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分詞構文の受動態(受け身)完全解説

分詞構文の受動態(受け身)完全解説

受動態の分詞構文は、基本公式「(Being) + 過去分詞(p.p.), 主語 + 動詞 …」で表され、「〜されると」「〜されるので」のように受け身の意味を表します。

文頭の Being は通例省略されるため、実際には過去分詞(-edなど)から文が始まるのが大きな特徴です。主節の主語との関係が「〜される側」であれば過去分詞を選びます。

受動態の分詞構文の基本公式と仕組み

分詞構文とは、接続詞(when や because など)と主語を使わずに、分詞を使って文をつなぐ表現です。その中でも「〜される」という受動態(受け身)の意味を持つ文を分詞構文にしたものを「受動態の分詞構文」と呼びます。

受動態の分詞構文の基本形

受動態の分詞構文の基本形は以下の通りです。

例文を確認してみましょう。

Seen from above, the island looks like a fish.
(上空から見られると、その島は魚のように見える。)

この文では、文頭に Being が省略されており、過去分詞の Seen から始まっています。主節の主語である the island(その島)の立場に立つと、「見る(能動)」のではなく「見られる(受動)」関係にあるため、過去分詞を用います。

文脈に応じた代表的な5つの訳し方

分詞構文は前後の文脈によって意味が柔軟に変わります。受動態の分詞構文も同様に、文脈に合わせて適切な日本語を当てはめます。

分類意味例文
理由・原因〜されるので、〜されてWritten in easy English, the book is popular.
(平易な英語で書かれているので、その本は人気がある。)
時〜されるとき、〜されたあとWarned by the police, he stopped running.
(警察に注意されたとき、彼は走るのをやめた。)
条件もし〜されるならCooked properly, this fish tastes delicious.
(適切に調理されると、この魚は美味しくなる。)
譲歩〜されるけれどもDefeated in the game, they did not give up.
(試合に負けたけれども、彼らはあきらめなかった。)
付帯状況〜されながら、そして〜されるThe bell rang, accompanied by loud applause.
(大きな拍手を伴いながら、ベルが鳴り響いた。)
受動態の分詞構文の基本形
(Being) 過去分詞+,+主語(S)+動詞(V)

Seen from above, the island looks like a fish.上空から見られると、その島は魚のように見える。

文頭のBeingが省略され、過去分詞から始まる受動態の分詞構文の基本構造です。

なぜ文頭のbeingは省略されるのか

能動態の分詞構文では現在分詞(-ing)を明示しますが、受動態の分詞構文ではなぜ Being が省略され、過去分詞だけで文が始まるのでしょうか。その理由と、Being をあえて残す特殊なケースについて解説します。

Beingが省略される2つの理由

Being が省略される最大の理由は「言葉の簡潔さ(省エネ)」と「意味伝達の十分さ」です。

  1. 意味の重複を避けるため: 過去分詞自体に「〜される」という受動の意味が備わっています。そのため、be動詞の変化形である Being は実質的な意味をほとんど持たず、省略しても過去分詞だけで受け身のニュアンスが相手に確実に伝わります。
  2. 英語の簡潔さを好む傾向: 分詞構文そのものが「接続詞や主語を省いて文を短くリズミカルにする」ための構文です。意味の薄い Being を削ることで、よりすっきりとした表現になります。

Beingを残す場合とニュアンスの違い

原則として Being は省略されますが、あえて Being を残したまま使うケースも存在します。

日常会話や一般的な英文では、受動態の分詞構文の Being は9割以上省略されて過去分詞から始まるのが標準です。ただし、文頭に Being + 過去分詞 があっても誤りではありません。

次の疑問文頭に残る過去分詞そのものの役割に疑問が湧いたときは、過去分詞と受動態の違いや使い分けを整理しておくと理解が深まります。

接続詞節から受動態の分詞構文を作る手順

学校の定期テストや入試では、because や when などの接続詞を使った文を受動態の分詞構文に書き換える問題が頻出します。以下の3ステップを機械的に当てはめれば迷うことはありません。

受動態の分詞構文を作る3ステップ

  1. ステップ1:接続詞を消す
    従属節(接続詞がついている節)の接続詞を消去します。
  2. ステップ2:主節の主語と同じなら、従属節の主語を消す
    主節の主語と従属節の主語が一致していることを確認し、従属節の主語を消去します。(主語が異なる場合は「独立分詞構文」となり、主語を残す必要があります)
  3. ステップ3:be動詞を being に変えて省略する
    受動態の be動詞 + 過去分詞 の be動詞を being に変えます。そして、その being を省略し、過去分詞から書き始めます。

