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関係代名詞と分詞の違いと使い分け
関係代名詞と分詞の決定的な違いは、名詞を修飾するカタマリの中に「主語と動詞(S+V)が含まれるかどうか」です。分詞は主語と動詞を持たない「句」として名詞を直接修飾し、関係代名詞は主語と動詞を持つ「節」として名詞を詳しく説明します。この構造差を理解すると、書き換えや英作文のミスを防げます。
関係代名詞と分詞の違い比較表
名詞を後ろから修飾する英語の表現として、中学から高校の文法で必ず登場するのが「関係代名詞」と「分詞(現在分詞・過去分詞)」です。どちらも日本語では「〜している名詞」「〜された名詞」と訳されることが多く、見た目や意味が似ているため混同されがちです。まずは両者の基本的な相違点を一覧表で確認します。
| 項目 | 分詞修飾(現在分詞・過去分詞) | 関係代名詞節 |
|---|---|---|
| 文法単位 | phrase(句:内部にS+Vを含まない) | clause(節:内部にS+Vを含む) |
| 基本の形 | 名詞 + doing / 名詞 + done | 名詞 + who / which / that + V... |
| 修飾の位置 | 1語なら前置、2語以上なら後置 | 常に名詞の後ろ(後置修飾) |
| 時制の独立性 | 主節の動詞の時制に連動する | 主節と異なる独自の時制を持てる |
| 情報の焦点 | 一時的な動作・状態(客観的描写) | 永続的な属性・説明(詳細な情報) |
| 目的語の表現 | 分詞単独では代用できない | 目的格(whom / which)で表現可能 |
上の表のように、分詞は「主語や動詞を含まないカタマリ(句)」であり、関係代名詞は「関係詞の直後に主語や動詞が続くカタマリ(節)」です。形の上では「接続詞と代名詞の働きを兼ねる関係詞があるかないか」が最大の違いとなります。
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基礎:分詞の修飾語順ルール
関係代名詞との違いを理解するために、まずは分詞(現在分詞・過去分詞)の基本的な修飾ルールを押さえます。分詞は動詞の形を変えて形容詞と同じ働きを持たせたものです。
分詞の種類と意味
- 現在分詞(doing): 「〜している…」(能動・進行の意味)
- 過去分詞(done): 「〜された…」「〜してしまった…」(受動・完了の意味)
1語なら前から、2語以上なら後ろから修飾する
分詞が名詞を修飾する際、置かれる位置は「修飾語句の語数」によって決まります。修飾する言葉が分詞1語だけの場合は、通常の形容詞と同じように名詞の直前に置きます(前置修飾)。一方、分詞の直後に目的語や前置詞句などが伴って2語以上になる場合は、名詞の直後に置きます(後置修飾)。
a sleeping baby
(眠っている赤ちゃん / 1語なので前から修飾)
the baby sleeping in the bed
(ベッドで眠っている赤ちゃん / sleeping in the bed という4語のカタマリなので後ろから修飾)
broken cups
(壊れたカップ / 1語なので前から修飾)
the cups broken by Tom
(トムによって壊されたカップ / broken by Tom という3語のカタマリなので後ろから修飾)
関係代名詞と比較されるのは、このうち「2語以上のカタマリになって名詞を後ろから修飾する分詞(後置修飾)」のパターンです。
1語(前置修飾)
- a sleeping baby
- broken cups
2語以上(後置修飾)
- the baby sleeping in the bed
- the cups broken by Tom
分詞が名詞を修飾する位置は語数によって前からか後ろからかが決まります。
能動と受動の意味の違いを整理したいときは、現在分詞と過去分詞の違いを参考にしてください。
関係代名詞と現在分詞の書き換え
学校の授業や定期テストで最も多く出題されるのが、「現在分詞(ing)」と「関係代名詞+be動詞」の相互書き換えです。この書き換えが成立する背景には、明確な文法ルールが存在します。
書き換えの基本公式
主格の関係代名詞(who, which, that)に進行形の be動詞 が続いている場合、「関係代名詞+be動詞」を丸ごと省略すると、後置修飾の分詞句になります。
Look at the boy who is running in the park.
(公園を走っている男の子を見てください。)
この文から who is を取り除くと、次の文が得られます。
Look at the boy running in the park.
