モチタン辞典 › 読みもの › 英語の言い方 › 「あの」は英語で?指示詞・相槌の言い方
「あの」の英語とは?状況別の使い分けと基本ルール
日本語の「あの」の英語は、用途によって単語が異なります。遠くの人や物を指す指示詞ならthat、話しかけるときの「あの…」ならExcuse me、言葉に詰まったときの「あのー」ならwellやumを使います。
日本語ではすべて「あの」の一言で済みますが、英語では自分が伝えたい意図に合わせて表現を選び分ける必要があります。

一目でわかる「あの」の英語使い分け早見表
日本語の「あの」には、物を指し示す働き、会話の間を埋める働き、相手に話しかける働き、共通の話題を思い起こさせる働きの4つがあります。まずは自分がどの意味で「あの」と言いたいのかを以下の表で確認してください。
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| 日本語の「あの」の用途 | 主な英語表現 | ニュアンス・場面 | 代表的な例文 |
|---|---|---|---|
| 物や人を指す(あの〜) | that / those | 話し手からも聞き手からも離れた対象 | Look at that bird. (あの鳥を見て。) |
| 声をかける(あの…) | Excuse me | 見知らぬ人や目上の人に話しかける導入 | Excuse me, where is the station? (あの、駅はどこですか?) |
| 言葉に詰まる(あのー、ええと) | well / um / uh | 会話の沈黙を埋めるつなぎ言葉(フィラー) | Well, I think so too. (あのー、私もそう思います。) |
| 共通の話題・有名(例のあの〜) | that / the | 「お互いに知っているあれ」を指す | Have you seen that movie? (例のあの映画、もう観た?) |
迷ったときは、次の基準で判断すると正確に英語を選べます。
- 指差しできる物や人を指しているなら that
- 相手の注意を自分に向けたいなら Excuse me
- 言うべき言葉を考えている沈黙を埋めたいなら well や um
- 「お互いよく知っているあの件」を共有したいなら the または強意の that
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会話をつなぐ「あのー」「ええと」の英語(フィラー)
会話の途中で次の言葉を探すとき、日本語では「あのー」「ええと」と口にします。英語ではこれを「フィラー(filler=埋め草)」と呼び、いくつかの決まった表現を使います。
日常会話で自然に使える定番フィラー
- well: 話し始めに最もよく使われる表現です。考えをまとめながら発言するときや、質問に対して少し言いにくい答えを返すときにも適しています。
例文: Well, let me think about it.(あのー、少し考えさせてください。) - um / uh: まさに言葉に詰まったときに出る「うーん」「あのー」に相当する自然な発声です。考え中であることを示し、相手に発言権を渡さないサインになります。
例文: I want to visit, um, Canada next year.(来年、あのー、カナダに行きたいです。) - let me see / let's see: 情報を思い出そうとしているときや、スケジュールや手帳を確認する際の「ええと、どれどれ」という意味の表現です。
例文: Let me see, our next meeting is on Tuesday.(ええと、次の会議は火曜日ですね。) - you know: 「ほら、あれだよ」「ご存じのように」と相手に共感を求めたり、言いたいニュアンスを補足したりする際に頻繁に挟まれます。
例文: It was, you know, really surprising.(それは、あの、本当に驚きでした。)
ビジネスシーンで使える洗練された表現
ビジネスの会議や商談の場で um や uh を連発すると、自信がない印象を与えてしまうことがあります。プロフェッショナルな場では、沈黙を埋めるつなぎ言葉を次のようなスマートなフレーズに言い換えるのが効果的です。
| 状況 | 言い換え表現 | 例文 |
|---|---|---|
| 質問に答える前に少し考えたいとき | That is a good question. | That is a good question. Let me clarify our plan. (良いご質問ですね。私たちの計画を整理させてください。) |
| 事実や数字を確認したいとき | Let me check. | Let me check the exact numbers. (あの、正確な数値を確認させてください。) |
| 自分の考えを整理して話し始めるとき | As far as I understand, ... | As far as I understand, the budget is sufficient. (私の理解している限りでは、予算は十分です。) |
話し始めに最適。考えをまとめる時や言いにくい回答に。
言葉に詰まった時の自然な発声。相手に発言権を渡さないサイン。
情報を思い出そうとする時や、手帳等を確認する際の「ええと」。
「ほら、あれだよ」と相手に共感を求めたり補足したりする時に。
会話の合間に考えをまとめたり沈黙を埋めたりする4つの表現です。
次の疑問会話の間を自然に埋める表現をもっと使いこなしたいなら、英語のつなぎ言葉の詳しい使い分けを確認してみてください。
人に話しかける「あの…」「すみません」の英語表現
道を聞きたいときや店員を呼びたいとき、日本語では「あの…」「あの、すみません」と声をかけます。英語では相手との関係性や距離感に応じて表現を使い分けます。
見知らぬ人や店員への呼びかけ: Excuse me
最も安全かつ一般的な表現は Excuse me です。語尾を少し上げ調子で発音すると、「あの、よろしいですか?」という丁寧な呼びかけになります。
- Excuse me, could you take our picture?
