モチタン辞典 › 読みもの › 英語の言い方 › 「〜にしては」の英語表現

「〜にしては」を英語で言うには?forとconsideringの使い分け

「〜にしては」を英語で言うには?forとconsideringの使い分け

英語で「〜にしては」と基準とのギャップを表すときは、前置詞の for(名詞の前に置く)または considering(名詞や文の前に置く)を使うのが最も標準的です。

短く名詞だけを置くなら It is warm for winter.(冬にしては暖かい)のように [形容詞 + for + 名詞] を使い、前提となる状況や文章を繋げたいときは considering (that) を選ぶのが基本です。

「〜にしては」の英語は2つ!forとconsideringの使い分け表

日本語の「〜にしては」や「〜の割には」に該当する英語表現は、主に for と considering の2つがあります。どちらも「想定される基準に対して実際の結果が異なる」というニュアンスを表しますが、後ろに置ける言葉の種類とフォーマル度に違いがあります。

表は横にスクロールできます →

表現後ろに続く形ニュアンス・特徴代表例
for名詞(句)のみ最も口語的で日常会話で多用される。形容詞の後ろに添えることが多い。good for the price(値段にしては良い)
considering名詞(句) または 主語+動詞やや丁寧・論理的。「〜を考慮すると」という前提条件を明示する。considering his age(彼の年齢を考慮すると)
considering that主語+動詞(節)文をそのまま続けられる接続詞的用法。具体的な理由を述べる。considering that it is cheap(安いという点を考慮すると)

日常会話で短いフレーズとして言う場合は for を使い、文を続けたい場合やビジネスなど落ち着いたトーンで「〜という事情を考慮すると」と言いたい場合は considering を選ぶと自然に伝わります。

Nathan英語の言い方は、話して覚えよう。会話アプリ「モチスピ」英語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す

基本の形:形容詞 + for + 名詞の使い方

最も簡単で会話によく登場するのが、前置詞 for を使った形です。for には「〜を基準として見れば」という比較の基準を表す用法があります。

語順の基本は [主語 + 動詞 + 形容詞 + for + 基準となる名詞] です。先に「どのような状態か(形容詞)」を述べたあと、その判断基準を「for + 名詞」で付け足します。

また、口語では主語と動詞を省略した短い相づちや感想のフレーズとしてもよく使われます。特に Not bad for 〜(〜にしては悪くない、上出来だ)は日常会話の定番表現です。

forを使った基本の語順
She+looks+young+for her age

She looks young for her age.彼女は実年齢にしては若く見えます。

先に状態を述べてから、判断の基準となる名詞をforの後ろに添えます。

この記事に出てくる英単語(イラスト・音声つきの辞典ページへ)

会話の基礎や表現力を幅広く伸ばしたい方は、英会話の総合ガイドも参考にしてみてください。

次の疑問前置詞forだけでなく「〜に関しては」と話題を変えたいときは、as forの意味と使い方も確認しておくと表現の幅が広がります。

【日常会話の定番例文】年齢・経験・天候・値段を表すフレーズ

日常生活で「〜にしては」を使う機会が多い4つの場面(年齢・初心者・天候・価格)の定番フレーズをまとめました。そのまま使える形で覚えておくと役立ちます。

1. 年齢・子供(子供にしては/年の割には)

2. 初心者・経験(初めてにしては/初心者にしては)

3. 天候・季節(冬にしては/時期の割には)

4. 価格・コスパ(値段にしては/価格の割には)

forがよく使われる4つの場面
「〜にしては」の場面

年齢・子供

  • He is tall for his age.
  • polite for a child

初心者・経験

  • for your first time
  • well for a beginner

天候・季節

  • warm for December
  • quite mild for winter

価格・コスパ

  • great for the price
  • good for a cheap bottle

日常生活では年齢・経験・天候・価格という4つの基準でよく使われます。

文も繋げられるconsidering(that)の使い方と語順

considering は動詞 consider(考慮する)の現在分詞から派生した単語で、「〜を考慮に入れると」「〜の割には」という意味を表します。前置詞として名詞を置くこともできますが、接続詞として後ろに「主語 + 動詞」の文を続けられる点が for との決定的な違いです。

considering + 名詞の形

名詞を続ける場合、for よりも客観的で冷静な判断を下している響きになります。

considering that + 主語 + 動詞の形

「〜という事情があるにしては」と文で具体的な状況を説明したいときは、considering that を使います(会話では that はしばしば省略されます)。この用法は for では作れません。

「〜にしては」の英語表現のイメージ

次の疑問元となった動詞considerのニュアンスをより深く理解したい方は、think overとconsiderの違いを押さえておくと納得しやすくなります。

文末に置く場合と文頭に置く場合のニュアンスの違い

for や considering は、文末に添える場合と文頭に置く場合の両方があります。語順によって伝えたい情報の焦点(フォーカス)が変わります。

文末に添えるパターン(自然で最も一般的)

英語では「結論や最も伝えたい情報」を先に述べるのが自然です。そのため、日常会話では文末に添えて補足する語順が好まれます。

文頭に置くパターン(前提・条件を強調する)

基準となる事情を文頭に持ってくることで、「〜という前提があるのだから当然こういう結果になる」「〜を考慮すべきだ」という条件づけを強く意識させる響きになります。書面や改まった説明でも好まれる語順です。

文末と文頭でのニュアンスの違い

文末に置く(一般的)

  • 結論・伝えたい情報を先に述べる
  • 日常会話で最も自然で好まれる
  • 例: The food was delicious, considering the price.

