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had 過去分詞とhaving 過去分詞の違い

had 過去分詞とhaving 過去分詞の違い

had 過去分詞とhaving 過去分詞の根本的な違いは、文全体の述語動詞(V)になれるかどうかです。had 過去分詞は過去完了形であり、主語を受けて文を成立させる述語動詞(V)として機能します。

対してhaving 過去分詞は完了形分詞構文や動名詞の完了形といった準動詞(修飾語Mや名詞句)であり、単独では文の述語動詞になれません。主節の動詞よりも1つ前の時制を表すときに用いられます。

一目でわかる違いの比較表

まずは2つの形が持つ文法上の役割、機能、意味の対応関係を整理します。

項目had + 過去分詞having + 過去分詞
文法上の名称過去完了形(直説法・仮定法)完了形分詞構文(または完了形動名詞)
文構造上の役割文の述語動詞(V)になる修飾語句(M)または名詞句になる(述語動詞にはなれない)
表す時系列過去の基準時より「前」の出来事(大過去)主節の動詞(V)が表す時点より「1つ前の時点」
単独で文を完結できるかできる(主語+had+p.p.で文成立)できない(主節のS+Vが別途必要)
否定語(not)の位置had not 過去分詞not having 過去分詞
代表的な例文She had finished the report before noon.
(彼女は正午より前に報告書を書き終えていた。)
Having finished the report, she left the office.
(報告書を書き終えたので、彼女はオフィスを出た。)

どちらも「ある時点より前に起きたこと(過去のズレ)」を表現する点では共通していますが、文の骨格である動詞になるのか、文を修飾するパーツにすぎないのかという点で根本的に異なります。

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述語動詞Vと準動詞句Mの決定的な差

英語の文には、主節につき1組の「主語(S)+述語動詞(V)」が不可欠です。この文型上のルールに照らし合わせると、両者の違いが明確になります。

述語動詞(V)として働く had + 過去分詞

had 過去分詞は、主語の動作や状態を直接説明する述語動詞です。接続詞のない単文において、主語の直後に置いて文を成立させることができます。

この文では、前半の節の主語 He に対する述語動詞が had lost です。

修飾語(M)として働く having + 過去分詞

having 過去分詞は動詞に -ing が付いた準動詞です。準動詞は単独で文全体の述語動詞(V)になることはできません。副詞の塊(修飾語 M)として主節全体を修飾するか、前置詞の目的語などの名詞句として機能します。

この文の主語は he であり、述語動詞は could enter です。文頭の Having lost his key は、文全体を修飾する副詞句(M)にすぎません。ここに主語と述語動詞の関係はありません。

なぜ hading 過去分詞 ではないのか

学習者から「過去完了の分詞構文なら hading 過去分詞 になるのではないか」という質問が寄せられることがあります。しかし英語の規則として、分詞や動名詞を作るための -ing は「動詞の原形」にしか付きません。

had は過去形・過去分詞形であり、原形は have です。そのため、時制のズレを表す分詞構文は必ず原形に -ing を付けた having 過去分詞 という形をとります。

次の疑問修飾語句になるhaving過去分詞の文構造を深く知りたいときは、完了形分詞構文の作り方と時制のズレを確認するとすっきり整理できます。

had+過去分詞の用法と時系列

had + 過去分詞(過去完了形)は、過去のある基準点よりも「さらに過去」に起きた事柄を表す時制です。基準となる過去の時点が存在することが前提となります。

1. 大過去(過去のある時点より前に起こった事実)

過去に起きた2つの出来事の前後関係をはっきりさせたい場合に使います。

駅に着いた(arrived=過去形)時点よりも前に、電車が出発した(had departed=過去完了形)という時間差を示しています。

2. 過去完了の3用法(完了・経験・継続)

