モチタン辞典 › 読みもの › 英語の言い方 › 支払いサイトの英語表現

支払いサイトの英語表現と語源|通じるビジネス表記と交渉例文
商取引で使われる「支払いサイト」は、英語でPayment termsまたはTerms of paymentと表現します。「サイト」の語源はWebサイト(site)ではなく、手形の呈示・一覧を意味するsightです。
和製英語のpayment siteは海外取引では通じないため、請求書や契約書ではNet 30などの国際標準のビジネス英語を用いましょう。
支払いサイトの英語表現と語源sightの仕組み
日本のビジネスシーンで頻繁に使われる「支払いサイト」という言葉は、英語圏の一般的な商取引ではPayment terms(支払い条件)またはTerms of paymentと表現するのが標準的です。
「締め日から支払い日までの猶予期間」そのものに焦点を当てたい場合は、Credit periodやPayment windowと言い換えることもできます。
「サイト」のスペルはsiteではなくsight
支払いサイトの「サイト」を、ウェブサイトや工事現場などを意味するsiteだと誤認しているケースが少なくありません。しかし、本来の語源は「視覚」「見ること」を意味する英語のsight(一覧・呈示)です。
古くから手形取引や貿易取引において、手形が名宛人に呈示されてから実際に支払われるまでの期間をsightと呼んでいたことに由来します。たとえば、手形を呈示されたら即座に支払う手形をsight bill(一覧払手形)、呈示されてから一定期間後に支払う手形をtime bill after sight(一覧後定期払手形)と呼びます。
この手形用語のsightが日本語に取り入れられ、一般的な締め支払い期間全般を「サイト」と呼ぶようになりました。
英語の言い方は、話して覚えよう。会話アプリ「モチスピ」英語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す
payment siteは和製英語|ネイティブに通じない理由
海外の取引先に対して「Our company's payment site is 60 days.」のようにpayment siteという言葉を使っても、意図は伝わりません。payment siteは完全な和製英語です。
英語圏でpayment siteと言うと、次のような別の意味として受け取られてしまいます。
- Web決済サイト(オンライン上でクレジットカード決済や送金を行うWebページ・ポータル)
- 支払窓口・現場(実店舗のレジや支払所などの物理的な場所)
「支払いサイトは30日です」と英語で伝えたいときは、Our payment terms are Net 30.(弊社の支払い条件は30日以内払いです)またはOur standard credit period is 30 days.のように表現しなければなりません。
誤解される表現(和製英語)
- payment site
- Web決済サイトと解釈される
- レジや支払窓口などの場所と解釈される
正しく伝わる英語表現
- Our payment terms are Net 30.
- Our standard credit period is 30 days.
和製英語の誤解を避け、文脈に応じた適切な英語表現を選びましょう。
次の疑問支払いサイトだけでなく銀行振込や送金などの決済手段も伝えたいときは、「支払い方法」の英語表現と会計フレーズをあわせて押さえておくと便利です。
請求書・見積書で使う支払いサイトの表記一覧
海外企業との取引で見積書(Quote)や請求書(Invoice)を作成・確認する際は、国際標準の短縮表記を正しく理解しておく必要があります。代表的な表記と意味をまとめました。
| 英語表記 | 日本語の意味 | 実務での解説 |
|---|---|---|
| Net 30 | 30日以内払い | 請求書受領日または請求書発行日から30日以内に正味金額を支払う条件 |
| Net 60 | 60日以内払い | 請求日から60日以内の支払期日。製造業などで多く見られる条件 |
| Net 30 days after EOM | 月末締め翌月末払い | EOMはEnd of Month(月末)の略。月末から起算して30日後の期日 |
| Net 60 days after EOM | 月末締め翌々月末払い | 月末締めから60日後の期日。日本の商慣行に近い表記 |
| Due on receipt | 請求書受領後即払い | 請求書が相手に届いた時点で速やかに支払いを求める条件 |
| COD | 代金引換(着払) | Cash on Deliveryの略。商品引き渡し時に現金で支払う条件 |
| CIA | 前払い(着金確認後発送) | Cash in Advanceの略。納品前に全額の入金を求める条件 |
早期支払い割引「2/10 net 30」の読み方
欧米のBtoB取引では、2/10 net 30(ツー・テン・ネット・サーティ)というキャッシュディスカウント(早期支払い割引)の表記が頻繁に使われます。
これは「請求書発行日から10日以内に支払う場合は請求金額から2%割引、そうでない場合は30日以内に正味金額(Net)を全額支払う」という意味です。
売り手側は早期の資金回収ができ、買い手側は仕入れコストを削減できる合理的な仕組みとして普及しています。仮に「15日以内なら1%引き、45日以内満額」であれば1/15 net 45と記述します。
2/10(割引条件)
- 請求書発行日から10日以内
- 請求金額から2%割引
net 30(標準期日)
- 上記以外の支払い
- 30日以内に正味金額を全額
欧米で頻繁に使われる早期支払い割引の条件の読み方です。
書類の具体的な作成手順を確認したいときは、英語の見積書・請求書の書き方を参考にしてください。
次の疑問実際の請求書面全体の構成や記載ルールまで確認したいなら、実例付きの英語の請求書の書き方と例文も役に立ちます。
貿易・手形取引における専門用語とユーザンス
国際貿易や為替・手形決済の分野では、単なるPayment termsにとどまらず、より専門的な用語が用いられます。
ユーザンス(usance)とは
貿易取引において、信用状(L/C)や為替手形に基づき、輸入者に対して代金支払いの猶予を与える期間をusance(ユーザンス)と呼びます。語源は「使用」「期間」を意味する中世フランス語やラテン語に由来します。
契約書や為替手形では、具体的に次のように記載されます。
