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「によって」の英語表現一覧と使い分け

英語の「〜によって」は、伝えたいニュアンスごとに使う単語が明確に分かれます。人や状況次第という条件ならdepending on、方法・手段ならbyやthrough、原因・理由ならbecause ofやdue to、受動態の動作主ならbyを使います。

日本語の「によって」を一語の英単語に直訳せず、文脈に応じた適切な表現を選ぶことが大切です。

「によって」の英語表現一覧と使い分け

一目でわかる「によって」英語早見表

日本語の「によって」には、主に「条件・依存」「手段・方法」「原因・理由」「行為者(受動態)」「根拠・判断材料」の5つの意味が含まれています。英語ではこれらを1つの前置詞でカバーすることはできません。まずは大枠の使い分けを以下の表で確認してください。

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ニュアンス代表的な英語表現文法上の特徴主な使用場面
条件・依存(〜次第で)depending on直後に名詞またはwh節日常会話・ビジネス全般
手段・方法(〜を用いて)by / throughby + -ing / through + 名詞日常会話・ビジネス・論文
原因・理由(〜が原因で)due to / because of直後に名詞(句)報告書・ビジネス・ニュース
行為者(〜の手で)by受動態(be動詞 + 過去分詞)の後ろあらゆる文脈
根拠・判断(〜を基に)according to / based on直後に情報源を表す名詞ニュース・引用・ビジネス

どの表現を使うか迷ったときは、次の思考ステップで判定できます。

  1. 「〜次第で変わる」と言い換えられるか? → YESなら depending on
  2. 文が受動態で「誰/何がそれを行ったか」を示しているか? → YESなら by
  3. 「〜という行動・プロセスを経て」という意味か? → YESなら by -ing または through
  4. 「〜が原因でその事態が起きた」と言い換えられるか? → YESなら because of または due to
  5. 「〜の情報・基準に従って」と言い換えられるか? → YESなら according to または based on

この判断順序を意識するだけで、文脈に合わない不自然な前置詞を選ぶリスクを大きく減らせます。

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条件・依存の「によって」(depending on)

「人によって意見が異なる」「日によって天気が変わる」のように、「〜次第で」「〜の条件に応じて」という意味の「によって」には、depending on を用います。

depending on の基本構造

depending on の後ろには、名詞、名詞句、または「疑問詞(wh-)+主語+動詞」の名詞節が置かれます。

depending on は文頭にも文末にも置くことができます。文頭に置く場合は、文全体の前提条件を強調する響きを持ち、カンマで区切るのが通例です。

文として述べる It depends on...

相手からの質問に対して「それは〜によるね」「状況次第です」と1文で答えるときは、It depends on... の形がよく使われます。

会話では後ろを省略して、単に It depends.(場合によるよ)とだけ答えるケースも非常に多く見られます。

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日常の受け答えややり取りを上達させたいときは、英会話の総合ガイドが参考になります。

条件や場面に応じた表現をもっと知りたいときは、「場合によっては/状況に応じて」英語をご覧ください。

手段・方法の「によって」(by / through)

「努力によって成功した」「アンケートによって調査した」のように、行為の手段や媒介を表す「によって」には、主に by と through が使われます。両者には明確なニュアンスの違いがあります。

by + 動名詞(-ing):直接的な手段・動作

具体的な動作や行動を通じて何かを達成したことを表す場合、最も一般的なのは by + -ing の形です。「〜することによって」という直接的な因果・手段を示します。

なお、交通機関や通信手段を名詞で続ける場合は、冠詞をつけずに by train(電車で)、by email(メールで)のように使います。

through:過程・媒体・試練を経た手段

through は「〜の中を通り抜けて」という空間的なイメージを持つ前置詞です。そのため、一定の過程(プロセス)、媒介者、試練、長期的な経験「を通して」「を経て」何かを成し遂げたというニュアンスを伴います。

単なる一時的な手順を示す場合は by が自然ですが、長期的な努力や組織的なプロセス、仲介者を強調したいときは through が適しています。

手段を表す by と through の違い

by(直接的な手段・動作)

  • 「by + -ing」で具体的な動作を示す
  • 直接的な因果・手段を表す
  • 交通・通信手段は冠詞なしの名詞で受ける

through(過程・媒体・試練)

