モチタン辞典 › 読みもの › 英語の言い方 › カニ味噌・カニの身の英語表現

蟹味噌の英語表現と部位別完全ガイド
「蟹味噌」の英語表現は、文脈や地域に合わせてtomalley(料理用語)、crab butter(アメリカ口語)、brown meat(イギリス)などを使い分けるのが最も自然です。蟹味噌は脳ではなく中腸腺(消化腺)であるため、誤解を避ける説明も欠かせません。
蟹味噌とカニ各部位の英語一覧表
カニ料理を英語で説明する際、蟹味噌だけでなく身や殻などの部位の言い分けを知っておくと便利です。まずは主要な部位の英語表現を一覧表で確認しましょう。
| 日本語 | 英語表現 | 主なニュアンス・使われる場面 |
|---|---|---|
| 蟹味噌(かにみそ) | crab tomalley / crab butter / brown meat | 甲殻類の内臓ペースト。文脈により使い分け |
| カニの身(蟹身) | crab meat / white meat | 脚や胴体の白い筋肉部分 |
| カニの爪 | crab claw / crab claws | ハサミの部分。複数形で表すことが多い |
| カニの殻 | crab shell | 外骨格や甲羅の硬い殻全体 |
| 蟹の甲羅 | crab carapace / crab shell | 背中の丸く硬い殻の専門語および一般語 |
| 蟹の内子(うちこ) | crab roe / coral | 成熟したカニの未受精卵(卵巣) |
| 蟹の外子(そとこ) | crab roe / sponge | カニのお腹に抱えられた受精卵 |
| カニのエキス | crab extract / crab stock | カニから抽出した出汁や濃縮調味料 |
次節からは、「蟹味噌」を表す各表現のニュアンスの違いと使い分けを詳しく見ていきます。
次の疑問部位だけでなくカニの種類も英語で伝えたいときは、ズワイガニやタラバガニの英語の呼び分けを確認しておくと便利です。
蟹味噌の英語訳と使い分け
「蟹味噌」を英語に直す際、直訳として単一の単語だけを覚えるのではなく、相手の国籍や利用シーンに応じて選ぶことが大切です。代表的な表現と特徴を整理しました。
1. tomalley(料理・専門用語)
tomalley(発音: トマリー)は、ロブスターやカニなどの甲殻類の肝すい臓(中腸腺)を指す伝統的な料理用語です。メニュー表記やグルメ層への説明でよく使われます。カニであることを明示する場合は crab tomalley と表記します。
例文:
Tomalley is considered a delicacy in seafood cuisine.
(トマリーはシーフード料理において珍味とみなされています。)
2. crab butter(親しみやすい口語・アメリカ沿岸部)
アメリカの沿岸部(チェサピーク湾など)では、カニの内臓の脂質や濃厚なペーストを crab butter(または crab fat)と呼びます。滑らかでコクのある食感を想起させるため、味を美味しそうに伝えたいメニュー表記に適しています。
例文:
This dish features rich crab butter scooped straight from the shell.
(この料理は甲羅からすくい取った濃厚なカニバターを特徴としています。)
3. brown meat(イギリス・ヨーロッパでの標準呼称)
イギリスをはじめとするヨーロッパ圏では、カニの身を色で明確に呼び分けます。脚や胴体の白い身を white meat、甲羅の内側にあるレバー状の内臓部分を brown meat と呼びます。現地の魚屋やスーパーでも日常的に見かける実用的な表現です。
例文:
Brown meat has a much deeper and richer flavor than white meat.
