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英語アクセント記号の読み方と種類

英語アクセント記号の読み方と種類

英語のアクセント記号は、単語の中でどの音節を最も強く・長く・明瞭に発音するかを示す目印です。伝統的な英和辞典では第一アクセントに「´」、第二アクセントに「`」が母音の上に付き、現代の辞書や国際音声記号(IPA)では音節の前に上付き縦棒「ˈ」(第一)や下付き縦棒「ˌ」(第二)が置かれます。

記号の向きや表記スタイルの違いを整理すれば、初見の英単語でも迷わず正しいリズムで発音できます。

英語アクセント記号の役割と2大表記スタイル

英語の単語を辞書で調べると、発音記号や見出し語の周辺に小さな記号が添えられています。これが英語のアクセント記号(強勢記号)です。英語はすべての音節を均等な強さや長さで発音する言語ではなく、特定の母音を際立たせて発音することで単語の意味を伝えます。

アクセント記号は、その際立たせる位置を視覚的に指定する役割を持っています。

辞書によってアクセント記号の形や置かれる位置が異なる理由は、採用している表記体系に違いがあるためです。主に「日本の伝統的な英和辞典方式」と「現代の言語学に基づく国際音声記号(IPA)方式」の2つに分かれます。

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表記体系第一アクセント(主強勢)第二アクセント(副強勢)記号が置かれる位置
伝統的な英和辞典´(急性アクセント符)`(重性アクセント符)母音字の真上(例: présent)
現代辞書・IPA方式ˈ(上付き縦棒)ˌ(下付き縦棒)強勢を受ける音節の直前(例: /ˈprez.ənt/)

学校教育で使われてきた紙の学習英和辞典では、アルファベットの見出し語そのものの母音の上に「´」を打つ表記が広く用いられてきました。一方、近年のオンライン辞書や世界標準の学習辞書では、発音記号(IPA)の中に縦棒を挿入する形式が一般的です。どちらの方式であっても、表している音の強弱関係は同じです。

次の疑問アクセント記号と一緒に並ぶ母音や子音の読み方も知りたいときは、英語の発音記号の一覧と読み方をあわせて確認するとスムーズです。

第一アクセントと第二アクセントの強弱と優先順位

長い単語を調べると、アクセント記号が2つ付いていることがあります。これは単語内に「第一アクセント(主強勢 / Primary stress)」と「第二アクセント(副強勢 / Secondary stress)」の両方が存在することを示しています。

第一アクセント(主強勢)の意味と読み方

第一アクセントは、単語の中で最もエネルギーを込めて、高く、長く、ハッキリと発音する音節です。記号は伝統表記では右上がりの斜線「´」、IPAでは音節の上部に置く短い縦棒「ˈ」で表されます。単語の意味を正しく伝える上で最も決定的な役割を果たします。

第二アクセント(副強勢)の意味と読み方

第二アクセントは、第一アクセントの次に強く発音される音節です。記号は伝統表記では左上がりの斜線「`」、IPAでは音節の下部に置く短い縦棒「ˌ」で表されます。

音節が3つ以上ある長い単語において、リズムを整えて発音しやすくするために配置されます。強さの順位は「第一アクセント > 第二アクセント > アクセントなし(無強勢)」となります。

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単語伝統的英和辞典の表記現代IPA表記強弱の優先順位
informationìnformátion/ˌɪn.fəˈmeɪ.ʃən/3音節目(第一)> 1音節目(第二)> 2・4音節目
capacitatecapácitàte/kəˈpæs.ɪ.teɪt/2音節目(第一)> 4音節目(第二)> 1・3音節目
conversationcònversátion/ˌkɒn.vəˈseɪ.ʃən/3音節目(第一)> 1音節目(第二)> 2・4音節目
economicèconómic/ˌiː.kəˈnɒm.ɪk/3音節目(第一)> 1音節目(第二)> 2・4音節目

右上がりの「´」が最も強く、左上がりの「`」はその次に強い、と向きの違いを覚えておくと紙の辞書でも迷いません。また、IPAでは上の棒「ˈ」が最強、下の棒「ˌ」が準最強と視覚的に高低の位置関係で把握できます。

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アクセント記号がつく位置と音節(シラブル)の数え方

英語のアクセント記号は、必ず「母音」あるいは「母音を中心とした音節」に対して置かれます。子音単独(例えば t や s など)にアクセントが置かれることはありません。アクセント記号を正確に理解するためには、英語の「音節(シラブル)」の概念を掴むことが不可欠です。

