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英語発音ルールの全体体系と実践法則まとめ
英語の発音のルールは「綴りと音素を結ぶフォニックス」「単語内の音節・アクセント規則」「単語同士がつながる音声変化」「文全体のイントネーション」の4層で体系化されています。
これら4つの構造を把握すると、初見の単語でもスペルから正しい読み方を推測でき、カタカナ英語を脱してリスニング力とスピーキング力を同時に引き上げることが可能です。
英語の発音のルールを学ぶメリットと4大体系
英語の発音学習において、個々の単語の読み方を1つずつ暗記する方法は非効率です。英語には表記(スペル)と発音(音素)を結びつけ、文脈の中で音を滑らかに連続させる一定の規則が存在します。規則を体系的に学ぶことで、学習効率は大幅に向上します。
英語発音ルールを習得する3つのメリット
- 初見の英単語を自力で読めるようになる:スペルと音の対応関係が身につくと、辞書で発音記号を都度引かなくても、初めて目にする単語のおよそ7〜8割を正確に発音できるようになります。
- 聞き取れる英語の音域が広がる:自分が発音できる音は、脳が言語音として認識しやすくなります。連結や脱落といった音の変化を知ることで、早口に聞こえていたネイティブスピーカーの英語が明瞭に聞き取れるようになります。
- 相手に聞き返されない通じるスピーキングが身につく:カタカナ表記に基づいた平坦な発音から脱却し、シラブル(音節)やストレス(強勢)の配置が自然になるため、ビジネスや日常会話で聞き返される頻度が大幅に減ります。
英語発音の全体像:4つの主要ルール
英語の音声体系は、最小単位の「文字と音」から文全体の「抑揚」まで、以下の4段階で構成されています。
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| 分類 | 対象単位 | 主な規則・内容 | 期待できる効果 |
|---|---|---|---|
| 1. スペル規則(フォニックス) | 文字・単語 | 母音の長音・短音、サイレントe、2文字母音 | スペルを見ただけで読み方が判断できる |
| 2. 音素と調音 | 個々の音(IPA) | 舌の位置、唇の形、有声音・無声音の区別 | 日本語にない音(th, r, lなど)の正確な発音 |
| 3. 音節とアクセント | 単語・句 | シラブルの区切り、名前動後の法則、品詞変化 | 自然な英語のリズムと強弱が身につく |
| 4. 音声変化と抑揚 | 文・節 | リンキング、リダクション、フラップT、下げ調子 | 流暢なスピードと自然な文の抑揚の習得 |
まずは単語単位の「スペルと音の関係」を押さえ、その後に文単位の「音声変化とイントネーション」へ進む順序が、最も負担の少ない学習手順です。
スペルと音の対応関係により、初見の単語の約7〜8割を自力で発音できます。
音の連結や脱落を知ることで、早口に聞こえた英語も明瞭に認識できます。
音節や強勢が自然になり、会話で聞き返される頻度が大幅に減少します。
規則を体系的に学ぶことで得られる3つの具体的な効果です。
英語スペル発音の基本規則:フォニックス
英語の文字(アルファベット)には「文字の名前(エイ、ビー、シー)」と「実際の音(ア、ブ、ク)」の2種類が存在します。この文字と音の対応規則をまとめた体系がフォニックスです。フォニックスの原則を把握すると、基本的な単語のスペルを見ただけで発音が即座に判断できるようになります。
母音の短音(Short Vowels)ルール
英単語において、1つの母音文字(a, e, i, o, u)が子音で挟まれている、または子音で終わる閉じた音節(子音+母音+子音など)では、母音は原則として「短音」で発音されます。
- a [/æ/]:口を横に大きく開けて「ア」と「エ」の中間を出す音。例:cat(猫)、bag(かばん)
- e [/e/]:日本語の「エ」より少し口を横に引く音。例:pen(ペン)、bed(ベッド)
- i [/ɪ/]:口を半開きにして「エ」の混ざった「イ」を出す音。例:sit(座る)、milk(牛乳)
- o [/ɑ/ または /ɒ/]:口を縦に大きく開けた「ア」に近い音。例:hot(熱い)、box(箱)
- u [/ʌ/]:口をあまり開けず、喉の奥から短く「アッ」と出す音。例:cup(カップ)、sun(太陽)
サイレントe(マジックe)の規則