現在完了形(have + 過去分詞)の基準点をそのまま過去にずらした用法です。

過去完了形が表す時間差
大過去電車が出発した(had departed)
過去の基準時駅に到着した(arrived)
現在現在の視点

過去の基準点よりも前に起きた大過去の出来事を表します。

having+過去分詞の用法と書き換え

having + 過去分詞は、分詞構文において「主節の動詞が表す時制よりも、分詞構文の内容が前の時点であること(時制のズレ)」を明示するために使われます。

通常の分詞構文との違い

動詞の原形に -ing を付けた通常の分詞構文(単純形)は、主節と同じ時点の動作や連続した動作を表します。

節から分詞構文への書き換え3ステップ

接続詞を使った副詞節から完了形分詞構文を作る手順は次の通りです。

  1. 接続詞を消去する(例:Because / After / As などを消す)
  2. 従属節の主語が主節の主語と同じ場合、従属節の主語を消去する
  3. 従属節の動詞が主節の動詞より「前の時制」であれば、having + 過去分詞 に変える

時制の組み合わせパターン

主節が現在形であっても過去形であっても、それより古い出来事であれば having 過去分詞 になります。

動名詞の完了形としての having + 過去分詞

having 過去分詞 は分詞構文だけでなく、前置詞の後ろなどに置かれる「動名詞」としても使われます。

謝罪した(apologized=過去)よりも前に窓を割った(having broken)という時制のズレを表しています。

完了形分詞構文への書き換え手順
1接続詞の消去

BecauseやAfterなどの接続詞を消去する

2主語の消去

主節の主語と同じ場合に従属節の主語を消す

3having+p.p.化

主節より前の時制ならhaving+過去分詞にする

副詞節から完了形分詞構文へ書き換える3つのステップです。

had ppとhaving ppの違いのイメージ

次の疑問時制のズレに加えて「〜された」という受動の意味が重なる文は、完了形・受動態の分詞構文の仕組みで語順を把握できます。

否定文 Not having 過去分詞の語順

分詞構文を否定文にする際、否定語の位置には厳密な文法規則があります。

否定語(not / never)は having の直前に置く

分詞構文の否定形は、準動詞の直前に否定語を置く原則に従い、not having 過去分詞 または never having 過去分詞 の語順になります。having not 過去分詞 という語順にはなりません。

had 過去分詞の否定文との対比

過去完了形の否定文では、助動詞扱いの had の直後に not を挟みます。

試験では Having not 過去分詞 という誤った選択肢が頻出するため、否定語が先頭に来る点を確認してください。

否定語notを置く位置の違い

過去完了形の否定文

  • had not 過去分詞の語順
  • 助動詞hadの直後にnotを置く
  • 例: I had not received his reply

分詞構文の否定文

  • not having 過去分詞の語順
  • 準動詞havingの直前にnotを置く
  • 例: Not having received his reply

過去完了と分詞構文ではnotの位置が大きく異なります。

テストで迷わない5秒判別フローチャート

空所補充問題で had 過去分詞 と having 過去分詞 の選択に迷ったときは、文全体の構造(主語と述語動詞の有無)を確認することで即座に判断できます。

判定の3ステップ

  1. 空所を含む節の直後に「,(カンマ)」があり、その後に別の完全な文(S+V)が続いているか?
    → 続いていれば having 過去分詞(分詞構文)の可能性が高いです。
  2. 文全体の述語動詞(V)が他にあるか?
    → 他に本動詞がなければ、文を成立させるために had 過去分詞(述語動詞)が必要です。
  3. 接続詞(because, when, after など)があるか?
    → 接続詞があれば節が作られるため 主語 + had 過去分詞 になります。接続詞がなければ having 過去分詞 を選びます。

構造パターンの対比

hadかhavingかの判定手順
1カンマの確認

直後にカンマがあり別の完全文が続くか確認

2述語動詞の有無

他に動詞がなければ述語動詞had p.p.を選ぶ

3接続詞の有無

接続詞があればhad、無ければhavingを選ぶ

文全体の構造を3つのステップで確認して見分けます。

had hadとhaving hadの違いと混同対策

have という単語が重なる had had と having had は、多くの学習者がつまずきやすい表現です。どちらも「持っていた」「経験した」「食べた」などの意味を持つ本動詞の have が、完了形の文法構造に組み込まれた形です。

had had(過去完了形)

助動詞の had + 一般動詞 have の過去分詞 had の組み合わせです。文の述語動詞(V)になります。

基準となる過去(realized / felt sick)より前に「誤解を持っていた」「コーヒーを飲んだ」ことを表す述語動詞です。

having had(完了形分詞構文)

