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仕事で英語を使う人の割合と業務の実態

仕事で英語を使う人の割合と業務の実態

日本国内のビジネスパーソンにおいて、仕事で日常的に英語を使う人の割合は約13%、年間に少しでも英語を使う人を含めると16%〜34%前後です。大半の業務はメールや資料の読解・作成にとどまり、英会話や国際会議を定常的に行う人は全体の数パーセントに限られます。

仕事で英語を使う人の割合と調査データの違い

各種調査において「仕事で英語を使う人の割合」に開きがあるのは、調査対象の母集団と「使う」と見なす頻度・業務水準の定義が異なるためです。転職サービス利用者を対象とした調査では34.2%が仕事で英語を使用していると回答している一方、無作為抽出に近い学術的な社会調査では、日常的(よく使う・ときどき使う)に英語を使う人の割合は約13%、過去1年間に少しでも英語に触れた人を含めても16〜21%程度という結果が出ています。

この数値の乖離を業務レベルと頻度ごとに整理したものが以下の表です。

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使用レベル・頻度該当する割合の目安主な業務内容調査による差異の要因
定常的・高度約3%〜5%英語での商談・会議・契約交渉グローバル専任職や外資系企業に集中
日常的・実務約10%〜13%英語メール送受信・技術文書の読解一般の社会調査で「よく使う・ときどき使う」層
偶発的・限定的約16%〜21%年数回の海外連絡・英文マニュアル参照年間に一度でも英語業務があった層
転職市場母集団約34.2%広義の英語業務全般(読み書き含む)キャリア志向や語学意欲が高い登録者層

したがって、「日本人の大半が職場で英語を使っている」という認識は実態と異なり、およそ7割から8割以上の社会人は日常業務において英語をほとんど、あるいはまったく使わずに業務を完結させています。

次の疑問ビジネスに限らず社会全体の実態を知りたい方は、英語が話せる日本人の割合と実態も合わせて確かめてみてください。

業務内容別の内訳は読む・書くが中心

オフィス業務で英語を使う場合、その内訳には明確な偏りがあります。複数の就労調査で共通して確認されているのは、「読む」>「書く」>「話す・会議」という頻度順です。いわゆる「英会話」が必要とされる場面は、英語を使う業務全体の中でも極めて限定的です。

具体的な業務内容と求められる技能の分布は以下の通りです。

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技能業務での発生頻度具体的な実務例代表的な英語表現
読む(リーディング)極めて高い英文メール、海外仕様書、市場レポートの閲覧Terms and Conditions(利用規約)
書く(ライティング)中程度定型的なメール返信、問い合わせ、チャットPlease find the attached file.(添付ファイルをご確認ください)
聞く・話す(リスニング/スピーキング)限定的海外拠点との定例会議、来客対応、電話応対Could you please elaborate on that?(その点について詳しく説明していただけますか)

英文の仕様書や契約書を読む作業は日常的に発生しても、自ら流暢に話す機会は年に数回あるかないかという職種が多数を占めます。そのため、業務上の英語対応力としては、まず正確な読解力と要点を外さないライティング力が優先されます。

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役職やポジション別の英語需要と格差

仕事における英語の必要性は、役職が上がるにつれて顕著に高まります。国際的な教育調査機関のデータによると、「職場で英語は重要である」と回答した割合は世界平均で85%に達するのに対し、日本全体では56%にとどまります。

しかし、日本国内の内訳を役職別に見ると、一般従業員では49%であるのに対し、ヘッドマネージャー層では85%に達し、世界平均と同水準になります。

一般社員と管理職における英語需要の差が生じる背景には、以下の実務要因があります。

若手や一般社員の段階では英語を求められない職場であっても、昇進やマネジメント層への登用に伴って、英語での意思疎通能力が選抜基準として機能するケースが多く見られます。

役職による英語の重要性と背景要因

一般従業員層

  • 重要と回答した割合は49%
  • 若手段階では英語不要の職場も多い
  • 実務が国内で完結しやすい

ヘッドマネージャー層

  • 重要と回答した割合は85%
  • 世界平均85%と同水準
  • 意思決定やトラブル対応を担う
  • グローバル戦略把握や人事面接に関与

管理職層になると英語需要は世界水準に達します

企業の採用や昇進基準とTOEICスコア目安

文部科学省の調査によると、採用選考時に英語力を求める企業は29.2%です。一方で、「10年後に英語人材の重要性が高まる」と回答した企業は76.7%に上り、将来的な需要を見越した採用・育成が進められています。