英語スペル発音ルールの中で最も代表的な規則が「サイレントe(マジックe)」です。単語の並びが「母音 + 子音 + e」の形になっている場合、語末の e は発音せず、直前の母音をアルファベットの名前通り(長音/二重母音)で発音します。
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| 短音パターン | 短音の発音 | サイレントeパターン | 長音(アルファベット読み) |
|---|---|---|---|
| hat(帽子) | /hæt/ | hate(憎む) | /heɪt/ |
| kit(道具一式) | /kɪt/ | kite(凧) | /kaɪt/ |
| hop(跳ぶ) | /hɑːp/ | hope(望む) | /hoʊp/ |
| cut(切る) | /kʌt/ | cute(かわいい) | /kjuːt/ |
| cap(キャップ帽) | /kæp/ | cape(岬、ケープ) | /keɪp/ |
この規則を意識するだけで、単語の語尾に e があるか否かで直前の母音をどう発音するかが明確に判別できます。
連続母音(母音チーム)の法則
母音が2文字連続して並ぶ場合(ea, oa, ai, ee など)は、「1文字目の母音をアルファベット名で長く発音し、2文字目は発音しない」という基本傾向があります。
例えば rain(雨)は a を /eɪ/ と読み i は読みません。同様に boat(船)は o を /oʊ/ と読み a は読まないため、/boʊt/ と発音されます。
次の疑問基本規則を口からスムーズに出せるようにしたい方は、フォニックスを使った発音練習法で声に出すトレーニングを始めましょう。
英語発音スペルの例外と逆引き対比表
「なぜ英語はスペル通りに読まない単語が多いのか」という疑問は、多くの学習者が抱く壁です。その最大の理由は、15世紀前後にイギリスで起きた「大母音推移(Great Vowel Shift)」と呼ばれる音声の大規模な変化にあります。
母音の口の開け方や発音位置が劇的に変化した一方で、当時普及し始めた印刷技術によって文字の綴り(スペル)が固定されてしまったため、現代英語では綴りと音の間にずれが生じています。
しかし、不規則に見えるスペルにも頻出の組み合わせパターンが存在します。以下は、迷いやすいスペルパターンから実際の発音を判定するための逆引き対比表です。
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| スペル | 代表的な発音記号 | 発音の目安 | 具体例 |
|---|---|---|---|
| ea | /iː/ /e/ /eɪ/ | イー(基本) エ(短音化) エイ(例外) | tea(お茶)、read(読む) bread(パン)、head(頭) break(壊す)、great(偉大な) |
| oo | /uː/ /ʊ/ | ウー(長音) ウ(短音) | food(食べ物)、moon(月) book(本)、look(見る) |
| kn | /n/ | kは無音(黙字) | know(知る)、knee(膝) |
| wr | /r/ | wは無音(黙字) | write(書く)、wrong(間違った) |
| igh | /aɪ/ | ghは無音、iをアイ | light(光)、night(夜) |
| tion / sion | /ʃn/ /ʒn/ | ション/ジョン | action(行動)、vision(視覚) |
例えば knight(騎士)のように、かつては /k/ も発音されていた文字が時代とともに脱落した結果、発音されない文字(黙字・サイレントレター)として綴りだけが残った語が多くあります。スペルと発音のずれは規則の欠落ではなく、歴史的な層の重なりであることを知ると、暗記の負担感が軽減されます。
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苦手な発音記号(IPA)と口・舌の動かし方
日本語の母音は5個、子音は約15個ですが、英語には約20個の母音と約24個の子音があります。日本語に存在しない音をカタカナで代用すると、相手に意図が正確に伝わりません。日本人が特につまずきやすい発音記号と、調音器官(舌・唇・喉)の使い方を解説します。
子音の重要ペア:舌と息のコントロール