- at 60 days after sight(一覧後定期払い60日:手形が提示された日から60日後に支払う)
- at 90 days after bill of lading date(船荷証券日後定期払い90日:B/L日付から90日後に支払う)
- usance bill(期限付手形:支払期日が指定されている手形)
日常のオフィス取引でusanceを使うことは稀ですが、輸出入取引の契約書読解や貿易実務では必須の専門用語です。

類似表現の使い分け|Terms・Period・Due date
日本語の「支払いサイト」「支払期日」「支払条件」は混同されやすいため、英語での明確な使い分けを整理しておきましょう。
| 英語表現 | 指し示す内容 | 実務での使い分け・例文 |
|---|---|---|
| Payment terms | 支払条件全般(サイト、支払方法、割引規定) | What are your standard payment terms? (貴社の標準的な支払条件はどのようになっていますか?) |
| Payment period / Credit period | 締めから支払いまでの「期間・日数」 | The payment period under this agreement is 45 days. (本契約における支払い期間は45日間です) |
| Due date | 具体的な「支払期日・締切日」 | The payment due date is October 31st. (支払期日は10月31日です) |
「支払いサイトは何日ですか?」と期間を聞きたいときはWhat is the credit period?と尋ねても通じますが、ビジネス実務では「支払い条件全般(いつ、どうやって払うか)」を含めてWhat are your payment terms?と尋ねるのが最も自然でスマートです。
支払いサイト(買掛)と回収サイト(売掛)の英語
日本語では、自分が仕入れ先へ支払う期間を「支払いサイト(買掛)」、顧客から売上金を回収する期間を「回収サイト(売掛)」と呼び分けます。英語では会計・財務の文脈で次のように明確に区別します。
支払いサイト(買掛金側)
- Accounts Payable (AP) terms(買掛金の支払条件)
- Days Payable Outstanding (DPO)(買掛債務回転日数:仕入れから支払いまでに要する平均日数)
- Payment period to vendors(仕入れ先への支払い期間)
回収サイト(売掛金側)
- Accounts Receivable (AR) terms(売掛金の回収条件)
- Days Sales Outstanding (DSO)(売掛債権回転日数:売上から入金までに要する平均日数)
- Collection period(債権回収期間)
自社の資金繰り(キャッシュフロー)を改善するためには、DSO(回収サイト)を短くし、DPO(支払いサイト)を適正に延ばすことが基本原則となります。
支払いサイト(買掛金側)
- Accounts Payable (AP) terms
- Days Payable Outstanding (DPO)
- Payment period to vendors
- 資金繰り改善のため適正に延ばす
回収サイト(売掛金側)
- Accounts Receivable (AR) terms
- Days Sales Outstanding (DSO)
- Collection period
- 資金繰り改善のため短くする
買掛金と売掛金で異なる財務用語の使い分けです。
実務で使える英文メール例文と交渉テンプレート
海外取引先とのメールで支払いサイトの確認や変更交渉を行う際に、そのままコピー&ペーストして使える実務テンプレートを用意しました。
1. 新規取引先へ支払い条件を提示するメール
Subject: Payment Terms for New Account - [自社名]
Dear Mr. [相手の姓],
Thank you for choosing to partner with us.
Regarding our commercial agreement, our standard payment terms are Net 30 days from the invoice date via bank wire transfer.
Please find our bank details in the attached document. Should you have any questions regarding these terms, please feel free to contact us.
Best regards,
[自社名・氏名]
(日本語訳:新規お取引における支払条件のご案内。弊社との提携をお選びいただきありがとうございます。取引契約に関して、弊社の標準支払条件は銀行送金による請求日より30日以内(Net 30)となっております。
銀行口座情報は添付資料をご確認ください。本条件についてご質問がございましたら、いつでもご連絡ください。)
2. 買い手側:支払いサイトの延長を交渉するメール(Net 30からNet 60へ)
Subject: Request for Revision of Payment Terms - Order #[注文番号]
Dear Ms. [相手の姓],
We truly appreciate your continued support and high-quality products.
As our order volume has steadily increased over the past year, we would like to request an adjustment to our current payment terms. Would it be possible to extend our terms from Net 30 to Net 60 starting from the next order?
This adjustment would greatly assist our inventory management and allow us to place larger consolidated orders with your company.
We would appreciate your favorable consideration of this request.
