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不定詞の後ろには何が来る?2つの疑問を完全整理
「不定詞の後ろ」という疑問には、to の直後に来る形(動詞の原形)と、to+動詞 の塊の直後に続く語(目的語や副詞など)の2つの意味があります。
to 不定詞の to の直後には必ず動詞の原形が入り、過去形や進行形、三人称単数の s は付きません。さらに to+動詞 の後ろには、その動詞の性質に応じて目的語・補語・修飾語が続きます。
不定詞の後ろが指す2つの意味
英語の学習中に「不定詞の後ろには何が来るのか」と迷ったときは、まず自分がどちらの疑問を持っているかを確認することが大切です。
多くの文法解説では、以下の2つが明確に区別されないまま説明されるため、混乱が生じやすくなっています。
- 疑問1(toの直後):to という単語のすぐ後ろには何形を置けばよいのか(原形なのか、-ing なのか)。
- 疑問2(to+動詞の塊の後ろ):to do という不定詞句の直後には、文法的にどのような語句を続ければよいのか。
この記事では、まず「to の直後」のルールを整理したうえで、次に「to+動詞 の後ろ」に続く文構造や用法別の違いを具体的に解説します。
疑問1(toの直後)
- toのすぐ後ろの動詞の形
- 原形なのかing形なのかを判定
- 前置詞のtoとの区別が論点
疑問2(不定詞句の後ろ)
- to doの塊の直後に続く語句
- 文法的に何を続けるかを判定
- 文構造や用法別の違いが論点
「toの直後」と「不定詞句の後ろ」のどちらの疑問かをまず区別しましょう。
to 不定詞の後ろは動詞の原形
to 不定詞(to-infinitive)を形作る場合、to の直後に置く語は必ず「動詞の原形(base form)」です。主語が三人称単数であっても、文全体の時制が過去であっても、to の後ろの動詞の形は変わりません。
- He wants to go home.(彼は家に帰りたがっている。※ goes にはならない)
- She decided to study abroad.(彼女は留学することを決めた。※ studied にはならない)
- They started to run.(彼らは走り始めた。※ running にはならない)
ただし、英語には「不定詞の to」ではなく「前置詞の to」が存在します。前置詞の後ろには名詞や動名詞(-ing)を置く規則があるため、この2つを見分ける必要があります。
表は横にスクロールできます →
| 表現 | 品詞の識別 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|---|
| look forward to -ing | 前置詞 to | 〜を楽しみに待つ | I look forward to seeing you.(あなたに会えるのを楽しみにしています。) |
| be used to -ing | 前置詞 to | 〜に慣れている | He is used to getting up early.(彼は早起きに慣れている。) |
| object to -ing | 前置詞 to | 〜に反対する | She objected to changing the plan.(彼女は計画の変更に反対した。) |
| devote oneself to -ing | 前置詞 to | 〜に専念・献身する | He devoted himself to teaching.(彼は教育に専念した。) |
| with a view to -ing | 前置詞 to | 〜する目的で | We met with a view to discussing it.(私たちはそれを話し合う目的で集まった。) |
迷ったときは、to の後ろに名詞(例えば it や music)を自然に代入できるかどうかを試してください。代入できる場合は前置詞の to なので動名詞が続き、代入できず「〜すること」という動作そのものを指す場合は不定詞のため動詞の原形が続きます。
次の疑問to の後ろに原形ではなく -ing 形が来て迷った経験があるなら、to+動名詞をとる英語表現で前置詞の to との判別法を確認できます。
to+動詞の直後に続く要素
to+動詞の原形 を作った後、その塊の直後に何が続くかは、不定詞の中に使われている動詞が「自動詞」か「他動詞」かによって決まります。
自動詞の場合:目的語は置かず、副詞や前置詞句が続く
自動詞は単体で意味が成り立つため、直後に目的語(名詞)を置きません。後ろには副詞や前置詞句などの修飾語が続くか、あるいは何も置かずに文が終わります。
- I want to sleep quietly.(私は静かに眠りたい。※ 副詞が続く)
- She hopes to live in Canada.(彼女はカナダに住むことを望んでいる。※ 前置詞句が続く)
- It is time to go.(出発する時間です。※ 何も続かない)
他動詞の場合:直後に目的語が必要
他動詞は動作の対象を必要とするため、原則として to+動詞 の直後に目的語(名詞)を置かなければ文が不完全になります。
- He decided to read a book.(彼は本を読むことに決めた。※ 目的語 a book が続く)
- I need to buy some milk.(私は牛乳を買う必要がある。※ 目的語 some milk が続く)
- They plan to build a new house.(彼らは新しい家を建てる予定だ。※ 目的語 a new house が続く)