- /θ/ と /ð/(th の音):舌先を上の前歯と下の前歯の間に軽く挟むか、上の前歯の先端の裏に軽く当てます。その隙間から息を「スーッ」と摩擦させて出す無声音が /θ/(例:think /θɪŋk/「考える」)、喉を震わせて「ズーッ」と出す有声音が /ð/(例:this /ðɪs/「これ」)です。舌を強く噛みすぎず、息を前に押し出す感覚がポイントです。
- /r/ と /l/ の違い:/l/ は舌先を上前歯の付け根の歯茎にしっかり押し当て、「ルッ」と弾きます(例:light /laɪt/「光」)。一方、/r/ は舌先を口内のどこにも触れさせず、舌の両脇を上奥歯の内側に押し当てて舌の中央をスプーンのようにくぼませ、「ウ」の口の構えから喉の奥を響かせます(例:right /raɪt/「正しい」)。
- /f/ と /v/ の摩擦音:上の前歯の先端を下唇の内側(乾いた部分と湿った部分の境目)に軽く当て、息を勢いよく吹き抜きます。無声音が /f/(例:fan /fæn/「扇風機」)、声帯を震わせる有声音が /v/(例:van /væn/「ワゴン車」)です。日本語の「ハ行」や「バ行」のように両唇を合わせないよう注意します。
区別が難しい母音のポジション
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| 記号 | 口の開き方 | 舌の位置と力の入れ方 | 対比単語の例 |
|---|---|---|---|
| /æ/ | 指が縦に2本入る程度に大きく、横にも引く | 舌の前部を低く保ち、平らに張る | bat(コウモリ)/bæt/ |
| /ʌ/ | 指が縦に1本入る程度で、脱力した半開き | 舌をどこにも触れず中央に置き、喉から短く出す | but(しかし)/bʌt/ |
| /ɑː/ | 医者に喉を見せるときのように縦に最大に開く | 舌を奥に引き下げ、口の奥の空間を広くする | hot(熱い)/hɑːt/ |
| /ə/ | 口はわずかに開けるだけで完全に脱力 | 舌は中央。力を抜いて「ア」とも「エ」ともつかない音 | about(約)/əˈbaʊt/ |
特に /ə/(シュワ/曖昧母音)は、英語の音の中で最も出現頻度が高い母音です。アクセントのない母音はほとんどこの音に弱化するため、脱力して弱く短く発音する感覚を掴むことが重要です。
/θ/ と /ð/
- 舌先を上下の前歯で挟むか前歯裏に当てる
- 息を摩擦させる無声音が/θ/
- 喉を震わせる有声音が/ð/
/r/ と /l/
- /l/は舌先を上前歯の付け根歯茎に当て弾く
- /r/は舌先を口内に触れさせない
- /r/は舌中央をくぼませ喉の奥を響かせる
/f/ と /v/
- 上の前歯先端を下唇の内側に当てる
- 息を勢いよく吹く無声音が/f/
- 声帯を震わせる有声音が/v/
日本人が苦手としやすい子音ペアの発音時の口や舌の使い方です。

次の疑問辞書で見かけるすべての音を網羅して確認したいときは、英語発音記号の読み方ガイドを手元に置いておくのが役立ちます。
単語の音節とアクセントの配置ルール
日本語は「拍(モーラ)」を基準とする平坦なリズム(等時性)を持ちますが、英語は「強勢(アクセント)」を基準とする強弱のリズム(強勢拍リズム)を持ちます。単語を正しく発音するためには、音節(シラブル)の数と、アクセントを置く位置の規則性を把握する必要があります。
音節(シラブル)の数え方
英語の音節は「1つの母音の音(二重母音を含む)」を中心として形成されます。子音の数ではなく、発音される母音の数が音節数となります。
- strike:アルファベットは6文字ですが、発音される母音は /aɪ/ の1つだけなので「1音節」です。カタカナで「ス・ト・ラ・イ・ク」と5音節で発音すると通じません。
- information:/ɪn-fər-meɪ-ʃn/ と母音音が4つあるため「4音節」になります。
アクセント位置の代表的な4大規則
単語のどこを強く高く発音するかには、明確な傾向と接尾辞による規則が存在します。
| 規則名 | 内容と法則 | 具体例 |
|---|---|---|
| 名前動後(めいぜんどうご) | 2音節の同綴異義語は、名詞なら第1音節、動詞なら第2音節にアクセント | 名詞:present(贈り物)/ˈpreznt/ 動詞:present(提示する)/prɪˈzent/ |
| 直前音節に強勢が来る接尾辞 | -tion, -sion, -ic, -ity で終わる語は、その直前の音節を強く読む | station(駅)、economic(経済の)、ability(能力) |