書き換えの具体例

具体例でステップごとの変化を確認してみましょう。

【元の文(理由)】
Because the house was built fifty years ago, it needs repairs.
(その家は50年前に建てられたので、修繕が必要だ。)

このように、元の受動態 was built から was が消え、過去分詞 Built だけが文頭に残る仕組みです。

受動態分詞構文への書き換え3ステップ
1接続詞を消す

従属節のBecauseなどを消去する

2主語を消す

主節の主語と同じ従属節の主語を消す

3be動詞を省略

be動詞をbeingに変えて省略し過去分詞に

接続詞と同一主語を消去し、be動詞をbeingに変えて省略する手順です。

否定形と完了受動態の作り方

受動態の分詞構文にも「〜されないので」という否定の意味や、「主節より前の過去」を表す完了形が存在します。それぞれの語順と使い方を整理しておきましょう。

受動態の分詞構文の否定形:Not + 過去分詞

分詞構文を否定にする場合、否定語の not または never を「分詞の直前」に置きます。受動態でも同様で、過去分詞の前に not を置きます。

Not invited to the party, he felt lonely.
(パーティーに招待されなかったので、彼は孤独を感じた。)

元の文は Because he was not invited to the party, he felt lonely. です。being を補って Not being invited ... とすることも文法的に正しいですが、通常は Not invited ... と書かれます。

not の位置を過去分詞の後に置かないよう注意してください。

完了受動態:Having been + 過去分詞

従属節の出来事が、主節の時制(動詞の時制)よりも「明確に1つ前の過去」であることを表したいときは、完了形の受動態を用います。

Having been praised by the teacher yesterday, the boy is studying hard today.
(昨日先生に褒められたので、その少年は今日熱心に勉強している。)

主節の時制は現在(is studying)ですが、褒められたのは過去(yesterday)です。このように時間のズレを明確に示したい場合は Having been praised とします。

なお、この Having been も文脈から時間の前後関係が明らかな場合には省略されることがあり、単に Praised by the teacher yesterday, ... と過去分詞だけで始められることも少なくありません。

否定形と完了受動態の語順比較

受動態の否定形

  • Not (being) + 過去分詞
  • 否定語notは分詞の直前に置く
  • Not invited to the party, ...

完了受動態

  • (Having been) + 過去分詞
  • 主節より前の過去であることを表す
  • Having been praised yesterday, ...

否定語を置く位置と、時制のズレを表す完了受動態の語順の違いを整理します。

分詞構文の受動態・過去分詞のイメージ

次の疑問主節より前の出来事を表す感覚をもっと掴みたいなら、完了形分詞構文の作り方と時制のルールを確認してみましょう。

現在分詞(ing)と過去分詞(ed)の使い分け

テストや入試で最も出題されるのが、「文頭が -ing なのか -ed(過去分詞) なのか」を選ぶ問題です。勘に頼らず、論理的に一瞬で見分ける判定ルールを身につけましょう。

主節の主語を分詞の前に置いて能動か受動かを判定する

分詞構文において、分詞の意味上の主語は「主節の主語(カンマの後ろにある主語)」です。したがって、使い分けの判定手順は次の1点に尽きます。

【見分け方の判定ロジック】

  1. カンマの後ろにある「主節の主語(S)」を見つける
  2. その主語を分詞の直前に補って関係を考える
  3. 主語が「〜する側(能動)」なら 現在分詞(-ing / Ving)
  4. 主語が「〜される側(受動)」なら 過去分詞(-ed / p.p.)