(公園を走っている男の子を見てください。)
2つの文はどちらも「公園を走っている男の子」を意味し、ほぼ同じ内容を伝えます。逆の手順として、分詞の前に先行詞に応じた「関係代名詞+be動詞」を補えば、分詞から関係代名詞の文へと戻すことができます。
一般動詞の現在形・過去形からの書き換え
注意が必要なのは、進行形ではない一般動詞が使われている関係代名詞節です。例えば「その町に住んでいる人々」を表す場合、関係代名詞を使うと次のようになります。
the people who live in the town
(その町に住んでいる人々)
動詞 live は進行形ではなく通常の現在形です。この文を分詞を使って書き換える場合、who live を who is living のように段階を踏まなくても、直接現在分詞 living に変えることができます。
the people living in the town
(その町に住んでいる人々)
「分詞=who/which + be動詞の省略」と機械的に覚えていると、be動詞がない一般動詞の文で混乱しやすくなります。「関係代名詞+能動態の動詞」は、意味の上で能動的な動作や状態を表しているため、現在分詞 living に直接置き換えることが可能です。
関係代名詞と現在分詞の使い分け
書き換えができる文法関係にあるとしても、ネイティブスピーカーはどのような基準で関係代名詞と現在分詞を使い分けているのでしょうか。実用面での使い分けは、「文の簡潔さ」と「情報の重さ」にあります。
分詞はスピーディーで客観的な描写に向く
現在分詞(ing)による後置修飾は、余計な語(関係代名詞やbe動詞)を含まないため、文が引き締まります。目の前の情景をサッとスケッチするように、一時的な動作や状態を簡潔に描写するのに適しています。
The girl sitting next to Ken is Mary.
(ケンの隣に座っている少女はメアリーです。)
この場面で話者が伝えたい本題は「メアリーである」という事実です。「ケンの隣に座っている」という情報は、どの少女かを特定するための一時的な目印に過ぎないため、短い分詞句が自然に好まれます。
関係代名詞は詳しい説明や恒常的な性質に向く
関係代名詞を使うと、名詞に対する説明のカタマリが明確に区切られ、聞き手・読み手に「ここから詳しい修飾が入る」という合図を送ることができます。そのため、恒常的な職業、長期的な習慣、あるいは修飾語句が長く複雑になる場合は、関係代名詞が選ばれます。
We need an engineer who develops software for mobile devices.
(私たちはモバイル機器向けのソフトウェアを開発する技術者を必要としています。)
このような「職務や能力」といった永続的・専門的な属性を述べる際には、進行形の一時的なニュアンスを帯びやすい分詞よりも、関係代名詞節を用いるほうが意図を正確に伝えられます。
分詞(doing)
- 文が引き締まり簡潔
- 一時的な動作や状態の描写
- 目印となる客観的な描写
関係代名詞節
- 詳しい説明の合図になる
- 恒常的な職業や長期的な習慣
- 長く複雑な修飾語句に向く
文の簡潔さや描写の重さに応じて現在分詞と関係代名詞を使い分けます。

自然な文を作る際のポイントは、英作文で使える関係代名詞のコツでも詳しく解説しています。
関係代名詞しか使えない3大条件
分詞では代用できず、必ず関係代名詞を使わなければならないケースがあります。テストの文法問題でも狙われやすい重要な3つの条件を整理します。
1. 主節と異なる独自の時制を表す場合
分詞句(doing や done)自体には、単独で過去形や未来形を表す機能がありません。分詞の表す動作の基準時は、文全体の述語動詞(主節の時制)に引っ張られます。
I know the boy who broke the window yesterday.
(私は昨日その窓を割った少年を知っています。)
主節は「知っている(現在形:know)」ですが、少年が窓を割ったのは「昨日(過去形:broke)」です。このように主節の時制と修飾節の時制がズレている場合、分詞の後置修飾(the boy breaking...)では過去の事実を正確に表せないため、関係代名詞節が必須になります。
2. 名詞が「修飾語句の目的語」になる場合(目的格)
分詞の後置修飾では、修飾される名詞は分詞の意味上の「主語」でなければなりません(名詞が〜する、名詞が〜される)。名詞が動詞の「目的語」に当たる場合、分詞でそのまま後ろから修飾することはできません。
the book which I bought yesterday
(私が昨日買った本)
この文では「本」は「私が買った」対象(目的語)です。これを分詞にして the book buying I yesterday などと表現することは不可能です。主語と動詞を明記して目的語を修飾関係で結ぶには、目的格の関係代名詞(which や that)が必要です。
3. 助動詞の意味を加えたい場合
「〜できる名詞」「〜すべき名詞」のように、動詞に can, must, should などの助動詞のニュアンスを含めたい場合、分詞には助動詞を直接付けることができないため、関係代名詞を用います。
Passengers who can speak English
(英語を話すことができる乗客)
分詞の Passengers speaking English では「英語を話している乗客」という現状の動作にとどまり、「話す能力がある」という助動詞 can の明確な意味を表現しきれません。
主節と異なる独自の時制を表す場合は分詞で表現できない
修飾される名詞が動詞の目的語に当たる場合は分詞にできない
canやmustなどの助動詞のニュアンスを含めたい場合
分詞では代用できず関係代名詞節を使わなければならない3つの場面です。
節内で使う代名詞の扱いに迷ったら、代名詞itとthatの違いと使い分けの例文集が役立ちます。
過去分詞と関係代名詞受動態の相違
現在分詞だけでなく、過去分詞(done)による後置修飾と、受動態の関係代名詞節(who / which is done)の違いも重要です。
構造の成り立ち
過去分詞による後置修飾も、現在分詞と同様に「関係代名詞+be動詞」の省略形と見なすことができます。
This is a novel which was written in the nineteenth century.