| 接頭辞による影響回避 | re-, un-, dis-, in- などの接頭辞そのものには強勢が置かれない | restart(再開する)、unhappy(不幸な)、discover(発見する) |
| 複合名詞の第1要素強調 | 「名詞+名詞」でできた複合語は、最初の名詞に第1アクセントが置かれる | notebook(ノート)、airport(空港)、bedroom(寝室) |
アクセントが置かれた音節は「長く・高く・はっきりと」発音し、それ以外の音節は「短く・低く・曖昧に(/ə/ などで)」発音することで、自然な英語の起伏が生まれます。
文の音声変化ルール:リンキングとフラップT
英語を話すネイティブスピーカーは、個々の単語を区切って発音するのではなく、口の動きを省力化して滑らかにつなげます。この現象を「音声変化(音響的変化)」と呼びます。音声変化の主要な規則を覚えることで、リスニングにおける「聞き取れない」問題を解消できます。
1. リンキング(連結 / Linking)
前にある単語の語尾の子音と、後ろにある単語の語頭の母音が結びついて1つの音のように発音される現象です。
- Check it out. → 「チェック・イット・アウト」ではなく、子音kと母音i、子音tと母音oが連結して Che-ki-tout(チェキラウッ)のように発音されます。「Check it out right now.(今すぐ確認してください。)」
- Pick up → Pi-ckup(ピックァップ)。「Please pick up the phone.(電話に出てください。)」
- Hold on → Hol-don(ホールドン)。「Hold on a second.(少し待ってください。)」
2. リダクション(脱落 / Reduction)
破裂音(/p/, /b/, /t/, /d/, /k/, /g/)が語末に来た場合や、子音が連続する場合に、音の準備だけをして息を破裂させずに飲み込む現象です。
- good morning → dの音を破裂させず、「グッモーニン」になります。「Good morning, everyone.(皆さん、おはようございます。)」
- next week → tの音が脱落し、「ネクスウィーク」のように響きます。「See you next week.(また来週お会いしましょう。)」
- last night → 「ラスナイト」。「I stayed up late last night.(昨夜は夜更かしをしました。)」
3. フラップT(弾き音化 / Flapping)
アメリカ英語において、母音と母音に挟まれた位置にある /t/(または /d/)は、舌先を上顎に素早く軽く当てる弾き音に変化し、日本語のラ行(ダ行に近いラ行)のように発音されます。
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| フレーズ・単語 | 本来の音素 | フラップT後の変化 | 例文と日本語訳 |
|---|---|---|---|
| water | /ˈwɔːtər/ | 「ワラァ」 | Could I have some water?(お水をいただけますか?) |
| better | /ˈbetər/ | 「ベラァ」 | I feel much better now.(ずいぶん気分が良くなりました。) |
| get out | /get aʊt/ | 「ゲラウト」 | Let's get out of here.(ここから出ましょう。) |
| a lot of | /ə lɑːt əv/ | 「アララヴ」 | We have a lot of work to do.(やるべき仕事がたくさんあります。) |
4. アシミレーション(同化 / Assimilation)
前後の音が互いに影響し合い、別の新しい音に変化する現象です。特に語末の /t/ や /d/ の直後に /j/(you や your など)が続くと顕著に発生します。
- meet you:/t/ + /j/ = /tʃ/(チュ)。「Nice to meet you.(お会いできて光栄です。)」
- did you:/d/ + /j/ = /dʒ/(ジュ)。「Did you finish the report?(報告書は終わりましたか?)」
リンキング(連結)
- 直前の語尾子音+直後の語頭母音
- Check it out → チェキラウッ
- Hold on → ホールドン
リダクション(脱落)
- 破裂音の息を破裂させず飲み込む
- good morning → グッモーニン