音節(シラブル)とは何か

音節とは、発音の単位となる「1つのまとまった母音の響き(+その前後の子音)」のことです。日本語は「ト・マ・ト」のように子音と母音がセットで1拍ずつ発音されますが、英語は母音の数によって音節の数が決まります。

母音字の数と発音上の母音の違い

スペル(綴り)に含まれる母音の文字数と、実際に耳で聞こえる音節の数は一致しないことがあります。例えば cake は母音字が a と e の2つありますが、末尾の e は発音されないため、音節としては1音節です。アクセント記号は「実際に発音される母音」にのみ関与します。

1音節の単語(pen や desk など)は、強弱を比べる別の音節が存在しないため、単独の見出し語では辞書にアクセント記号が書かれないのが通例です。2音節以上の単語において、どの音節の母音を際立たせるかを指定するために記号が使われます。

母音の数で決まる英語の音節分類
音節(シラブル)

1音節の語

  • cat
  • dog
  • book

2音節の語

  • water
  • music

3音節の語

  • banana
  • family

4音節の語

  • education

英語の音節は母音の数によって分類され、アクセント位置の基準となります。

「強く読む」の誤解を解消する発音のコツと日本語との違い

英語のアクセントを学習する際、多くの人が「アクセントのある部分を力任せに大声で怒鳴るように発音する」という誤解を抱きがちです。しかし、英語ネイティブスピーカーが認識している強勢(ストレス)は、単なる音量(大きさ)だけではありません。

英語の強勢をつくる3つの要素

自然で通じるアクセントを作るためには、以下の3つの要素を同時に満たす必要があります。

  1. 音の高さを一段上げる(音程・ピッチを少し高くする)
  2. 母音の長さを少し伸ばす(たっぷりと時間をかけて発音する)
  3. 母音の音色をクリアに響かせる(口の形を正確にして母音を濁らせない)

力んで音量を大きくするよりも、「少し高めの音程で、母音の口の形をはっきりさせて、長めに発音する」と意識すると、英語らしい明瞭なアクセントになります。

日本語の高低アクセントと英語の強弱アクセントの違い

日本語と英語では、アクセントの基本原理が根本的に異なります。

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言語アクセントの種類音の変化の特徴リズムの基準
日本語高低(ピッチ)アクセント各拍(モーラ)の音の高低差のみで区別する。母音の長さや強さは均等になりやすい。モーラ拍子(拍の長さが均等)
英語強弱(ストレス)アクセント高さだけでなく、強さ・長さ・母音の明瞭度を大きく変化させる。強勢拍子(強勢と強勢の間隔が等間隔)

日本語の感覚のまま平坦な調子で英語を話すと、抑揚が足りず、ネイティブスピーカーには単語の切れ目やどの単語を言っているのかが判別しづらくなります。アクセントのある母音を「高く・長く・明瞭に」出す練習を重ねることが重要です。

英語の強勢をつくる3つの要素
🎵音の高さを上げる

音程・ピッチを少し高くして発音します。

⏱️母音の長さを伸ばす

たっぷりと時間をかけて長めに発音します。

🗣️音色を響かせる

口の形を正確にして母音を濁らせずクリアに出します。

英語のアクセントは大声を出すのではなく、音の高さ・長さ・明瞭度で表現します。

英語のアクセント記号の見方と読み方のイメージ

抑揚を意識して会話全体の表現力を高めたいときは、英会話の総合ガイドを参考にしてください。

アクセント記号がない音節(無強勢)の正しい発音方法

アクセント記号が付いている部分と同じくらい重要なのが、「アクセント記号が付いていない部分(無強勢・弱音節)」をどう発音するかという点です。英語らしいリズムを作る鍵は、アクセントのない音節の「脱力」にあります。

曖昧母音シュワー /ə/ への変化

英語では、アクセントの置かれない母音は本来の音色を失い、弱く短い「曖昧母音(シュワー /ə/)」や短い /ɪ/ に変化する性質(母音の弱化)を持っています。シュワーは口を半開きにして、力を抜いて喉の奥から「ア」とも「エ」ともつかない音を短く出す母音です。