比較検証:同じ動詞での使い分け例

動詞 injure(〜を負傷させる)を例に比較してみましょう。

表は横にスクロールできます →

種類形例文判別ロジック
能動態の分詞構文現在分詞(ing)Injuring his knee, Ken couldn't run.
(膝を痛めたので、ケンは走れなかった。)
主語のケン(Ken)が自分の膝を「痛める側(能動)」なので Injuring となる。
受動態の分詞構文過去分詞(ed)Injured in the accident, Ken was carried to the hospital.
(事故で負傷して、ケンは病院に運ばれた。)
主語のケン(Ken)が事故によって「負傷させられる側(受動)」なので Injured となる。

直後に目的語(名詞)があるかどうかも強力なヒント

他動詞の場合、能動態(現在分詞 -ing)の後ろには基本的に「目的語(名詞)」が続きます。一方、受動態(過去分詞 -ed)の後ろは目的語が主語に移動しているため、直後に「前置詞(by, in, with など)」や「副詞」が来ることがほとんどです。

感情動詞が必ず受動態になる理由

分詞構文で受験生が特につまずきやすいのが、「感情動詞」の扱いです。Surprised や Shocked などの感情表現は、日本語では「驚いて」「ショックを受けて」と能動のように感じられますが、分詞構文では必ず過去分詞(受動態)になります。

英語の感情動詞は「感情を起こさせる」という他動詞

英語の感情を表す動詞は、すべて「人を〜という気持ちにさせる」という能動の意味を持っています。

人間が感情を抱くとき、英語の発想では「外部の出来事によってその感情にさせられる」と捉えます。そのため、「人が驚く」は be surprised(驚かされる)という受動態で表さなければなりません。

感情動詞の分詞構文の例文一覧

動詞分詞構文の形例文
surpriseSurprised at ...Surprised at the sudden news, she couldn't say a word.
(突然の知らせに驚いて、彼女は一言も言えなかった。)
shockShocked by ...Shocked by the tragic event, the citizens gathered in silence.
(悲劇的な事件にショックを受けて、市民たちは静かに集まった。)
disappointDisappointed with ...Disappointed with the score, Ken decided to study more.
(点数にがっかりして、ケンはもっと勉強しようと決意した。)
satisfySatisfied with ...Satisfied with the result, the coach smiled proudly.
(結果に満足して、コーチは誇らしげに微笑んだ。)

主節の主語が「人」で、その人が何かの感情を抱いている文脈では、迷わず過去分詞(Surprised など)を選びましょう。

長文読解で見抜く構文判別テクニック

英文解釈や長文読解の際、文頭に -ed で終わる単語が登場すると、「主語のない過去形動詞?」と混乱してしまう学習者が多くいます。文頭の単語が受動態の分詞構文であることを見抜くための読解手順を解説します。

文頭の -ed を判定する3ステップフロー

  1. ステップ1:後ろに「カンマ(,)」があるか探す
    文頭から視線を右へ滑らせ、文の途中にカンマで区切られた箇所があるか確認します。受動態の分詞構文の多くは、分詞節の終わりにカンマが置かれます。
  2. ステップ2:カンマの後に「主語 + 動詞(S + V)」があるか確認する
    カンマの後ろに独立した文脈上の主語と本動詞が存在していれば、文頭の -ed は主節の動詞ではなく、修飾節を形成する分詞構文だと確定します。
  3. ステップ3:カンマがない場合は直後の名詞を修飾しているか判定する
    カンマがない場合、その過去分詞は分詞構文ではなく、直後の名詞を修飾する限定用法(例:Used cars are sold here.)である可能性が高くなります。

文中や文末に置かれる受動態の分詞構文

受動態の分詞構文は、文頭だけでなく「文中」や「文末」に置かれることもあります。特に文末の受動態分詞構文は、前の文全体に対する「結果」や「付帯状況」を表します。

The ancient temple was destroyed by fire, left in ruins for centuries.
(その古代寺院は火災で焼失し、何世紀もの間廃墟のまま放置された。)

文末に , left in ruins ... と過去分詞が置かれています。これも and it was left in ruins ... が分詞構文になった受動態の形です。文頭にない場合でも、「カンマ + 過去分詞」の形を見たら受動態の分詞構文を疑いましょう。

文頭-edの判別3ステップ
1カンマの確認

文頭から視線を右へ滑らせカンマを探す

2S+Vの確認

カンマの後に主語と動詞があるか確認

3構文の確定

カンマ後に主語と動詞があれば分詞構文

長文中で文頭の過去分詞(-ed)を受動態の分詞構文と見抜くための手順です。

理解度チェック練習問題(解答と解説付き)

ここまでに学んだ受動態の分詞構文の知識を確認するため、入試レベルの実践問題に挑戦してみましょう。

問題1:空所補充

次の英文の空所に入る最も適切な語を、選択肢の中から1つ選びなさい。

(    ) into simple terms, this scientific paper can be understood by high school students.
A. Translating
B. Translated
C. Having translated
D. Translate

