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英語文型のtoを整理する解説
英語の文型で「to」を調べる際、疑問の正体は「第4文型(SVOO)から第3文型への書き換えで使う前置詞のto」か、「want 人 to doなどの構文で使われる不定詞のto(文型の判定)」のどちらかです。
前置詞のtoは「相手への直接の移動」を表す動詞で用いられ、不定詞の<S + V + O + to do>は目的語と不定詞の間に主述関係(O is to do)が成立するため一般に第5文型(SVOC)に分類されます。
英語文型で迷う2つのtoを整理
英語学習において「文型」と「to」が組み合わさる場面には、明確に異なる2つの文法事項が存在します。ご自身が知りたい内容がどちらに該当するか、まず以下の表で確認してください。
表は横にスクロールできます →
| 分類 | 文型構造の変化・形 | 代表的な例文 | 文法上の論点 |
|---|---|---|---|
| 前置詞の to | SVOO(第4)→ SVO + to + 人(第3) | I gave him a book. → I gave a book to him. | 書き換え時に to を使うか for を使うかの見分け方 |
| 不定詞の to | S + V + O + to do(第5文型など) | She told me to wait. / I want you to come. | この構文が第5文型(SVOC)なのか、動詞の語法と訳し方 |
本稿では前半で「前置詞toによるSVOOからSVOへの書き換えルールとforとの判別法」を扱い、後半で「<S + V + O + to do>の文型判別と動詞グループ」を順に詳しく解説します。
次に読む5文型をとる動詞一覧文型ごとに使われる主な動詞をまとめて確認したい方へ。
SVOOからSVOへの書き換え公式
第4文型(SVOO)は「S(主語)+ V(動詞)+ O1(相手・人)+ O2(対象・モノ)」の語順をとり、「人にモノを与える・伝える」という意味を表します。この文型を第3文型(SVO)に書き換える場合、目的語を1つ(モノ)に減らし、相手(人)を前置詞句(修飾語 M)として文末に移動させます。
第4文型から第3文型への書き換え基本公式
- 第4文型(SVOO):S + V + 人(O1) + モノ(O2)
- 第3文型(SVO):S + V + モノ(O) + 前置詞(to / for / of) + 人(M)
例文で構造を確認します。
書き換え後の「to me」は前置詞+名詞の副詞句(M)となるため、文型要素から外れ、文全体は「S(My father)+ V(gave)+ O(a watch)」の第3文型になります。
前置詞 to のコアイメージ
前置詞 to の根幹にある意味は「〜へ向かって到達する(方向と到達)」です。モノが主語の手元を離れ、相手のところへダイレクトに届く動作を表すため、「相手に向かって直接移動する」動詞群で to が選択されます。
My father gave a watch to me.父は腕時計を私にくれた(SVO+Mの第3文型)
第4文型の相手(人)を前置詞句(M)として文末に送ると第3文型になります。
次の疑問目的語が2つ並ぶSVOOとSVOCの判別に迷うときは、SVOOとSVOCの違いと見分け方で要素同士の関係性を確認できます。
toとforの動詞一覧と見分け方
書き換えの際に前置詞 to を使う動詞と for を使う動詞は、個別にあれこれ丸暗記する必要はありません。「その動作は、相手がその場にいないと成立しないか?」という1つの基準で分類できます。
1ステップ判定ルール
- to をとる動詞(相手が必須):相手が目の前に(または受け取り側に)存在しないと動作そのものが成り立たない動作(与える、教える、渡すなど)
- for をとる動詞(1人で完結可能):相手がその場にいなくても、1人だけで準備・完了できる動作(買う、料理する、作るなど)
toをとる動詞とforをとる動詞の比較一覧表
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| 前置詞 | 動作の性質 | 代表動詞 | 第4文型(SVOO)の例文 | 第3文型(SVO)への書き換え |
|---|---|---|---|---|
| to | 相手がいないと成立しない(移動・伝達) | give(与える) show(見せる) tell(伝える) teach(教える) send(送る) lend(貸す) pass(手渡す) write(手紙などを書く) | He showed us the pictures. (彼は私たちに写真を見せた) She teaches children English. (彼女は子どもたちに英語を教えている) | He showed the pictures to us. (第3文型) She teaches English to children. (第3文型) |
