3要素が揃って完成します。
中国語版あいうえお表:母音と子音のピンイン一覧
中国語の音の土台となるのが、6つの基礎母音(単母音)です。日本語の「あ・い・う・え・お」が5母音であるのに対し、中国語の基本単母音は a, o, e, i, u, ü の6種類あります。特に e と ü の2つは日本語にはない音と表記であるため、手書きと発音の両面で重点的に覚える必要があります。
| 単母音 | 発音のコツ | 日本語五十音との違い |
|---|---|---|
| a | 口を大きく開けて「アー」 | 日本語の「あ」よりも喉の奥をしっかり開く音です。 |
| o | 唇を丸く突き出して「オー」 | 日本語の「お」よりも唇を丸め、奥から響かせます。 |
| e | 口を横に引きながら喉の奥で「ウ/エ」 | 「エ」ではなく、喉の奥を詰まらせて出す曖昧な「ウ」に近い音です。 |
| i | 口を左右に平たく引いて「イー」 | 日本語の「い」よりも口角をしっかり横に引きます。 |
| u | 唇を小さくすぼめて「ウー」 | 日本語の「う」のように脱力せず、唇を前へ突き出します。 |
| ü | 「ユ」の口の形のまま舌を動かさず「イー」 | 唇を丸めたまま「イ」と発音するドイツ語のウムラウトと同じ音です。 |
これらの単母音が組み合わさった複母音(ai, ei, ao, ou など)や鼻母音(an, en, ang, eng など)があり、全部で36前後の母音(韻母)が存在します。
一方、子音(声母)は21種類あり、唇や舌の使い方によって分類されています。日本語の五十音表に相当する「子音×母音」の代表的な音節表を整理しました。
| 子音分類 | 子音記号 | 代表的な組み合わせ音節例 |
|---|---|---|
| 唇音(唇を使う音) | b, p, m, f | bā(八), pō(坂), mǎ(馬), fēi(飛ぶ) |
| 舌尖中音(舌先を使う音) | d, t, n, l | dà(大きい), tù(うさぎ), nǐ(あなた), lù(道) |
| 舌根音(喉の奥を使う音) | g, k, h | gē(兄), kě(のどが渇いた), hǎo(良い) |
| 舌面音(舌の前部を平らに当てる音) | j, q, x | jī(鶏), qī(七), xiè(感謝する) |
| そり舌音(舌先を上あごに向けて丸める音) | zh, ch, sh, r | zhōng(中), chá(茶), shū(本), rén(人) |
| 舌歯音(平舌音:歯の裏に舌先を当てる音) | z, c, s | zài(ある・いる), cài(料理), sān(三) |
中国語を学ぶ際は、英語のアルファベットの読み方(エー、ビー、シー)ではなく、ピンイン本来の子音の音(b は「波:ボー」、p は「坡:ポー」など)で発音と手書きを結びつけることが大切です。
あいさつから場面別の会話・発音まで、中国語会話の学び方は中国語会話の総合ガイドにまとめています。
次の疑問母音「ü」をキーボードで打ちたいときは、中国語「v」の入力と発音のコツを知っておくと迷わずタイピングできます。
声調記号の正しい書き方と筆順・配置ルール5選
ピンインを手書きする際、初心者が最もつまずきやすいのが四声(声調記号)の書き方と、それをどの母音文字の上に載せるかという配置ルールです。中国語には以下の4つの基本声調があります。
- 第一声(陰平)「 ˉ 」:高音をまっすぐ平らに伸ばす記号(左から右へ水平に線を引く)
- 第二声(陽平)「 ˊ 」:中音から高音へ一気に引き上げる記号(左下から右上へ跳ね上げるように書く)
- 第三声(上声)「 ˇ 」:低音へ低く抑えてから少し持ち上げる記号(左上から下、右斜め上へ書く)
- 第四声(去声)「 ˋ 」:高音から一気に急降下させる記号(左上から右下へ強く払うように書く)
- 軽声:音を軽く短く発音するもので、声調記号は一切書きません(例: māma の2音節目)。