- next week → ネクスウィーク
フラップT(弾き音)
- 母音に挟まれた/t/や/d/が変化
- 舌先を上顎に素早く当てる
- 日本語のラ行のような音になる
滑らかにつなげて発音する際に生じる主要な3つの音変化です。
実践的な口の動かし方を知りたいときは、英語の発音のコツを参考にしてみてください。
次の疑問特に変化のバリエーションが多いTの音を詳しく掘り下げたいなら、英語のTの音変化と脱落ルールで聞き分けのコツがつかめます。
文のイントネーション規則と意味の変化
英語の文には、話者の意図や感情を表すメロディ(イントネーション)が存在します。語彙や文法が正しくても、イントネーションの規則から外れると不自然に聞こえたり、意図しないニュアンスで伝わったりすることがあります。
下降調(Falling Intonation:語尾を下げる)
確信、完結、事実の断定を表す基本的なトーンです。文の最後の強勢のある語からピッチを下げます。
- 平叙文:「I live in Tokyo.(私は東京に住んでいます。)」の語尾を下げて事実を伝えます。
- Wh疑問文:疑問詞(What, Where, Why など)で始まる文は基本的に語尾を下げます。「Where are you going?(どこへ行くのですか?)」で語尾を上げると、驚きや聞き返しとして伝わります。
- 命令文:「Please sit down.(どうぞお座りください。)」のように語尾を下げて指示を明確にします。
上昇調(Rising Intonation:語尾を上げる)
未完、確認、相手への問いかけ、不確実さを表すトーンです。
- Yes/No疑問文:助動詞やbe動詞で始まる疑問文は語尾を上げます。「Are you ready?(準備はできましたか?)」
- 聞き返し・確認:「Excuse me?(すみません、何とおっしゃいましたか?)」のように語尾を上げて聞き直します。
- 並列の列挙:複数の項目を並べるときは、最後の1つ手前まで語尾を上げ、最後だけ下げます。「I bought apples, oranges, and bananas.(リンゴ、オレンジ、そしてバナナを買いました。)」
イントネーションは「文頭から文末まで一定の高さで話さない」ことが大原則です。強調したい内容語(名詞・動詞・形容詞)は高く強く発音し、文法的な機能語(冠詞・前置詞・代名詞)は低く速く通過させることで、英語特有の波のようなリズムが生まれます。
下降調(語尾を下げる)
- 確信・完結・事実の断定を表す
- 平叙文(I live in Tokyo.)
- Wh疑問文(Where are you going?)
- 命令文(Please sit down.)
上昇調(語尾を上げる)
- 未完・確認・問いかけ・不確実さを表す
- Yes/No疑問文(Are you ready?)
- 聞き返し・確認(Excuse me?)
- 並列列挙(最後の1つ手前まで上げる)
意図や感情を伝える下降調と上昇調の使い分け規則です。
自然なトーンを対話で生かしたいときは、英会話の総合ガイドをあわせて活用しましょう。
発音ルールを定着させる独学3ステップ
ルールを知識として理解した後は、調音器官の筋肉を実際に動かして自動化(無意識化)させる訓練が必要です。スクールに通わず、完全独学で発音を定着させるための実践手順を3つのステップで紹介します。
ステップ1:発音記号の確認とスロースピーキング
まずは教材やニュースなどの英文を1つ選び、知らない単語や不安な単語の発音記号を辞書で調べます。いきなり流暢に読もうとせず、各単語の音素(舌の位置、息の出し方)とアクセントの位置を1語ずつ確認しながら、通常の半分のスピードでゆっくり声に出します。
母音の口の開きと子音の摩擦を意識的に大げさに動かすことがポイントです。
ステップ2:オーバーラッピングとシャドーイング
次に、ネイティブスピーカーの模範音声を用意し、音声の波形とリズムを真似る訓練を行います。
- オーバーラッピング:スクリプトを見ながら、モデル音声と完全に同時に声を重ねて発音します。リンキング(連結)やリダクション(脱落)が起きている箇所にスラッシュやマークを書き込み、音のつながりを体感します。
- シャドーイング:スクリプトを見ずに、モデル音声の1〜2語あとを影のように追いかけて発音します。イントネーション(上げ下げ)と発音の強弱の波をそのまま真似ることで、英語のリズム感覚を脳と口に刷り込みます。
ステップ3:スマートフォンの音声入力と録音による客観チェック