(これは19世紀に書かれた小説です。)
関係代名詞 which と過去のbe動詞 was を省くと、過去分詞句が残ります。
This is a novel written in the nineteenth century.
(これは19世紀に書かれた小説です。)
過去形と過去分詞の混同に注意
英語学習者がつまずきやすいのが、規則変化動詞における「動詞の過去形」と「過去分詞」の形の重複です。例えば used は過去形も過去分詞も同じ形をしています。
The car used by my father is blue.
(私の父に使われている車は青色です。)
文頭の The car used を見た瞬間に「車が使った」と過去形の述語動詞として読んでしまうと、文末の is blue との整合性が取れなくなります。直後に by などの前置詞句が続き、目的語となる名詞が欠けている場合は、「関係代名詞+be動詞」が省略された受動の過去分詞句であると判断します。
次の疑問受動態の修飾で時制のズレも正確に表したいなら、関係代名詞の時制と受動態のルールを押さえておくと迷いません。
テスト・入試頻出問題の解法手順
定期テストや入試で関係代名詞と分詞の選択・並べ替えに迷ったときの判別フローチャートと実戦演習です。
見分け方の3ステップ
- 空欄の後ろに述語動詞(V)や主語(S)があるか確認する: 直後に「V + O」や「S + V」があるなら節を作る関係代名詞。直後に動詞単体(進行形や受動態の分詞)のみなら分詞修飾を検討する。
- 修飾される名詞と動詞の関係性を確かめる: 名詞が「自ら行う」能動なら現在分詞(doing)、「される」受動なら過去分詞(done)。
- 語数指定を確認する: 並べ替え問題で与えられた語数や単語リストに who や which が含まれているかを確認し、含まれていなければ分詞による修飾を組み立てる。
実戦演習1:並べ替え問題
問題: 日本語の意味に合うように、カッコ内の語句を並べ替えなさい。
向こうでピアノを弾いている少女は私の妹です。
(over there / the piano / the girl / is / playing / is / my sister).
思考プロセス: 文全体の述語動詞は「妹です(is my sister)」です。主語は「向こうでピアノを弾いている少女」となります。与えられた語句に who はないため、現在分詞 playing を使った後置修飾を組み立てます。
「少女(the girl)」の後ろに「ピアノを弾いている(playing the piano)」「向こうで(over there)」を続けます。
正解: The girl playing the piano over there is my sister.
実戦演習2:書き換え問題
問題: ほぼ同じ意味になるように空欄に適語を入れなさい。
The letter which was sent yesterday arrived this morning.
= The letter ( ) yesterday arrived this morning.
思考プロセス: 関係代名詞節 which was sent yesterday のうち、主格の関係代名詞 which と be動詞 was を省略すると、受動態の過去分詞 sent だけが残ります。
正解: sent
空欄の後ろに述語動詞や主語があるか確認する
修飾される名詞が能動か受動かを確かめる
並べ替えで関係詞が含まれているか確認する
テストで関係代名詞と分詞の使い分けを見分ける手順です。
次の疑問判別手順を覚えたら、関係代名詞の演習問題とプリントで実際に入試レベルの問題を解いて定着させましょう。
長文読解での見抜き方と二重修飾
高校英語の長文読解では、1つの文の中に関係代名詞と分詞の両方が含まれる「二重修飾」や入り組んだ修飾構造が頻出します。文構造を正しく把握するには、スラッシュリーディングが効果的です。
修飾のカタマリをカッコでくくる手順
英文を読む際、名詞の後ろに分詞や関係代名詞が現れたら、修飾の範囲を意識的に特定します。
- 分詞句: 分詞の始まりから、前置詞句や副詞句が終わる切れ目までを [ ] でくくる
- 関係代名詞節: 関係詞から、文全体の述語動詞の手前までを ( ) でくくる
次の文を例に構造を分析します。
The scientists studying the rare birds which live in the deep forest discovered a new species.
