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連鎖関係代名詞の構造と見分け方
連鎖関係代名詞とは、関係代名詞節の中にI thinkやthey sayといった思考・発話を表す「主語+動詞」が挟まり、直後にさらに別の動詞が続く構文です。一見すると動詞が2つ並んでいるように見えますが、後ろの節にあった主語や目的語が関係代名詞として前に移動した構造を持っています。
連鎖関係代名詞とは?動詞が連続する理由
英文を読んでいるとき、He is a man who I think is honest. のように、I think(主語+動詞)の直後に is(動詞)が続いて戸惑った経験はないでしょうか。
このように、関係代名詞節の中に「S + V」が入り込み、動詞が連続して見える構文を「連鎖関係代名詞」と呼びます。
連鎖関係代名詞の基本形
連鎖関係代名詞の典型的な語順は以下の通りです。
- 先行詞 + 関係代名詞 + S + V(thinkなど) + V' / C' ...
例文を確認してみましょう。
She recommended a book which I believe is useful.
(彼女は、私が役に立つと思う本を薦めてくれた。)
この文では、関係代名詞 which のあとに I believe という主語・動詞があり、その直後にさらに述語動詞 is が続いています。なぜ動詞が2つ連続するのか、次の節で2つの文に分解しながら仕組みを紐解きます。
She recommended a book which I believe is useful.彼女は、私が役に立つと思う本を薦めてくれた。
関係代名詞節の中に挿入されたSVと後続の動詞の並び順を確認できます。
次の疑問連鎖の形に入る前に基本をおさらいしたい方は、関係代名詞whoの基本的な使い方から確認しておくと理解がスムーズです。
2文分解でわかる根本的な仕組みと理論
連鎖関係代名詞の仕組みを理解する最も確実な方法は、文を元の2つの独立した文に戻してみることです。
2つの文に分解する手順
先ほどの例文 He is a man who I think is honest. を2つの文に分解してみます。
- He is a man.(彼は男性だ。)
- I think that he is honest.(私は、彼が誠実だと思う。)
文2の that 節の中にある主語 he に注目してください。この he は文1の a man と同一人物です。文1と文2を関係代名詞で結ぶ際、he が主格の関係代名詞 who に変化し、節の先頭へ移動します。接続詞の that は省略されるため、結果として次のような形が完成します。
He is a man + [ who I think (he) is honest. ]
→ He is a man who I think is honest.
「SVの挿入」と「that節の主語抜け落ち」のどちらが正しいか
参考書によって、この現象を「I think が挿入されたもの」と説明する場合と、「that 節の主語が前に繰り上がったもの」と説明する場合があります。
| 捉え方 | メリット | 適した学習場面 |
|---|---|---|
| SVの挿入句とみなす | 構造を素早く見抜き、問題を即座に解くことができる | 試験中の空所補充・記号選択・即答テクニック |
| that節の主語欠落とみなす | 英語の統語構造として正確であり、文法的な矛盾がない | 構造の納得・精読・ライティング・高度な読解 |
結論として、文法的な成り立ちとしては「that 節の主語が関係代名詞となって前へ抜けた」と考えるのが正確です。しかし、試験問題を解く際には「I think を一時的にカッコで括って外す」と考えるほうが素早く判断できます。用途に応じて両方の視点を持っておくことが大切です。
格の判別法:whoとwhomを迷わず見分ける手順
大学入試や資格試験の英文法問題で頻出するのが、「who か whom か」を選ばせる格の識別問題です。挿入された「S + V」に惑わされると間違えやすいですが、次の2ステップを使えば瞬時に正解を導けます。
格を判定する2ステップの手順
- 関係代名詞の直後にある「S + V(I think / they say など)」を指やカッコで隠す。
- 隠した直後に残った要素を見て、主語が抜けていれば主格(who / which)、目的語が抜けていれば目的格(whom / which)を選ぶ。
主格パターンの実例
This is the boy ( who / whom ) I believe broke the window.
I believe を隠すと、直後に broke the window という「動詞+目的語」が残ります。つまり、動詞 broke に対する主語が欠けているため、正解は主格の who です。
This is the boy who I believe broke the window.
(こちらは、私が窓を割ったと思っている少年です。)
目的格パターンの実例
This is the boy ( who / whom ) I believe you met yesterday.
I believe を隠すと、直後に you met yesterday が残ります。you(主語)と met(他動詞)が存在し、他動詞 met の目的語が欠けています。したがって、正解は目的格の whom(口語では who も可)となります。
This is the boy whom I believe you met yesterday.
