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分詞構文having Vppの意味と使い方
分詞構文の「having + 過去分詞(having Vpp)」は、分詞構文が表す動作や状態が、主節の動詞よりも「過去(前)」に起きたことを示す完了形の形です。
「〜したあとで」「〜したので」と訳すのが基本です。通常の「V-ing」が主節と同時進行を表すのに対し、明確な時間差がある場合にhaving Vppを使います。
1分でわかるhaving Vppの要点まとめ
まずは分詞構文における「having Vpp」の基本要点を一覧表で確認しましょう。通常の分詞構文(単純形)との決定的な違いは「主節との時間の前後関係」にあります。
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| 形 | 名称 | 主節との時間関係 | 主な日本語訳 |
|---|---|---|---|
| V-ing | 単純形 | 主節と「同時」または「一連の連続動作」 | 〜しながら、〜して |
| having Vpp | 完了形(能動) | 主節よりも「1つ前の時制(過去・完了)」 | 〜したあとで、〜したので |
| not having Vpp | 否定の完了形 | 主節より前に「〜しなかった」 | 〜していなかったので |
| having been Vpp(またはVpp) | 完了形(受動) | 主節より前に「〜された」 | 〜されたあとで、〜されたので |
分詞構文の完了形(having + 過去分詞)が使われる場面は、主に以下の2つの文脈に集約されます。
- 「時(〜したあとで)」:主節の動作を行う前に、すでにその動作を終えていたことを示す場合。
- 「理由(〜したので / 〜したため)」:過去に行った出来事が原因や理由となって、主節の現在の状態や過去の行動につながっている場合。
次の疑問過去完了のhadと分詞のhavingで混乱しやすい方は、had ppとhaving ppの違いで文の構造を整理してみましょう。
having Vppの意味と訳し方の基本
分詞構文「having Vpp」は、接続詞(after や because、as など)と主語を省いて作られた副詞節の役割を持ちます。代表的な2つの用法を例文で確認します。
1. 「時(〜したあとで)」を表す用法
ある動作が完了した後に、次の動作を行ったという明確な時間的前後関係を示します。
例文:Having finished his homework, Ken went out to play tennis.
訳:宿題を終えたあとで、ケンはテニスをしに出かけた。
この文では、ケンがテニスに出かけた(went out:過去形)よりも前に、宿題を終えていた(過去完了の時制)ため、Having finishedという完了形の分詞構文が用いられています。
2. 「理由・原因(〜したので)」を表す用法
主節の事態を引き起こした過去の行動や経験を理由として述べる用法です。
例文:Having seen the movie before, I decided not to watch it again.
訳:以前その映画を見ていたので、私はもう一度見るのをやめることにした。
映画を見ない決断をした(decided:過去形)のは、それ以前にその映画を見た経験(had seen)があったからです。「以前に〜していたから」という理由が自然に導かれます。
基本となる用法の用例をさらに確認したいときは、分詞構文の作り方と意味の例文集が役立ちます。
V-ingとhaving Vppの違いを図解で整理
通常の「V-ing」と完了形の「having Vpp」の違いは、主節の動詞の時制を基準にしたときのタイムライン(時間軸)で捉えると明快です。
タイムラインによる時制の比較
主節の動詞が「現在形」の場合と「過去形」の場合で、having Vppが指し示す時制は次のようにズレます。
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| 主節の動詞の時制 | 分詞構文の形 | 分詞構文が表す実際の時制 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| 現在形(例:is, knows) | V-ing | 現在(同時) | Living in Tokyo, he knows good shops.(東京に住んでいるので、彼は良い店を知っている) |
| 現在形(例:is, knows) | having Vpp | 過去 または 現在完了 | Having lived in Tokyo, he knows good shops.(東京に住んでいたことがあるので、彼は良い店を知っている) |
| 過去形(例:was, knew) | V-ing | 過去(同時) | Walking along the street, she met Amy.(通りを歩いているとき、彼女はエミに会った) |
| 過去形(例:was, knew) | having Vpp | 過去完了(大過去) | Having lost her key, she could not enter the room.(鍵をなくしてしまっていたので、彼女は部屋に入れなかった) |
このように、主節が現在形なら分詞構文は「過去・現在完了」を表し、主節が過去形なら分詞構文は「大過去(主節の過去よりも前の過去)」を表します。主節の動詞から見て「時計の針が1つ左(過去側)に戻っている」ときにhaving Vppを選択します。
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接続詞の節からhaving Vppを作る3ステップ
接続詞を用いた複文から、完了形の分詞構文へ書き換える手順を整理します。手順は機械的に3つのステップで行えます。
- ステップ1:接続詞を消去する
副詞節の先頭にある接続詞(Because, As, Since, After など)を消去します。 - ステップ2:主語の一致を確認して消去する
副詞節の主語と主節の主語が同一人物・同一物であることを確認し、副詞節の主語を消去します(主語が異なる場合は独立分詞構文となり、主語を残します)。 - ステップ3:動詞の時制差を確認して「having + 過去分詞」にする
副詞節の動詞の時制が、主節の動詞の時制よりも「過去」または「完了形」であることを確認し、動詞を「having + 過去分詞」に変えます。
具体例で見る書き換えの手順
次の文をステップに沿って書き換えてみます。
元の文:Because he had read the book twice, he understood the story very well.