(あの、私たちの写真を撮っていただけますか?) - Excuse me, is this seat taken?
(あの、この席は空いていますか?)
少し改まった丁寧さを出したい場合は、末尾に sir(男性に対して)や ma'am(女性に対して)を添えることもあります。
例文: Excuse me, sir, you dropped your wallet.(あの、財布を落とされましたよ。)
親しい相手への呼びかけ: Hey / Listen
友人や同僚など気心の知れた間柄で「ねえ」「あのさ」と切り出す場合は、Excuse me では堅すぎます。カジュアルな間柄では以下の表現が使われます。
- Hey, do you have a minute?
(ねえ、あのさ、ちょっと時間ある?) - Listen, I have something to tell you.
(あのさ、ちょっと聞いてほしいことがあるんだ。) - Guess what?
(あのね、何だと思う?/聞いてよ!)
相手との関係性や距離感に応じて「あの」の英語を使い分けます。
会話をスムーズに進めるコツは、英会話の総合ガイドでも詳しく紹介しています。
次の疑問呼びかけだけでなく相手に失礼を詫びる言い回しも知りたい場合は、英語の謝罪・お詫びフレーズ一覧が役立ちます。
物や人を指す指示表現「あの〇〇」の基本ルール
遠くにある物や人を「あの車」「あの人」と指し示すときは、指示代名詞・限定詞の that を使います。対象が複数あるときは those に変化します。
単数と複数の使い分け
- that + 単数名詞: Do you know that person?(あの人を知っていますか?)
- those + 複数名詞: Those shoes look very comfortable.(あの靴はとても履き心地が良さそうですね。)
共通認識を表す「あの〜」「例の〜」の that と the
目の前に物がない場合でも、「ほら、あの話だよ」「あの有名なレストラン」のように、話し手と聞き手の両方が知っている事柄を指して「あの」と言うことがあります。この用法では that または the を使います。
| 表現 | 使われる場面 | 例文 |
|---|---|---|
| that + 名詞 | 親近感や感情を込め、「ほら、例のあの!」と想起させるとき | How was that interview yesterday? (昨日の例のあの面接、どうだった?) |
| the + 名詞 + we talked about | 「以前話したあの件」と客観的に特定するとき | I visited the cafe we talked about. (私たちが話していたあのカフェに行きました。) |
| the famous + 名詞 | 世間で広く知られている「あの有名な〜」を指すとき | This is the famous castle built in the 16th century. (これがあの有名な16世紀に建てられたお城です。) |

なぜ「その」も「あの」も that なのか?英語の2項対立ルール
日本語を母語とする人が英語を学ぶ際、最も混乱しやすいのが「この・その・あの」と「this・that」の対応関係です。日本語は3つの領域に分かれますが、英語は2つの領域しかありません。
日本語の「3項対立」と英語の「2項対立」
日本語の指示語(こそあど言葉)は、話し手のテリトリー(これ)、聞き手のテリトリー(それ)、双方から離れたテリトリー(あれ)という3つの距離区分を持っています。一方、英語の指示語は「話し手のテリトリーの中(this)」か「話し手のテリトリーの外(that)」かという2区分しか存在しません。
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| 日本語の区分 | 日本語の単語 | 英語の区分 | 対応する英語 |
|---|---|---|---|
| 近称(話し手に近い) | この / これ | 近称(話し手の手元・領域内) | this |
| 中称(聞き手に近い) | その / それ | 遠称(話し手の手元から離れている) | that |
| 遠称(双方から遠い) | あの / あれ |
聞き手の近くにある物(日本語の「その本」)も、双方から離れた場所にある物(日本語の「あの本」)も、話し手から見ればどちらも「自分のテリトリーの外」にあるため、英語では等しく that book と表現されます。
that、the、it の見分け方
「その」や「あの」に当たる英語には that のほかに the や it も登場します。それぞれの役割の違いは以下の通りです。
- that: 指差し感覚が残る表現。「話し手から離れた位置にある対象」を意識的に指します。物理的な距離だけでなく、過去の出来事など心理的・時間的な距離にも使います。
- the: 文脈や状況から「どれのことか特定できる」印です。指差しのニュアンスは弱く、単に「聞き手もどの物か特定できる状態」を示します。
- it: すでに話題に出た名詞そのものを指す代名詞です。特定の名詞の反復を避けるために使われ、距離感のニュアンスは含みません。