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単語強勢音節(アクセントあり)無強勢音節(弱化)発音記号(IPA)
banana2音節目の na(長く明瞭な /nɑː/)1・3音節目の ba, na(曖昧母音 /bə/, /nə/)/bəˈnɑː.nə/
present(名詞)1音節目の pre(明瞭な /ˈprez/)2音節目の ent(曖昧母音 /ənt/)/ˈprez.ənt/
computer2音節目の pu(長く明瞭な /ˈpjuː/)1・3音節目の com, ter(曖昧母音 /kəm/, /tər/)/kəmˈpjuː.tər/

無強勢の部分をアルファベットの綴り通りに「バ・ナ・ナ」「コ・ン・ピュ・ー・タ・ー」と均等に読んでしまうと、強弱のコントラストが消えてしまいます。アクセント記号のない音節は、「添え物のように素早く、弱く、あいまいに通り過ぎる」ことが通じる発音のコツです。

英単語のアクセント位置を決める代表的な規則

英単語のアクセントの位置は完全に不規則なわけではなく、品詞や接尾辞(単語の末尾)によって高い確率で予測できる規則が存在します。代表的なルールを把握しておくと、知らない単語に出会ったときでも正確に発音できるようになります。

1. 名前動後(名詞は前、動詞は後ろ)

同じ綴りで名詞と動詞の両方の働きを持つ2音節の単語は、名詞のときは第1音節、動詞のときは第2音節にアクセントが置かれる強い傾向があります。

単語名詞の発音と意味動詞の発音と意味
present/ˈprez.ənt/(贈り物・現在)/prɪˈzent/(提示する・贈呈する)
record/ˈrek.ɔːd/(記録・レコード)/rɪˈkɔːd/(記録する・録音する)
object/ˈɒb.dʒɪkt/(物体・対象)/əbˈdʒekt/(反対する)
increase/ˈɪn.kriːs/(増加)/ɪnˈkriːs/(増加する)
contract/ˈkɒn.trækt/(契約)/kənˈtrækt/(収縮する・契約を結ぶ)

2. 接尾辞の直前の音節にアクセントが来るルール

特定の語尾(接尾辞)が付く単語は、その接尾辞自体の直前にある母音にアクセントが置かれます。

3. 接尾辞そのものに第一アクセントが来るルール

フランス語に由来する語尾などでは、接尾辞そのものに第一アクセントが置かれます。

4. 複合名詞のアクセントルール

「名詞 + 名詞」で構成される複合語は、原則として前半の名詞に第一アクセントが置かれます。例えば ˈnotebook(ノート), ˈpost office(郵便局), ˈtoothbrush(歯ブラシ)などです。後ろの単語を強く読みがちなので注意が必要です。

接尾辞によるアクセント規則の分類
接尾辞の規則

直前音節にアクセント

  • -tion / -sion
  • -ic / -ical
  • -ity
  • -graphy

接尾辞自体にアクセント

  • -ee
  • -eer

特定の接尾辞のパターンを把握することで、アクセントの位置を予測できます。

初見の単語でも迷わない品詞・語尾別アクセント判定手順

未知の単語を読まなければならない場面では、以下の判定ステップに沿って確認すると、高い精度でアクセント位置を割り出すことができます。

ステップ1:単語の音節数を確認する

まず発音される母音の数を確認します。1音節の単語であれば、アクセント位置に悩む必要はありません。2音節以上ある場合はステップ2へ進みます。

ステップ2:語尾(接尾辞)をチェックする

単語の末尾に規則性のある接尾辞が含まれているかを確認します。

ステップ3:接頭辞と語幹を切り離す

語頭に re-, un-, in-, dis-, pre- などの接頭辞が付いている場合、接頭辞自体にはアクセントが置かれず、直後の語幹に第一アクセントが置かれるのが基本です(例: reˈview, unˈhappy)。

ステップ4:品詞の機能を確認する

接尾辞に特徴がなく2音節で名詞・動詞の両方の形を持つ単語なら、「名前動後」を適用します。名詞や形容詞なら第1音節(語頭寄り)、動詞なら第2音節(語尾寄り)にアクセントを置きます。