| for | 相手がいなくても1人で完結できる(準備・恩恵) | buy(買う) make(作る) cook(料理する) find(見つける) get(手に入れる) choose(選ぶ) | Ken bought her a present. (ケンは彼女にプレゼントを買った) Mother made me a cake. (母は私にケーキを作ってくれた) | Ken bought a present for her. (第3文型) Mother made a cake for me. (第3文型) |
たとえば lend(貸す)は相手が受け取らないと「貸す」という行為が成立しないため to です。一方、buy(買う)は相手が不在でも店でモノを買うこと自体は完了できるため、相手のために行う「恩恵」の意味を表す for になります。
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ofをとる動詞と語順ニュアンス差
第4文型から第3文型への書き換えにおいて、to でも for でもなく of を使う動詞があります。代表格は ask です。
ofをとる動詞:ask
前置詞 of には「全体から一部を抜き出す」「出所・分離」の意味合いがあります。相手の中から要求や質問を取り出すイメージを持つため、ask を第3文型に直す際は of を用います。
- He asked me a favor.(第4文型:彼は私にお願いごとをした)
- He asked a favor of me.(第3文型:彼は私にお願いごとをした)
- May I ask you a question?(第4文型:質問をしてもよろしいですか)
- May I ask a question of you?(第3文型:質問をしてもよろしいですか)
SVOO と SVO + to のニュアンスの違い
文法問題では同義語として扱われる両者ですが、実際の英文では情報の重要度(焦点)によって明確に使い分けられます。英語には「新情報や強調したい情報を文末に置く(情報末尾の原理)」という原則があります。
- I gave Mary the book.(第4文型):文末の the book に焦点があります。「私がメアリーにあげたのは【その本】だった」という意味合いが強くなります。
- I gave the book to Mary.(第3文型):文末の to Mary に焦点があります。「私がその本をあげた相手は【メアリー】だった」という相手の特定を際立たせます。
また、モノが代名詞(it や them)である場合、代名詞はすでに話題に出ている「旧情報」であるため、新情報を好む文末(第4文型の第2目的語の位置)に置くことを英語圏では嫌います。そのため、モノが代名詞のときは第3文型を用いるのが一般的です。
- 自然な表現:I gave it to him.(第3文型)
- 不自然な表現:I gave him it.(避ける傾向が強い)
文末のモノに焦点があり「あげたのはその本だった」という意味合いが強まる
文末の相手に焦点があり「本をあげた相手はメアリーだった」と際立たせる
旧情報の代名詞(itなど)は文末を嫌うため、I gave it to himを使う
新情報や焦点の当て方、代名詞の扱いによって語順が使い分けられます。

具体的な練習例文をもっと確認したい方は、第4文型から第3文型への書き換えの例文集を参考にしてください。
SVO to不定詞は第何文型なのか
検索語「英語文型 to」で調べるもう1つの大きな疑問が、<S + V + O + to do>(例:I want you to help me.)の文型判定です。
結論:学校文法では基本的に「第5文型(SVOC)」
結論から言うと、日本の多くの中学校・高校の定期テストや大学入試対策において、<S + V + O + to do>は「第5文型(SVOC)」として扱われます。その文法的な理由は、目的語(O)と to不定詞(C)の間に「主語と述語の関係(Nexus:ネクサス)」が成立しているからです。
第5文型の判定基準:OとCの主述関係
第5文型(SVOC)の定義は「O = C」または「O が C する(主語+述語の関係)」が成り立つことです。<S + V + O + to do>の文を分析してみましょう。
- 例文:She told me to clean the room.(彼女は私に部屋を掃除するように言った)
- 文型分析:She (S) + told (V) + me (O) + to clean the room (C)
- 主述の確認:me と to clean the room の関係は、「I clean the room.(私が部屋を掃除する)」という主語+述語の関係になっています。
文全体の主語は She ですが、動作「clean the room」を実行するのは目的語である「me」です。このように、to不定詞の意味上の主語が直前の目的語 O と一致し、O is to do の関係が成り立つため、この to不定詞 は補語(C)とみなされ、第5文型に分類されます。
She told me to clean the room.彼女は私に部屋を掃除するように言った(I clean the roomの関係)