(ブラウンミートはホワイトミートに比べてはるかにコクがあり濃厚な風味を持っています。)
4. crab paste / crab innards(直感的な説明)
料理用語に詳しくない一般の外国人に対しては、crab paste(カニのペースト)や paste made from crab innards(カニの内臓から作られたペースト)と説明すると食感と形状がすぐに伝わります。
ただし、innards(内臓)や guts(はらわた)という単語は生々しい印象を与える場合があるため、接客時には rich paste などの肯定的な形容詞を添える配慮が有効です。
tomalley
- 甲殻類の肝すい臓を指す料理用語
- メニュー表記やグルメ層への説明向き
- カニ明示は crab tomalley
crab butter
- アメリカ沿岸部で親しまれる呼称
- 滑らかでコクのある食感を想起させる
- 美味しそうに伝えたいメニューに最適
brown meat
- イギリス・欧州での標準的な呼称
- 白い身(white meat)と対比される
- 現地のスーパー等でも日常的に使用
相手の国籍や利用シーンに応じて適切な蟹味噌の表現を選びましょう。
蟹味噌をbrain(脳)と訳してはいけない理由
海外向けのガイドブックや個人ブログなどで、稀に蟹味噌を crab brain(カニの脳)と説明している例を見かけますが、これは生物学的にも料理の案内としても不適切です。
生物学的な正体は「中腸腺(消化腺)」
蟹味噌の生物学的な正体は「中腸腺(肝すい臓)」と呼ばれる内臓器官です。人間でいう肝臓とすい臓の役割を併せ持っており、栄養の貯蔵や消化酵素の分泌を行っています。
カニの頭部にある小さな神経節(脳に相当する器官)とは全く別の組織です。英語で正確な器官名を説明する場合は、hepatopancreas(肝すい臓)や digestive gland(消化腺)と表現します。
食欲を損ねる表現を避ける
英語圏の文化において、脳(brain)を食べる行為は非常に特殊なゲテモノ料理という印象を与えやすく、強い忌避感(グロテスクなイメージ)を抱く人が少なくありません。また、日本の大豆発酵調味料である「味噌(soybean miso paste)」が入っていると誤解されることもあります。
そのため、接客やメニューでは「脳」や「大豆の味噌」ではなく、rich organ meat(濃厚な内臓部位)や natural crab paste(天然のカニペースト)と言い換えるのが適切です。
正体は肝すい臓であり、脳に相当する頭部の神経節とは別組織です。
英語圏で脳を食べる行為はゲテモノやグロテスクな印象を与えがちです。
大豆発酵調味料のmisoが入っていると誤解されるのを防ぎます。
rich organ meatやnatural crab pasteなどと表現するのが適切です。
蟹味噌は生物学的にも異なる器官であり、食欲を損ねる表現は避けます。
蟹味噌を英語で説明する接客例文集
寿司屋や居酒屋などの飲食店で外国人のお客様に蟹味噌を提供するとき、そのまま使える実用的なフレーズを用途別にまとめました。
1. 一言で手短に伝えるフレーズ(注文時・配膳時)
- This is Kanimiso, a rich crab paste from inside the shell.
(こちらは蟹味噌で、甲羅の内側にある濃厚なカニのペーストです。) - It is a Japanese delicacy with a deep, savory seafood flavor.
(深みのある旨味を持った日本の珍味です。) - Think of it like a seafood pate with an intense crab taste.
(濃厚なカニの風味を持つシーフードパテのようなものとお考えください。)
2. 丁寧で食欲をそそる説明フレーズ(おすすめする時)
- Kanimiso refers to the digestive gland of the crab, similar to tomalley in Western cuisine.
(蟹味噌とはカニの消化器官のことで、西洋料理でいうトマリーに似ています。) - Despite the name 'miso', it does not contain soybean paste; it is purely the rich, natural essence of the crab.
(「味噌」という名前ですが大豆味噌は入っておらず、カニそのものの濃厚で自然な旨味です。) - It pairs exceptionally well with dry Japanese sake.
(辛口の日本酒と非常に相性が良いです。)
3. お客様からの質問に答えるフレーズ
- 客: Is this the brain of the crab?(これはカニの脳みそですか?)