  • 「〜の中を通り抜けて」というイメージ
  • プロセス、媒介者、試練、長期的な経験を経る
  • 直後に名詞を置いて「〜を通して」を表す

具体的な動作には by + -ing、過程や媒体には through を使い分けます。

次の疑問動作による手段をさらにスムーズに表したいなら、「〜することで」の英語表現で動名詞を使った実践的な文の作り方を詳しく確認できます。

原因・理由の「によって」(due to / because of)

「台風によって電車が止まった」「不注意によって事故が起きた」のように、出来事の原因や理由を表す「によって」には、because of、due to、caused by が使われます。

due to と because of の違いと使い分け

現代英語では混同されることも増えていますが、書き言葉やフォーマルなビジネス文・学術論文では文法的な働きの違いを守ることが推奨されます。

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表現文法的な役割典型的な配置文構造の例
due to形容詞的(名詞修飾 / 補語)be動詞 + due to または名詞の直後The cancellation was due to heavy rain.
because of副詞的(文全体を修飾)文末または文頭で動詞節を修飾The train stopped because of heavy rain.
caused by分詞(受動の形容詞句)直前の名詞を直接修飾Damage caused by the typhoon was severe.

due to は「〜に起因する」という意味合いが強く、be動詞の直後に置いて理由を説明する形が基本です。

一方、because of は副詞句として、一般動詞の動作が「なぜ起きたのか」を修飾します。

caused by の限定的な使い方

caused by は名詞を後ろから修飾する後置修飾として多用されます。文頭に置く副詞句としてはあまり用いられず、「〜によって引き起こされた[名詞]」と名詞を直接説明するときに力を発揮します。

「〜によって」の英語表現まとめのイメージ

2つの表現の文法的な使い分けを詳しく知りたい方は、because of・due to の違いで確認できます。

次の疑問文法的な使い分けに迷いやすい表現をより深く掘り下げたいときは、due toの意味と使い方の解説が役立ちます。

受動態の動作主と道具の区別(by vs with)

受動態(be動詞+過去分詞)において、「誰によって行われたか」という行為者を表すときは必ず by を用います。一方で、その行為を行うために用いた「道具・材料」には with を使います。この区別は英語学習者が非常につまずきやすいポイントです。

行為の主体(主格)は by、用いられた道具は with

動作を実行した本人や主体は by、その主体が手にとって操作した物体や器具は with で表します。

上の文では、署名という動作を行った「当事者」には by が使われ、その動作に使った道具である「ペン」には with が使われています。これを誤って signed by a black pen と書くと、「黒いペン自身が意思を持ってサインした」という不自然な意味になってしまいます。

間違いやすい「by」と「with」の比較例

誤った表現正しい表現解説
cut by a knifecut with a knifeナイフは道具であるため with を使います。
killed by a gunkilled with a gun銃は凶器(道具)であるため with を用います(※犯人なら by a shooter)。
painted with Picassopainted by Picassoピカソは制作者(行為者)であるため by を用います。
eaten by chopstickseaten with chopsticks箸は食事の道具であるため with を用います。

「道具そのものがひとりでに動いたわけではない」場合は、道具の前に with を選ぶと覚えておくと間違いを防げます。

根拠・判断材料の「によって」(according to / based on)

「報道によって知った」「規則に基づいて判断する」など、情報源や判断の土台を表す「によって」には、according to や based on を使います。

情報源を示す according to

外部の情報、ニュース、データ、第三者の発言などを引用して「〜によると」「〜によれば」と述べる際は according to が定石です。

注意点として、自分自身の意見について according to me と言うことは原則としてありません。自分の意見を言うときは in my opinion や from my perspective を使います。

判断基準や根拠を示す based on

事実、統計、規則、経験などを土台にして何かを決定・構築する場合は based on を用います。「〜に基づいて」「〜を根拠として」という意味になります。

単なる伝聞や情報の引用であれば according to、何かの土台や根拠として扱っている場合は based on を選択します。

根拠を示す according to と based on

according to(情報源)

  • 外部情報、ニュース、データ、発言を引用
  • 「〜によると」「〜によれば」のニュアンス
  • 自分の意見(according to me)には使えない

based on(判断基準・根拠)

