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原形不定詞を中学英語で完全攻略

原形不定詞を中学英語で完全攻略

原形不定詞とは、to を伴わずに動詞の原形をそのまま置く不定詞のことです。中学3年生で学習する基本公式は「主語 + 動詞 + 人などの目的語 + 原形不定詞(動詞の原形)」で、「(人)に〜させる」「(人)が〜するのを手伝う」「(人)が〜するのを見る・聞く」といった意味を表します。

文の主語が三人称単数であっても、過去形であっても、原形不定詞の部分は一切変化させず常に原形のまま置くのが鉄則です。

30秒でわかる原形不定詞の基本

原形不定詞は、2021年度から全面実施された新学習指導要領により、高校英語から中学3年生の学習範囲へ移行した文法項目です。まずは最も重要な骨組みを短時間で確認しましょう。

原形不定詞の基本公式

原形不定詞をとる文は、すべて以下の語順で作られます。

この文型において、動詞の意味によって「目的語に〜させる」「目的語が〜するのを見る」などの関係が成り立ちます。

中学で覚えるべき代表動詞一覧

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動詞の分類動詞意味のパターン代表例文
使役動詞make(人に無理やり)〜させる【強制】My mother made me clean my room.(母は私に部屋を掃除させた。)
使役動詞let(人に)〜させてあげる【許可】He let his son play games.(彼は息子にゲームをさせてあげた。)
使役動詞have(人に当然のこととして)〜してもらう【依頼】I had the doctor check my throat.(私は医者にのどを診てもらった。)
准使役動詞help(人が)〜するのを手伝う【支援】She helped me do my homework.(彼女は私が宿題をするのを手伝ってくれた。)
知覚動詞see(人が)〜するのを見る【視覚】I saw Ken run in the park.(私はケンが公園を走るのを見た。)
知覚動詞hear(人が)〜するのが聞こえる【聴覚】We heard her sing a song.(私たちは彼女が歌を歌うのを聞いた。)

中学生が定期テストや高校入試で確実に得点するためには、「直前の動詞を見た瞬間に、後ろに to が必要か不要かを即答できる状態」を作ることが目標になります。

原形不定詞の基本語順
主語+動詞+目的語(人など)+動詞の原形

My mother made me clean my room.母は私に部屋を掃除させた。

原形不定詞をとる文は、目的語の直後に動詞の原形を配置します。

中学英語全体の基礎を効率よく見直したいときは、中学英語のまとめを参考にしてください。

原形不定詞とto不定詞の違い

英語の「不定詞」には、中学2年生で習った「to + 動詞の原形」と、中学3年生で習う「動詞の原形(原形不定詞)」の2種類が存在します。なぜ同じ動詞の原形なのに、to が付く場合と付かない場合があるのでしょうか。

「to」が持つ本来の矢印(方向・未来)のニュアンス

前置詞の to が「〜へ向かって」という方向を示すように、to不定詞の to にも「これから先の動作へ向かう」という未来志向のニュアンスが含まれています。

例えば、中学2年生で学習した want 人 to do(人に〜してほしい)や tell 人 to do(人に〜するように言う)を見てみましょう。

この文では、「指示を出した時点」では彼はまだ皿を洗っていません。発言のあとに「皿洗いという動作へ向かう」ため、矢印の意味を持つ to が不可欠になります。

原形不定詞にtoが付かない理由

一方で、中学3年生で習う使役動詞(make や let)や知覚動詞(see や hear)では、動作がその場で直接的・強制的に引き起こされたり、その場で動作を同時に知覚したりします。

映画を見て涙が出ることや、人が通りを渡る光景を目にすることには、「指示をしてから未来の行動を待つ」ような心理的な距離や時間差がありません。動作がダイレクトに発生しているため、前置詞的な隔たりを表す to を挟まず、直接「動詞の原形」を繋ぎます。この to を伴わない形を「原形不定詞」と呼びます。

to不定詞と原形不定詞の違い

to不定詞(to+動詞の原形)

  • 「これから先の動作へ向かう」未来志向
  • 指示を出してから未来の行動を待つ時間差
  • 例:tell 人 to do(皿洗いに向かう)

原形不定詞(動詞の原形)

  • 動作がその場で直接的・強制的に発生
  • 知覚や使役で心理的距離や時間差がない
  • 例:see 人 do / make 人 do

動作への時間差があるか、直接発生するかによって形を使い分けます。

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中2で習う基礎をおさらいしたい場合は、不定詞の3用法の例文集が役立ちます。

