モチタン辞典 › 読みもの › 発音 › 中学生向け英語発音記号の読み方ルール

中学英語の発音記号一覧と読み方
中学英語の発音記号は、英語の辞書に載っているすべての記号を暗記する必要はありません。アルファベットと形が異なる特殊な母音と子音の約15個を優先して覚えるだけで、教科書の単語が正しく読めるようになり、高校入試や定期テストの発音識別問題も解けるようになります。
カタカナの音を手がかりにしながら、実際の口の形や舌の位置を意識して身につけましょう。
中学英語の発音記号は全部覚えるべきか
英語の発音記号(国際音声記号:IPA)には母音と子音を合わせて40種類以上の音が存在します。しかし、中学校の英語学習において、最初からそのすべてを丸暗記しようとする必要はありません。
アルファベットと同じ文字で表される /b/、/d/、/m/、/s/ などの子音は、私たちが普段見慣れているローマ字読みの感覚とほとんど変わらないため、特別な対策をしなくても自然に読める場合が多いためです。
中学英語でつまずきやすいポイントは、日本語の五十音にはない音を表す特殊な記号です。特にカタカナの「ア」に聞こえてしまう複数の母音や、日本語の「ス」や「ラ」で代用されがちな子音記号の識別が重要になります。
高校入試や定期テストで出題される発音問題も、まさにそうした日本語にない音の聞き分けや読み分けを狙って作られています。
また、学校で配られる英語の教科書や辞書によって、同じ単語の発音記号にわずかな表記の違いが見られることがあります。たとえば「行く」という意味の go は、米音中心の辞書では /ɡoʊ/ と表記され、英音中心の辞書や一部の教科書では /ɡəʊ/ と書かれます。
また、ベッドを意味する bed の母音も、辞書によって /e/ と書かれたり /ɛ/ と書かれたりします。これらは流派や地域差による記号の選び方の違いであり、基本となる音そのものは同じです。
細かい記号の形の揺れに悩まされず、まずは大まかな音のイメージを掴むことを優先しましょう。
次の疑問そもそもどこまで学習に時間を割くべきか迷うときは、発音記号を覚える必要性とコツを確かめてみると判断しやすくなります。
中学英語で押さえるべき母音一覧表
英語の母音は、日本語の「ア・イ・ウ・エ・オ」の5つだけでは表しきれません。大きく分けて「1つの音を短く発音する短母音」「音を伸ばす長母音」「2つの母音を滑らかにつなげて発音する二重母音」の3グループがあります。長母音には、記号の後ろに2つの点を縦に並べた「ː」という長音記号がつくのが目印です。
表は横にスクロールできます →
| 分類 | 発音記号 | カタカナ目安 | 代表単語と発音 |
|---|---|---|---|
| 短母音 | /æ/ | アとエの中間 | cat /kæt/, apple /ˈæp.l/ |
| 短母音 | /ʌ/ | 短く鋭いア | cup /kʌp/, bus /bʌs/ |
| 短母音 | /ə/ | 曖昧なア | sofa /ˈsoʊ.fə/, about /əˈbaʊt/ |
| 短母音 | /ɪ/ | エに近いイ | sit /sɪt/, fish /fɪʃ/ |
| 短母音 | /ʊ/ | オに近いウ | book /bʊk/, foot /fʊt/ |
| 短母音 | /e/ (または /ɛ/) | 日本語のエ | pen /pen/, bed /bed/ |
| 短母音 | /ɒ/ (米は /ɑ/) | 口を縦に開けるオ/ア | box /bɒks/, hot /hɒt/ |
| 長母音 | /iː/ | イー(口を横に引く) | see /siː/, eat /iːt/ |
| 長母音 | /uː/ | ウー(唇を丸める) | cool /kuːl/, food /fuːd/ |
| 長母音 | /ɔː/ | オー(喉の奥で響く) | ball /bɔːl/, door /dɔːr/ |
| 長母音 | /ɑː/ | アー(口を大きく開く) | car /kɑːr/, park /pɑːrk/ |
| 長母音 | /ɜːr/ (または /əːr/) | 舌を引いたアー | bird /bɜːrd/, girl /ɡɜːrl/ |
| 二重母音 | /eɪ/ | エィ | cake /keɪk/, make /meɪk/ |
| 二重母音 | /aɪ/ | アィ | like /laɪk/, time /taɪm/ |
