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強調構文(It is … that)の使い方
強調構文は「まさに〜なのは…だ」と特定の要素を際立たせる文法です。基本形は It is [強調したい語句] that [文の残り] であり、主語・目的語・副詞句を挟み込めます。
動詞そのものは挟めません。また、「It is と that を除いて1つの完全な文に戻せるかどうか」を確認すれば、見た目がよく似た形式主語構文と瞬時に見分けられます。
- It is [強調語句] that の形で、主語・目的語・副詞句を際立たせる文法です。
- It is と that を消して1つの文に戻せるなら強調構文、戻せないなら形式主語構文です。
- 述語動詞そのものは挟めず、動詞を強調したい時は直前に do などを置きます。
先に読むと分かりやすい: 形式主語・形式目的語 it の使い方
強調構文(It is … that)の使い方とは(結論)
強調構文は、元の文から際立たせたい語句を It is と that の間に取り出し、残りの語順をそのまま後ろに続ける構文です。過去の出来事なら It was を使います。
| 強調できる要素 | 例文 | 日本語訳 |
|---|---|---|
| 主語 (S) | It was Ken that broke the window. | 窓を割ったのは(他でもない)ケンだった。 |
| 目的語 (O) | It was Ken that I met yesterday. | 私が昨日会ったのはケンだった。 |
| 副詞句 (M) | It was yesterday that I met Ken. | 私がケンに会ったのは昨日だった。 |
元になる文 Ken met Yuko yesterday.(ケンは昨日ユウコに会った)を例にすると、主語の Ken、目的語の Yuko、副詞の yesterday のいずれも挟んで強調できます。
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強調できる語句とできない語句(動詞の不可ルール)
強調構文の間に置けるのは「名詞(相当語句)」または「副詞(相当語句)」です。主語、目的語、前置詞句を含む副詞句は強調できますが、述語動詞そのものを It is ... that で挟むことはできません。
- 主語の強調: It was Mary that solved the problem.(その問題を解決したのはメアリーだった)
- 前置詞句の強調: It was in Paris that they first met.(彼らが最初に出会ったのはパリにおいてだった)
- 動詞の強調(誤り): It was solved that Mary the problem.(不可)
動詞の動作そのものを強調したい場合は、強調構文ではなく助動詞の do / does / did を動詞の直前に置きます。例えば「彼女は本当にその問題を解決した」なら Mary did solve the problem. と表現します。
挟める(強調可能)
- 主語(名詞)
- 目的語(名詞)
- 前置詞句・副詞句
挟めない(強調不可)
- 述語動詞そのもの
名詞や副詞は挟んで強調できますが、動詞そのものは強調構文には使えません。
形式主語 it との見分け方
英語学習者が最もつまずきやすいのが、形式主語構文(真主語が that 節の文)との区別です。見分け方の基準は「It is と that を消して1つの文が成立するかどうか」です。
| 構文の種類 | It is と that を消したとき | 構造の判定 |
|---|---|---|
| 強調構文 | 文が完全に成立する | 挟まれていた語が後ろの文の要素(S/O/M)に戻る |
| 形式主語構文 | 文が成立しない | 形容詞や名詞が宙に浮き、文構造が崩れる |
例えば It is Ken that broke the window. から枠組みを消すと Ken broke the window. と完全な文が残るため強調構文です。
一方、It is important that you submit it today.(今日提出することが大事だ)から消すと important you submit it today となり、文として破綻するため形式主語構文だと分かります。
人を強調する who と関係副詞の代用
強調する語句が「人」の場合、接続詞 that の代わりに who(目的格なら whom)を使うことができます。これは関係代名詞に似た働きをするためです。
例: It was Emily who came up with the idea.(そのアイデアを思いついたのはエミリーだった)
また、時を表す副詞句なら when、場所を表す副詞句なら where が口語を中心に that の代わりに使われることがあります。
- 時の強調: It was only yesterday when I realized the truth.(私が真相に気付いたのはほんの昨日だった)
- 場所の強調: It was in London where we spent our vacation.(私たちが休暇を過ごしたのはロンドンだった)
学校文法や公的テストでは that を用いるのが最も標準的で無難ですが、who や where を用いた表現も日常会話や読解では頻出します。
who(目的格ならwhom)を代用します。
口語を中心にwhenを使うことがあります。
口語を中心にwhereを使うことがあります。
強調する語句の種類によってthatの代わりにwhoや関係副詞を使うことができます。
疑問文の強調構文の作り方
「〜なのはいったい誰なのか?」「どこで〜したのか?」と疑問詞を強調する場合、強調構文を疑問文の語順に変えます。
手順は次の通りです。まず疑問詞を挟んだ It is [who / what / where] that ... を作り、疑問文にするために is it の倒置を行います。最後に疑問詞を文頭へ移動させます。
- 肯定の強調: It was Ken that called you.(あなたに電話したのはケンだった)
- 疑問文へ倒置: Was it Ken that called you?(あなたに電話したのはケンだったのですか?)