- ステップ1:接続詞 Because を消す。
- ステップ2:副詞節の he と主節の he は同じ人物なので、副詞節の he を消す。
- ステップ3:副詞節は過去完了(had read)、主節は過去形(understood)で時制にズレがあるため、read を having read に変える。
完成文:Having read the book twice, he understood the story very well.
訳:その本を2回読んでいたので、彼はその物語をとてもよく理解していた。
副詞節の先頭にあるBecauseなどを消す
主節と同一主語であることを確認して消す
主節より過去ならhaving+過去分詞にする
接続詞・主語の消去と動詞の完了形化を順に行います。

否定形not having Vppの語順ルール
完了形の分詞構文を否定文にする際、否定語の not や never を置く位置には厳密な文法規則があります。
否定語は必ず「分詞の直前」に置く
準動詞(不定詞・動名詞・分詞)の否定語は、常にその準動詞の直前に置くのが鉄則です。したがって、語順は必ず「not having + 過去分詞」または「never having + 過去分詞」となります。
例文:Not having eaten breakfast, Taro was very hungry by noon.
訳:朝食を食べていなかったので、タロウは正午までにとてもお腹が空いていた。
この文を接続詞節に戻すと、As Taro had not eaten breakfast, he was very hungry by noon. となります。否定の助動詞に含まれていた not が文頭に出て、Not having eaten の語順を構成します。
例文:Never having visited Kyoto, she was excited about the trip.
訳:一度も京都を訪れたことがなかったので、彼女はその旅行をとても楽しみにしていた。
強い否定を表す never を使う場合も、位置はまったく同じく Never having visited と文頭に置きます。
Not having eaten breakfast, Taro was very hungry by noon.朝食を食べていなかったので、タロウは正午までにとてもお腹が空いていた。
準動詞の鉄則通り否定語を必ず分詞の直前に置きます。
受動態having been Vppと分詞構文Vppの省略
分詞構文の完了形が受動態(受け身)になる場合、「having been + 過去分詞」の形をとります。さらに英語の分詞構文では、「having been」や「being」が省略され、結果として「過去分詞(Vpp)」だけで文が始まる現象が頻繁に起きます。
この仕組みを理解しておくと、読解のスピードが大きく上がります。
1. 基本構造:having been + 過去分詞
「主節より前の時制」で、かつ主語が「〜された」という受動関係にある場合に使われます。
例文:Having been written in simple English, the manual is easy to read.
訳:平易な英語で書かれているため、その説明書は読みやすい。
元の文:Because it was written in simple English, the manual is easy to read.
副詞節が過去形(was written)、主節が現在形(is)であるため、受動態の完了形 Having been written となります。
2. having been の省略と過去分詞(Vpp)単体
英語では、受動態の分詞構文において being や having been がしばしば省略されます。そのため、上記の文は次のように書くことも可能です。
省略形:Written in simple English, the manual is easy to read.