| 二重母音 | /oʊ/ (または /əʊ/) | オゥ | go /ɡoʊ/, hope /hoʊp/ |
| 二重母音 | /aʊ/ | アゥ | now /naʊ/, house /haʊs/ |
| 二重母音 | /ɔɪ/ | オィ | boy /bɔɪ/, coin /kɔɪn/ |
母音を覚えるときは、長母音と二重母音のルールを知っておくと学習が楽になります。たとえば cake はカタカナでは「ケーキ」と伸ばして書かれますが、英語の発音記号では /keɪk/ となり、「ケイク」と2つの音を素早く滑らせる二重母音です。
テストでも「伸ばす音(長母音)」と「二重母音」を区別させる問題がよく出題されます。
中学英語で差がつく子音一覧表
子音記号の多くはアルファベットと同じ形をしていますが、一部にギリシャ文字や独特の記号が使われます。これらは日本語の五十音には存在しない音を表しているため、意識して口の形を練習する必要があります。
英語の子音を理解する上で非常に役立つのが「無声音」と「有声音」のペア関係です。無声音とは声帯を震わせずに息の音だけで出す音で、有声音とは喉に手を当てたときにビリビリと振動が伝わる声の音です。英語の多くの子音は、「口の形や舌の位置が全く同じで、声帯を震わせるか息だけを出すか」というペアになっています。
表は横にスクロールできます →
| 発音記号 | 声の有無 | カタカナ目安 | 代表単語と発音 |
|---|---|---|---|
| /θ/ | 無声音 | 上下の前歯で舌を挟むス | think /θɪŋk/, mouth /maʊθ/ |
| /ð/ | 有声音 | 上下の前歯で舌を挟むズ | this /ðɪs/, mother /ˈmʌð.ər/ |
| /f/ | 無声音 | 上の前歯を下唇に当てるフ | fish /fɪʃ/, leaf /liːf/ |
| /v/ | 有声音 | 上の前歯を下唇に当てるヴ | voice /vɔɪs/, love /lʌv/ |
| /s/ | 無声音 | 歯の隙間から息を出すス | sing /sɪŋ/, bus /bʌs/ |
| /z/ | 有声音 | 歯の隙間から声を出すズ | zoo /zuː/, music /ˈmjuː.zɪk/ |
| /ʃ/ | 無声音 | 静かにさせるときのシュ | she /ʃiː/, wash /wɒʃ/ |
| /ʒ/ | 有声音 | 濁ったジュ | television /ˈtel.ə.vɪʒ.ən/ |
| /tʃ/ | 無声音 | 息を止めて弾くチュ | chair /tʃeər/, watch /wɒtʃ/ |
| /dʒ/ | 有声音 | 息を止めて弾くヂュ/ジュ | jump /dʒʌmp/, bridge /brɪdʒ/ |
| /ŋ/ | 有声音 | 鼻に抜ける鼻濁音のング | sing /sɪŋ/, king /kɪŋ/ |
| /r/ | 有声音 | 舌を奥に引いて出すラ行 | run /rʌn/, red /red/ |
| /l/ | 有声音 | 舌先を上の前歯裏につけるラ行 | light /laɪt/, bell /bel/ |
表を見ると分かるように、/θ/ と /ð/、/f/ と /v/、/s/ と /z/、/ʃ/ と /ʒ/、/tʃ/ と /dʒ/ は、口の形が共通するペアになっています。記号の形と無声・有声の組み合わせをセットで覚えると、暗記の負担を大きく減らすことができます。
英語の発音は、話して直してもらおう。会話アプリ「モチスピ」英語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す
カタカナの「ア」「オ」母音の比較
日本人学習者がもっとも聞き分け・読み分けに苦労するのが、日本語の「ア」に該当する複数の母音と、「オ」に該当する母音です。高校入試でも非常によく狙われるため、それぞれの特徴と出し方を整理しておきましょう。
カタカナの「ア」に当たる3つの母音(/æ/, /ʌ/, /ə/)
日本語で書くとどれも「ア」になってしまいますが、英語では口の開き方や力加減が明確に区別されています。
表は横にスクロールできます →
| 発音記号 | 口の開け方と特徴 | カタカナでの感覚 | 代表単語の例 |
|---|---|---|---|