次の疑問中2で習った基礎からおさらいしたいときは、中学英語の不定詞の基礎と使い方で3つの用法を確認できます。

使役動詞make・let・have

使役動詞とは、「人に〜させる」「人に〜してもらう」という意味を表す動詞の総称です。中学英語では主に make と let の2つが最重要単語として出題され、発展として have も登場します。それぞれのニュアンスの違いを押さえましょう。

make + 人 + 原形(強制:無理やり〜させる)

make は「本人の意思に関わらず、力づくや強制的にその動作をさせる」という最も強い意味を持ちます。「親が子に勉強させる」「薬が人を眠くさせる」など、嫌でもそうなる状況でよく使われます。

上の2つ目の例文のように、主語が無生物(歌やニュース、天候など)になる文も定期テストで頻出です。

let + 人 + 原形(許可:〜させてあげる)

let は「相手がやりたがっていることを許可する、自由にさせてあげる」という意味です。make のような強制力はなく、相手の望みを叶えるニュアンスになります。

日常会話やリスニングでよく耳にする Let me 〜 も、この原形不定詞の文型そのものです。

have + 人 + 原形(依頼:〜してもらう)

have は「当然の職務や依頼として、人に〜してもらう」という意味を表します。お金を払って専門業者に仕事をしてもらう場合や、立場上当然お願いできる間柄で用いられます。

高校入試では、make(強制)、let(許可)、have(依頼・当然)のニュアンスの差を正しく選ばせる読解問題が出題されます。

使役動詞のニュアンスの違い
◀ 許可(本人の望み)強制(力づく) ▶
let + 人 + 原形相手がやりたがっていることを許可し自由にさせる
have + 人 + 原形当然の職務や依頼として、人に〜してもらう
make + 人 + 原形本人の意思に関わらず、力づくや強制的にさせる

相手の希望を叶える許可から、力づくの強制までニュアンスが異なります。

それぞれの動詞を使った文をさらに確認したいときは、使役動詞の使い方の例文集をチェックしてみましょう。

次の疑問特に使役動詞 make の語順や文型に不安があるなら、動詞 make の使い方と文型ルールを合わせて読むと理解が深まります。

helpと知覚動詞see・hear

使役動詞に加えて、中学3年英語で並んで重要になるのが「help」と「知覚動詞」です。

help + 人 + (to) 原形(特例ルール)

help は「(人)が〜するのを手伝う・支援する」という意味を持ちますが、文法上非常にユニークな特徴を持っています。それは、to を付けても付けなくてもどちらでもよいという点です。

現代の英語では to を省略した原形不定詞の形が一般的ですが、文法的には to を伴う形も正しい英語です。定期テストにおける取り扱いについては、後の節で詳しく解説します。

知覚動詞 see / hear + 人 + 原形

人間の五感(見る、聞く、感じるなど)を表す動詞を知覚動詞と呼びます。中学英語では see(見る)と hear(聞こえる・聞く)の2語を確実に覚えておく必要があります。

知覚動詞の文型では、「人(目的語)が動作の一部始終を最初から最後まで行うのを見た・聞いた」という意味になります。

注意:現在分詞(-ing)を使う文との違い

知覚動詞の後ろには、原形不定詞の代わりに「現在分詞(動詞の -ing 形)」を置くこともできます。中学の教科書でも扱われますが、意味の違いは次のとおりです。

問題文の日本語訳に「〜しているところを見た」と書かれている場合は playing を選び、「〜するのを見た」とあれば原形不定詞の play を選ぶのが基本です。

中学英語の原形不定詞の使い方のイメージ

次の疑問2つの構文のニュアンスの違いを整理したいときは、使役動詞と知覚動詞の違いで例文とともに確認してみましょう。

to不定詞との見分け方比較表

中学英語の文法問題で最も間違いやすいのが、中2で習った「動詞 + 人 + to + 動詞の原形」と、中3の「動詞 + 人 + 原形不定詞」の混同です。動詞ごとにどちらの形をとるのかが完全に決まっているため、グループ分けして暗記しましょう。

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分類代表的な動詞後ろに来る形意味
使役動詞make, let, have人 + 動詞の原形人に〜させる/してもらう
准使役動詞help人 + (to) 動詞の原形人が〜するのを手伝う
知覚動詞see, hear人 + 動詞の原形人が〜するのを見る/聞く
願望・依頼(中2)want, tell, ask人 + to + 動詞の原形人に〜してほしい/〜するように言う/頼む
助言・可能(中3)advise, allow, enable人 + to + 動詞の原形人に〜するよう忠告する/〜するのを許す