独学で最も重要なのは「自分の発音が客観的にどう聞こえているか」のフィードバックを得ることです。スマートフォンの音声認識機能とボイスメモを活用して以下の確認を行います。
- 音声認識での確認:スマートフォンの言語設定を「英語」に切り替え、メモ帳などの音声入力機能に向かって練習した英文を話します。正しく意図した英単語が画面にテキスト化されれば、子音や母音の特徴が十分に通じるレベルで捉えられています。もし別の単語として誤認識された場合は、その語の母音の口の形や子音の破裂が不足している証拠です。
- 自分の録音と模範音声の比較:ボイスメモで自分の発音を録音し、モデル音声と交互に聴き比べます。「母音の長さが長すぎないか」「平板なカタカナのリズムになっていないか」「文末のイントネーションが上がっていないか」を自己分析し、修正を繰り返します。
1日10〜15分でも、この3ステップを毎日継続することで、頭で覚えた発音ルールが身体の運動記憶へと定着していきます。
辞書で音素や強勢を調べ通常の半分の速度で口を大きく動かす
音声と同時に発音する練習と直後を追う練習でリズムを刷り込む
スマホ音声認識の文字化と録音の聞き比べで通じるか判定する
発音の知識を無意識に使えるレベルへ自動化させる手順です。
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理解度チェック
Q1. 「サイレントe」の規則が当てはまる単語の変化はどれ?
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正解: A. hat が hate になる変化
単語が「母音+子音+e」の形になり、語末のeを発音せず直前の母音をアルファベット名で読む例として、hatからhateへの変化が挙げられています。
Q2. 基本のイントネーションとして語尾を下げる英文はどれ?
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正解: C. Where are you going?
疑問詞(Whereなど)で始まるWh疑問文は、下降調(語尾を下げる)が基本のイントネーションであると説明されています。
Q3. 英語の「音節(シラブル)」を数える基準は何ですか?
- 単語に含まれるアルファベットの総数
- 単語に含まれる子音の文字数
- 発音される母音の音の数
- 単語を発音する際にかかる秒数
答えを見る
正解: C. 発音される母音の音の数
英語の音節は1つの母音の音を中心として形成されるため、子音の数ではなく発音される母音の数が音節数となります。
よくある質問
- Q. フォニックスを学べば全ての英単語が読めますか?
- フォニックスのルールで読める英単語は全体の約75%です。残りの約25%は歴史的経緯や外来語の影響による不規則な単語(サイトワーズ)となるため、例外単語は個別に出合う都度、発音記号を確認して覚えるアプローチを併用します。
- Q. アメリカ英語とイギリス英語で発音ルールは違いますか?
- 基本構造は共通ですが、母音の音色や一部の子音規則が異なります。例えば母音に挟まれたtをラ行化する「フラップT」や語末のrを巻き舌にする現象はアメリカ英語の特徴であり、イギリス英語ではtを明瞭に破裂させ、語末のrを発音しない傾向があります。
- Q. 発音記号(IPA)は全て丸暗記すべきですか?
- 全てを一度に暗記する必要はありません。まずは日本語の音と大きく乖離している母音(/æ/, /ʌ/, /ə/など)と子音(/θ/, /ð/, /r/, /l/, /f/, /v/など)の代表的な10個前後を優先して覚え、辞書を引いた際に参照できるようにしておくのが現実的です。
- Q. カタカナ英語の癖が抜けないときの改善法は?
- 子音だけで終わる単語の語尾に余計な母音(お・う)を足さない意識を持つことが改善の第一歩です。例えば strike を「ストライク」ではなく、最初と最後の子音を息の音だけで止め、音節を1拍に収める訓練を行うとカタカナ感が解消されます。
- Q. リンキングがうまくできない時のコツはありますか?
- 前の単語の末尾子音を、後ろの単語の先頭に引っ越しさせて発音してみるのがコツです。例えば check it であれば「チェッ・キット」のように、kの音を後ろの it に預けて一息で発声すると、自然な連結音が作れます。
2026年10月7日更新・モチタン辞典編集部
reduction
assimilation
stress