| /æ/ | 口を「エ」の形に左右に大きく横に引いたまま「ア」と声を出す | 「エ」混じりの「ア」 | cat(ネコ), hat(帽子), bag(かばん) |
| /ʌ/ | 口をあまり開けず、お腹から短く「アッ」と声を出す | 驚いたときの「アッ」 | cup(カップ), cut(切る), bus(バス) |
| /ə/ | 唇や顎の力を完全に抜き、息を吐きながら小さく「ア」と鳴らす | 脱力したぼんやり「ア」 | sofa(ソファ), banana(バナナ), ago(〜前) |
たとえば cat /kæt/ と cut /kʌt/ は、カタカナで書けば両方とも「キャット」「カット」ですが、母音の音は全く違います。前者は口を横に引き裂くように広く開け、後者は口の力を抜いて短く発音します。
また、/ə/ は「シュワ(あいまい母音)」と呼ばれ、アクセント(強音)が置かれない部分に必ず現れる弱音です。
カタカナの「オ」に当たる母音(/ɔː/ と /ɒ/ または /ɑ/)
日本語の「オ」に近い音も、伸ばす長母音と短く発音する母音とでテストに出題されます。
表は横にスクロールできます →
| 発音記号 | 口の開け方と特徴 | カタカナでの感覚 | 代表単語の例 |
|---|---|---|---|
| /ɔː/ | 唇を丸く突き出し、喉の奥を広げて「オー」と長く伸ばす | 深く丸い「オー」 | ball(ボール), call(呼ぶ), warm(暖かい) |
| /ɒ/ (米 /ɑ/) | 口を縦に大きく開け、短く「オ」または「ア」寄りの音を出す | 縦開きの「オ/ア」 | hot(熱い), box(箱), stop(止まる) |
| /oʊ/ | 「オ」から「ウ」へ滑らかに唇をすぼめながら移る二重母音 | 2文字の「オゥ」 | go(行く), boat(ボート), cold(寒い) |
たとえば「歩く」の walk は /wɔːk/ であり、長母音です。「働く」の work は /wɜːrk/ で舌を引いた母音になるため、入試の発音問題の定番引っかけ単語になっています。スペルに引きずられず、発音記号で音の区別を把握することが大切です。

間違えやすい子音の口の形と見分け方
子音の中で日本人が特に混同しやすいのが「/l/ と /r/」「/s/ と /θ/」「/f/ と /v/」の3つの組み合わせです。口の形と舌の使い方の違いを直感的に理解しましょう。
1. /l/ と /r/ の違い
どちらもカタカナのラ行に置き換えられますが、舌が口の天井に触れるかどうかが根本的に異なります。
- /l/ の口の形: 舌先を上の前歯の裏(歯茎のふくらみ)に「ペタッ」としっかり押し当てます。その状態から舌を離しながら「ラ」と発音します。舌が天井にくっつくのが特徴です。例: light /laɪt/(光), rice に対する lice(シラミ)。
- /r/ の口の形: 唇を少し前に突き出し、舌先を口のどこにも触れさせずに喉の奥へ引き込みます。「ウ」の口の形を意識しながら舌を引いたまま声を出し、「ラ」へ移行します。舌は口の天井に絶対に触れません。例: right /raɪt/(正しい), rice /raɪs/(米)。
2. /s/ と /θ/ の違い
どちらも「ス」のように聞こえますが、歯と舌の関係が異なります。
- /s/ の口の形: 上下の前歯を軽く閉じ、舌先を前歯のすぐ後ろに置きます。歯のわずかな隙間から「スー」と鋭い摩擦の息を出します。舌を歯の外へ出してはいけません。例: sink /sɪŋk/(沈む), see /siː/(見る)。
- /θ/ の口の形: 上下の前歯の先端の間に、舌先を軽く挟む(または上の前歯の裏に舌先を当てる)形を作ります。その隙間から息を「スッ」と吹き出します。息が濁らずに抜ける音です。例: think /θɪŋk/(考える), thank /θæŋk/(感謝する)。
3. /f/ と /v/ の違い
日本語のハ行やバ行と混同しやすい音ですが、どちらも「前歯と下唇」を使う同一の口の形です。
- /f/ の出し方(無声音): 上の前歯を下唇の内側に軽く触れさせ、その隙間から息だけを「フッ」と勢いよく出します。声は出しません。例: fan /fæn/(うちわ), safe /seɪf/(安全な)。