テスト本番での瞬時判別チャート

問題用紙で「主語 + 動詞 + 人 + 空欄」という形を見かけたら、次の手順で判断してください。

  1. 文の動詞を確認する。
  2. 動詞が make / let / have / see / hear ならば、迷わず「動詞の原形」を入れる。
  3. 動詞が want / tell / ask ならば、迷わず「to + 動詞の原形」を入れる。
  4. 動詞が help の場合は、選択肢に原形があれば原形、問題指定で語数調整が必要な場合は to 付きも検討する。

「意味」から考えようとすると日本語の感覚に引っ張られて混乱します。まずは「動詞の種類」を手がかりに機械的に形を決めるのが、テストで失点しない最大のコツです。

テスト本番での瞬時判別手順
1動詞を確認

問題文の基本動詞が何であるかをまずチェックする

2原形を判定

make, let, have, see, hearなら「動詞の原形」を入れる

3to付きを判定

want, tell, askなら「to+動詞の原形」を入れる

4helpの調整

helpの場合は原則原形、語数指定に応じてto付きも検討

主語+動詞+人+空欄を見たら、意味ではなく動詞の種類で形を決めます。

テストで頻出のNGミス対策

原形不定詞の単元では、文法ルールを頭では理解していても、書く段階でうっかりミスをして減点されるケースが後を絶ちません。特に多い2大失点パターンと対策を確認しましょう。

ミス1:主語が三人称単数(He/She)のときに原形不定詞へ「-s」をつけてしまう

最も典型的な間違いがこちらです。

主語が He なので、述語動詞の make に -s をつけて makes にするのは正しい処理です。しかし、後ろの clean にまで引きずられて -s を付けてしまう人が非常に多くいます。原形不定詞は「何があっても動詞の原形」ですから、絶対に -s や -es を付けてはいけません。

ミス2:文全体が過去形なのに原形不定詞も過去形にしてしまう

次に多いのが、時制の一致を誤解して原形不定詞を過去形にしてしまうミスです。

過去を表す yesterday があるため、文の基本動詞である see は過去形の saw に変えます。しかし、後ろの cross は原形不定詞なので、crossed にしてはいけません。

「時制の変化を引き受けるのは文の動詞(V1)だけであり、後ろの原形不定詞(V2)は永久に原形のまま」と暗記してください。

間違い防止チェックリスト

答案を見直すときは、以下の3点を指差し確認しましょう。

答案見直しチェックリスト

原形不定詞の文で失点しないよう、見直し時に確認する3項目です。

定期テストと長文読解の攻略法

学校の定期テストの採点基準に関する疑問と、高校入試の長文読解で原形不定詞に出会ったときの素早い読み方について解説します。

「help 人 do」と「help 人 to do」はテストでどちらを書くべきか?

学校の定期テストで英作文や並べ替え問題が出た場合、どちらを書くべきか迷う中学生が多くいます。結論から言うと、学校現場での指導実態に合わせるのが最も安全です。

入試の採点基準としてはどちらも正解になりますが、学校の定期テストでは教科書準拠の模範解答が優先されることがあるため、授業で先生が強調した形に合わせるのが確実です。

長文読解で「1文に動詞が2つある」と混乱したときの対処法

高校入試の長文読解で原形不定詞を含む文に出会うと、「接続詞がないのに動詞が2つ並んでいる」ように見えて文構造を見失う受験生がいます。この場合はスラッシュ(区切り線)を入れて構造を把握しましょう。

例えば次の文を読み解く手順です。

made(動詞)の後ろに the flowers(目的語)があり、その直後に動詞の原形 bloom(咲く)が続いています。この形を見つけたら、「目的語」と「原形不定詞」の間に小さな「主語と述語の関係」が成り立っていると意識してください。

このように「動詞 + [だれが/何が + どうする]」と四角で囲むように読む癖をつけると、複雑な長文でも意味が明快に捉えられるようになります。

実践確認問題(選択・並べ替え)

学習した知識が定着しているか、定期テストや高校入試によく出る形式の問題で確認してみましょう。

問1:適語選択問題

次の文の空欄に入る最も適切なものを、ア〜エから1つ選びなさい。

(1) My teacher (   ) us read an English book every week.
ア makes イ tells ウ wants エ asks

(2) Did you hear someone (   ) my name just now?
ア calls イ called ウ call エ to call

(3) Ken helped his father (   ) the car yesterday.
ア washed イ washes ウ washing エ wash

【問1の解答と解説】

(1) 正解:ア
空欄の後ろを見ると、目的語 us の次に動詞の原形 read が置かれています。tells, wants, asks は後ろに「人 + to + 動詞の原形」をとる動詞なので当てはまりません。原形不定詞をとることができる使役動詞 makes が正解です。