  • 事実、統計、規則、経験などを土台にする
  • 何かを決定・構築・算出する根拠を示す
  • 「〜に基づいて」のニュアンス

外部情報の引用には according to、決定の土台には based on を使います。

文頭でつなぐ「それによって」の接続表現

前の文で述べた内容を受けて、「それによって」「その結果として」と次の文を始めたい場合、文脈やフォーマル度に応じて表現を選び分ける必要があります。

英語表現トーン・場面文中での位置・使い方
As a result,中立〜ビジネス文頭に置き、直後にカンマを打つ
Because of this,口語〜日常ビジネス文頭に置き、直後にカンマを打つ
Consequently,フォーマル・論文文頭または主語の直後に置く
This allows us to...ビジネス提案・プレゼンSVO構文として主節を作る
thereby極めてフォーマル・契約書文頭ではなく、接続詞や現在分詞と併用

会話や一般的なビジネスで使う表現

日常会話やメールで使いやすいのは As a result や Because of this、Therefore です。

文脈を格調高くつなぐ thereby の正しい使い方

学習者がよく誤用するのが thereby です。thereby は文頭に単独で置いてカンマを打つ副詞ではなく、and thereby + 動詞 や、, thereby + -ing(分詞構文)の形で節の中に組み込むのが正式な語法です。

論文や契約書、公式レポートで因果関係をスマートに表したいときに重宝する構文です。

無生物主語で「によって」を自然に英語化する

日本語の「AによってBになった」「AによってBできる」をそのまま英語にしようとすると、前置詞句(by A や due to A)ばかりが増えて文章が重くなりがちです。英語らしい簡潔な表現にするには、「原因・手段(A)」を主語に据える「無生物主語構文」が効果的です。

パターン1:〜によって可能になる(S + allow / enable + O + to do)

「〜によって…できるようになる」は、allow や enable を使って書き換えることができます。

パターン2:〜によって引き起こされる(S + cause / lead to / result in + O)

「〜によって結果が生じた」という因果関係は、lead to(導く)や result in(〜という結果に終わる)を動詞にするとすっきりと伝わります。

ビジネスメールやプレゼンテーションでは、前置詞に頼るよりも無生物主語を用いるほうが、主語と動詞が明確になり、説得力のある英語として響きます。

無生物主語:〜によって可能になる構文
This software+allows+us+to analyze data much faster

This software allows us to analyze data much faster.このソフトウェアによって、データをより迅速に分析できるようになります。

原因・手段を主語に据えることで、前置詞句を重ねずに簡潔に表現できます。

次の疑問「〜によって…できる」をこなれた英文に書き換えたいときは、allow 人 to doの意味と使い方を押さえておくと表現の幅が広がります。

「によって」の間違いやすい誤用添削と判定演習

最後に、日本人学習者が書いてしまいがちな代表的な誤用例を確認し、適切な表現への修正ポイントを整理しましょう。

よくある間違いの添削例

添削例1:手段の取り違え

添削例2:原因表現の位置づけミス

添削例3:情報源の表現ミス

確認ドリル:適切な「によって」を選ぼう

次の日本語に合う最も適切な英語表現を考えてみてください。

  1. 到着時間は交通状況によって変わります。
    → The arrival time varies ( depending on / by ) traffic conditions.
    正解:depending on(「条件によって変わる」ため)
  2. その手紙は彼のお父さんによって書かれた。
    → The letter was written ( with / by ) his father.
    正解:by(受動態の動作主を表すため)
  3. 彼女は毎朝走ることによって体力をつけた。
    → She built stamina ( by / through ) running every morning.
    正解:by(直接的な動作・手段であり後ろに動名詞が続いているため)
  4. 悪天候によって試合は中止となった。
    → The match was called off ( due to / according to ) bad weather.
    正解:due to(理由・原因を表すため)
「によって」のよくある誤用と修正ポイント
📖手段の取り違え