店員: No, it is not the brain. It is the liver-like organ of the crab, celebrated for its rich flavor.
(いいえ、脳ではありません。カニの肝臓のような器官で、その豊かな風味が親しまれています。) - 客: How should I eat this?(これはどのようにして食べるのですか?)
店員: You can enjoy it as it is, or spread a small amount over your white crab meat.
(そのまま召し上がってもよいですし、カニの白い身の上に少し乗せても美味しくいただけます。)

飲食店での応対表現を広げたい方は、接客・サービスの英単語もあわせて確認してみてください。
カニの身・爪・殻の英語表現と解説
蟹味噌以外の各部位について、料理説明や会話で役立つ詳しい表現を解説します。
カニの身(蟹身): crab meat / white meat
カニの可食部全般は crab meat と呼びます。脚の棒肉(crab leg meat)や胴体のほぐし身(flaked crab meat)などがあります。イギリス英語圏では、前述の通り内臓の brown meat と対比させて white meat と呼ぶことが一般的です。
例文:
Freshly steamed crab meat has a delicate sweetness.
(蒸したてのカニの身は繊細な甘みがあります。)
カニの爪: crab claw
カニのハサミ・爪部分は crab claw と言います。通常は2つあるため複数形の crab claws で表記されることが多く、居酒屋のメニューやシーフードバーでは人気の部位です。
例文:
Crab claws contain very firm and juicy meat.
(カニの爪には引き締まったジューシーな身が詰まっています。)
カニの殻: crab shell
カニの硬い外皮全体は crab shell と呼びます。特に背中側の大きな甲羅部分を専門的に指す場合は carapace という単語も使われますが、飲食店や一般的な会話では shell で十分通じます。
例文:
We grill the kanimiso right inside the crab shell.
(私たちはカニの甲羅の中で直接蟹味噌を焼き上げます。)
食材の感想などをスムーズに伝えたいときは、英会話の総合ガイドを参考に表現力を磨きましょう。
次の疑問ハサミの部位についてさらに詳しく知りたい方は、カニやエビのハサミを表す英語表現も合わせて参考にしてみてください。
蟹の内子やカニのエキスの英語表現
カニ料理の調味料や加工品、珍味として登場する「内子」と「エキス」の英語表現です。
蟹の内子(うちこ): crab roe / coral
メスのカニの甲羅内部にある未受精卵(卵巣)を日本語で「内子(うちこ)」と呼びます。英語では一般的に魚卵と同じく crab roe と表現します。また、加熱すると鮮やかなオレンジ色や赤色に変わることから、西洋料理では coral(サンゴ)とも呼ばれます。
例文:
Crab roe from female crabs is highly prized for its dense texture and rich taste.
(メスのカニの内子は、その緻密な食感と濃厚な味わいから珍重されています。)
なお、お腹の外側に抱えられた受精卵である「外子(そとこ)」も英語では同じく crab roe と呼ばれますが、見た目の状態を区別する際には sponge や external crab eggs と表現されることがあります。
カニのエキス: crab extract / crab stock
スープベースや加工調味料、出汁などに使われるカニのエキスは crab extract と言います。料理のスープストックとして煮出した出汁であれば crab stock や crab broth と表現する方が自然です。
例文:
This ramen soup base is enhanced with concentrated crab extract.