(2) 正解:ウ
動詞が知覚動詞の hear(疑問文なので Did you hear)です。知覚動詞の後ろは「目的語 + 原形不定詞」となるため、原形の call が正解です。疑問文や過去の文であっても原形不定詞は変化しません。

(3) 正解:エ
動詞が准使役動詞の helped です。help の後ろは原形不定詞(または to不定詞)を置きます。文末に yesterday があっても、原形不定詞部分は過去形にしないため、原形の wash を選びます。

問2:語順並べ替え問題

日本文の意味に合うように、[ ]内の語句を正しい語順に並べ替えなさい。(文頭に来る語も小文字にしてあります)

(1) 私の母は私を一人で買い物に行かせてくれた。
[ me / shopping / my mother / let / go ] alone.

(2) 彼は昨日、メアリーがピアノを弾くのを聞きました。
He [ play / Mary / heard / the piano ] yesterday.

(3) 彼女は弟に宿題を手伝ってもらった。
She [ brother / do / her / had / her homework ].

【問2の解答と解説】

(1) 正解:My mother let me go shopping alone.
「〜させてくれた」という許可の意味なので使役動詞 let を使います。「let + 人(me) + 原形(go)」の語順で組み立てます。let の過去形は同じく let である点もポイントです。

(2) 正解:He heard Mary play the piano yesterday.
「〜するのを聞いた」なので知覚動詞 hear の過去形 heard を使います。

「heard + 人(Mary) + 原形(play)」の語順になります。主語が He であっても play に -s は不要です。

(3) 正解:She had her brother do her homework.
「弟に〜してもらった」なので使役動詞 have の過去形 had を使います。「had + 人(her brother) + 原形(do)」の順に並べます。

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理解度チェック

Q1. 使役動詞「let」が持つ本来のニュアンスは何ですか。

  1. 相手の意思に関わらず無理やり強制する
  2. 当然の職務や依頼としてお願いする
  3. 相手の望みを許可して自由にさせてあげる
  4. 相手にこれから先の動作へ向かうよう指示する
答えを見る

正解: C. 相手の望みを許可して自由にさせてあげる
本文では、letは「相手がやりたがっていることを許可する、自由にさせてあげる」という意味で、相手の望みを叶えるニュアンスと説明されています。

Q2. 知覚動詞を使った文として、文法的に正しい英文はどれですか。

  1. I saw Ken to run in the park.
  2. I saw Ken run in the park.
  3. I saw Ken ran in the park.
  4. I saw Ken runs in the park.
答えを見る

正解: B. I saw Ken run in the park.
知覚動詞seeの後ろは「目的語+動詞の原形」となります。文が過去形であっても原形不定詞は過去形やto付きにはせず、原形のままにします。

Q3. helpの後ろに置く動詞の形に関するルールは何ですか。

  1. 必ず「to + 動詞の原形」にする
  2. 必ず「動詞の-ing形」にする
  3. 主語が三人称単数の時だけ原形にする
  4. 原形でも「to + 動詞の原形」でもよい
答えを見る

正解: D. 原形でも「to + 動詞の原形」でもよい
helpは「help + 人 + (to) 原形」の特例ルールを持ち、toを付けても付けなくてもどちらでも文法的に正しいと説明されています。

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よくある質問

Q. 原形不定詞は高校英語ではないのですか?
2021年度に実施された新学習指導要領により、高校英語から中学3年生の学習範囲へ移行しました。現在の高校入試や定期テストでは頻出の必須文法項目となっています。
Q. makeとletの日本語訳はどう見分けますか?
makeは本人の意思に関係なく「無理やり〜させる(強制)」、letは相手が望んでいることを「〜させてあげる・許す(許可)」というニュアンスで訳し分けます。
Q. 知覚動詞の後ろは現在分詞(-ing)でも正解ですか?
正解になります。「動作の全体を見た・聞いた」場合は原形不定詞を、「まさに〜している最中を見た・聞いた」と進行中のニュアンスを強調したい場合は現在分詞を用います。
Q. 原形不定詞の文を否定文にするにはどうしますか?
文全体の動詞を通常通り否定文にします。現在形なら「主語 + don't/doesn't + 動詞」、過去形なら「主語 + didn't + 動詞 + 人 + 原形不定詞」の形で作ります。
Q. tell 人 to doを原形で書くと減点されますか?
減点(誤答)になります。tell、want、askは後ろに必ずto不定詞を伴う動詞です。原形不定詞をとるのはmake、let、have、help、see、hear等に限られます。

2026年10月9日更新・モチタン辞典編集部