未知語のアクセント判定ステップ
1音節数を確認

発音される母音の数を数え、2音節以上なら次へ進みます。

2接尾辞をチェック

語尾の規則(-tion, -ee, -ateなど)を確認します。

3接頭辞を切り離す

re-, un-等の接頭辞を外し、直後の語幹を確認します。

4品詞の機能を確認

2音節なら「名前動後」の規則を当てはめて位置を決定します。

4つのステップに沿って確認することで、初見の単語のアクセント位置を判定できます。

試験などの実践形式で判断力を鍛えたい場合は、英語アクセント問題集の選び方と対策法も役立ちます。

次の疑問覚えたルールを使って正しく見分けられるか試したいときは、英語アクセント問題の解き方と練習で力試しができます。

綴りの上の記号(外来語記号)と発音アクセント記号の違い

英語の文章を読んでいると、アルファベットの文字そのものに記号が付いている単語を見かけることがあります。これらは英語本来の発音アクセント記号ではなく、フランス語やスペイン語などの他言語から借用された外来語記号(ダイアクリティカルマーク / 音調記号)です。

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単語使用されている記号記号の本来の役割英語での第一アクセント位置
caféé(アキュート・アクセント)フランス語の母音 [e] の音質を示す記号第2音節(/kæfˈeɪ/)
résuméé(アキュート・アクセント)フランス語の過去分詞語尾を示す記号第1音節(/ˈrez.jʊ.meɪ/)
clichéé(アキュート・アクセント)フランス語の母音音質を示す記号第2音節(/kliːˈʃeɪ/)
façadeç(セディーユ)「c」を「k」ではなく「s」と読むことを示す記号第2音節(/fəˈsɑːd/)
naïveï(トレマ / 分音符)直前の母音と連続させず独立して読むことを示す記号第2音節(/naɪˈiːv/)

これらの外来語記号は、文字の綴り(スペリング)の一部として固定されているものであり、英語の強勢(どこを強く読むか)を直接指示するものではありません。例えば résumé では e の上に2箇所記号が付いていますが、英語の発音で第一アクセントが置かれるのは第1音節です。

パソコンでの入力時には、これらの記号を省略して cafe や resume と表記しても現代英語では広く通用します。入力したい場合は、Macでは「Option + e」を押した後に「e」を入力、Windowsでは英語キーボード配列や文字コード入力機能を利用して入力できます。

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発音の疑問をすべて見る「英語のアクセント」のまとめ

理解度チェック

Q1. 現代辞書やIPA方式で第一アクセントを表す記号はどれ?

  1. 下付き縦棒「ˌ」
  2. 上付き縦棒「ˈ」
  3. 急性アクセント符「´」
  4. 重性アクセント符「`」
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正解: B. 上付き縦棒「ˈ」
現代辞書やIPA方式では、第一アクセント(主強勢)は上付き縦棒「ˈ」で表されます。

Q2. 英語でアクセントのある母音を発音する際の正しいコツは?

  1. 大声で力任せに怒鳴るように出す
  2. 音程を高めにし母音を長く明瞭に出す
  3. 拍の長さをすべて均等にして発音する
  4. 音量は変えずに母音の音色を濁らせる
答えを見る

正解: B. 音程を高めにし母音を長く明瞭に出す
強勢は単なる音量ではなく、音の高さを上げ、母音を少し伸ばし、クリアに響かせます。

Q3. 動詞「提示する」としての発音記号はどれ?

  1. / ˈprez.ənt /
  2. 単独のため記号なし
  3. 末尾に置く / prez.əntˈ /
  4. / prɪˈzent /
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正解: D. / prɪˈzent /
「名前動後」の規則により、名詞なら第1音節、動詞なら第2音節にアクセントが来ます。

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よくある質問

Q. アクセント記号の「´」と「`」の強弱の順番は?
「´(右上がり)」が第一アクセント(主強勢)で最も強く読み、「`(左上がり)」は第二アクセント(副強勢)で二番目に強く読みます。
Q. 辞書によってアクセント表記の記号が違う理由は?
紙の英和辞典では母音の上に「´」を付ける方式が多く使われ、現代の国際音声記号(IPA)では音節の前に「ˈ」や「ˌ」を置く方式が標準となっているためです。
Q. アクセント記号が付いていない部分は読まなくてよい?
完全に抜くのではなく、力を抜いて短く発音します。多くの母音は「シュワー(/ə/)」と呼ばれるあいまいで短い音に弱化させて発音します。
Q. 「名前動後」とはどのようなルールですか?
同じ綴りで名詞と動詞の両方がある単語において、名詞は前の音節に、動詞は後ろの音節に第一アクセントが置かれる英語の代表的な規則です。
Q. caféの「é」は英語のアクセント記号ですか?
英語のアクセント記号ではなく、フランス語から借用された外来語の綴り記号です。母音の音色を表すもので、どこを強く読むかの指示ではありません。

2026年9月30日更新・モチタン辞典編集部