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英検準1級長文のコツと合格時間配分
英検準1級の長文読解で合格点を取る最大のコツは、「大問1を1問20〜30秒で機械的に処理し、長文問題(大問2・3)に40分以上の時間を残すこと」、そして「大問3では設問文のみを先読みして1段落ごとに解答すること」の2点です。
難度の高いアカデミックな英文でも、設問のパターンとパラフレーズ(言い換え)の法則を把握していれば、迷わず短時間で正解を選び出せます。
合格を引き寄せる理想の時間配分と解く順番
英検準1級の筆記試験(一次試験のリーディング・ライティング)は90分で行われます。長文読解で時間が足りなくなる最大の要因は、各大問にかけるべき時間を事前に固定していない点にあります。合格者の多くが実践している標準的な時間配分モデルは次のとおりです。
表は横にスクロールできます →
| セクション・大問 | 問題数 | 目標所要時間 | 1問あたりの目安 |
|---|---|---|---|
| 大問1(短文語句空所補充) | 18問 | 12〜15分 | 約30秒 |
| 大問2(長文語句空所補充) | 2題(計6問) | 12〜14分 | 1題あたり約6〜7分 |
| 大問3(長文内容一致選択) | 2題(計7問) | 30〜33分 | 1題あたり約15〜16分 |
| ライティング(要約・意見論述) | 2題 | 30〜35分 | 要約12分・意見20分 |
| 見直し・予備時間 | — | 3〜5分 | マークミス確認など |
長文読解(大問2の6問、大問3の7問)には、合計で42〜47分程度を確保するのが理想です。長文に十分な時間を残すためには、大問1とライティングを規定時間内に確実に終える規律が不可欠となります。
おすすめの解答順序:ライティング先解き戦略
問題冊子を開いた際、大問1から順番に解くのではなく、ライティングを最初に終わらせる、もしくは大問1を素早く解いた直後にライティングを書き終える順番を推奨します。
- パターンA(推奨):大問1 → ライティング → 大問2 → 大問3
知識問題である大問1を勢いよく終わらせたあと、思考力と記述力を要するライティングを集中力の高いうちに仕上げ、残った全時間を長文読解に投入します。 - パターンB:ライティング → 大問1 → 大問2 → 大問3
配点の高いライティングを確実に書き切り、時間不足による未完成リスクを完全に排除したうえでリーディングに入ります。
どちらの順序を採用する場合でも、「長文読解に入った時点で残り時間が40分以上ある状態」を作ることが、焦りによる誤読を防ぐための絶対条件です。
パターンA(推奨)
- 大問1を勢いよく終わらせる
- 集中力が高いうちにライティング作成
- 残った全時間を長文読解に投入する
パターンB
- 最初に配点の高いライティングを完当
- 時間不足による未完成リスクを排除
- 大問1を解いてから長文読解へ進む
長文に40分以上残すため、ライティングを前倒しする2パターンを比較します。
筆記試験全体の進め方を確認したいときは、英検準1級の勉強法を参考にしてください。
次の疑問ライティングも含めた試験全体の時間配分を詳しく知りたい方には、英検準1級の試験時間と時間配分のコツで全体設計を確認できます。
英検準1級大問1の時短処理と見切りルール
長文読解で失速する最大の原因は、「英検準1級大問1」の語彙問題で悩みすぎることです。大問1は語彙を知っているかどうかが勝負であり、長考したからといって正解率が上がる性質の問題ではありません。長文のための時間を死守する処理ルールを身につけましょう。
知らなければ15秒でマークして次に進む「即切り基準」
大問1の語彙問題では、問題文を1回読み、選択肢の4単語を見た瞬間に正誤判定の分岐が生じます。
- 選択肢の単語を知っている場合:文脈に当てはまるものを20〜30秒以内にマークし、次の問題へ進みます。
- 選択肢の単語を2つ以上知らない場合:文脈から品詞やプラス・マイナスのニュアンスを推測し、15秒考えて分からなければ、既知の単語から確率の高いものを1つ選んでマークし、未練を残さず次の問題へ移ります。
- 4つの選択肢すべてが未知の単語の場合:どれだけ見つめても意味は浮かびません。即座に直感でマークシートを塗り、所要時間10秒で通過します。
