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司法試験の英語表現と試験内の英語出題
司法試験は英語で bar exam や bar examination と言います。また、「弁護士予備試験(司法試験予備試験)」は日本の法令英訳で preliminary examination と表現されます。

司法試験・弁護士試験の英語表現一覧
「司法試験」や「弁護士試験」を表す英語には、日常会話でよく使われる口語表現から公的な文書で用いられる正式名称までいくつか存在します。場面に応じて使い分けることができるよう、まずは基本の英訳を一覧で確認しましょう。
| 日本語 | 代表的な英語表現 | 使われる場面・ニュアンス |
|---|---|---|
| 司法試験(口語・通称) | bar exam | 日常会話、ニュース、一般的なビジネス会話で最も広く使われる表現 |
| 司法試験(正式・文語) | bar examination | 公的文書、学術論文、履歴書などで使われるフォーマルな表現 |
| 弁護士試験(直訳的表現) | lawyer's examination | 法律を知らない相手へ説明する際などに用いられる直感的な表現 |
| 日本の司法試験 | the Japanese Bar Examination | 米国の試験(US Bar Exam)などと明確に区別したい場合の公式的な表現 |
| 司法試験予備試験(弁護士予備試験) | Preliminary Examination for the Bar | 司法試験法(Bar Examination Act)における公的英訳に基づく表現 |
日本法令外国語訳データベースにおいて、日本の「司法試験法」は Bar Examination Act と訳されており、その中で予備試験は preliminary examination と定義されています。
一般的に「弁護士試験」と呼ぶ場合も、法曹資格を得るための国家試験全体を指すため、英語では同じく bar exam と表現して差し支えありません。
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なぜ司法試験をBar examと呼ぶのか
英語で司法試験を bar exam と呼び、弁護士資格を得ることを be admitted to the bar と表現します。なぜ「棒」や「酒場」を意味する bar という単語が法曹資格と結びついているのでしょうか。
法廷を仕切る「手すり・仕切り棒」が語源
この表現の由来は、中世イングランドの法廷構造にあります。当時の法廷には、裁判官や書記官、弁護士など法廷手続きに直接関与する法曹関係者が座るエリアと、一般傍聴人や係争当事者が待機するエリアを隔てる木製の「仕切り棒(手すり=bar)」が設置されていました。
「棒の内側」に入ることが許された人々
正式な法律家としての訓練を終え、発言権を認められた者だけが、この「棒の内側(inner bar)」に進み出て裁判官に向かって弁論を行うことが許されました。ここから転じて、以下のような意味の広がりが生まれました。
- the bar: 法曹界、弁護士会、弁護士資格
- call to the bar: 弁護士資格を授与する(英国)
- be admitted to the bar: 弁護士として登録される・開業を認められる(米国など)
- bar examination: 法曹関係者のエリアに入るための資格試験=司法試験
物理的な境界線であった「棒」が、資格を有する法律家集団そのもの、そしてその集団に加わるための試験を表す言葉として定着した歴史があります。
法曹関係者と傍聴人を木製の手すり(bar)で隔てていた
訓練を終えた法律家だけが棒の内側で弁論を許可された
the barが法曹界や弁護士資格そのものを意味するように
法曹界へ入る資格試験がbar examと呼ばれるようになった
法廷の仕切り棒から資格や試験の名称へと意味が広がった歴史です。
法律家を指す様々な呼び方については、弁護士の英語表現まとめで詳しく解説しています。
次の疑問法曹界を指すbarという言葉の成り立ちを押さえたら、所属組織である弁護士会を表す英語表現も合わせて確認しておくと理解が深まります。
司法試験に関する重要コロケーション
「司法試験を受ける」「司法試験に合格する」など、司法試験にまつわる動作は特定の動詞と組み合わせて表現します。日常会話や自己紹介でそのまま使えるコロケーションと例文を確認しましょう。
司法試験を受験する・勉強する
「試験を受ける」には動詞 take を用いるのが最も自然です。また、準備や勉強中であることを伝える表現もよく使われます。
- take the bar exam: 司法試験を受験する
例文: He is planning to take the bar exam this summer.(彼は今年の夏に司法試験を受験する予定です。) - study for the bar exam: 司法試験の勉強をする
例文: She has been studying for the bar exam for two years.(彼女は2年間、司法試験の勉強を続けています。) - sit for the bar exam: 司法試験を受験する(ややフォーマルな表現)
例文: Qualified candidates can sit for the bar exam in July.(資格を満たした受験者は7月の司法試験を受験できます。)
司法試験に合格する・落ちる
合否に関する表現は以下の通りです。「1回で合格した」と言いたい場合は on the first try や on the first attempt を付け加えます。