Sincerely,
[自社名・氏名]
(日本語訳:支払条件見直しの依頼。貴社の継続的なご支援と高品質な製品に感謝申し上げます。過去1年間で弊社の発注量が着実に増加していることに伴い、現在の支払条件の調整をお願いしたく存じます。
次回発注分より、条件をNet 30からNet 60へ延長いただくことは可能でしょうか。この調整により弊社の在庫管理が円滑化し、貴社に対してよりまとまった規模での発注が可能となります。前向きにご検討いただけますと幸いです。)
3. 売り手側:支払いサイトの短縮(早期回収)を依頼するフレーズ
仕入れ原価の高騰などを理由に、回収サイトを短縮してほしいと依頼する場合の表現です。
- Due to recent increases in raw material costs, we kindly ask if you could adjust the payment terms from Net 60 to Net 30.
(近年の原材料費高騰に伴い、恐れ入りますが支払条件をNet 60からNet 30へ変更していただけないでしょうか。) - We would like to propose a 2% discount for payments completed within 10 days (2/10 Net 30).
(10日以内にお支払いいただける場合は2%割引とする条件(2/10 Net 30)をご提案したく存じます。)
取引先とのやり取りで使える他の表現は、ビジネスの例文集にまとまっています。
商談や会議で使える口頭用ショートフレーズ集
オンライン商談や対面ミーティングで、支払いサイトについて即答・確認するための簡潔な英語フレーズです。
取引先の条件を確認する
- Could you tell us your standard payment terms?
(貴社の標準的な支払い条件を教えていただけますか?) - Do you offer Net 30 or Net 60?
(30日サイトですか、それとも60日サイトでしょうか?) - Is there any flexibility in the payment schedule?
(支払いスケジュールについて柔軟に相談できる余地はありますか?)
自社の条件を回答・主張する
- Our company policy requires Net 30 terms for all new clients.
(弊社の規定により、新規のお客様にはすべて30日サイトをお願いしております。) - We typically require a 50% deposit upfront and the remaining balance on Net 30.
(通常は50%の前受金をいただき、残金を30日サイトでお支払いいただいております。) - We can accept Net 60 terms if the order volume exceeds 1,000 units.
(発注数量が1,000個を超える場合は、60日サイトをお受けできます。)
Could you tell us your standard payment terms?
Do you offer Net 30 or Net 60?
Our company policy requires Net 30 terms for all new clients.
We can accept Net 60 terms if the order volume exceeds 1,000 units.
商談で条件を確認する際と自社の条件を伝える際の主要表現です。
会議や商談の基礎から学びたいときは、英会話の総合ガイドが役立ちます。
次の疑問支払い条件にとどまらず価格や納期全般のすり合わせも進めるなら、ビジネス交渉・商談の英語で会話表現を広げてみてください。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 日本語の「支払いサイト」の語源となった英単語はどれですか?
答えを見る
正解: B. sight(一覧・呈示)
支払いサイトの語源は、手形取引で「一覧・呈示」を意味する英語の sight に由来しています。
Q2. 「支払いサイトは30日です」と英語で伝える表現はどれですか?
- Our payment site is 30 days.
- Our payment terms are Net 30.
- Our due date is 30 days.
- Our payment site is Net 30.
答えを見る
正解: B. Our payment terms are Net 30.
payment site は和製英語であり、英語では Our payment terms are Net 30. などと表現します。
Q3. 割引表記「2/10 net 30」が意味する内容はどれですか?
- 2日以内の支払いで10%割引、通常は30日以内
- 10日以内の支払いで2%割引、通常は30日以内
- 10回払いで2%割引、通常は30日以内
- 30日以内の支払いで2%割引、最長10か月以内
答えを見る
正解: B. 10日以内の支払いで2%割引、通常は30日以内
請求書発行日から10日以内に支払う場合は2%割引、そうでない場合は30日以内に全額支払うという意味です。
よくある質問
- Q. 支払いサイト英語のsightの品詞は何ですか?
- 支払いサイトの語源であるsightは名詞で「一覧・呈示」を意味します。商業手形において「手形を見せる(呈示する)こと」を表し、at sight(一覧払い)などの定型句で使われます。
- Q. 海外の取引先にpayment siteと言ってしまいました。どう訂正すべき?
- 「I apologize for the confusion; by 'payment site', I meant our payment terms (Net 30).」のように、支払条件(Payment terms)の意味であったことを速やかに補足・訂正すれば問題ありません。
- Q. 月末締め翌月末払いは英語で何と言いますか?
- 最も一般的なビジネス英語表記はNet 30 days after EOM(EOM=End of Month)です。請求書にはPayment due within 30 days after the end of the monthと記載することもできます。
- Q. 契約書のPayment Terms条項で確認すべき重要項目は何ですか?
- 支払期日(起算日と日数)、支払方法(銀行送金手数料の負担者指定)、通貨、遅延損害金(late payment interest)、早期支払割引の有無の5点です。
2026年9月26日更新・モチタン辞典編集部