- /v/ の出し方(有声音): /f/ と全く同じように上の前歯を下唇に触れさせたまま、声帯を震わせて「ヴー」と音を出します。携帯電話の振動音のような響きになります。例: van /væn/(ワゴン車), save /seɪv/(救う)。
/l/ と /r/
- /l/は舌先を上の前歯裏に当てて離す
- /r/は唇を突き出し舌を喉奥へ引く
- /r/の舌先は口の天井に触れない
/s/ と /θ/
- /s/は前歯の隙間から鋭い息を出す
- /s/は舌を歯の外へ出さない
- /θ/は上下の前歯の間に舌先を挟む
/f/ と /v/
- どちらも上の前歯を下唇に当てる
- /f/は息だけを勢いよく出す無声音
- /v/は喉を震わせて声を出す有声音
混同しやすい3組の子音について、舌の位置や息の出し方の違いを整理しました。
発音を会話の実践で試したいときは、英会話の総合ガイドを参考にしてください。
アクセント記号の位置と正しい読み方
単語の発音記号を辞書で引くと、文字の上や下に小さな点のような記号が付いていることがあります。これが「アクセント記号(強勢記号)」です。英語ではすべての母音を均等な強さで読むのではなく、特定の音節を強く・高く・長く発音します。
第一アクセント(ˈ)と第二アクセント(ˌ)の見方
アクセント記号には2種類あります。
- 第一アクセント(ˈ): 最も強く発音する場所を示します。アルファベットの上部につく縦棒の記号です。アクセント記号が置かれた「直後の母音」を一番強く読みます。記号が前につくという点に注意してください。
- 第二アクセント(ˌ): 単語が長い場合に、第一アクセントの次にやや強めに発音する場所を示します。アルファベットの下部につく縦棒の記号です。
たとえば、「音楽」を意味する music の発音記号は /ˈmjuː.zɪk/ です。記号 ˈ が最初の音節の前にあるため、前半の mu- を強く高く読み、後半の -sic は力を抜いて軽く添えるように読みます。
また、「情報」を意味する information は /ˌɪn.fɚˈmeɪ.ʃən/ と表記されます。一番強く読むのは ˈ の直後にある ma(メイ)の部分です。
最初の in には下部に ˌ が付いているため、軽く強めに読みます。このように、アクセント記号の位置を確認するだけで、単語のリズムが明確に分かります。
第一アクセント(ˈ)
- アルファベットの上部につく縦棒
- 直後の母音を一番強く高く長く読む
- 例: music /ˈmjuː.zɪk/のmu-
第二アクセント(ˌ)
- アルファベットの下部につく縦棒
- 第一の次にやや強めに発音する
- 例: information の /ˌɪn-/
記号の位置と直後の母音をどれくらい強く読むかを確認しましょう。
次の疑問第1アクセントと第2アクセントの打ち分けまで詳しく知りたいなら、英語のアクセント記号の見方と読み方を合わせて確認してみてください。
基本英単語30選の発音記号対照表
中学1年生から3年生で必ず習う基本英単語について、スペル、実際の発音記号、カタカナでの発音目安、日本語の意味を対照表にまとめました。テストによく出る音を意識しながら確認してみましょう。
表は横にスクロールできます →
| 単語 | 発音記号 | カタカナ目安 | 意味 |
|---|---|---|---|
| apple | /ˈæp.l/ | アプ(ル) | りんご |
| bus | /bʌs/ | バッス | バス |
| cat | /kæt/ | キャット | ネコ |
| cup | /kʌp/ | カップ | カップ |
| dog | /dɒɡ/ (米 /dɑːɡ/) | ドッグ | イヌ |
| book | /bʊk/ | ブゥク | 本 |
| food | /fuːd/ | フード | 食べ物 |
| fish | /fɪʃ/ | フィッシュ | 魚 |
| girl | /ɡɜːrl/ | ガー(ル) | 少女 |
| bird | /bɜːrd/ | バー(ド) | 鳥 |
| car | /kɑːr/ | カー | 車 |
| name | /neɪm/ | ネイム | 名前 |
| make | /meɪk/ | メイク | 作る |
| time | /taɪm/ | タイム | 時間 |
| go | /ɡoʊ/ | ゴゥ | 行く |
| home | /hoʊm/ | ホゥム | 家 |
| house | /haʊs/ | ハウス | 家・住宅 |