大問1の全18問のうち、7〜8問を落としても、長文読解とライティングで高得点を取れば一次試験には余裕をもって合格できます。大問1の1問に2分を費やして長文の3問分(大問3の長文1題分に匹敵)を時間切れで失うのは、もっとも避けなければならない戦略的ミスです。
選択肢の既知単語数に応じてかける時間を割り切り、長文用の時間を死守します。
大問1の語彙力を補強したいときは、英検準1級 頻出単語200で確認できます。
次の疑問大問1の見切りだけでなく語彙力そのものを底上げしたいときは、英検準1級単語の効率的な覚え方が役立ちます。
大問2(長文語句空所補充)攻略の3ステップ
大問2は長文が2題出題され、各大問に3箇所の空所(合計6問)があります。空所の前後の文だけを読んで解こうとすると、全体の文脈を見失ってひっかけ選択肢に誘導されます。次の3つのステップで論理の流れを把握しながら解き進めます。
ステップ1:タイトルを読み、テーマと論点を特定する
長文の冒頭にあるタイトルには、文章全体の主題が凝縮されています。本文を読む前に必ずタイトルを確認し、何についての論述かを頭に思い描きます。
- 例:The Decline of Traditional Crafts というタイトルであれば、「伝統工芸の衰退」「その背景にある要因」「復興に向けた現代の試み」という論理展開が予測できます。
ステップ2:空所を含む段落の「第1文」から論理を追う
空所の前後1文だけを拾い読みしてはいけません。空所が含まれる段落の第1文(トピックセンテンス)を必ず精読し、その段落で筆者が何を主張しようとしているのかをつかみます。段落の展開を整理するために、以下のディスコースマーカー(論理接続詞)に注意を払います。
| 機能 | 代表的なディスコースマーカー | 前後の論理関係 |
|---|---|---|
| 逆接・対比 | however, nonetheless, in contrast | 主張の転換、一般的な見解の否定 |
| 因果関係 | therefore, consequently, as a result | 原因から結果への自然な帰結 |
| 具体例・例示 | for instance, specifically, to illustrate | 抽象的な主張の裏付け・具現化 |
| 補足・添加 | moreover, furthermore, in addition | 同方向の議論の追加・補強 |
ステップ3:空所の直後まで読み、選択肢を照合する
空所に入る語句やフレーズは、空所の「前」の情報だけでなく、「直後」の文に解答の決定的な根拠が置かれているケースが頻出します。空所のある文で立ち止まらず、必ず次の文まで目を通してから選択肢を選んでください。
例文:
Many researchers believed the phenomenon was completely random. ( 26 ), recent experiments conducted with high-precision sensors have revealed a consistent periodic pattern.
訳:多くの研究者はその現象が完全にランダムだと信じていた。
( 26 )、高精度センサーを用いて行われた最近の実験により、一貫した周期的パターンが明らかになった。
→ 空所の前では「ランダム(無規則)」、後ろでは「一貫したパターン」と対立しているため、正解の選択肢には However や In fact などの対比・逆接を示す表現が入ります。
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大問3(長文内容一致)攻略の3ステップ
大問3は長文が2題あり、設問数は計7問で構成されます。本文の語数が増えるため、効率的なスキャニングと精読の切り替えが成否を分けます。
ステップ1:設問文の「本文」のみを先読みする(選択肢は見ない)
長文本文を読み始める前に、第1問の設問文(問いの文章)だけを読みます。ここで極めて重要なコツは、4つの選択肢(1〜4)はまだ読まないことです。
選択肢まで先読みしてしまうと、3つの誤った情報が頭に入り、本文読解時に先入観による誤読を招きます。また、選択肢の内容を本文読解の間まで記憶し続けるのは困難であり、時間の浪費になります。設問文の「疑問詞」「主語」「動詞」「キーワードとなる固有名詞や年号」だけを頭に入れます。
- 例:Why did Dr. Collins decide to change his experimental method in 1998?