四声記号を手書きするときは、必ず左から右へのストロークを意識してください。特に第二声(ˊ)と第四声(ˋ)は傾きの向きを逆に書いてしまうと全く別の意味や単語になってしまうため、丁寧な角度の記述が必要です。さらに、正確にピンインを書くために必須となる5つの配置・表記ルールを解説します。
ルール1:声調符号を載せる母音の優先順位(a → o・e → i・u)
音節の中に母音が2つ以上並ぶ複母音の場合、適当な文字の上に符号を付けてはいけません。厳格な優先順位があります。基本は「口の開きが大きい母音」が優先です。
- a があれば、迷わず a の上に付けます(例: guā, cài, xiǎng)。
- a がない場合、o または e の上に付けます(例: hòu, lèi, gǒu)。ひとつの音節に o と e が同時に並ぶことはありません。
- a, o, e のいずれもない場合、母音が後ろにあるほうに付けます。
ルール2:「iu」と「ui」は後ろにある母音に符号を付ける
母音 i と u が組み合わさった iu および ui の場合、声調記号は常に「後ろに来ている母音」の上に書きます。この覚え方は「i と u は後ろが優先」と暗記しておくと間違いがありません。
- iu の形:後ろの u に付ける(例: jiǔ(酒・九)、liù(六))
- ui の形:後ろの i に付ける(例: guì(高い・貴)、huí(戻る))
ルール3:母音「i」の上に声調符号を付けるときは上の点を消す
母音 i の上に第一声〜第四声のいずれかの声調記号を書き込む場合、アルファベット小文字の i に本来付いている上部の「点(dot)」は完全に省略します。点を書いた上にさらに声調記号を重ねて書いてはいけません。
- 正しい書き方:ī, í, ǐ, ì(点が消えて記号だけが残る)
- 誤った書き方:点を書いた上に記号を被せる、または点の横に記号を書く
ルール4:子音「j, q, x」と「ü」が合体すると点は省略される
特殊な母音である ü(ウムラウト)は、子音 j, q, x の後ろに続くとき、上にある2つの点を落として通常の u と表記します。これは、中国語の音声規則上、子音 j, q, x の直後には通常の「ウ(u)」の音が絶対に来ないため、点を省略しても混同が起きないからです。
- 手書きと表記の形:ju, qu, xu(表記は u ですが、発音は ü の口で発音します)
- 子音 n, l の場合:n, l の後ろには「u」と「ü」の両方が存在するため、点を省略せず nǚ(女)、lǜ(緑)のように必ず点を残して書きます。
ルール5:文頭や固有名詞は頭文字を大文字で表記する
ピンインで文を書く場合、通常の欧米言語と同様に文頭の文字は大文字にします。また、人名、地名、国名などの固有名詞も先頭のアルファベットを大文字で書きます。たとえば「東京」は Dōngjīng、「田中」は Tiánzhōng と表記します。
高音を平らに伸ばす。左から右へ水平に引く
中音から高音へ引き上げる。左下から右上へ
低く抑えて持ち上げる。左上から下、右上へ
高音から急降下。左上から右下へ強く払う
四声記号は左から右へストロークし、傾きの向きに注意して書きます。
声調の組み合わせや発音の注意点は、ピンインと四声(声調)の基本ルールで詳しく解説しています。
ローマ字書きとピンインの違い!初学者が混同する文字比較
日本人が中国語のピンインを書くとき、最も混乱するのが「ヘボン式ローマ字(日本語のローマ字表記)」とのズレです。見た目は同じアルファベット表記であるにもかかわらず、表している子音や母音の性質が大きく異なります。代表的な混同ポイントを表で整理しました。
| 文字 | 日本語ローマ字の感覚 | 中国語ピンインの実際の音と書き方 |
|---|---|---|
| c | カ行(ca, cu)やサ行 | 「ツ」に息を強く吹き出す有気音(例: cài は「ツァイ」) |