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| 元の形 | 省略後の形 | 主節との時制差 | 意味合い |
|---|---|---|---|
| Being + 過去分詞 | 過去分詞(Vpp) | 同時 | (現在/その時)〜されて |
| Having been + 過去分詞 | 過去分詞(Vpp) | 主節より過去 | (それ以前に)〜されて |
文脈から元の時制差を読み解く方法
過去分詞(Vpp)単体で文が始まっている場合、それが「being の省略」なのか「having been の省略」なのかは、主節の動詞の時制と文脈(時間の前後関係)から判断します。
例文:Seen from a distance, the big rock looked like a human face.
訳:遠くから見られたとき、その大きな岩は人の顔のように見えた。
(遠くから見ることと、顔のように見えることは同時なので、Being seen の省略)
例文:Injured in the previous match, the captain could not play yesterday.
訳:前の試合で負傷していたため、キャプテンは昨日プレーできなかった。
(前の試合で負傷した出来事は、昨日プレーできなかったことより前に完了しているため、Having been injured の省略)
受け身と時制の組み合わせを詳しく確認したいときは、完了形の受動態の作り方を参考にしてください。
次の疑問beingやhaving beenの省略ルールをさらに詳しく知りたいときは、分詞構文の受動態・過去分詞の用法が役立ちます。
時間差があってもV-ingで済む例外ケース
「主節より前の出来事なら必ず having Vpp にしなければならないのか」というと、実は例外があります。前後の時間の順序が文脈上きわめて明白な場合、時間差があっても単純形の「V-ing」が使われます。
1. 動作が連続して直後に行われる場合
前の動作が終わってすぐに次の動作へ移るような「一連の連続動作」では、having Vpp ではなく V-ing を用いるのが自然です。
自然な文:Turning off the light, he went to bed.
訳:明かりを消して、彼はベッドに入った。
厳密な時系列では「明かりを消した」ほうが先ですが、電灯を消してベッドに入る動作は連続した一連の流れです。このような場合に Having turned off the light... と書くと、動作の間に不自然な時間的空白があるように響いてしまいます。
2. 接続詞(after など)が明示されている場合
分詞構文では意味を明確にするために接続詞を文頭に残すことがあります。after という単語自体に明確な「〜のあとで」という前後関係の意味が含まれているため、完了形を使わずに V-ing で表せます。
例文:After graduating from high school, Ken moved to Tokyo.
訳:高校を卒業したあと、ケンは東京へ引っ越した。
接続詞 after があることで前後関係が確定しているため、After having graduated... とせずとも時制の前後関係が伝わります。
明かりを消して寝るなど直後の動作を表す時
接続詞afterで時間的前後関係が確定している時
前後の順序が明白な場合はhaving Vppを使いません。
準動詞の完了形ルール:不定詞・動名詞との共通点
英語の文法において、「準動詞に have + 過去分詞 を組み合わせると、述語動詞より1つ古い時制を表す」という規則は、分詞構文だけでなく不定詞や動名詞にも共通する包括的なルールです。
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| 準動詞の種類 | 単純形(主節と同時) | 完了形(主節より1つ過去) | 例文 |
|---|---|---|---|
| 完了不定詞 | to + 動詞の原形 | to have + 過去分詞 | He seems to have been rich.(彼は以前裕福だったようだ) |
| 完了動名詞 | V-ing | having + 過去分詞 | He is proud of having passed the exam.(彼は試験に合格したことを誇りに思っている) |
| 完了分詞構文 | V-ing | having + 過去分詞 | Having lost his wallet, he has no money now.(財布を失くしてしまったので、彼は今お金がない) |
このように、「have + 過去分詞」を準動詞に組み込む働きはすべて「基準時からの時間の逆戻り」です。この基本規則を1つ押さえておけば、分詞構文だけを個別に丸暗記する必要がなくなります。
空欄補充で一瞬で見抜く即解フローチャート
試験や資格テストの空欄補充問題で、選択肢に Doing, Having done, Done(過去分詞)が並んだときは、次の3段階フローチャートを使うことで迷わず正解を特定できます。
判定の3ステップ
- 第1関門(能動か受動か):主節の主語を取り出し、分詞の動詞との関係を確認する。主語が「〜する」なら能動(V-ing / having Vpp)へ。「〜される」なら受動(Vpp / having been Vpp)へ。
- 第2関門(時制のズレがあるか):分詞の動作が主節の動詞よりも明確に「過去」または「完了」のニュアンスを持っているか確認する。時間差が明確なら完了形(having Vpp)へ。同時または直後の連続動作なら単純形(V-ing)へ。
- 第3関門(否定語の位置確認):否定文の場合、選択肢の not が分詞の直前(Not having...)にあるか確認する。
主語がするなら能動、されるなら受動へ
主節より過去なら完了形、同時なら単純形へ
否定文ならnotが分詞の直前にあるか確認
主語の関係・時制の差・否定語位置の順に確認します。
理解度チェック練習問題と詳しい解説
学んだ知識を確認するために、入試や資格試験形式の練習問題に挑戦してみましょう。
問題1(選択問題)
空欄に入る最も適切なものを1つ選びなさい。
( ) all the money, George could not buy anything to eat.