→ 覚えるキーワードは「Dr. Collins」「1998」「change method」「Why(理由)」の4点のみです。
ステップ2:「1問=1段落」の原則に従って該当段落を精読する
英検準1級の大問3は、設問の順番と本文の該当箇所の順番が一致しています。原則として「問1=第1段落(または第2段落冒頭まで)」「問2=第2段落」「問3=第3段落」という対応関係が成り立っています。
- 設問1のキーワードを頭に置いた状態で、第1段落を最初から通読します。
- 設問文で問われている内容(理由や行動など)の記述に到達したら、その文とその直前直後の文に下線を引き、意味を正確に把握します。
- 段落を読み終えた(または根拠文を捉えた)段階で、設問1の選択肢4つを精読します。
- 正解をマークしたら、次に設問2の問い文だけを先読みし、第2段落の読解に移ります。
この「1問先読み → 1段落精読 → 解答」のサイクルを繰り返すことで、長文全体を読み終わったあとに「設問の根拠がどこにあったか探す」という二度手間を完全に防げます。
ステップ3:本文と選択肢の「パラフレーズ(言い換え)」を見抜く
英検準1級の正解の選択肢は、本文と同じ単語をそのまま使わず、同義語や異なる構文に言い換えられています。本文と同じ単語が多く含まれる選択肢は、むしろひっかけである可能性が高いため警戒が必要です。
| 本文の記述表現 | 正解選択肢のパラフレーズ例 | 言い換えのパターン |
|---|---|---|
| prohibit the use of plastic bags | ban the distribution of disposable carriers | 同義動詞・類義名詞への置換 |
| failed to attract sufficient funding | struggled with financial shortages | 結果・状態の視点変更 |
| rapid increase in global temperatures | climate change accelerating worldwide | 抽象化・概念化 |
| did not accept the traditional theory | rejected conventional explanations | 否定表現から反対語への変換 |
本文の該当文と選択肢を見比べ、「どの単語がどの単語に言い換えられているか」を1対1で対応づける習慣をつけると、確信を持って正解を選べるようになります。
選択肢は見ず、設問文のキーワード4点のみ把握
キーワードを意識して段落を読み根拠文を捉える
段落読解後に選択肢と照合しパラフレーズを見抜く
解答マーク後、次問の問い文を先読みし次段落へ
選択肢を読まずに問いのみ先読みし、1段落ずつ解く手順で二度手間を防ぎます。

紛らわしいひっかけ選択肢を見抜く消去法
選択肢を2択まで絞り込めたのに、最後に誤ったほうを選んでしまう受験生は少なくありません。英検準1級の作問者は、受験生が陥りやすい読解の隙を突く誤答選択肢を意図的に作成しています。代表的な4つのひっかけパターンを頭に入れておきましょう。
パターン1:本文に書かれていない因果関係の捏造
本文中にAという事実とBという事実の両方が記述されていても、本文中で「Aが原因でBが起きた」とは書かれていないケースがあります。選択肢が because、lead to、as a result of などで2つの事実を勝手に原因と結果として結びつけている場合、それは誤答です。
パターン2:過度な一般化・極端な表現(絶対化)
本文では「一部の地域で見られる」「〜する傾向がある」と慎重に書かれているにもかかわらず、選択肢で all、every、always、never、completely、solely などの断定的な単語が使われている場合は誤答の典型例です。
英検のアカデミックな文章では、極端な断定が正解になることは極めて稀です。
パターン3:主客の逆転・関係性のすり替え
文中の主語(作用を及ぼす側)と目的語(作用を受ける側)が選択肢で逆転しているパターンです。「政府が市民に規制を課した」という本文に対し、選択肢で「市民が政府に要請した」と書かれているような、構成要素は同一でも関係性がねじれている選択肢を排除してください。
パターン4:常識的には正しくても本文に記述がないもの
現代社会の常識や科学的知識としては事実であっても、「その段落の本文中に根拠が一切書かれていない内容」は正解になりません。あくまで「本文の内容に一致するもの」を選ぶ試験であるため、自分の背景知識だけで判断せず、必ず本文中の1〜2文に明確な根拠が存在するかを確認してください。
本文中の2つの事実を勝手に原因と結果として結びつける
allやneverなど極端な断定語で絶対化する
主語と目的語の関係性をすり替えてねじれを生む
事実であっても当該段落に根拠が書かれていない
作問者が意図的に用意する典型的な誤答パターンを押さえて消去法を活用します。
返り読みを防ぐ複雑な構文の処理テクニック
単語は分かるのに長文が読めなくなる主な原因は、文の骨格(主語S・動詞V・目的語O・補語C)が修飾語句によって引き離され、文頭から文末へ視線がスムーズに進まないことにあります。返り読みをなくし、左から右へ情報を処理するための構文把握法を整理します。
実例で見るスラッシュリーディングと構造分解
関係代名詞の継続用法、挿入句、分詞構文が連続する長文の一文を例に、意味のまとまりごとに区切る方法を確認します。
例文:
The committee members, / recognizing the potential hazards of the chemical compound / which had been widely utilized in manufacturing for decades, / unanimously recommended / that its commercial production be suspended immediately.