| q | ク(qu) | 「チ」に強い息を出す音(例: qī は「チー」) |
| x | クス(x) | 舌を平らにした「シ」の音(例: xiè は「シエ」) |
| e | エ段の音(え) | 口を半開きにして喉の奥から出す「ウ」に近い曖昧母音 |
| si | シ(ヘボン式) | 舌先を前歯の裏に近づけて出す「ス」(「シ」ではない) |
| chi | チ(ヘボン式) | 舌先を丸めて上あごに当てるそり舌の「チュ/チ」 |
| r | ラ行(ra, ri, ru) | 英語の r に近く、舌を丸めて摩擦させる「ル/日」の音 |
英語や日本語のローマ字の感覚のまま「cai をカイ」「qi をクィ」「si をシ」と書いて読もうとすると、正しい中国語の音韻と乖離してしまいます。ピンインは「英語アルファベットを借りた独自の表音記号」であると割り切って覚えることが上達の最短ルートです。

日本語の音との違いを意識して練習したいときは、中国語の発音のコツを参考にしてください。
日本語五十音(あいうえお)を中国語で表す音訳対応表
「自分の名前や日本の地名など、日本語のあいうえおを中国語のピンインや漢字でどう書き表せばいいのか」という疑問も多く寄せられます。日本語の五十音(清音)の響きに最も近い中国語のピンイン音節と、一般的に音訳で当てられる漢字の対応関係を一覧表にまとめました。
| 五十音 | 最も近いピンイン | 代表的な音訳漢字例 |
|---|---|---|
| あ(a) / い(i) / う(u) / え(e) / お(o) | a / yi / wu / ai(またはe) / o | 阿(ā) / 伊(yī) / 乌(wū) / 艾(ài) / 奥(ào) |
| か行(ka, ki, ku, ke, ko) | ka / ji / ku / ke / kao | 卡(kǎ) / 基(jī) / 库(kù) / 克(kè) / 考(kǎo) |
| さ行(sa, shi, su, se, so) | sa / xi / si / sai / suo | 萨(sà) / 西(xī) / 斯(sī) / 塞(sāi) / 索(suǒ) |
| た行(ta, chi, tsu, te, to) | ta / qi / ci / te / tuo | 塔(tǎ) / 奇(qí) / 茨(cí) / 特(tè) / 托(tuō) |
| な行(na, ni, nu, ne, no) | na / ni / nu / nai / nuo | 纳(nà) / 尼(ní) / 努(nǔ) / 奈(nài) / 诺(nuò) |
| は行(ha, hi, fu, he, ho) | ha / fei / fu / he / huo | 哈(hā) / 希(xī) / 富(fù) / 赫(hè) / 霍(huò) |
| ま行(ma, mi, mu, me, mo) | ma / mi / mu / mei / mo | 马(mǎ) / 米(mǐ) / 木(mù) / 梅(méi) / 莫(mò) |
| や行(ya, yu, yo) | ya / you / yao | 亚(yà) / 尤(yóu) / 约(yuē) |
| ら行(ra, ri, ru, re, ro) | la / li / lu / lai / luo | 拉(lā) / 里(lǐ) / 鲁(lǔ) / 莱(lái) / 罗(luó) |
| わ(wa) / ん(n) | wa / en | 瓦(wǎ) / 恩(ēn) |
日本語の名前や日本の地名を中国語圏で表記する場合、基本的には2通りのアプローチがあります。
- 漢字をそのまま中国語読み(簡体字)にする方法:伝統的で最も一般的な方法です。たとえば「佐藤(さとう)」さんは中国語漢字で 佐藤(Zuǒténg / ズオトン)、「田中(たなか)」さんは 田中(Tiánzhōng / ティエンジョン)と表記・発音されます。