(こちらは、あなたが昨日会ったと私が思っている少年です。)
関係詞直後のI think等を隠す
直後の文で主語か目的語の欠落を見る
主語不足ならwho、目的語不足ならwhom
挿入されたS+Vを隠して後ろの不足要素を見ることで、格を素早く判別できます。
次の疑問疑問文のwhoと関係詞のwhoで形や役割がごちゃ混ぜになりやすいなら、疑問詞と関係代名詞whoの文法ルールを整理してみましょう。
連鎖関係代名詞whatの構文と実践的な使い方
検索ニーズでも非常に多いのが、先行詞を含んだ関係代名詞 what を使った連鎖関係代名詞のパターンです。what I think is... のような形は、日常会話、小論文、ビジネスメールなどで頻繁に登場します。
基本構造と意味
what は先行詞(the thing(s) which)を含んでいるため、節全体で1つの名詞のかたまり(名詞節)を作ります。
- what S think is C = 「SがCだと思うこと・もの」
- what S believe is right = 「Sが正しいと信じること」
例文を見てみましょう。
You should do what you think is right.
(あなたは、自分が正しいと思うことをするべきだ。)
この文では、what you think is right 全体が他動詞 do の目的語になっています。you think を隠すと what is right(正しいこと)という主格の関係代名詞節が残り、そこに「あなたが思う」という意味が重なっています。
ライティングや英会話で使える頻出テンプレート
連鎖関係代名詞 what は、自分の主張を柔らかく伝えたり、客観的な意見を述べたりする際に重宝します。
| 表現パターン | 日本語訳 | 例文 |
|---|---|---|
| what I think is important | 私が重要だと思うこと | What I think is important is communication.(私が重要だと思うのは意思疎通です。) |
| what they say is true | 彼らが本当だと言っていること | Is what they say really true?(彼らが本当だと言っていることは事実ですか。) |
| what we believe is necessary | 私たちが必要だと信じるもの | We will provide what we believe is necessary.(私たちが必要だと信じるものを提供します。) |
| what he thought was a mistake | 彼が間違いだと思ったこと | He corrected what he thought was a mistake.(彼は自分が間違いだと思った箇所を訂正した。) |

次の疑問whatの節が「こと」か「何」かで訳出に迷ったら、関係代名詞whatと疑問詞whatの違いで見分け方を押さえておくと安心です。
よく使われる思考・伝達の動詞一覧と関係詞別例文
連鎖関係代名詞で挟み込まれる動詞は、基本的に「思う(思考)」または「言う(伝達・認識)」を表す動詞に限られます。
連鎖関係代名詞で多用される代表的な動詞
| 動詞 | 意味 | 連鎖関係代名詞での典型的な形 |
|---|---|---|
| think | 思う・考える | who I think is... |
| believe | 信じる・確信する | which we believe was... |
| suppose | 〜だと思う・推測する | who they suppose will... |
| say | 言う | what people say is... |
| know | 知っている・わかっている | which I know is... |
| suspect | 〜ではないかと疑う・思う | who the police suspect stole... |
| feel | 感じる・思う | what she felt was... |
関係代名詞別の典型例文
who、which、that を使った主格・目的格の例文を確認し、バリエーションに慣れておきましょう。
1. who(人・主格)
I met a scientist who they say will win the Nobel Prize.
(ノーベル賞を受賞するだろうと人々が言っている科学者に会いました。)
2. which(物・主格)
He made an excuse which I know was a lie.
(彼は、私が嘘だと分かっている言い訳をしました。)
3. that(人/物・主格)
This is the project that we believe has the highest potential.
(これは、私たちが最も将来性があると信じているプロジェクトです。)
4. whom(人・目的格)
The person whom I suspected he trusted betrayed him.
(彼が信頼していると私が思っていた人物が、彼を裏切りました。)
主格なのに省略できる?口語における省略ルール
英語の基礎文法では「目的格の関係代名詞は省略できるが、主格の関係代名詞は省略できない」と学習します。しかし、連鎖関係代名詞においては、主格であっても関係代名詞が省略されるケースが口語や砕けた文章でよく見られます。
省略が起こる理由
本来、主格の関係代名詞が省略できない理由は、直後に動詞が来て語順が崩れ、意味の混乱が生じるからです。しかし連鎖関係代名詞の場合、関係代名詞の直後に「S + V」が続きます。
She is the girl (who) I think won the race.