本などの媒体には through books、動作には by reading books を使う。

⚠️原因表現のミス

because of は前置詞なので節は不可。名詞句を置くか接続詞 because を使う。

🗣️情報源の誤用

自分の意見に according to me は使えない。in my opinion を選ぶ。

日本人が間違いやすい前置詞や接続表現のポイントを押さえましょう。

公式文書や論文で使える「によって」の表現

公式文書、契約書、学術論文、ビジネスメールでは、より格式の高い定型フレーズが好まれます。特に規則への準拠や具体的な手段を示す際は、以下の表現を押さえておくと信頼性が高まります。

規則・ガイドラインに準拠する場合:in accordance with

「〜(の規則・法律)によって」「〜に従って」と述べたい場合の標準的な表現です。

特定の方法・手段を厳密に示す場合:by means of / via

学術論文や技術仕様書で、明確な手法や装置によって測定・分析を行ったと述べる際は by means of が重宝します。また、通信手段や経由地を表す場合は via もよく使われます。

文頭・文末の配置とコンマの打ち方ルール

depending on、according to、due to などの前置詞句は、文頭に置くか文末に置くかで強調される部分とコンマの有無が変わります。

文頭に置く場合:背景・前提の提示(コンマが必要)

前置詞句を文頭に持ってきた場合、話の前提条件や情報源を先に提示するニュアンスになります。主節(主語+動詞)との切れ目を明確にするため、句の後ろに必ずコンマを打ちます。

文末に置く場合:結果・結論の強調(コンマは原則不要)

結論や出来事を先に述べ、その補足情報として条件や原因を添える配置です。原則として直前にコンマは不要です。

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理解度チェック

Q1. 受動態で行為を行うために用いた「道具」を表す前置詞はどれ?

  1. by
  2. with
  3. through
  4. due to
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正解: B. with
受動態において動作を実行した行為者はby、使った道具や器具にはwithを用います。

Q2. 外部情報の引用ではなく自分自身の意見を述べる時の表現は?

  1. According to me
  2. Based on me
  3. In my opinion
  4. Depending on me
答えを見る

正解: C. In my opinion
自分の見解に対してaccording to meは使わず、In my opinionなどを使います。

Q3. 「配送料は配送先によって異なる」に当てはまる英語表現は?

  1. The fee varies depending on the destination.
  2. The fee varies due to the destination.
  3. The fee varies according to the destination.
  4. The fee varies through the destination.
答えを見る

正解: A. The fee varies depending on the destination.
「〜次第で」「〜の条件に応じて」という意味の「によって」にはdepending onを用います。

よくある質問

Q. 「人によって違う」は英語で何と言いますか?
最も一般的な表現は It depends on the person. や It varies from person to person. です。前者は「その人次第であること」に焦点を当て、後者は「個々の人ごとに違いがあること」を自然に強調できます。
Q. by car と with a car の違いは何ですか?
by car は移動手段としての「車で」を表し、無冠詞・単数形で用います。一方、with a car は「車という物理的な道具を使って」「車を所有して」という具体物を伴うニュアンスになり、移動手段の文脈では通常使われません。
Q. ビジネスメールで「これによって」と書く無難な語は?
文頭に置くなら As a result, や Consequently, が整った印象を与えます。目的・効果をスマートに伝えたい場合は文を分けず、This will allow us to...(これによって〜できるようになります)と書くのがネイティブにも好まれる自然な表現です。
Q. thereby は文頭で「Thereby,」と使えますか?
現代英語の語法として、単独で文頭に Thereby, と置く使い方は推奨されません。and thereby + 動詞 または , thereby + -ing(分詞構文)として主節の後ろにつなげるのが文法的に正しい用法です。
Q. through と by の使い分けのコツは?
直接的な行動や方法で「〜することによって」と言いたいときは by + -ing を選びます。一方で、一定の期間、試練、長期的なプロセス、または人脈や媒介を経て達成したと言いたいときは through を選ぶとしっくりきます。
Q. according to me は英語として不自然ですか?
不自然です。according to は客観的な外部の情報源に使う表現であり、自分自身の考えを言うときは in my opinion(私の考えでは)や I think を使います。
Q. caused by と due to の使い分けは?
caused by は受動態の過去分詞句として直前の名詞を修飾することが多く、due to は原因を表す前置詞句として補語や副詞句の位置で広く用いられます。

2026年9月26日更新・モチタン辞典編集部

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