- 疑問詞を強調: Who was it that called you?(あなたに電話したのはいったい誰だったのですか?)
Why is it that he resigned?(彼が辞任したのはいったいなぜなのか)のように、理由を問う表現も非常によく使われます。
It was Ken that called you.の形を作る
be動詞を前に出しWas it Ken that...にする
Who was it that called you?とする
肯定の強調構文から疑問文の倒置を経て、疑問詞を文頭へ移動させます。
What I need is ...(擬似分裂文)による強調
It is ... that だけでなく、関係代名詞 what(〜すること/もの)を用いた構文も強調表現として重要です。これを文法用語で「擬似分裂文(pseudo-cleft sentence)」と呼びます。
基本形は What [主語] [動詞] is [強調したい名詞・動詞句] です。
例: What I need is a good night's sleep.(私が今必要なのは、十分な睡眠だ)
この構文の利点は、It is ... that では不可能な「動詞の動作内容」も強調できる点です。
例: What she did was break the contract.(彼女がしたことといえば、契約を破棄することだった)
相手の注意をこれから述べる結論に引き付けたいプレゼンテーションやスピーチで極めて効果的な表現です。
What I need is a good night's sleep.私が今必要なのは、十分な睡眠だ。
Whatで始まる節を主語に置き、後ろに強調したい名詞や動詞句を続けます。
辞典の例文で見る強調構文(It is … that)の使い方
| 英文 | 和訳 | ポイント |
|---|---|---|
| It is important that you submit it today. ▶ | うん、今日提出することが大事だよ。 | It is that を消すと成立せず形式主語 |
| It is a fact of life that layoffs happen. ▶ | 解雇が出るのは世の常だ。 | fact of lifeが真主語の形式主語文 |
| It is necessary that the report be submitted by Friday. ▶ | 報告書は金曜日までに提出する必要がある。 | 消去法で見分ける典型的な形式主語構文 |
| It is important that you keep up your routine. ▶ | ルーティンを続けることが重要だ。 | 形容詞を挟む形式主語構文の代表例 |
| It is an outrage that they cut our benefits without notice. ▶ | 我々に知らせず福利厚生を削減するなんて許されない行為だ。 | 名詞 outrage が真主語節を導く形式主語 |
入試・資格頻出の重要パターン「It is not until ... that」
強調構文の応用として、大学入試や英語資格試験の長文読解で頻出するのが not until ...(〜して初めて…する)を挟み込んだ構文です。
この構文は「〜まで…しなかった」という直訳から転じて、「〜して初めて…した」という強い肯定の意味を表します。
- It was not until yesterday that I heard the news.(昨日になって初めて、私はその知らせを聞いた)
- It was not until he lost his health that he realized its value.(健康を失って初めて、彼はそのありがたみに気付いた)
この形は、否定語を文頭に出す倒置構文 Not until yesterday did I hear the news. と同じ内容を表すため、文法問題の書き換えテストで頻繁に出題されます。また、only when ...(〜のときだけ)や only because ...(ただ〜という理由だけで)といった限定の副詞節を It is ... that で挟むパターンも同様に重要です。
強調構文と形式主語を品詞で見分ける判定ステップ
「It is と that を消す」という基本ルールに加えて、挟まれている語句の「品詞」に注目すると、より速く確実に形式主語構文と見分けることができます。
| 挟まれている語句の品詞 | 構文の判定 | 理由・着目点 |
|---|---|---|
| 形容詞 | 形式主語構文 | 強調構文で形容詞単体を挟むことはできないため |
| 副詞・副詞句・副詞節 | 強調構文 | 形式主語構文の that 節の前に副詞だけが置かれる構造は存在しないため |
| 名詞(that 以降が不完全文) | 強調構文 | that 節内の主語や目的語が前へ取り出されているため |
