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大学入試の英訳対策と高得点を狙う和文英訳の解法

大学入試の英訳対策と高得点を狙う和文英訳の解法

大学入試の英訳(和文英訳)で合格点を取る最大の鉄則は、直訳を避けて自分の知っている平易な構文へ日本語を言い換える「和文和訳」を行い、減点されない文法精度を保つことです。難解な語彙を使わなくても、主語と動詞を正しく見極めて文を適切に分割すれば、入試本番で安定して高得点を獲得できます。

大学入試英訳の採点基準と減点を防ぐ基本方針

大学入試における和文英訳は、基本的に「減点法」で採点されます。満点から始まって文法や語法のミスごとに点数が引かれていくため、難しい表現に挑戦して不自然な英語を書くよりも、平易で正確な英語でミスをゼロに抑える「守りのライティング」が得策です。

入試採点官が見ている減点ポイント

採点において特に厳しく引かれるのは、以下のような初歩的・基本的な文法規則の違反です。

大学入試では、高度な難語を使って文法を間違えた答案よりも、中学・高校基礎レベルの確実な語彙と構文で書かれた明快な答案のほうが高く評価されます。まずは「失点を防ぐ」という意識を強く持ちましょう。

採点官が厳しく減点する基本ミス
⚠️主語と動詞の一致

三人称単数現在の-s欠落など人称や数の不一致

⏱️不適切な時制・相

文脈に合わない過去形と現在完了形の混同など

📝名詞の区分と冠詞

可算・不可算の区別ミスや冠詞の脱落

✏️動詞変化とスペル

不規則動詞の変化ミスや単純なスペルミス

入試の和文英訳で特に厳しく減点される基本項目です。

英訳問題のコツ|思考を可視化する3ステップ

日本語の文章をそのまま辞書的に置き換えようとすると、不自然な英語になったり文法が破綻したりします。合格答案を作るためには、以下の3つのステップを踏んで思考を整理します。

ステップ1:文意の把握(伝えたい事実と関係性の整理)

出題された日本語の表面的な単語にとらわれず、「誰が」「何をするのか」「理由や条件はどうなっているか」という本質的な意味を読み取ります。修飾語が重なっている場合は、文の骨格を取り出します。

ステップ2:和文和訳(日本語を平易な表現へ変換)

直訳しにくい日本語を、自分が英語で表現できる平易な日本語に言い換えます。たとえば「読書は視野を広げてくれる」という文をそのまま英語にしようと悩むのではなく、「本を読むと、私たちは異なる考え方を知ることができる」と言い換えます。

ステップ3:英文構築と文分割

決定した主語と動詞をもとに、英語の基本文型(SVOやSVCなど)に当てはめます。1つの日本語文に情報が詰め込まれている場合は、無理に1文の関係代名詞や複文でまとめようとせず、接続詞(and, so, because など)を使って2文に分けることで、構文崩壊を回避できます。

入試頻出の言い換え表現一覧

日本語の原文和文和訳(言い換えの視点)自然な英語表現
視野を広げる新しい考え方を学ぶbroaden one's horizons / learn different ways of thinking
健康に気をつかう健康を維持しようと努めるpay attention to one's health / try to stay healthy
〜するのに苦労する〜するのが困難だと感じるhave difficulty doing / find it hard to do
時間に追われる十分な時間がないbe pressed for time / do not have enough time
〜のおかげで…できる〜は…することを可能にするthanks to ... / enable someone to do
思考を可視化する3ステップ
1文意の把握

単語にとらわれず誰が何をするかの本質を整理

2和文和訳

直訳しにくい日本語を平易な表現へと言い換える

3英文構築と分割

基本文型に当てはめ必要に応じて2文に分ける

日本語から合格答案の英語を組み立てる思考の流れです。

次の疑問日本語を平易な言葉に言い換える思考プロセスを深めたい方は、和文英訳のやり方と練習のコツで具体的な変換パターンを確認できます。

大学入試の実践演習問題5選|模範解答とNG例

入試過去問でよく問われるテーマを題材に、和文和訳の過程、模範解答、受験生が陥りがちな減点解答例(NG例)を比較しながら演習しましょう。

問題1:無生物主語・言い換え

【問題】インターネットのおかげで、私たちは家にいながら世界中の情報を瞬時に手に入れることができる。

【思考プロセス(和文和訳)】
「インターネットのおかげで」は thanks to the Internet でもよいですが、無生物主語構文を使って「インターネットは私たちが情報を手に入れることを可能にする」と考えると簡潔です。

「世界中の情報」は information from all over the world と表現します。information は不可算名詞である点に注意が必要です。

【模範解答】
The Internet enables us to obtain information from all over the world instantly while staying at home.
(別解:Thanks to the Internet, we can get information from around the world immediately without leaving home.)