このように、直後に I think という主語と動詞が来ているため、聞き手や読み手にとって文のまとまりが崩れたように感じられません。通常の接続詞 that の省略と同じような語感で受け止められるため、日常英会話などでは主格の who や which、that が省略されることが珍しくありません。
ただし、公式な論文や試験の英作文では、主格の関係代名詞を明記するのが安全で望ましい書法です。
通常の主格関係代名詞
- 直後に動詞が来て語順が崩れる
- 意味の混乱が生じるため省略不可
- 例: the girl who won the race
連鎖関係代名詞の主格
- 直後にS+Vが続くため崩れを感じにくい
- 口語や砕けた文では省略されることがある
- 公式な論文や試験では明記が安全
通常の主格関係代名詞と、連鎖関係代名詞における主格省略の違いを示します。
返り読みを防ぐスラッシュ読解法と自然な和訳の型
長文読解やリスニングで連鎖関係代名詞に出会った際、文末から日本語に直そうとすると処理速度が大幅に落ちてしまいます。英語の語順のまま理解する「スラッシュリーディング」のコツを身につけましょう。
直読直解の手順
思考系の「S + V」が出てきたら、「〜と(Sが)思うには」と頭の中で添え字をつけて前に進めるのがコツです。
The doctor / who I thought was an expert / made a critical error.
- The doctor(その医師は)
- / who I thought(私が思うには)
- / was an expert(専門家だったのだが)
- / made a critical error.(重大なミスを犯した。)
このように「医師は(私が思うには専門家だったが)重大なミスを犯した」と頭から情報を受け取ることで、返り読みを完全に防ぐことができます。
綺麗な日本語訳にまとめる2つの型
| 翻訳の型 | 構文パターン | 仕上がり訳例 |
|---|---|---|
| 型1:連体修飾 | 「〜と[S]が思う[先行詞]」 | 私たちが正しいと考える方針 |
| 型2:挿入的処理 | 「[先行詞]、[S]が思うにそれは〜」 | この方針は、私たちが思うに正しい |
文脈に応じて、硬い文章では型1を、物語調や複雑な長文では型2を使うと自然な日本語になります。
理解度チェック!連鎖関係代名詞の確認問題
学んだ知識が定着しているか、演習問題で確認してみましょう。
第1問(格の選択問題)
次の空所に入る最も適切な語を選びなさい。
The woman ( who / whom / whose ) the police believe witnessed the crime has disappeared.
第1問の答え・解説を見る
【解説と解答】
正解:who
挿入されている the police believe を除外すると、直後に witnessed the crime(犯罪を目撃した)という動詞句が残ります。
動詞 witnessed の主語が不足しているため、主格の who が正解です。
(訳:警察がその犯罪を目撃したと信じている女性は姿を消した。)
第2問(whatの構文問題)
日本文の意味に合うように、カッコ内の語句を並べ替えなさい。
「彼らは、自分たちが必要だと考えたものを購入した。」
They bought ( was / thought / they / what / necessary ).
第2問の答え・解説を見る
【解説と解答】
正解:what they thought was necessary
「彼らが必要だと考えたもの」を作るため、先行詞を含む what を先頭に置き、その直後に主語・動詞の they thought、続いて was necessary を並べます。
他動詞 bought の目的語として全体が名詞節として機能します。
(完成文:They bought what they thought was necessary.)
第3問(文構造の正誤問題)
次の文には文法的な誤りがあります。誤りを指摘して正しく直しなさい。
I have a colleague whom I suppose is the best designer in our team.
第3問の答え・解説を見る
【解説と解答】
正解:whom を who に直す。
I suppose を取り除くと、直後に is the best designer... が残ります。
述語動詞 is の主語が必要であるため、目的格の whom ではなく主格の who を用いなければなりません。
(正文:I have a colleague who I suppose is the best designer in our team. / 訳:私には、チームで最高のデザイナーだと私が思っている同僚がいます。)
より多くの問題で演習を重ねたい場合は、高校英語の関係代名詞練習問題プリントを活用してください。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 連鎖関係代名詞で who と whom を見分ける手順は?
- 直後の「S+V」を隠し、残りの要素の抜けを確認する
- 文頭の先行詞が人か物かを確認する
- 動詞の時制が過去か現在かを確認する
- 直前の前置詞の有無を確認する
答えを見る
正解: A. 直後の「S+V」を隠し、残りの要素の抜けを確認する
直後の「S+V」を隠し、主語が抜けていれば主格、目的語が抜けていれば目的格と判別します。
Q2. 空所に who が入る正しい英文はどれ?
- This is the boy ( ) I believe broke the window.
- This is the boy ( ) I believe you met yesterday.
- This is the book ( ) I think is useful.
- This is the man ( ) I believe you saw in the park.
答えを見る
正解: A. This is the boy ( ) I believe broke the window.
I believe を隠すと動詞 broke の主語が欠けているため、主格の who が適切です。
Q3. 口語で主格の連鎖関係代名詞が省略されやすい理由は?