| 名詞(that 以降が完全文) | 形式主語構文 | 挟まれた名詞が主語で、that 節が真主語または同格節であるため |
たとえば It is true that he passed the exam. は挟まれているのが形容詞 true のため形式主語構文です。一方、It is carefully that he drives the car. は副詞 carefully が挟まれているため瞬時に強調構文と判別できます。
英語スピーキングや実務で活きる強調構文のニュアンスと発音
強調構文は、単に事実を伝えるだけでなく、「他ではなくまさにこれだ」と誤解を正したり、会議やプレゼンテーションで論点を際立たせたりする際に非常に効果的です。
たとえば「私が言いたいのは計画の変更ではありません」と相手の誤解を解く場面では、次のように使います。
スピーキングにおける最大のポイントは「強勢(ストレス)の配置」です。強調構文では、It is や that は機能語としてごく弱く曖昧に発音され、挟み込まれた強調語句に文中で最も強いアクセントが置かれます。that をはっきり強く発音してしまうと、関係代名詞節などの修飾と聞き間違えられやすくなるため注意しましょう。
このテーマのよくある疑問
確認問題(5問)
強調構文「It is ... that」の間に置くことができないものはどれですか。
答えと解説
正解: 述語動詞そのもの
名詞や副詞句は挟んで強調できますが、述語動詞そのものを挟むことはできません。次の文のうち、「強調構文」であるものはどれですか。
答えと解説
正解: It is Ken that broke the window.
It is と that を除いたときに「Ken broke the window.」という完全な文が成立します。強調構文で疑問詞 who を強調した文として、語順が正しいものを選びなさい。
答えと解説
正解: Who was it that called you?
疑問文への倒置(was it)を行い、疑問詞を文頭へ移動させるため「Who was it that ...」となります。「It was not until yesterday that I heard the news.」の日本語訳として適切なものを選びなさい。
答えと解説
正解: 昨日になって初めて、私はその知らせを聞いた。
「It is not until ... that」は「〜して初めて…する」という意味を表します。本文の記述に合わない誤っている文を選びなさい。
答えと解説
正解: 擬似分裂文(What I need is ...)では、動詞の動作内容を強調することはできない。
擬似分裂文の利点として、It is ... that では不可能な動詞の動作内容も強調できるとされています。
よくある質問
- Q. 代名詞を強調するときの格は?
- 主語を強調する場合、伝統的文法では主格(It is I that... / It is he that...)を用いますが、現代の日常会話では目的格(It is me that... / It is him that...)を使うのが一般的です。
- Q. 強調構文の that は省略できますか?
- 目的語や副詞句を強調した口語表現では省略されることがあります(It was yesterday I saw him.)。ただし主語を強調する場合は文構造が曖昧になるため省略しません。
- Q. 動詞の一致はどうなりますか?
- 強調構文で主語を強調した場合、that の後ろに続く動詞は挟まれた先行詞の人称・数に一致させます。例えば「It is I that am responsible.」「It is they that are coming.」となります。
- Q. 強調構文の that は関係代名詞ですか?それとも接続詞ですか?
- 主語や目的語などの名詞を強調している場合、that は関係代名詞とほぼ同じ働きをします(そのため who や which に置き換え可能です)。一方、副詞や副詞節を強調している場合の that は接続詞(または関係副詞に相当する語)として機能しています。文法用語としては、これらを総称して「分裂文(cleft sentence)を導く that」と分類するのが正確です。
- Q. 否定文の強調構文はどのように作りますか?
- 「〜なのは…ではない」と否定したい要素を際立たせる場合、be 動詞の後ろに not を置いて「It is not [強調語句] that [文の残り]」の形にします。例えば「あなたを怒らせたのは私ではありません」なら、It was not I that made you angry.(口語では It wasn't me that...)と表現します。
2026年9月25日更新・モチタン辞典編集部
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