- pass the bar exam: 司法試験に合格する
例文: She passed the bar exam on her first attempt.(彼女は1回目の受験で司法試験に合格しました。) - fail the bar exam: 司法試験に不合格になる
例文: Many students fail the bar exam before finally succeeding.(多くの学生が最終的に合格する前に司法試験で不合格を経験します。)
弁護士として登録される・活動する
試験に合格した後の「弁護士登録」や「法曹資格の取得」には、法廷の仕切り棒に由来する慣用句を用います。
- be admitted to the bar: 弁護士会に登録される・弁護士資格を取得する
例文: He was admitted to the bar in Tokyo last year.(彼は昨年、東京で弁護士登録をしました。) - practice law: 弁護士として法律実務を行う
例文: She is licensed to practice law in Japan.(彼女は日本で弁護士業務を行う資格を持っています。)
take the bar exam(一般的)やsit for the bar exam(文語)を使う
study for the bar examで試験に向けた準備・勉強中を表す
pass the bar exam。一発合格はon the first tryを添える
fail the bar examで試験に落ちたことを表現する
受験・合格・不合格など段階に応じた自然な動詞の使い分けです。
日常的なやりとりで使える表現を広げたい方は、英会話の総合ガイドを参考にしてください。
次の疑問試験の合否だけでなくキャリア全体の動向を話すなら、「弁護士になる」を表す英語表現も一緒に押さえておくと表現の幅が広がります。
英文履歴書やビジネスSNSの記載フォーマット
留学の出願書類(LL.M.など)や英文履歴書(Resume / CV)、ビジネス向けSNSのプロフィールに日本の司法試験合格や予備試験合格、司法修習の経歴を記載する際は、海外の法制度との違いに配慮した正確な英語を使う必要があります。
日本の司法試験・予備試験の表記テンプレート
英文の資格・学歴欄(Education / Licenses & Certifications)でそのまま使えるフォーマットです。
| 日本語の身分・経歴 | 英文履歴書(Resume/CV)での記載例 | 補足説明・注記の書き方 |
|---|---|---|
| 司法試験合格(修習前) | Passed the Japanese Bar Examination (2024) | Passed the national bar exam in Japan (without legal apprenticeship completed yet) |
| 予備試験合格 | Passed the Preliminary Examination for the Japanese Bar (2023) | Qualified to sit for the Japanese Bar Examination without attending law school |
| 司法修習生 | Legal Apprentice, Legal Training and Research Institute of the Supreme Court of Japan | Enrolled in the mandatory one-year practical training program for legal professionals |
| 日本法弁護士(登録済) | Attorney at Law (Japan), admitted to the Tokyo Bar Association (2025) | Licensed to practice law across all jurisdictions in Japan |
米国弁護士資格(US Bar)との区別
海外の弁護士や採用担当者に伝える際、単に passed the bar exam と書くと、米国の州司法試験(Uniform Bar Examination: UBE やカリフォルニア州試験など)と混同される恐れがあります。日本の司法試験であることを明示するため、次の表現を活用してください。
- the Japanese equivalent of the Bar Examination: 「日本の司法試験に相当する国家試験」と説明したい場合の丁寧な表現
- admitted to practice law in Japan: 「日本国内で弁護士登録・活動が認められている」ことを示す簡潔な表現

日本の司法試験・予備試験に英語はあるか
「司法試験を受けるために英語の勉強が必要か」「試験本番で英語問題が出題されるのか」という疑問を持つ受験生は少なくありません。司法試験本試験と、その前段階である司法試験予備試験(弁護士予備試験)とで制度が大きく異なります。
本試験(司法試験)には英語科目がない
日本の司法試験(法科大学院修了者または予備試験合格者が受験する本試験)には、英語を含む外国語の試験科目は一切ありません。短答式試験・論文式試験ともに、憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法、行政法、および選択科目(労働法、倒産法、知的財産法、国際関係法など)の法律科目のみで合否が判定されます。
したがって、本試験を受験・合格するにあたって、試験当日に英語問題を解く必要はありません。
法科大学院(ロースクール)入試での英語