| 英文の要素 | 文法的役割 | 意味の処理(左から右へ) |
|---|---|---|
| The committee members, | 主語(S) | 委員会のメンバーは、 |
| recognizing the potential hazards... | 分詞構文(理由・挿入) | 潜在的な危険性を認識し、 |
| which had been widely utilized... | 関係代名詞節(修飾) | それは数十年間も製造業で広く使われていたのだが、 |
| unanimously recommended | 本動詞(V) | 満場一致で勧告した |
| that its commercial production be suspended... | 目的語のthat節(O) | その商業生産を直ちに停止すべきだと。 |
この文の基本骨格は極めてシンプルで、The committee members (S) unanimously recommended (V) that... (O) という第3文型です。
主語と動詞の間に挟まれた長い修飾語句(分詞構文や関係詞節)を丸括弧でくくる意識を持つことで、どれほど文が長くなっても文の結論を見失わずに読み進められます。
スラッシュを入れて語順通りに読む練習には、英語の長文の読み方が役立ちます。
頻出アカデミックテーマと論理展開の読み解き方
英検準1級の長文読解では、出題される分野に明確な傾向があります。頻出テーマ特有の展開パターンと基礎知識を把握しておくと、読解スピードが格段に向上します。
| 頻出分野 | よくある議論の展開パターン | 頻出キーワード |
|---|---|---|
| 自然科学・環境 | 通説の提示 → 新たな観測結果・実験による通説の否定 → 新理論の検証 | biodiversity, conservation, ecosystem, habitat, decline |
| 医療・テクノロジー | 従来の治療法や技術の限界 → 新技術(AI・遺伝子等)の登場 → 倫理的課題や費用面の問題 | clinical trial, efficacy, implement, breakthrough, ethical |
| 歴史・考古学 | 歴史的出来事の定説 → 新たな遺跡や文献の発見 → 当時の社会構造や交易の実態の再評価 | civilization, artifact, settlement, excavate, ancestor |
| 社会・教育・心理 | 社会問題の発生 → 実験・統計データに基づく要因分析 → 解決策の提案とその実効性 | cognitive, demographic, productivity, intervention, disparity |
特に自然科学分野では、「過去の研究者の仮説が、近年の新しい測定技術によって覆された」という展開が頻出します。「旧説 vs 新説」の対比関係を意識しながら読むと、設問の焦点がどこに当たるかを容易に察知できます。
読解スピードと精度を高める過去問復習法
長文問題を解いたあとに「答え合わせをして解説を読んで終わり」にしていては、読解力は伸びません。1題の長文から最大の学習効果を引き出すための復習手順を実践してください。
- 精読による構文・語彙の完全分解
間違えた問題だけでなく、正解できた長文も含め、わからない単語をすべて辞書で確認します。文構造が曖昧な文にはスラッシュを引き、主語・動詞・修飾関係を完全に把握します。 - 設問の根拠と正解選択肢のパラフレーズ分析
「本文のどの文が根拠になっていたか」と「それが選択肢でどのように言い換えられていたか」をノートに書き出し、言い換えのパターンを蓄積します。同時に、不正解の選択肢が先述の「ひっかけパターン」のどれに該当するかを特定します。 - 音声を用いたシャドーイングと音読(5〜10回)
意味と構造を理解した英文を、公式音声などを活用してシャドーイング(または音読)します。英文を「頭の中で日本語に訳さず、英語の語順のまま理解する脳の回路」を作るために、最低でも1題につき5回の音読を日課にしてください。
全単語と文構造を確認しスラッシュで骨格を把握
正解の言い換えや誤答のひっかけパターンを特定
音読を5〜10回行い英語の語順で理解する回路を作る
解いた長文を構文分解・言い換え分析・音読の3段階で完全に血肉化します。
大問1で差がつく頻出句動詞の対策法