目的語(O)とto不定詞(C)の間に「主語+述語」の関係が成立します。
SVO to doをとる動詞グループ
<S + V + O + to do>(Oに〜するよう…する)の形をとる動詞は、意味ごとに整理しておくと読解や英作文で即座に活用できます。主要な動詞を用途別に分類しました。
意味グループ別の代表動詞一覧
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| グループ | 動詞 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|---|
| 願望・要求 | want would like expect ask beg | Oに〜してほしい Oに〜していただきたい Oが〜することを期待する Oに〜するよう頼む Oに〜するよう懇願する | I want you to stay here. (あなたにここにいてほしい) He asked me to open the window. (彼は私に窓を開けるよう頼んだ) |
| 指示・命令・助言 | tell order advise remind warn | Oに〜するよう言う Oに〜するよう命じる Oに〜するよう助言する Oに〜することを思い出させる Oに〜するよう警告する | The doctor advised him to stop smoking. (医師は彼に禁煙するよう助言した) She told the children to be quiet. (彼女は子どもたちに静かにするよう言った) |
| 許可・可能 | allow permit enable | Oが〜することを許す Oが〜するのを許可する Oが〜することを可能にする | His smartphone enabled him to find the way. (スマートフォンのおかげで彼は道を見つけられた) |
| 強制・原因・説得 | force compel cause persuade encourage | Oに無理やり〜させる Oに余儀なく〜させる Oが〜する原因となる Oを説得して〜させる Oが〜するよう励ます | Rain caused the river to rise. (雨のために川が増水した) My teacher encouraged me to try again. (先生は私にもう一度挑戦するよう励ましてくれた) |
これらの動詞はすべて「O が to do する」という時間的に未来へ向かう方向性(これから行う動作)を含んでおり、不定詞の to が持つ前向きのベクトルと適合しています。
動詞ごとの使い方を例文で確認したいときは、第5文型(SVOC)をとる代表動詞の例文集が役立ちます。
参考書による文型分類の違いと対策
学習者の中には、「参考書や辞書によって、<SVO + to do>が第5文型と書かれていたり、第3文型(または独立構文)と書かれていたりして混乱した」という方が少なくありません。この違いの背景とテストでの対処法を説明します。
文型分類が分かれる理由
この解釈の違いは、文法学者の見解の相違に起因します。
- 第5文型(SVOC)派(日本の学習参考書の主流):O と to do の間に意味上の主述関係(S' + V')があることを最重視し、to do を目的格補語(C)と位置づける見解。
- 第3文型(SVO)派・独立構文派:動詞の性質により細分化する見解。たとえば tell him to do の場合、「him(人)」が本来の目的語であり、「to do」は副詞節的な付加語句と捉える説や、want [you to do] のように「you to do 全体を1つのまとまった目的語節」とみなして第3文型とする説です。
定期テストや入試での現実的な対処法
高校の定期テストや大学入試の文型判定問題では、指導要領に基づき「第5文型(SVOC)」と答えるのが安全かつ一般的です。文型記号を振る設問が出題された場合は、以下のように処理してください。
- 主語:S
- 述語動詞:V
- 目的語(人):O
- to不定詞のカタマリ:C
学術的な分類の揺れに神経質になる必要はなく、「O が to do する」というネクサス構造を正しく見抜き、正確な和訳と英作文ができる状態を作ることが本質的な英語力につながります。
第5文型(SVOC)派
- 日本の学習参考書の主流
- Oとto doの主述関係(S'+V')を最重視
- to doを目的格補語(C)と位置づける
- 定期テストや入試で推奨される解答
第3文型(SVO)派・独立構文派
- 動詞の性質により細分化する見解
- to doを副詞節的な付加語句と捉える説
- you to do全体を1つの目的語節と捉える説
学説により分類が分かれますが、日本の入試・テストでは第5文型と扱います。
理解度チェック確認問題と解答
本稿で整理した内容が身についているか、確認問題でチェックしてみましょう。
問題
- 次の文を第3文型に書き換える際、( )内に入る適切な前置詞を to、for、of から選んでください。
My uncle gave me this camera.