ただし、本試験の受験資格を得るために法科大学院(ロースクール)を経由する場合、多くの大学院の一般入試や既修者コース入試において、英語の資格・検定試験のスコア提出が求められます。出願要件や書類審査の加点対象となるケースがあるため、ロースクール進学を目指す場合は一定の英語力が必要です。
司法試験(本試験)
- 短答・論文ともに法律科目のみ
- 英語を含む外国語試験は一切なし
- 試験当日に英語を解く必要はない
法科大学院入試
- 出願要件や書類審査の加点対象
- 英語資格・検定試験スコア提出が多い
- 進学を目指す場合は一定の英語力が必要
予備試験ルート
- 短答式試験の一般教養科目で英語出題
- 全問解答ではなく他分野との選択制
- 英語が得意な受験生の得点源になる
司法試験本試験自体には英語がなく、手前のルートによって英語が必要になります。
弁護士予備試験の短答式一般教養での英語
司法試験予備試験(弁護士予備試験)においては、一次試験である「短答式試験」で英語の出題が存在します。その出題形式と位置付けを整理します。
一般教養科目における英語の出題形式
予備試験の短答式試験では、法律科目(憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法)に加えて「一般教養科目」が課されます。この一般教養科目の中で、人文科学、社会科学、自然科学と並び、外国語として英語の問題が出題されます。
- 出題形式: 長文読解問題(英文を読み、内容に合致する選択肢を選ぶ形式)
- 選択制: 一般教養科目は全問解答ではなく、指定された問題数の中から自身が得意な分野を選択して解答する形式が採られています。
- 難易度: 大学入試の共通テスト〜難関私立大学レベル、または実用英語の検定試験で2級〜準1級程度の英文読解力が求められます。法律用語を多用した専門的な英文ではなく、論説文や一般的な教養に関するテーマが中心です。
英語が得意な受験生にとっての戦略
予備試験の短答式一般教養は出題範囲が極めて広いため、人文科学や自然科学の対策に膨大な時間を割くことは効率的ではありません。一方で、高校英語〜大学教養レベルの英語読解力がある受験生にとっては、一般教養科目の中で英語問題を選択することが大きな得点源になります。
法律科目の対策に専念しつつ、短答式の過去問で出題される英語長文に目を通し、安定して得点できる手応えがあれば、英語を選択問題の軸に据える戦略が有効です。
試験科目構成
- 法律科目
- 一般教養科目
英語の出題形式
- 長文読解問題
- 他分野との選択式解答
- 論説文・一般教養テーマ
求められる難易度
- 共通テスト〜難関私立大
- 実用英語検定2級〜準1級
予備試験短答式の一般教養科目内で選択できる英語長文の特徴です。
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理解度チェック
Q1. 司法試験を表す「bar」という語の直接の由来は何ですか?
- 裁判官が持っていた木製の木槌
- 中世法廷にあった木製の仕切り棒
- 弁護士が議論のために集まった酒場
- 法律家が身につけていた金属製のバッジ
答えを見る
正解: B. 中世法廷にあった木製の仕切り棒
中世イングランドの法廷で、法曹関係者のエリアと一般人を隔てていた木製の仕切り棒(手すり)が語源です。
Q2. 「司法試験を受験する」を表す英語表現として適切なものは?
答えを見る
正解: C. take the bar exam
「試験を受ける」には動詞 take を用いて take the bar exam と表現するのが自然です。
Q3. 日本の司法試験や予備試験における英語の出題状況は?
- 本試験の論文式で法律英語が出題される
- 本試験の短答式で一般教養英語が出題される
- 本試験・予備試験ともに英語の出題は一切ない
- 予備試験の短答式一般教養で英語が出題される
答えを見る
正解: D. 予備試験の短答式一般教養で英語が出題される
本試験には英語科目はありませんが、予備試験の短答式試験の一般教養科目において英語の長文読解問題が出題されます。
よくある質問
- Q. 司法試験と弁護士試験の英語の違いは何ですか?
- 英語圏ではどちらも基本的に bar exam と呼ばれます。日本の司法試験は裁判官・検察官・弁護士の三者共通の選抜試験ですが、海外の法制度を踏まえた説明では bar exam と表現するのが一般的で自然です。
- Q. 予備試験は英語でどう言いますか?
- 司法試験法に基づく公的英訳では preliminary examination と表現されます。文脈に応じて Preliminary Examination for the Bar や Japanese Bar Preliminary Exam と書くと外国人にも伝わります。
- Q. 「司法試験に一発合格した」を英語で何と言いますか?
- I passed the bar exam on my first attempt. または I passed the bar exam on the first try. と表現します。attempt を用いると履歴書や自己紹介に適した端正な表現になります。
- Q. 予備試験の英語対策に専用の勉強は必要ですか?
- 大学受験レベルの基礎的な長文読解力があれば、予備試験の英語のために特別な単語帳などをやり直す必要性は低いです。過去問を数年分確認し、時間内に正確に大意を掴めるか試す程度で十分対応可能です。
- Q. 英語で「司法修習」は何と言いますか?
- 最高裁判所司法研修所による司法修習は、英語で legal apprenticeship や practical legal training program などと表現されます。修習生は legal apprentice と呼びます。
2026年9月26日更新・モチタン辞典編集部