【よくあるNG減点例】
By the Internet, we can get many informations from the world instantly while we are home.
【減点理由】手段の by ではなく with や thanks to を用いるべき文脈です。

また、information を複数形 informations にしている点は重大な文法減点となります。

問題2:否定表現・条件

【問題】どんなに忙しくても、睡眠時間を削るべきではない。健康を損なってからでは手遅れだ。

【思考プロセス(和文和訳)】
「どんなに〜でも」は譲歩構文 no matter how + 形容詞 を用います。「睡眠時間を削る」は「睡眠を減らす」と言い換えて reduce sleep や cut down on one's sleep とします。

「手遅れだ」は「失った健康を取り戻すことはできない」や it is too late を使います。

【模範解答】
No matter how busy you are, you should not reduce your sleeping hours. It will be too late after you ruin your health.

【よくあるNG減点例】
Even if how you are busy, you should not cut your sleep time. After you lose health, it is too late.
【減点理由】how の直後に形容詞 busy が置かれておらず語順が破綻しています。また health の冠詞または所有格が抜けています。

問題3:心理・感情表現

【問題】見知らぬ土地を一人で旅することは不安を伴うが、同時に自立心を育てる絶好の機会でもある。

【思考プロセス(和文和訳)】
「見知らぬ土地」は an unfamiliar place や a place you have never visited とします。

「不安を伴う」は「人を不安にさせる」と考え、動詞 make を使った使役構文 makes people anxious または can be cause for anxiety と変換します。

「自立心を育てる」は「より自立する」と言い換えて become more independent と表現できます。

【模範解答】
Traveling alone in an unfamiliar place makes us anxious, but it is also a great opportunity to become more independent.

【よくあるNG減点例】
Travel alone to strange land has anxiety, but it is great chance to grow independent mind.
【減点理由】主語の位置に動名詞 traveling ではなく動詞原形が置かれています。

また strange land は「奇妙な国」という不自然なニュアンスを与えやすく、chance の前の不定冠詞も欠落しています。

問題4:時制と仮定法

【問題】もしあの時アドバイスに従っていなかったら、私は今頃大きな失敗をしていただろう。

【思考プロセス(和文和訳)】
「あの時従っていなかったら(過去の事実に反する仮定)」+「今頃失敗していただろう(現在の推量)」という混合仮定法です。条件節は過去完了形 had not followed、主節は would + 動詞の原形 を組み合わせます。

【模範解答】
If I had not followed your advice at that time, I would make a serious mistake now.
(または主節を完了にして I would be in big trouble now.)

【よくあるNG減点例】
If I did not follow your advice then, I would have made a big mistake now.
【減点理由】時制の組み合わせが逆になっています。

過去の条件には過去完了を用い、現在の結果を示す now がある主節には助動詞の過去形+動詞原形を置く必要があります。

問題5:複文の分割と接続

【問題】科学技術の進歩は私たちの生活を格段に便利にしたが、その一方で人間関係を希薄にしていると指摘する専門家も少なくない。

【思考プロセス(和文和訳)】
文が長いため、2つに分けるか、「多くの専門家は〜と指摘している」という全体構造(SVO that節)にまとめます。

「希薄にしている」は「人々の直接のつながりを弱めている」と言い換えて weaken direct relationships between people などと表現します。

【模範解答】
Technological advances have made our daily lives much more convenient. On the other hand, many experts point out that these advances weaken human relationships.