【正解】 B. Translated
【解説】
主節の主語は this scientific paper(この科学論文)です。論文は「翻訳する(能動)」のではなく「翻訳される(受動)」側なので、過去分詞を選びます。

AとCは能動態であるため不可、Dは命令文や動詞の原形となり文構造が成り立ちません。「平易な言葉に翻訳されれば、この科学論文は高校生にも理解できる」という意味になります。

問題2:空所補充(感情動詞)

次の英文の空所に入る最も適切な語を、選択肢の中から1つ選びなさい。

(    ) at the unexpected question, the speaker remained silent for a moment.
A. Embarrassing
B. Embarrassed
C. To embarrass
D. Having embarrassed

【正解】 B. Embarrassed
【解説】
主節の主語は the speaker(その講演者)という人間です。動詞 embarrass は「〜を困惑させる」という他動詞であり、講演者が「予期せぬ質問に困惑させられた(困惑した)」という受動関係になるため、過去分詞の Embarrassed が正解です。

「予期せぬ質問に困惑して、講演者はしばらく沈黙した」という意味になります。

問題3:正誤判定

次の下線部には誤りがあります。正しく訂正しなさい。

Not invited by anyone, the old lady sat quietly in the corner of the room.

【正解】 誤りなし(正しい文)
【解説】
主節の主語 the old lady は、誰にも「招待されなかった」側です。否定の受動態分詞構文は Not + 過去分詞 の語順で正しく配置されています。「誰からも声をかけられず(招かれず)、その老婦人は部屋の隅に静かに座っていた」という自然な英文です。

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英文法の疑問をすべて見る「分詞構文」のまとめ

理解度チェック

Q1. 受動態の分詞構文で文頭のBeingが通常省略される理由は何ですか?

  1. 文法上Beingを残すと誤りになるから
  2. 過去分詞自体に受動の意味が備わっているから
  3. 主節の動詞と時制が必ず一致するから
  4. 感情動詞と組み合わせて使えないから
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正解: B. 過去分詞自体に受動の意味が備わっているから
過去分詞自体に受動の意味があり、意味の重複を避けて文を簡潔にするためBeingは省略されます。

Q2. 「〜されないので」と否定を表す受動態の分詞構文として適切な英文は?

  1. Not invited to the party, he felt lonely.
  2. Invited not to the party, he felt lonely.
  3. Being not invited to the party, he felt lonely.
  4. No invited to the party, he felt lonely.
答えを見る

正解: A. Not invited to the party, he felt lonely.
分詞構文を否定にする場合、否定語のnotは分詞の直前に置くため「Not + 過去分詞」となります。

Q3. 分詞構文でsurpriseなどの感情動詞が過去分詞になる理由は何ですか?

  1. 感情動詞には現在分詞の形が存在しないから
  2. 主語が「感情を起こさせられる側」になるから
  3. 主節の動詞よりも過去の出来事を表すから
  4. 直後に必ず目的語の名詞が続くから
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正解: B. 主語が「感情を起こさせられる側」になるから
英語の感情動詞は「人を〜な気持ちにさせる」という他動詞であり、人は感情を抱かされる側になるためです。

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よくある質問

Q. 分詞構文のedとingの違いは?
主節の主語との関係の違いです。主節の主語が動作を「する側(能動)」なら現在分詞(ing)、動作を「される側(受動)」なら過去分詞(ed/p.p.)を使います。
Q. 受動態の分詞構文でbeingは必須?
必須ではありません。受動態の分詞構文におけるbeingは通例省略されます。省略しても過去分詞だけで受け身の意味が明確に伝わるため、省略するのが英語の標準です。
Q. 文頭がedで始まると過去形に見えます
後ろにカンマ(,)があり、その後に別の「主語+動詞」が続いていれば受動態の分詞構文です。過去形動詞なら文頭に主語が必要なため、主語の有無で即座に見分けられます。
Q. 受動態の分詞構文を否定にする語順は?
否定語のnotを文頭(過去分詞の直前)に置き、「Not + 過去分詞」とします。beingを残す場合は「Not being + 過去分詞」という語順になります。
Q. 感情を表す分詞構文が過去分詞なのはなぜ?
英語の感情動詞(surpriseやexciteなど)は「〜させる」という他動詞だからです。人がその感情になる時は「感情を起こさせられる(受動)」ため過去分詞を用います。

2026年9月24日更新・モチタン辞典編集部

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