→ My uncle gave this camera ( ) me. - 次の文を第3文型に書き換える際、( )内に入る適切な前置詞を to、for、of から選んでください。
She cooked her family a delicious dinner.
→ She cooked a delicious dinner ( ) her family. - 次の文を第3文型に書き換える際、( )内に入る適切な前置詞を to、for、of から選んでください。
I want to ask you a favor.
→ I want to ask a favor ( ) you. - 次の英文の文型(第何文型か)を答え、S, V, O, C を指摘してください。
The teacher told the students to be quiet.
解答と解説
- 正解:to
解説:give は相手が存在しないと成り立たない「直接の移動」を表す動詞のため、前置詞は to を用います。 - 正解:for
解説:cook(料理する)は家族がその場にいなくても1人で料理を完成させることができます。相手のための準備・恩恵を表すため for が適切です。 - 正解:of
解説:ask が「人にモノ(頼み事・質問)をたずねる・求める」意味で用いられる場合、第3文型への書き換えでは前置詞 of をとります。 - 正解:第5文型(SVOC)
解説:The teacher (S) + told (V) + the students (O) + to be quiet (C) です。「学生たちが静かにする(The students are quiet.)」という主述関係が成立しているため、不定詞句が目的格補語(C)となります。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 第4文型から第3文型への書き換えでtoを使う動詞の特徴は?
- 相手がいなくても1人だけで完了できる動作
- 相手がいないと動作そのものが成り立たない動作
- 相手の中から要求や質問を取り出す動作
- 時間的に過去へ戻る方向性を含んでいる動作
答えを見る
正解: B. 相手がいないと動作そのものが成り立たない動作
本文では、toをとる動詞は与える・渡すなど相手がいないと成立しない動作であり、1人で完結できる動作はforをとると説明されています。
Q2. 次の第4文型を第3文型に書き換えた文として正しいものは?
- He asked a favor to me.
- He asked a favor for me.
- He asked a favor of me.
- He asked a favor with me.
答えを見る
正解: C. He asked a favor of me.
本文では、askを第4文型から第3文型に直す際は「出所・分離」の意味合いを持つ前置詞ofを用いると説明されています。
Q3. 「S+V+O+to do」が第5文型とされる理由は?
- Oとto不定詞の間に主語と述語の関係があるため
- to不定詞が文全体の主語を修飾しているため
- 文末に置かれた新情報が強調されているため
- 前置詞のtoが方向と到達の意味を表しているため
答えを見る
正解: A. Oとto不定詞の間に主語と述語の関係があるため
本文では、目的語(O)とto不定詞(C)の間に「OがCする」という主語・述語の関係(ネクサス)が成り立つため第5文型(SVOC)とみなすと解説されています。
よくある質問
- Q. buyの書き換えはなぜtoではなくfor?
- toは相手への到達を表しますが、buyは相手がいなくても店で1人で買い物を完了できる動作です。相手のために行為を用意する「恩恵(利益)」を表すためforを使います。
- Q. sendやbringはtoとforどちらですか?
- sendは相手への直接移動を伴うためtoをとります。bringは相手の元へ直接運ぶ場合はto(bring A to B)、相手のために取ってくる場合はfor(bring A for B)の両方で使われます。
- Q. want to doとwant 人 to doの違いは?
- want to do(第3文型)は主語自身が〜したいことを表します。want 人 to do(第5文型)は直後の人(O)に対して「〜してほしい」と望む構文で、動作主が異なります。
- Q. SVOOの受動態で前置詞toは残りますか?
- モノを主語にして受動態を作る際、相手の前にtoが残ります(例:The watch was given to me by my father.)。文法上、方向を示すtoが必要です。
- Q. tell 人 to doを否定形にする位置は?
- 不定詞の直前にnotを置き、<tell 人 not to do>(人に〜しないよう言う)とします。told not 人 to doやto not doとしないよう注意してください。
2026年10月8日更新・モチタン辞典編集部