大問1(短文語句空所補充)の全18問のうち、単語が約14〜15問、句動詞・イディオムが約3〜4問出題されます。後半に出題されるイディオム問題は、基本動詞(take、put、make、come、bring)と前置詞・副詞(out、up、off、down、away)が組み合わさった句動詞が中心です。
丸暗記ではなく、前置詞のコアイメージと動詞の動作を関連付けて覚えることで定着率が向上します。
頻出イディオムの出題例
- account for(〜を説明する、〜の割合を占める)
例文: Online sales account for more than forty percent of their annual revenue.(オンライン売上は彼らの年間売上高の40パーセント以上を占めている。) - come down with(〜の病気にかかる)
例文: Several employees came down with the flu right before the product launch.(新製品の発売直前に数名の従業員がインフルエンザにかかった。) - phase out(〜を段階的に廃止する)
例文: The government decided to phase out fossil fuel subsidies over the next decade.(政府は今後10年間をかけて化石燃料への補助金を段階的に廃止することを決定した。) - iron out(問題などを解決する、調整する)
例文: The committee held a meeting to iron out the differences between the two proposals.(委員会は2つの提案の食い違いを解消するために会議を開いた。)
長文問題集を使い倒す3周周回法
長文問題集は1度解いて答え合わせをするだけで終わらせず、同じ問題を3周やり込むことで確実な読解力が身につきます。
問題集の3周トレーニング手順
- 1周目(初見演習と時間計測): 本番を想定し、大問2形式なら1長文5分、大問3形式なら1問2分(3問なら6分、4問なら8分)のタイマーをかけて解きます。解き終わったら自己採点し、解説を読む前に自分が選んだ選択肢の根拠を再確認します。
- 2周目(精読と言い換えの特定): 時間無制限で本文を一文ずつ精読します。分からない単語や文構造(SVOC)を洗い出し、正解選択肢と本文の該当箇所がどのようにパラフレーズされているかを色分けして紐付けます。誤答選択肢についても、どの罠のパターンに当てはまるかを特定します。
- 3周目(速読と音読): 構造と単語を完全に理解した英文を、日本語に訳さず英語の語順のまま理解しながら、1長文あたり3〜5回音読します。英文を素早く処理するスピード感覚を体に染み込ませます。
読解力を高める段落要約と音読法
過去問や練習問題を解いた後は、次の2つのトレーニングを復習ルーティンに組み込むことで読解のスピードと精度を高められます。
パラグラフ要約トレーニング
長文を読み終えた後、各段落の余白に「その段落で言いたかったこと」を日本語で15〜20字程度でメモします。
例:「第1段落:プラスチック分解菌の発見」「第2段落:実用化におけるコスト面の課題」「第3段落:遺伝子改良による解決策の提示」
段落ごとの要約を言語化できるようになると、大問3の設問に対応する段落を素早く見失わずに特定できるようになります。
読解速度を上げる音読基準
文構造と意味を完全に理解した英文を、1分間に130〜150語程度のペースを目安に声に出して読みます。音読を繰り返すことで、英文を意味のかたまりごとに即座に脳内で処理する回路が養われます。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 大問3の長文を読む前の設問の先読みで推奨される行動は?
- 設問文と4つの選択肢をすべて読み込む
- 設問文のみを読み、4つの選択肢は読まない
- 設問文も選択肢も読まずに本文から読み始める
- 選択肢だけを読み、正解の候補を予測しておく
答えを見る
正解: B. 設問文のみを読み、4つの選択肢は読まない
選択肢まで先読みすると誤情報による先入観や時間の浪費を招くため、本文読解前は設問文の問いのみを読むことが推奨されています。
Q2. 大問2の空所(26)に入る適切な語句はどれですか?
答えを見る
正解: C. However
空所の前は「ランダムと信じていた」、後は「周期的なパターンが判明した」と逆の内容になっているため、逆接を示すHoweverが入ります。
Q3. 長文内容一致で誤答となる典型的なひっかけのパターンは?