| boy | /bɔɪ/ | ボィ | 少年 |
| see | /siː/ | シー | 見る |
| sea | /siː/ | シー | 海 |
| think | /θɪŋk/ | スィンク | 考える |
| thank | /θæŋk/ | スァンク | 感謝する |
| this | /ðɪs/ | ディス/ズィス | これ |
| that | /ðæt/ | ザット | あれ |
| voice | /vɔɪs/ | ヴォイス | 声 |
| light | /laɪt/ | ライト | 光・軽い |
| right | /raɪt/ | (ウ)ライト | 右・正しい |
| read (現在) | /riːd/ | リード | 読む |
| read (過去) | /red/ | レッド | 読んだ |
| sing | /sɪŋ/ | スィング | 歌う |
表の中にある read のように、同じスペルであっても現在形は /riːd/(リード)、過去形は /red/(レッド)と発音記号が変わる単語もあります。発音記号を理解しておくと、文法問題や読解問題でも自信を持って音読できるようになります。
高校入試・テストの発音問題の解き方
高校入試や中学校の定期テストでは、「下線部の発音が他と異なるものを1つ選べ」という発音識別問題が定番です。こうした問題は、やみくもにカタカナで読んでも解けません。出題パターンには明確な決まりがあるため、解法のコツを身につけておきましょう。
パターン1: 母音のスペル「ea」や「oo」の識別
もっとも頻出なのが、同じスペルなのに読み方が分かれる単語の識別です。
- 「ea」の読み分け: 多くの場合は長母音 /iː/(イー)になりますが、一部の単語だけ短母音 /e/(エ)になります。例: tea /tiː/, eat /iːt/, meat /miːt/ に対して、head /hed/, bread /bred/, ready /ˈred.i/ は /e/ です。仲間外れを探す問題の典型例です。
- 「oo」の読み分け: 長母音 /uː/(ウー)と短母音 /ʊ/(ウ)の区別です。food /fuːd/, room /ruːm/, cool /kuːl/ は伸ばす音ですが、book /bʊk/, cook /kʊk/, foot /fʊt/ は短く発音します。
パターン2: 単語末尾の「-s」「-es」の濁り分け
名詞の複数形や動詞の三人称単数現在形につく「-s」の発音は、直前の音によって3通りに分かれます。
| 直前の音 | 末尾の「-s」の発音 | 単語の具体例 |
|---|---|---|
| 無声音(/p/, /t/, /k/, /f/, /θ/ など) | /s/(ス) | books /bʊks/, cats /kæts/, stops /stɒps/ |
| 有声音(母音や /b/, /d/, /ɡ/, /m/, /n/ など) | /z/(ズ) | dogs /dɒɡz/, pens /penz/, plays /pleɪz/ |
| シュー、チュなどの摩擦音・破擦音 | /ɪz/(イズ) | watches /ˈwɒtʃ.ɪz/, busses /ˈbʌs.ɪz/ |
解くときは、直前の文字ではなく「直前の発音記号が無声音か有声音か」を確認します。息だけの音(無声音)の後には息だけの音 /s/ が続き、声が出る音(有声音)の後には声が出る音 /z/ が続くという規則性が成り立っています。
パターン3: 過去形「-ed」の読み分け
規則動詞の過去形「-ed」も同様に、直前の音で /t/、/d/、/ɪd/ の3種類に分かれます。直前が「t」や「d」の音で終わる単語(want → wanted /ˈwɒn.tɪd/, need → needed /ˈniː.dɪd/)だけが「イド」になり、無声音の後では /t/(walked /wɔːkt/)、有声音の後では /d/(played /pleɪd/)になります。
3日間で覚える発音記号のステップ
定期テストや高校入試に向けて発音記号を身につけたい中学生のために、無理なくマスターできる3日間の優先度順ステップを紹介します。
1日目:アルファベットと違う記号だけを書き出す
初日は、ローマ字読みと一致しない特殊な記号だけを集中的に覚えます。