この文は、主語 The scientists に対して現在分詞 studying... が修飾し、さらにその中の the rare birds を関係代名詞 which live... が修飾しています。
- 主語の名詞: The scientists
- 名詞を修飾する現在分詞句: [ studying the rare birds ... ]
- 鳥を修飾する関係代名詞節: ( which live in the deep forest )
- 文全体の述語動詞: discovered
- 目的語: a new species
スラッシュを入れて整理すると次のようになります。
The scientists / [ studying the rare birds ( which live in the deep forest ) ] / discovered / a new species.
(深い森に生息している珍しい鳥を研究している科学者たちは、新種を発見しました。)
このように「どこからどこまでが前の名詞にかかっているか」を判定する基準は、「文全体の述語動詞がどこにあるか」を見つけることです。述語動詞(上の文では discovered)の直前で修飾のカタマリが終了すると見抜ければ、複雑な二重修飾でも読み違えません。
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理解度チェック
Q1. 分詞修飾(句)と関係代名詞節の違いとして正しい記述はどれ?
- 分詞は内部にS+Vを含む節である
- 関係代名詞節は内部にS+Vを含む節である
- 分詞修飾は修飾語数に関係なく必ず前置される
- 関係代名詞節は1語なら名詞の前に置かれる
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正解: B. 関係代名詞節は内部にS+Vを含む節である
本文の比較表より、分詞修飾は「内部にS+Vを含まない句」で、関係代名詞節は「内部にS+Vを含む節」です。関係代名詞節は常に名詞の後ろに置かれます。
Q2. 分詞で代用できず、関係代名詞節を必ず使う条件はどれ?
- 一時的な動作や状態を簡潔に描写したいとき
- 主節の動詞の時制と連動させたいとき
- 動詞にcanなどの助動詞の意味を加えたいとき
- 修飾する名詞が動詞の意味上の主語になるとき
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正解: C. 動詞にcanなどの助動詞の意味を加えたいとき
本文より、助動詞の意味を加えたい場合、主節と異なる独自の時制を表す場合、名詞が修飾語句の目的語になる場合は、分詞で代用できず関係代名詞節が必須です。
Q3. 次のうち、本文の内容に照らして文法的に正しい英文はどれ?
- The car used by my father is blue.
- Look at the boy is running in the park.
- The letter which sent yesterday arrived.
- The girl who sitting next to Ken is Mary.
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正解: A. The car used by my father is blue.
used by my father は「関係代名詞+be動詞」が省略された受動の過去分詞句であり、名詞 The car を正しく後置修飾しています。
よくある質問
- Q. 関係代名詞と現在分詞の違いは?
- 関係代名詞節は内部に主語と動詞を含む「節」で、主節と異なる独自の時制を持てます。一方、現在分詞は主語・動詞を持たない「句」で、主節の動詞の時制に連動して一時的な動作を表します。
- Q. 関係代名詞と分詞の使い分けは?
- 簡潔に一時的な動作・情景を客観描写したいときは分詞(doing/done)を使います。主節と時制が異なる場合、助動詞の意味を足したい場合、目的語を修飾したい場合は関係代名詞を使います。
- Q. 分詞の1語と2語以上の違いは?
- 分詞単独(1語)で名詞を修飾するときは名詞の前(a running boy)に置きます。前置詞句や目的語を伴って2語以上になるときは名詞の後ろ(the boy running in the park)に置きます。
- Q. who isはいつでも省略できる?
- 「主格の関係代名詞+be動詞+分詞」の形であれば原則として省略でき、分詞の後置修飾になります。ただし、関係代名詞の直後に一般動詞が続く文では、be動詞が存在しないため単純な省略はできません。
- Q. 関係代名詞ingの形はある?
- 関係代名詞の直後に直接-ingが付く形(who doingなど)はありません。関係代名詞の後は必ず動詞が必要なため、「who is doing」のようにbe動詞を挟む必要があります。
2026年9月25日更新・モチタン辞典編集部