文頭に置く(強調)

  • 基準となる前提・条件を際立たせる
  • 「考慮すべきだ」という意識が強まる
  • 書面や改まった説明で好まれる語順

語順によって文の焦点が結論か前提条件かで変わります。

次の疑問文頭に置いたときの詳しい用法やコンマの打ち方に迷ったら、文頭のConsideringの意味と使い方が参考になります。

褒め言葉で使う際の注意点!相手に失礼にならない言い換え

日本語でも「初心者の割には上手ですね」と言われると、相手によっては「初心者だから下に見られている」「前提として下手だと思われていたのか」と感じることがあります。英語圏のコミュニケーションでも全く同じ注意が必要です。

相手本人に向かって直接 You are good for a beginner. と言うと、「初心者という枠の中ではマシな方だ」という上から目線の評価に聞こえてしまうリスクがあります。

避けたい表現相手が受ける印象おすすめの安全な言い換え
You are good for a beginner.「初心者だから期待していなかったけれど」という前提を感じさせる。You are a natural!
(筋がいいですね!/才能がありますね!)
Your English is good for a Japanese.国籍や属性へのステレオタイプを感じさせ、失礼になりやすい。Your English is so clear and natural.
(英語がとても明瞭で自然ですね。)
Not bad for your first time.友人同士なら親しみがあるが、目上の人や同僚にはやや上から目線。You did an amazing job on your first try!
(初挑戦で見事な成果を出しましたね!)

相手を純粋に称賛したいときは、あえて「〜にしては」という条件を付けず、その人の成果や才能そのものをダイレクトに褒めるのがコミュニケーションとして無難で好印象です。

よくある間違い:as や like を使ってしまうミス

日本語の「〜として」という語感から引きずられて、as や like を使って「〜にしては」を表そうとしてしまう誤りが多く見られます。文法的な働きの違いを整理しておきましょう。

誤用例1:as を使ってしまう

前置詞の as は「〜として」という資格や身分、同一性を示します。He is tall as a child. と言うと「彼は子供の立場として背が高い」という不自然な意味になり、「子供という基準の割には」という期待値とのギャップを表すことはできません。

誤用例2:like を使ってしまう

前置詞の like は「〜のように(類似・類似性)」を表します。It is warm like winter. だと「冬のように暖かい」という矛盾した意味になってしまいます。「冬という季節の基準に照らし合わせると暖かい」と言いたいときは、必ず for を使いましょう。

for・as・likeの意味の違い

for(比較の基準)

  • 「〜を基準にして見れば」の意
  • 期待値とのギャップを表す
  • 例: He is tall for a child.

as(資格・同一性)

  • 「〜として」という身分や立場
  • 基準とのギャップは表せない
  • 例: He is tall as a child.(不自然)

like(類似)

  • 「〜のように」という類似性を示す
  • 「冬のように暖かい」と矛盾が生じる
  • 例: warm like winter(誤用)

「〜にしては」の比較基準を表すには、asやlikeではなくforを使います。

前置詞としての理解をさらに深めたいときは、forとsinceの使い分けも確認してみましょう。

続けて読む

英語の言い方の疑問をすべて見る

理解度チェック

Q1. 「for」と比べたときの「considering」の決定的な特徴は?

  1. 後ろに「主語+動詞」の文を続けられる
  2. 日常会話で最も口語的に使われる
  3. 後ろに名詞を置くことができない
  4. 文頭に置いて使うことができない
答えを見る

正解: A. 後ろに「主語+動詞」の文を続けられる
consideringは接続詞として後ろに「主語+動詞」の文を続けられる点が、名詞句のみが続くforとの決定的な違いです。

Q2. 「値段の割に音質が素晴らしい」を意味する適切な英文は?

  1. The sound quality is great like the price.
  2. The sound quality is great as the price.
  3. The sound quality is great for the price.
  4. The sound quality is great with the price.
答えを見る

正解: C. The sound quality is great for the price.
「基準に対して」という比較を表すにはforを使います。asやlikeを使うと不自然または矛盾した意味になります。

Q3. 相手を褒める際に「for a beginner」を使う注意点は?

  1. 文頭に置かないと文法的に誤りになる
  2. 改まったビジネスの場以外では通じない
  3. 必ずthatを補って話す必要がある
  4. 上から目線の評価に聞こえるリスクがある
答えを見る

正解: D. 上から目線の評価に聞こえるリスクがある
「初心者にしては」と条件を付けると、見下しているように聞こえるリスクがあるため、ダイレクトに褒める言い換えが推奨されます。

よくある質問

Q. 「〜の割には」と「〜にしては」で英語表現は変わる?
英語表現の違いはありません。どちらも期待値や一般的な基準とのギャップを表すため、英語では同様に for または considering を使って表現します。
Q. considering of という言い方は英語にありますか?
ありません。considering 自体が前置詞または接続詞として機能するため、of などの前置詞を挟まず直接 considering his age のように名詞や文を続けます。
Q. not bad for は目上の人に使っても大丈夫ですか?
目上の人に対しては避けるのが賢明です。「〜にしては悪くない」という上からの評価のニュアンスを含むため、ビジネスの上司などには You did a wonderful job. など直接敬意を込めて褒めるのが適切です。
Q. for that matter は「〜にしては」と同じ意味ですか?
全く別の意味です。for that matter は「さらに言えば」「それに関して言えば」という意味の挿入句で、基準との比較を表す「〜にしては」の意味では使えません。

2026年10月9日更新・モチタン辞典編集部