(このラーメンのスープベースには濃縮されたカニエキスが加えられています。)
欧米における甲殻類の内臓食文化
「欧米人はカニの内臓を食べないのではないか」という疑問を持つ方も多いですが、実際には地域や食文化によって受け入れられ方が異なります。
ロブスター文化圏でのトマリー
アメリカ北東部(メイン州など)やカナダの大西洋沿岸では、ロブスターの tomalley を愛好する伝統があります。蒸したロブスターを解体する際に甲羅の内側にある緑がかったトマリーをスプーンですくって食べたり、ビスク(甲殻類の濃厚スープ)やソースに溶かし込んで深いコクを出す隠し味として重宝されてきました。
イギリスでのホワイトミートとブラウンミート
イギリスでは Dressed Crab(甲羅盛り料理)が伝統的な家庭料理・パブ料理として親しまれています。この料理では、カニの身である white meat と、内臓部分である brown meat をきれいに甲羅の中に半分ずつ盛り付けます。
淡白な白身と濃厚な茶色の身を好みに応じてトーストに載せたり、混ぜ合わせて食べる文化が根付いています。
接客時のポイント
このように、欧米にも甲殻類の内臓を味わう文化そのものは存在します。ただし、日常的にシーフードの内臓を食べ慣れていない地域出身者や、生臭さに敏感な旅行者も一定数います。
そのため、「フランス料理のレバーパテのように濃厚」「ロブスターのトマリーのようなコクがある」といった欧米人にも馴染みのある料理体験に引き寄せて説明すると、興味を持って試してもらいやすくなります。
ロブスター文化圏(北米)
- 内臓をtomalleyと呼ぶ
- 甲羅の内側をスプーンですくって食す
- ビスクやソースのコク出しにも活用
イギリス(Dressed Crab)
- 内臓をbrown meatと呼ぶ
- 白身(white meat)と共に甲羅盛り
- トーストに載せたり混ぜて食べる伝統
北米やイギリスでも甲殻類の内臓を味わう伝統的な食文化が存在します。
理解度チェック
Q1. イギリスで蟹味噌に相当する部位を表す呼称はどれ?
答えを見る
正解: C. brown meat
イギリスをはじめとするヨーロッパ圏では、甲羅の内側の内臓部分を brown meat、脚や胴体の白い身を white meat と呼び分けています。
Q2. 蟹味噌の生物学的な正体として正しい器官はどれ?
- 頭部にある神経節(脳)
- 中腸腺(肝すい臓)
- 甲羅の外側にある受精卵
- 胴体の白い筋肉部分
答えを見る
正解: B. 中腸腺(肝すい臓)
蟹味噌の生物学的な正体は中腸腺(肝すい臓)です。肝臓とすい臓の役割を併せ持つ器官で、頭部の神経節(脳)とは全く別の組織です。
Q3. メスのカニの未受精卵(内子)を表す英語表現はどれ?
答えを見る
正解: D. crab roe / coral
カニの内子は英語で crab roe または coral と呼ばれます。sponge はお腹に抱えられた受精卵(外子)を区別する際の表現です。
よくある質問
- Q. 蟹味噌を英語メニューに書くなら?
- 「Kanimiso (Rich Crab Paste)」や「Grilled Crab Butter in Shell」といった表記が適しています。料理名としてローマ字を残しつつ、括弧内に食感や部位を補足すると外国人客も安心して注文できます。
- Q. 蟹味噌を英語で「guts」と呼ぶのはNG?
- 文法的には通じますが、接客やメニューでは避けるのが無難です。gutsやinnardsは「内臓・はらわた」という生々しい印象を与えるため、tomalley、crab butter、crab pasteなどの料理用語を用いる方が好印象です。
- Q. 「カニのほぐし身」は英語で何と言う?
- 「flaked crab meat」や「picked crab meat」と表現します。缶詰やサラダのトッピングなどでよく使われる英語表現です。
- Q. カニの甲羅焼きは英語でどう説明する?
- 「Kanimiso Korayaki (Crab butter grilled inside the crab shell)」と表現します。甲羅を器代わりにして直火で焼くスタイルを簡潔に伝えられます。
- Q. 大豆の味噌と誤解されない英語表現は?
- 「It's not soybean miso, but a rich paste made from crab.」と明言すると誤解が解けます。名前に「miso」が含まれていても大豆不使用であることを一言添えましょう。
2026年9月24日更新・モチタン辞典編集部
英語の言い方は、話して覚えよう。会話アプリ「モチスピ」英語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す