分詞構文を作る助動詞の having + 一般動詞 have の過去分詞 had の組み合わせです。修飾語(M)になります。

旅に出発した(started)や緊張していた(was)という主節の過去の出来事より前に、「朝食を食べた」「経験を持っていた」ことを表す副詞句です。

完了形で have が重なるパターンについてさらに詳しく知りたい方は、have hadの意味と使い方も参考にしてください。

理解度チェック練習問題

理解度を確認するための練習問題です。空所に入る適切な形を選んでください。

問題

第1問
(   ) the museum twice before, Ken knew where the famous painting was.
(A) Had visited
(B) Having visited
(C) Visited

第2問
By the time the fire department arrived, the building (   ) completely.
(A) having burned down
(B) had burned down
(C) burning down

第3問
(   ) enough preparation, they failed to win the contract.
(A) Not had made
(B) Having not made
(C) Not having made

解答と解説

第1問の解答:(B) Having visited
カンマの後に主節 Ken (S) knew (V) ... が存在します。文頭からカンマまでは主節を修飾する副詞句(分詞構文)である必要があるため、完了形分詞構文の (B) が正解です。

(A) では文全体の接続関係が破綻します。
訳:以前その博物館を2回訪れていたので、ケンはその有名な絵画がどこにあるか知っていた。

第2問の解答:(B) had burned down
接続詞 By the time が導く副詞節の動詞は過去形の arrived です。主節の主語 the building に対する述語動詞(V)が必要な文構造のため、過去完了形の (B) が正解です。

(A) の分詞では述語動詞になれません。
訳:消防隊が到着したときには、その建物は完全に全焼してしまっていた。

第3問の解答:(C) Not having made
分詞構文を否定形にする場合、否定語(not)は having の直前に置きます。(B) は語順が誤りです。
訳:十分な準備をしていなかったため、彼らはその契約を勝ち取ることができなかった。

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理解度チェック

Q1. having+過去分詞の文構造上の役割として正しいものは?

  1. 単独で文の述語動詞(V)になる
  2. 修飾語句(M)や名詞句になる
  3. 接続詞なしで主語の直後に置く
  4. 大過去の述語動詞として完結させる
答えを見る

正解: B. 修飾語句(M)や名詞句になる
having+過去分詞は準動詞のため単独で述語動詞にはなれず、修飾語句や名詞句として機能します。

Q2. 完了形分詞構文を否定文にする際の正しい語順はどれ?

  1. having not 過去分詞
  2. not having 過去分詞
  3. had not having 過去分詞
  4. having 過去分詞 not
答えを見る

正解: B. not having 過去分詞
分詞構文の否定形は準動詞の直前に否定語を置く原則があるため、not having 過去分詞の語順になります。

Q3. 空所に最も適した表現はどれ? ( ) the work, he went to bed.

  1. Having finished
  2. Had finished
  3. Hading finished
  4. Finished having
答えを見る

正解: A. Having finished
カンマの後に主節(he went)があるため、文全体を修飾する完了形分詞構文のHaving finishedが入ります。

よくある質問

Q. 日常会話でhaving過去分詞は使われますか?
日常会話ではあまり使われません。分詞構文自体がやや硬い書き言葉の響きを持つため、口語では After I had finished... や Because I had... のように接続詞を使って文を分けるのが自然です。
Q. 長文の文頭のHaving過去分詞の訳し方は?
基本は「〜したあとで(時・順序)」または「〜したので(理由・原因)」のどちらかで訳すとスムーズです。前後の文脈に合わせて自然な方を選びます。
Q. having been 過去分詞との違いは何ですか?
having been 過去分詞は「完了形受動態の分詞構文」です。「〜されたあとで」「〜されていたので」という受け身の意味になり、having been は省略されて過去分詞だけで始まることもあります。
Q. hadingという単語は英語に存在しないのですか?
存在しません。分詞や動名詞を作る接尾辞 -ing は動詞の原形にのみ付く規則があるため、原形 have に -ing を付けた having のみが文法上正しい形です。

2026年10月2日更新・モチタン辞典編集部