ノートにこれらの記号を書き、代表的な単語(cat, cup, this, think など)と一緒に口に出して練習します。記号を見て形と音が一致する状態を作ることが目標です。
2日目:母音のペアと子音のペアを声に出して比較する
2日目は、テストで狙われる紛らわしい音の聞き分け・言い分けを練習します。
- /æ/ と /ʌ/(bag と bug、hat と hut)の口の開き方の違い。
- /l/ と /r/(light と right、play と pray)の舌の位置の違い。
- /s/ と /θ/(sink と think)の歯と舌の使い方の違い。
鏡を見ながら自分の口の形を確認し、指を喉に当てて有声音と無声音の振動の違いを確かめましょう。
3日目:教科書の単語リストでアクセントと発音問題を解く
最終日は、教科書の巻末単語帳や手持ちの問題集を使って実践演習を行います。
- 第一アクセントの記号 ˈ を見て、強く読む場所にアクセントマークを書き込んでみる。
- 「-s」や「-ed」の語尾変化ルールに当てはめて、3つのうちどれで発音されるか分類する。
- 過去問やワークの発音識別問題を5〜10問解いて、間違えた単語の発音記号を辞書で引き直す。
この3ステップを経ることで、発音記号に対する苦手意識がなくなり、新しい英単語を覚えるスピードもリスニングの精度も向上します。
ローマ字と異なる母音や子音の記号を単語とともに書き出して覚える
紛らわしい母音・子音の口の形や有声・無声の違いを声に出して確認
アクセント記号や語尾変化を確認し、テストの発音問題を解く
特殊な記号の把握からペアの識別、問題演習へと段階的に進めましょう。
理解度チェック
Q1. アクセント記号「ˈ」(第一アクセント)の読み方の説明として正しいものはどれ?
- 記号が置かれた直前の母音を一番強く読む
- 記号が置かれた直後の母音を一番強く読む
- 単語の最後の母音を伸ばして読む
- 記号の直後にある子音だけを無声音で読む
答えを見る
正解: B. 記号が置かれた直後の母音を一番強く読む
本文では、第一アクセント記号(ˈ)が置かれた「直後の母音」を一番強く読むと説明されています。
Q2. 次のうち、二重母音 /eɪ/ が含まれる英単語はどれ?
答えを見る
正解: C. cake
本文の母音一覧表において、cake は二重母音 /eɪ/ を含む単語(/keɪk/)として紹介されています。
Q3. 子音 /l/ と /r/ の発音時の口や舌の使い方として正しいものはどれ?
- /l/ は舌先を口の天井に触れさせない
- /l/ は舌先を上の前歯の裏に押し当てる
- /r/ は舌先を上の前歯に強く押し当てる
- /r/ は上下の前歯で舌先を軽く挟む
答えを見る
正解: B. /l/ は舌先を上の前歯の裏に押し当てる
本文によると、/l/ は舌先を上の前歯の裏に押し当てて発音し、/r/ は舌先を口のどこにも触れさせません。
よくある質問
- Q. 発音記号を覚えるとどんなメリットがありますか?
- 辞書を引いたときに初めて見る単語でも正しい読み方が分かるようになります。また、英語の正確な音を認識できるためリスニングの聞き取りが上達し、スペルの規則性も理解しやすくなるため単語の暗記スピードが大幅に向上します。
- Q. カタカナで読み方を覚えては駄目ですか?
- 最初の足がかりとしてカタカナを使うことは問題ありません。ただし、日本語のカタカナは5つの母音しかないため、英語特有の「ア」や「エ」の音の区別がつきません。カタカナを目安にしつつ、発音記号の口の形を意識して音を近づけていくのが上達のコツです。
- Q. 辞書によって発音記号の表記が違うのはなぜですか?
- 辞書がアメリカ英語基準かイギリス英語基準かによる違いや、編纂者による記号表記の流派(簡略表記か詳細表記か)の違いがあるためです。たとえば「go」が「/ɡoʊ/」と「/ɡəʊ/」で分かれますが、実際の音は基本的に同じ音を指しています。
- Q. 高校入試で発音問題はどれくらい出題されますか?
- 都道府県ごとの公立高校入試や私立高校の入試問題において、大問1の小問集合などで2〜4問程度出題される傾向があります。下線部の読み分けやアクセント位置の選択問題が頻出となっており、基本的なルールを知っていれば確実に得点源にできます。
2026年10月9日更新・モチタン辞典編集部
cat
cup
think
this
light
right