- 日本語の音を漢字で当て字(音訳)する方法:漢字表記のないひらがな・カタカナの名前や外来語を中国語にする場合に用います。たとえば「マリア」なら 玛丽亚(Mǎlìyà)、「ピカチュウ」なら 皮卡丘(Píkǎqiū)のように表記します。
日本語の仮名に対応する中国語の表記は、中国語のあいうえお対応一覧表で確認できます。
スマホ・パソコンで中国語(ピンイン)を入力・設定する手順
ピンインの書き方を覚えたら、スマートフォンやPCで実際に中国語を入力できるように設定しましょう。ピンイン入力はアルファベットを入力して目的の漢字に変換する仕組みのため、特別なキーボードを購入する必要はなく、標準の設定から無料ですぐに追加できます。
iPhone(iOS)での設定と入力方法
- 「設定」>「一般」>「キーボード」>「キーボード」を開きます。
- 「新しいキーボードを追加…」をタップし、「中国語(簡体字)」を選択します。
- 入力方式として「ピンイン - QWERTY」にチェックを入れて完了します。
- 文字入力画面で地球儀マークを長押しして中国語キーボードに切り替えます。たとえば nihao と打つと候補に 你好(こんにちは)が表示されます。
Androidでの設定と入力方法
- 「設定」>「システム」>「言語と文字入力」>「画面キーボード」を開きます。
- 利用しているキーボード設定から「言語の追加」を選択します。
- 「中国語(簡体字)」を選び、キーボードレイアウトで「ピンイン」を有効にします。
- スペースキーの長押しや言語切り替えボタンで切り替えて入力します。
Windows / Mac パソコンでの設定手順
- Windows 10 / 11:「設定」>「時刻と言語」>「言語と地域」から「言語の追加」をクリックし、「中国語(簡体字、中国)」を追加します。[Alt]+[Shift]キーで日本語と中国語を即座に切り替えられます。
- Mac:「システム設定」>「キーボード」>「入力ソース」の「編集…」をクリックし、「+」ボタンから「中国語(簡体字)- ピンイン」を追加します。[Control]+[スペース]キーで切り替えます。
入力の最大の落とし穴:母音「ü」はどうやって打つ?
キーボードには「ü」という独立したキーが存在しません。ピンイン入力で「ü」を打ちたいときは、アルファベットの v キーを押します。たとえば、「緑」を入力したいときは lv とキーボードで打つと、画面上に lǜ の音節が認識されて 绿 の漢字変換候補が表示されます(女なら nv)。
このテクニックを知っておくだけで、入力の行き詰まりを完全に防ぐことができます。
設定>一般>キーボード>キーボードを開く
「新しいキーボードを追加…」をタップ
「中国語(簡体字)」を選択する
「ピンイン - QWERTY」にチェック
地球儀マークで切り替えてアルファベット入力
標準設定から中国語キーボードを追加すれば、すぐにピンイン入力が可能です。
次の疑問パソコンでの文字入力や言語バーの切り替えでつまずいたら、PCの中国語入力・キーボード設定の手順を確認してみてください。
理解度チェック
Q1. 中国語の基本となる単母音は何種類ありますか?
- 4種類
- 5種類
- 6種類
- 21種類
答えを見る
正解: C. 6種類
中国語の基本単母音は a, o, e, i, u, ü の6種類あると本文に記載されています。
Q2. 複母音「iu」に声調記号を載せる際の正しい位置はどれですか?
- 必ず「i」の上に付ける
- 後ろの「u」の上に付ける
- 文脈によってどちらでもよい
- 記号は付けずに省略する
答えを見る
正解: B. 後ろの「u」の上に付ける
「iu」と「ui」の形では、声調記号は常に後ろに来ている母音の上に書くルールになっています。
Q3. スマホやPCで母音「ü」を入力する際、代わりに使うキーは?