(A) Spending
(B) Having spent
(C) Spent
(D) Not having spent
【正解】(B) Having spent
【解説】 主語ジョージ(George)はお金を使う側なので能動態です。ジョージが食べ物を買えなかった(could not buy:過去形)原因は、それ以前にお金をすべて使ってしまっていた(過去完了)ことです。
時制のズレが存在するため、完了形の Having spent が正解です。(D)は「お金を使っていなかったので買えなかった」となり文意が通りません。
訳:お金をすべて使ってしまっていたので、ジョージは食べるものを何も買えなかった。
問題2(書き換え問題)
次の文を、分詞構文を用いて1文に書き換えなさい。
As she had not met him before, she did not recognize his face.
【正解】Not having met him before, she did not recognize his face.
【解説】 接続詞 As を消し、共通の主語 she を消去します。
従属節は過去完了(had not met)、主節は過去形(did not recognize)なので完了形の分詞構文を用います。否定文なので否定語 Not を文頭(分詞の直前)に置き、Not having met とします。
訳:以前彼に会ったことがなかったので、彼女は彼の顔が誰だかわからなかった。
問題3(正誤判定問題)
次の文の誤っている箇所を指摘し、正しく直しなさい。
Having not slept well last night, I feel very sleepy today.
【正解】Having not slept → Not having slept
【解説】 分詞構文の否定形では、否定語 not は必ず分詞(having)の直前に置かなければなりません。Having not slept という語順は文法的に誤りです。
訳:昨晩よく眠れなかったため、私は今日とても眠い。
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理解度チェック
Q1. 分詞構文「having Vpp」が表す主節との時間関係は?
- 主節の動作と完全に同時
- 主節の動作の直後
- 主節よりも1つ前の時制
- 主節とは無関係な未来
答えを見る
正解: C. 主節よりも1つ前の時制
having Vppは、主節の時制よりも「1つ前の時制(過去・完了)」を表します。
Q2. 完了形の分詞構文を否定文にするときの正しい語順はどれ?
- Having not Vpp
- Not having Vpp
- Having Vpp not
- Having no Vpp
答えを見る
正解: B. Not having Vpp
準動詞の否定語は直前に置く鉄則があるため、「Not having Vpp」となります。
Q3. 空欄に入る適切な英語は?( ) breakfast, Taro was hungry.
- Not having eaten
- Having not eaten
- Not eating had
- Eating not
答えを見る
正解: A. Not having eaten
主節より前の否定の出来事を表すため、「Not having eaten」が正解です。
よくある質問
- Q. having Vppの意味は何ですか?
- 「〜したあとで(時)」や「〜したので(理由)」という意味を表します。主節の動詞よりも過去の出来事であることを示す完了形の分詞構文です。
- Q. 分詞構文のhaving beenは省略できますか?
- はい、省略できます。受動態の分詞構文「having been Vpp」の having been はしばしば省略され、過去分詞(Vpp)単体で文が始まります。
- Q. not having Vppの語順が分かりません
- 否定語の not や never は必ず分詞の直前に置くルールがあるため、「Not having + 過去分詞」の語順になります。Having not にはできません。
- Q. 時間差があってもV-ingを使う時は?
- 「立ち上がってドアを開けた」のように、2つの動作が連続して直後に行われる一連の流れである場合は、時間差があっても単純形の V-ing を使います。
- Q. 分詞構文のVppとhaving Vppの違いは?
- having Vpp は主語が動作を行う能動態です。一方、文頭が過去分詞(Vpp)で始まるものは受動態であり、being や having been が省略された形です。
2026年9月26日更新・モチタン辞典編集部
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