企業が採用や昇進時に設定する英語力の指標としては、主にTOEICテスト(Listening & Reading)のスコアや、国際指標であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)が用いられます。業務レベル別のスコア目安は下表の通りです。

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要求基準TOEIC L&R 目安CEFR 目安業務で可能な実務範囲
昇進・異動の足切り600点前後A2〜B1定型英文の理解、定型メールの作成
中途採用・実務担当700点〜750点B1〜B2定常的なメールやり取り、資料要約、平易な質疑応答
海外事業・主幹業務800点〜850点以上B2〜C1英語での業務会議、交渉、プレゼンテーション

足切りラインとしては600点が広く用いられますが、実際に業務で滞りなく意思疎通を図るためには700点以上がひとつの目安となります。

仕事で英語を使う人の割合のイメージ

目標スコアに合わせた対策を進めたい方は、TOEICの勉強法(スコア別)を参考にしてください。

スコアアップに必要な語彙を効率よく身につけるには、TOEIC単語の覚え方(スコア帯別の必要語彙)が役立ちます。

次の疑問昇進や採用で求められる実務レベルの詳細は、仕事で使える英語のレベルと基準で段階ごとに確認できます。

英語力不足の悩みとキャリアや年収への影響

語学教育機関の調査では、社会人の6割超が「業務上で英語力不足により困った経験がある」と回答しています。普段は英語を多用しない職場であっても、突発的な海外からの電話対応、海外製品のエラーログ調査、海外顧客からの問い合わせ窓口対応などで困難に直面するケースが少なくありません。

業務で直面しやすい困りごとの例として、以下のような場面が挙げられます。

一方で、英語を実務で使いこなせる人材は市場全体で1割強と希少であるため、年収面や転職時の選択肢において有利に働きやすい傾向があります。外資系企業や日系グローバル企業では、同一職種であっても英語必須ポジションのほうが提示年収が高い設定になっていることが一般的です。

業務で直面しやすい英語の困りごと
✉️英文メールの読解と返信

背景意図を読み取れず返信に半日以上を消費

💻オンライン会議の速度

発言スピードについていけず発言機会を逃す

⚠️表現のニュアンス認識

as soon as possible等の期限感覚で齟齬が発生

突発的な業務や会議で直面しやすい代表的な困りごとです

次の疑問英語力が待遇にどれほど影響するか気になる方は、英語を使う仕事の平均年収と高収入求人のデータを参考にしてみてください。

AI翻訳時代に生身の英語を学ぶべき判断基準

高精度な自動翻訳やAIツールの普及により、「人間が英語を学ぶ必要はあるのか」という議論が生じています。現代の実務においては、ツールに任せてよい領域と、生身の人間が英語力を保持していなければ対応できない領域を明確に切り分ける必要があります。

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分類対象業務ツール活用の可否求められる人間のスキル
ツール代替可能長文ドキュメント読解、定型英文メール作成代替可能翻訳結果の誤訳・不自然さを見抜く基礎読解力
要ハイブリッドチャットでの迅速なやり取り、社内報告部分的に支援可能文脈理解とレスポンスの即時性
生身の英語が必須リアルタイムの会議、合意交渉、関係構築代替困難即座のリスニング、ニュアンスの微調整、発言力

読む・書くという非同期のコミュニケーションはツールの補助で大幅に効率化できます。しかし、即時の判断が求められる会議や、信頼関係を築くための雑談・交渉においては、ツールを介するタイムラグが交渉の主導権を損なう原因になります。

したがって、「会議や交渉の場に立つ職種かどうか」が、英語を本格的に学ぶかどうかの判断基準となります。

対面で良好な関係を築くための表現は、初めて会う人と会話が弾む英語フレーズで確認できます。

英語を使う仕事を目指す人と避けたい人の進路

仕事における英語の位置づけは、自身の志向に合わせて戦略的に選択することが合理的です。英語力をキャリアの武器にしたい人と、英語業務を避けて専門性を高めたい人の選択肢を以下に整理します。