【よくあるNG減点例】
Technology progress makes our life very convenient, but not a few specialists say it makes human relation thin.
【減点理由】関係が希薄であることを thin と直訳するのは典型的な和文直訳の誤りです。

また、これまでの変化を示す文脈では現在完了形を用いるのが自然です。

問題1の模範解答とNG例の比較

模範解答

  • The Internet enables us to obtain information...
  • 無生物主語を用いて簡潔に表現
  • informationを不可算名詞として正しく使用

よくあるNG減点例

  • By the Internet, we can get many informations...
  • 手段のbyは不適切(withやthanks toが適切)
  • informationに-sを付けて重大な文法減点

無生物主語構文の活用とよくある減点ポイントの比較です。

和文英訳演習プリント|書き込み印刷して自習できる練習題

家庭用プリンターで印刷したり、ノートに書き写して演習できるテスト形式の演習問題です。制限時間を設けて、辞書を見ずに解答を作成してみてください。

和文英訳実戦テスト(制限時間:20分)

  1. 最近では、環境に配慮してマイバッグを持参して買い物に行く人が増えている。
    【和文和訳メモ】:__________________________________________________
    【英文解答欄】:__________________________________________________
  2. 外国語を習得するには、毎日少しずつでも継続して練習することが何よりも大切だ。
    【和文和訳メモ】:__________________________________________________
    【英文解答欄】:__________________________________________________
  3. 電車の中にスマートフォンを置き忘れてしまったが、親切な駅員が見つけてくれた。
    【和文和訳メモ】:__________________________________________________
    【英文解答欄】:__________________________________________________
  4. 地球温暖化がこのまま進めば、近い将来、異常気象が日常茶飯事になるかもしれない。
    【和文和訳メモ】:__________________________________________________
    【英文解答欄】:__________________________________________________

演習問題の解答例と解説

大学入試の和文英訳対策と問題のイメージ

実践的な演習をさらに重ねたい場合は、英訳・和文英訳の練習問題と勉強法も役立ちます。

英語テスト本番で役立つ減点防止チェックリスト10

入試本番で英文を書き終えたら、残り時間で必ず見直しを行います。上位層でも犯しやすい文法エラーを防止するためのチェックリストです。

優先度確認項目具体的なチェック内容
高主語と動詞の一致主語が単数のとき、現在形動詞に -s が付いているか。
高時制の一致と文脈過去の話の中に現在形が混ざっていないか。完了形が正しく使われているか。
高名詞の数と冠詞数えられる名詞が単数なのに無冠詞になっていないか。複数形の -s はあるか。
中不可算名詞の扱いinformation, advice, news, baggage に -s を付けていないか。
中動詞の語法・型discuss about や marry with のように前置詞を不要に付けていないか。
中代名詞の指す先it や they が指す名詞の単複が合致しているか。
中前置詞の選択時間を表す at, on, in や原因の due to などの用法が正しいか。
低コンマ・ピリオド文頭は大文字か。ピリオドや疑問符を忘れていないか。
低接続詞の重複Although ..., but ... のように接続詞を2重に使っていないか。
低単語のスペルenvironment, government, convenient などの脱字がないか。

英訳参考書と問題集の選び方|志望校別ルート

和文英訳の対策は、「文法知識の定着」→「基本例文の暗記」→「和文和訳演習」→「過去問添削」の4段階で進めるのが最も効率的です。現在の習熟度に合わせて適切な問題集を選びましょう。

ステップ1:基本文型と表現パターンのインプット

まずは入試で頻出する100〜150程度の基本例文を完全に暗記し、自力で書ける状態を作ります。文法項目別に構文が整理されている例文集を用い、日本語を見て即座に英語が口をついて出るまで音読と筆記を繰り返します。

ステップ2:和文和訳の思考プロセスを学ぶ演習書

基本例文が頭に入ったら、こなれた日本語を平易な英語に落とし込む解説が手厚い和文英訳専用の問題集に進みます。解説欄に「なぜその表現を選ぶのか」「受験生が犯しやすい誤答例は何か」が詳しく解説されている教材が最適です。

ステップ3:志望校過去問による実戦演習

秋以降は志望大学の過去問演習に入ります。大学によって、短文英訳が複数題出される形式、下線部和文英訳、会話文の一部を英訳する形式など傾向が分かれるため、出題形式に特化した演習を重ねます。