- u キー
- y キー
- w キー
- v キー
答えを見る
正解: D. v キー
ピンイン入力で「ü」を打ちたいときは、アルファベットの「v」キーを押して入力します。
中国語五十音一覧(約400音節)の全体像と挫折しない習得ステップ
日本語の五十音図が50文字前後で完結するのに対し、中国語の「五十音一覧」に相当するピンイン音節表には、約400種類(約405音節)の発音が存在します。子音(声母)21種類と母音(韻母)36種類のすべての組み合わせが存在するわけではなく、実際の発音ルール上、組み合わさらないパターンも多いため約400音節に収まります。
400種類と聞くと膨大に感じられますが、丸暗記しようとせず、以下の3ステップで段階的に進めると効率的にマスターできます。
- 基本の単母音6つ(a, o, e, i, u, ü)を固める:すべての音の土台となるため、口の形と舌の位置を正確に覚えます。
- 子音21種類を唇・舌の位置グループごとに整理する:唇音(b, p, m, f)や舌尖音(d, t, n, l)など、発音器官の使い方が同じグループでまとめると一気に理解が進みます。
- 複母音・鼻母音を掛け合わせ、四声を載せる:基本単母音の組み合わせや鼻に抜ける音(-n, -ng)を覚え、最後に4つの声調の高低差を乗せて音節を完成させます。
基礎となる母音と子音の法則さえ掴めば、約400音節の全体像はパズルのように自然と読めるようになります。
中国語五十音一覧で初心者がつまずく難関発音のコツ
ピンイン一覧表を眺めているだけでは区別がつきにくい、日本人が特に苦手とする発音のコツを解説します。口の形と舌の位置を意識することが上達の鍵です。
そり舌音(zh, ch, sh, r)と舌歯音(z, c, s)の区別
そり舌音は、舌先をスプーンのように軽く丸め、上あごの硬い部分(硬口蓋)に近づけて息を摩擦させます。これに対し、舌歯音は舌先を下の前歯の裏または上下の歯の隙間にまっすぐ平らに当てて発音します。舌を巻くか平らに保つかを明確に切り替えましょう。
鼻母音「-n」と「-ng」の決定的な違い
| 表記 | 舌と口の動かし方 | 日本語の感覚での例え |
|---|---|---|
| -n(前鼻音) | 発音の最後に舌先を上の前歯の歯茎にしっかり密着させて音を遮断します。 | 「案内(あんない)」と言うときの「ん」の口の形 |
| -ng(後鼻音) | 舌先をどこにも付けず、口を開けたまま喉の奥を持ち上げて鼻へ音を響かせます。 | 「案外(あんがい)」と言うときの「ん」の響き |
また、複母音「-ian」はローマ字読みの「イアン」ではなく、前後の口の動きの影響で「イエン」と発音します。こうした例外的な読み癖を一覧表の段階で押さえておくことが重要です。
中国語の単語をアプリで覚えるなら、単語アプリ「モチタン」単語アプリ「モチタン」なら、ゲームで覚えられます。まちがえた単語は苦手単語帳にまとまります。無料で試す
よくある質問
- Q. 中国語にあいうえお順の五十音表は存在しますか?
- 五十音そのものは存在しませんが、アルファベットを用いた発音記号「ピンイン表」が日本の五十音表に相当します。子音21個と母音36個を組み合わせて漢字の音を表します。
- Q. 中国語で50音を書くときは漢字とアルファベットどちらですか?
- 中国語の文章や正式な表記はすべて「漢字」で書きます。発音の学習やパソコン・スマートフォンの入力の段階でアルファベット表記の「ピンイン」を使用します。
- Q. 手書きで声調記号を付ける母音の優先順位を簡単に覚えるには?
- 「a を最優先、なければ o か e、i と u が並んだら後ろに付ける」と覚えてください。例えば jiǔ は u に、guì は i の上に四声符号を載せます。
- Q. キーボードでピンインの声調記号付きアルファベットを打つには?
- 通常の漢字変換では四声の入力は不要(アルファベットのみ)ですが、声調付き文字(ā, á など)を書きたい場合は中国語手書きキーボードや専用記号入力パレットを利用します。
- Q. 日本人の名前を中国語で表記・記入する正しい書き方は?
- 漢字圏の日本人名は、原則としてそのまま中国の簡体字に置き換えて表記します。漢字表記のないひらがな名の場合は、音の近い漢字を当てて音訳表記を行います。
- Q. 中国語の全音節は約400種類ですが、声調(四声)を掛けると全部で何通りの発音になりますか?
- 約400種類の音節それぞれに4つの声調を単純計算で掛けると約1,600通りになりますが、実際にはすべての音節に4つの声調が存在するわけではありません。使われない組み合わせも多いため、日常会話で使われる実際の発音パターンは約1,200〜1,300種類程度です。
- Q. ピンインの「-ian」はなぜ「イアン」ではなく「イエン」と読むのですか?
- 母音「i」の口の開きから鼻音「n」へスムーズに息を移行させる際、構造上口の開きが狭くなり、自然と「エ」に近い中間音に変化するためです。ピンインはローマ字の綴り通りではなく、実際の音声変化に合わせて発音する必要があります。
2026年10月12日更新・モチタン辞典編集部