- 直後に動詞が連続して語順が完全に崩れるため
- 直後に「S+V」が続き、文のまとまりが崩れにくいため
- 直後の that 節が常に省略されずに残るため
- 関係代名詞 what と同じ名詞節を作るため
答えを見る
正解: B. 直後に「S+V」が続き、文のまとまりが崩れにくいため
直後に「S+V」が来るため文のまとまりが崩れず、接続詞 that の省略に似た語感になるためです。
連鎖関係代名詞の主格と目的格を瞬時に見分ける識別フロー
文法問題や読解で迷いやすいのが、関係代名詞の後ろに続く構造が「主格パターン」なのか「目的格パターン」なのかという点です。挟み込まれた S1 + V1(I think や they say など)の直後にある要素を確認することで、確実に判別できます。
見分け方の基本は、挿入句 S1 + V1 の直後に動詞 V2 が直接続いているか、それとも別の主語 S2 が存在しているかを確認することです。
| 判別パターン | 節内の語順構造 | 関係代名詞(人 / 物) | 判定の決め手 |
|---|---|---|---|
| 主格パターン | 先行詞 + 関係詞 + [S1 + V1] + V2 ... | who / which / that | 挿入句の直後に動詞が残り、主語が欠けている |
| 目的格パターン | 先行詞 + 関係詞 + [S1 + V1] + S2 + V2 ... | whom (who) / which / that | 挿入句の直後に S2 + V2 があり、他動詞や前置詞の目的語が欠けている |
たとえば The player who I believe will win the match(私が試合に勝つと信じている選手)では、I believe の直後に助動詞・動詞 will win が続くため主格です。一方、The player whom I believe you support(あなたが応援していると私が思っている選手)では、you support という主語と他動詞が続いており、support の目的語が抜けているため目的格になります。
連鎖関係代名詞whatにおける目的格パターンの文構造
先行詞を含む関係代名詞 what を使った連鎖関係代名詞節には、主語が抜けた主格パターンだけでなく、後ろの節から目的語が抜けた「目的格パターン」も存在します。
構造は「what + S1 + V1 + S2 + V2」となり、「S2 が V2 すると S1 が〜すること・もの」という意味を表す名詞節を作ります。思考動詞 S1 + V1 の直後にさらに別の主語と動詞が連続するため複雑に見えますが、文末の動詞に対する目的語の欠落を捉えることがポイントです。
目的格パターンの代表的な例文
- You should choose what you think you really need.
(自分が本当に必要だと思うものを選択するべきです。)
→ you think を除くと what you really need(あなたが必要なもの)となり、他動詞 need の目的語が what に繰り上がっています。 - She achieved what everyone believed she could never accomplish.
(彼女は、誰もが彼女には決して達成できないと信じていたことを成し遂げました。)
→ everyone believed を除くと what she could never accomplish が残り、他動詞 accomplish の目的語が欠落しています。
英作文やスピーキングでも、what I think I should do(自分がすべきだと私が思うこと)のように主語を重ねる表現は頻出するため、主格パターンとセットで押さえておくと表現の幅が広がります。
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よくある質問
- Q. 連鎖関係代名詞でカンマが付くことはありますか?
- はい、非制限用法(継続用法)としてカンマを伴うことがあります。例えば「He introduced his sister, who I think is a talented artist.」のように、補足説明として情報を付け加える際に用いられます。
- Q. whoとwhomで迷ったら口語ではどちらを使えばよいですか?
- 現代の日常会話では、目的格であっても whom の代わりに who を使うのが一般的です。ただし、文法試験や公式な論文では厳密な主格・目的格の区別が求められます。
- Q. 連鎖関係代名詞の中でthat節の接続詞thatは残せますか?
- いいえ、残せません。「who I think that is honest」のように that を残すことは文法上誤りとされており、接続詞 that は必ず脱落します。
- Q. 連鎖関係代名詞と関係副詞の違いは何ですか?
- 連鎖関係代名詞は名詞(主語や目的語)が文頭へ抜けたものですが、場所や時を表す副詞要素が抜けた「連鎖関係副詞」も存在します。構造の仕組みは同様にS+Vを挟みます。
- Q. 連鎖関係代名詞節の中で I think の代わりに I am sure などの形容詞句を使うことはできますか?
- はい、使えます。be sure(確信している)や be afraid(残念ながら〜だと思う)のように、直後に that 節を取ることができる形容詞表現は、思考動詞と同様に連鎖関係代名詞節の中で挟み込まれます。例えば、He is an engineer who I am sure will solve the problem.(彼は、私が必ずその問題を解決すると確信している技術者です)のように表現できます。
2026年10月12日更新・モチタン辞典編集部
関係する文法連鎖関係代名詞節(I think などの挿入)
who
which
what
think
believe
suppose