英語を活かしたい人の現実的なキャリア選択

英語を強みとして年収や市場価値を高めたい場合は、単なる語学力だけでなく「実務経験×英語」の組み合わせを狙います。

英語を避けたい人の現実的なキャリア選択

英語学習に時間を割かず、別の強みで評価を得たい場合は、事業基盤が国内に完結している領域を選択します。

英語の志向別キャリア選択肢
キャリアの進路選択

英語を活かしたい人

  • 海外調達・購買部門
  • ITカスタマーサクセス
  • 外資系バックオフィス

英語を避けたい人

  • 国内特化BtoBサービス
  • 国内法規制準拠の専門職
  • 地域密着型インフラ・保守

英語を活かすか避けるかに応じた進路の分類です

英語に今投資すべきか判断する3ステップ

現在の職務環境と今後のキャリアプランから、今すぐ英語学習にリソースを投じるべきかを客観的に判断するための3ステップです。

  1. ステップ1:現在の業務環境の棚卸し
    直近1年以内に、自チームや隣接部署で英文資料の参照や海外との連絡が発生した実績があるか確認します。発生頻度が皆無であり、組織方針としても海外展開の予定がない場合、短期的な緊急度は低いです。
  2. ステップ2:目指すポジションの要件確認
    社内での希望役職(課長・部長職など)や、転職希望先企業の求人票を確認します。管理職登用基準にTOEICスコアが設定されている、または希望求人の多くがBusiness level English(ビジネスレベルの英語力)を必須要件としている場合は、先行投資が必要です。
  3. ステップ3:代替手段の検証
    直面している課題が「資料の読解」にとどまる場合、自動翻訳ツールの活用フローを整えるだけで業務が成立しないかを検証します。ツールでの対応に限界があり、リアルタイムの会話や直接の信頼関係構築がボトルネックになっている場合は、本格的なスピーキング・リスニング学習を開始する明確な動機となります。
英語学習投資の判断3ステップ
1現職の棚卸し

直近1年間の英文参照や海外連絡の実績を確認

2目標要件の確認

希望役職や転職先での英語必須要件を確認

3代替手段の検証

翻訳ツール等で代替可能か課題を検証

現状とキャリア計画から学習の必要性を判断する流れです

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理解度チェック

Q1. オフィス業務で英語を使う際、発生頻度が最も高い技能は何ですか?

  1. 聞く(リスニング)
  2. 話す(スピーキング)
  3. 書く(ライティング)
  4. 読む(リーディング)
答えを見る

正解: D. 読む(リーディング)
オフィス業務における英語の発生頻度は「読む>書く>話す・会議」の順であり、リーディングが極めて高いと述べられています。

Q2. 実務で「添付ファイルをご確認ください」と伝える英語表現はどれですか?

  1. Terms and Conditions
  2. Please find the attached file.
  3. Could you please elaborate on that?
  4. as soon as possible
答えを見る

正解: B. Please find the attached file.
本文では、定型的なメール返信などの代表的な英語表現として「Please find the attached file.」が挙げられています。

Q3. 人間が直接対応すべき領域として、自動翻訳での代替が困難とされる業務は何ですか?

  1. 長文ドキュメントの読解
  2. 定型英文メールの作成
  3. リアルタイムの会議や合意交渉
  4. 英文マニュアルの参照
答えを見る

正解: C. リアルタイムの会議や合意交渉
即時の判断や関係構築が求められるリアルタイムの会議や合意交渉などは、ツールでの代替が困難で生身の英語が必須とされています。

よくある質問

Q. 仕事で英語を使う割合は今後増えますか?
増える見込みです。文部科学省の調査でも企業の76.7%が「10年後に英語人材の重要性が高まる」と回答しており、海外展開やITツールの国際化に伴い緩やかに増加しています。
Q. 英語が全くできないと就職や昇進で不利ですか?
国内特化型の職種では不利になりません。ただし、大手企業の管理職登用基準にTOEICスコアが設定されている場合や、グローバル展開企業を志望する場合は選択肢が狭まります。
Q. 仕事で使う英語力はTOEIC何点からですか?
定型的な読み書きは600点、業務メールや情報収集は700点、会議や交渉への参加は800点以上が一般的な実務目安となります。
Q. 自動翻訳ツールがあれば英語学習は不要ですか?
資料閲覧やメール作成はツールで対応可能ですが、対面の商談や会議、即時の意思決定が求められる場面では、依然として個人の生身の英語力が不可欠です。

2026年10月12日更新・モチタン辞典編集部