- 本文中の表現を別の同義語に言い換えている
- 常識的には正しくても本文に根拠の記述がない
- 段落の第1文にある主張をそのまま説明している
- 主語と動詞の対応関係が本文と一致している
答えを見る
正解: B. 常識的には正しくても本文に根拠の記述がない
一般常識として正しくても、本文中に明確な根拠となる記述が書かれていない選択肢は正解になりません。
英検準一級で解く順番を変えるべき配点の理由
英検準1級の筆記試験は90分で実施されます。一次試験の配点構造において、リーディングとライティングにはそれぞれ各750点のCSE scoreが均等に割り振られています。リーディングは大問1から大問3まで合計41問あるのに対し、ライティングはリニューアルにより「要約問題」と「意見論述(エッセイ)」のわずか2題で構成されています。
大問1から順番通りに解き進めると、長文読解に思考力を奪われて時間を使い果たし、配点の高いライティングが時間切れで未完成になるリスクが跳ね上がります。ライティングで白紙や大幅な文字数不足が生じると、そのセクションだけで不合格水準までスコアが沈んでしまいます。1問あたりの得点効率を最大化し、確実に合格点を確保するためには、知識問題である大問1を処理した直後、あるいは試験開始直後にライティング2題を書き上げる解く順番の設計が不可欠です。
マークミスを防ぐ英検準一級の解く順番と実践ルール
大問を前後させて解く戦略を取る際、最も警戒すべきトラブルがマークシートの記入欄ズレです。問題用紙の番号と解答欄の番号を正確に対応させるため、次の運用ルールを徹底してください。
- 大問ごとの即時マーク:大問1(問1〜25)を解き終えたら、迷った問題も含めてその場で25問すべてをマークします。空欄を残したまま次の大問へ移るとズレの原因になります。
- 大問の変わり目で大問番号を指差し確認:ライティングを記述用紙に終えて大問2に戻る際は、大問2の最初の問題である問26の解答欄を指差しで確認してから再開します。
- 未確定問題の印付けルール:判断に迷ってマークした問題は、問題冊子の問題番号に大きく「?」を付けておき、見直し時間で瞬時に戻れるようにします。
また、途中で想定時間を超過した場合の立て直し基準をあらかじめ決めておくことで、本番のパニックを防げます。
| 残り時間 | 状況と判断基準 | リカバリーアクション |
|---|---|---|
| 残り40分 | 長文読解(大問2・3)に未着手 | 大問2(6問)を12分で通過し、大問3の長文3題へ25分以上を残す |
| 残り20分 | 大問3の最後の長文(4問)が残っている | 設問文を先読みし、該当段落のみをピンポイントでスキャンして解答する |
| 残り5分 | 見直しまたは未解問題が残存 | 空欄を直ちにマークし、マークシートの段ズレがないか最終点検を行う |
よくある質問
- Q. 長文の設問先読みで選択肢まで読んではいけませんか?
- 読まないことを推奨します。4つの選択肢のうち3つは誤情報であり、先に読むと本文読解時に先入観による誤認を招きます。また情報量が多すぎて記憶に残りにくいため、設問文の問い(何を聞かれているか)だけを先読みするのがもっとも効率的です。
- Q. リーディングの長文は何割取れれば合格できますか?
- 大問2・大問3の合計13問中、7割(9〜10問以上)の正解が現実的な合格ラインの目安です。大問1の語彙問題で失点しやすい受験生の場合、長文読解で7割5分〜8割を取ることでリーディング全体のスコアを安定させられます。
- Q. わからない専門用語が出てきたらどう対処すべきですか?
- 文脈や前後の同位語(カンマやダッシュで挟まれた説明)、関係代名詞節から大まかなプラス・マイナスの意味を推測します。英検準1級では専門用語そのものの知識が問われることはなく、直後に定義や言い換えが置かれていることが大半です。
- Q. 大問2と大問3のどちらから解くべきですか?
- 基本的には大問2から解くことをおすすめします。大問2は文章量が比較的短く(約250語)、ウォーミングアップとして適しているためです。ただし大問3のほうが得意な場合は、設問数の多い大問3を先に解いても問題ありません。
- Q. 過去問は何年分(何回分)解く必要がありますか?
- 直近の過去問を最低6回分(2年分)解くことを推奨します。新形式の時間配分に慣れるとともに、間違えた問題のパラフレーズ特定と音読復習を徹底することで、出題傾向と解法の感覚が十分に身につきます。
- Q. 大問3で本文を全部読まずに解くのは危険ですか?
- 段落のトピックセンテンスと支持文を把握しながらメリハリをつけて読む手法が推奨されます。具体例や数値などのディテールは設問に絡まない限り流し読みし、設問の根拠となる文周辺を熟読することで、正確性を保ちながら時間を短縮できます。
- Q. ライティングの2題(要約問題と意見論述)はどちらから先に解くべきですか?
- 配点と記述量の多い意見論述から先に解くことをおすすめします。意見論述(約120〜150語)は自分の主張と理由を展開する論理構成が求められるため、思考力が最も冴えている段階で書き切るのが安全です。その後に本文の要点をまとめる要約問題(約60〜70語)へ進むと、時間配分の崩れを防ぎやすくなります。
- Q. 筆記試験の最後にリスニングの先読み時間は何分確保すべきですか?
- 筆記試験の終了前、見直しを兼ねて約3分をリスニング問題の選択肢先読みに充てるのが理想です。特に難度の高いListening Part 2の選択肢にあらかじめ目を通し、話のトピックや対立軸を把握しておくだけで、リスニング本番の正答率が大きく向上します。
2026年10月12日更新・モチタン辞典編集部