that
- 指差し感覚が残る表現
- 話し手から離れた位置の対象を指す
- 心理的・時間的な距離にも使用
the
- 文脈や状況から特定できる印
- 指差しのニュアンスは弱い
- 聞き手もどの物か特定できる状態
it
- 既に出た名詞そのものを指す代名詞
- 特定の名詞の反復を避けるため使用
- 距離感のニュアンスは含まない
「その」「あの」に相当する3つの英語のニュアンスの違いです。
「あの」を含む定番フレーズ・イディオム集
日本語で「あの〜」を含む慣用句や頻出フレーズは、決まった英語表現が定着しています。そのまま英会話で使える代表例をまとめました。
| 日本語フレーズ | 英語表現 | 例文 |
|---|---|---|
| あの時 | at that time / back then | I was living in Kyoto at that time. (あの時は京都に住んでいました。) |
| あのように / あんな風に | like that | I want to speak English like that. (あんな風に英語を話したいです。) |
| あの日 | that day | I still remember that day clearly. (あの日のことを今でも鮮明に覚えています。) |
| あちこち(あれこれ) | this and that | We talked about this and that. (私たちはあれこれいろんな話をしました。) |
| あの世 | the next world / the other side | He believes in the next world. (彼はあの世の存在を信じています。) |
「あの時」を表す際、改まった文脈や過去の一時点を客観的に述べるなら at that time、自分の思い出を振り返って「あの頃はね」と語るなら back then が適しています。
理解度チェック
Q1. 見知らぬ人に「あの、駅はどこですか?」と尋ねる英語は?
- Well, where is the station?
- Excuse me, where is the station?
- Hey, where is the station?
- Let me see, where is the station?
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正解: B. Excuse me, where is the station?
見知らぬ人や目上の人に「あの…」と話しかける際はExcuse meを使います。
Q2. 会話で情報を思い出そうとする時の「ええと」に適した表現は?
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正解: A. let me see
let me see(let's see)は情報を思い出そうとする際や確認時に使います。
Q3. 英語で「その」と「あの」がどちらもthatになる理由は?
- 聞き手のテリトリー内にあるものだけを指すため
- 日本語と同じく3つの領域に距離を区分しているため
- 話し手のテリトリーの外にあるものを指す2区分のため
- 物理的な距離が非常に近いものだけを指すルールのため
答えを見る
正解: C. 話し手のテリトリーの外にあるものを指す2区分のため
英語は話し手の領域内(this)か領域外(that)かの2区分であるためです。
よくある質問
- Q. 「あの英語」とはどういう意味の検索ですか?
- 日本語の「あの」を英語で何と言うか知りたい検索です。指し示す「あの〜(that)」、つなぎ言葉の「あのー(well, um)」、声かけの「あの…(Excuse me)」のいずれかを指しています。
- Q. 「あの人」を英語で言うとき that person で自然ですか?
- 文法的に正しい表現です。日常会話では性別が分かっていれば that man や that woman、あるいは代名詞の he や she を直接使うことも多くあります。
- Q. 「あのー」を英語で言い過ぎると変ですか?
- 多用しすぎると聞きづらくなります。特にビジネスの場では um や uh を連発する代わりに、短い沈黙を置くか That is a good point などの前置きを使うのが推奨されます。
- Q. 「例のあの件」は英語で何と言いますか?
- すでに相手と共有している話題なら that matter や the issue we discussed などと表現します。親しい会話なら you know, that thing で通じます。
- Q. over there と that の違いは何ですか?
- that は「あの〇〇」と名詞を修飾する限定詞や代名詞ですが、over there は「あそこに・あちらで」と場所を表す副詞句です。that boy over there(あそこにいるあの少年)のように併用もできます。
2026年9月27日更新・モチタン辞典編集部
that
those
well
at that time