和文英訳対策の4段階ルート
1文法知識の定着

文型や文法項目別の基礎知識を固める

2基本例文の暗記

100〜150の基本例文を自力で書ける状態にする

3和文和訳演習

解説が手厚い問題集で平易な英語への変換を学ぶ

4過去問添削

志望校の出題形式に特化した実戦演習を重ねる

基礎知識の定着から過去問演習までの効率的な学習順序です。

次の疑問現在の学力や志望校に合わせてさらに詳しく書籍を比較したいときは、和文英訳の参考書の選び方・学習手順が役立ちます。

英訳の塾・添削活用法と自習ツールのプロンプト術

和文英訳の学習では、自分の書いた英文が文法的に正しいか、自然な文脈になっているかを客観的に確認する「添削」が欠かせません。指導者の添削や各種ツールを上手に組み合わせて対策を進めましょう。

第三者添削(学校の先生・塾・予備校)の上手な活用法

学校の教員や塾の講師に添削を依頼する際は、ただ答案を提出するだけでなく、「自分がどのような日本語に言い換えてその英文を書いたのか」という思考メモを添えて提出するのが効果的です。これにより、単なる文法添削にとどまらず、言い換えの妥当性についても指導を受けられます。

独学で使える添削支援ツールの活用プロンプト

身近に添削者がいない場合や普段の自習では、文章確認ツールや対話型ツールを活用できます。以下の指示文(プロンプト)をコピーして入力することで、入試基準に即した添削と別解の提示を受けられます。

ツールの回答を丸呑みするのではなく、指摘された文法規則を文法書で確認し直す作業を欠かさないことが実力向上につながります。

基礎からの学習手順を整理したいときは、和文英訳・英作文の対策と勉強法をご覧ください。

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翻訳・英訳のコツの疑問をすべて見る「大学入試英語」のまとめ

理解度チェック

Q1. 大学入試の和文英訳の採点基準に関する記述で適切なものは?

  1. 加点法のため難しい単語を使うほど高評価になる
  2. 減点法のため平易で正確な英語でミスを防ぐのが得策
  3. 接続詞のないコンマだけの文は減点対象にならない
  4. 不規則動詞の変化ミスは採点で厳しく見られない
答えを見る

正解: B. 減点法のため平易で正確な英語でミスを防ぐのが得策
入試の和文英訳は基本的に減点法であり、難語に挑戦するより平易で正確な英語でミスをゼロに抑える方針が得策とされています。

Q2. 英訳手順の「ステップ2:和文和訳」で推奨されている行動は?

  1. 日本語を辞書的にそのまま直訳する
  2. 難しい日本語を平易な日本語に言い換える
  3. 関係代名詞を使って必ず1文にまとめる
  4. すべての修飾語を文の骨格から除外する
答えを見る

正解: B. 難しい日本語を平易な日本語に言い換える
ステップ2の「和文和訳」では、直訳しにくい日本語を自分が英語で表現できる平易な日本語に言い換えることが推奨されています。

Q3. チェックリストで不可算名詞として挙げられている単語はどれ?

  1. information
  2. environment
  3. government
  4. smartphone
答えを見る

正解: A. information
チェックリストの不可算名詞の扱いの項目には、information, advice, news, baggageに-sを付けていないか確認すると記載されています。

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よくある質問

Q. 英訳対策はいつから始めるべきですか?
高校3年生の夏休み前後に始めるのが一般的です。単語と英文法の基礎固めが完了した段階で基本例文の暗記に入り、秋以降に和文和訳と志望校の過去問演習に進むとスムーズです。
Q. 英訳の対策に塾や添削講座は必須ですか?
必須ではありませんが、独学の場合は自分のミスに気づきにくいため、学校の先生への質問や各種確認ツールを併用して、必ず客観的な視点検閲を取り入れる必要があります。
Q. 難しい英単語を知らないと高得点は取れませんか?
難語を知っている必要はありません。大学入試の英訳では、難しい日本語を中学・高校基本レベルの平易な表現に言い換える「和文和訳」の技術のほうがはるかに重視されます。
Q. 長い文を英訳するといつも途中で構文が崩れます。
無理に1文で書こうとせず、接続詞を使って2文に分割してください。入試の和文英訳では文を分けても減点されず、構文ミスを防ぐ確実な戦略になります。
Q. 自由英作文の対策にも和文英訳は役立ちますか?
大きく役立ちます。和文英訳で身につく「文法的に正しい短文を瞬時に組み立てる力」は、自分の主張を論理的に展開する自由英作文の土台となる必須スキルです。

2026年9月24日更新・モチタン辞典編集部

関係する文法英語の5文型(SVOC)無生物主語の構文と訳し方