自動詞の場合
- 直後に目的語(名詞)は置かない
- 副詞や前置詞句が続く
- 何も置かずに文が終わることもある
他動詞の場合
- 動作の対象が必要
- 原則として直後に目的語を置く
- 目的語がないと文が不完全になる
不定詞内の動詞が自動詞か他動詞かによって、直後に続く要素が決まります。
用法別に見る不定詞の後ろの文構造
to 不定詞には名詞的用法、形容詞的用法、副詞的用法の3つがあり、用法によって文全体の中で不定詞の後ろに何が配置されるかが異なります。
表は横にスクロールできます →
| 用法 | 不定詞が担う役割 | 直前の要素 | 直後に続く要素の典型例 |
|---|---|---|---|
| 名詞的用法(主語) | 文全体の主語 | 文頭 | 文の述語動詞・補語・目的語 |
| 名詞的用法(目的語) | 文の他動詞の目的語 | 文の述語動詞 | 文の終わり、または副詞句 |
| 形容詞的用法 | 直前の名詞を修飾 | 修飾される名詞 | 文の述語動詞、または文の終わり |
| 副詞的用法(目的・原因) | 動詞や形容詞を修飾 | 主節の動詞・形容詞 | 文の終わり、または副詞句 |
名詞的用法で不定詞が文頭に来て主語になる場合、不定詞句の直後には文全体の述語動詞が続きます。
一方、副詞的用法では主節が完成した後に置かれることが多いため、不定詞の後ろには追加の修飾語が来るか、そのまま文が終了します。
- He studied hard to pass the examination.(彼は試験に合格するために一生懸命勉強した。)

具体的な文構造を例文で確認したいときは、不定詞の3用法の例文集を参考にしてください。
形容詞的用法で後ろに前置詞が残る理由
形容詞的用法では、不定詞の直後に前置詞(with、on、in など)がポツンと残るパターンがあります。これは試験や英作文で非常につまずきやすいポイントです。
前置詞が必要になるのは、「修飾される名詞」を不定詞の後ろに戻したときに、前置詞がないと文法的に成り立たない場合です。
具体例で理解する仕組み
- a chair to sit on(座るための椅子)
修飾される名詞 a chair を動詞の後ろに置くと、sit a chair ではなく sit on a chair となります。したがって、on を省略してはいけません。 - a friend to talk with(話すための友達)
同様に talk a friend とは言えず、talk with a friend と言う必要があるため、末尾に with が残ります。 - a house to live in(住むための家)
live a house ではなく live in a house なので、in が必要です。 - a pen to write with(書くためのペン)
ペンを使って書くので、手段を表す write with a pen から with が残ります。
修飾される名詞が動詞の直接の目的語になれる場合は、前置詞は不要です。例えば「読むための本」は read a book と直接言えるため、a book to read となり前置詞は付きません。
前置詞が残るパターンの詳しい解説は、不定詞の形容詞的用法と前置詞で確認できます。
不定詞の後ろのよくある間違いと添削
学習者が誤りやすい典型例と、その修正ポイントをまとめました。
誤り例1:to の後ろに過去形や進行形を置いてしまう
- 誤:She wanted to went to the party.
- 正:She wanted to go to the party.(彼女はそのパーティーに行きたがっていた。)
- 解説:文全体の時制が過去形(wanted)であっても、不定詞の to の後ろは必ず動詞の原形 go に戻します。
誤り例2:前置詞 to の後ろに動詞の原形を置いてしまう
- 誤:I am looking forward to see you.
- 正:I am looking forward to seeing you.(あなたにお会いできるのを楽しみにしています。)
- 解説:ここでの to は前置詞なので、後ろには動名詞 seeing を置きます。
誤り例3:形容詞的用法で前置詞を落としてしまう
- 誤:I have no paper to write.
- 正:I have no paper to write on.(私には書くための紙が1枚もない。)
- 解説:紙の上に書くため write on paper の関係です。on がないと「紙という文字を書く」という意味になり不自然です。
誤り例4:形容詞的用法で余計な代名詞を後ろに残してしまう
- 誤:This is a good book to read it.
- 正:This is a good book to read.(これは読むのに良い本だ。)
- 解説:修飾される a good book がすでに read の目的語の役割を果たしているため、後ろに it を重ねてはいけません。
過去形や進行形にせず原形を置く
前置詞のtoの後ろには動名詞を置く
形容詞用法で必要な前置詞を残す
修飾名詞と重なる代名詞は置かない
不定詞の後ろで間違えやすい4つのポイントと正しい形を確認しましょう。
不定詞の後ろで迷わない判別手順
問題演習や英作文で「後ろに何を置くべきか」迷ったときは、次の手順で確認してください。
- to の直後を判定する:その to の後ろに普通の名詞(it など)を置いても意味が通じるか確認します。通じるなら「前置詞の to」なので -ing(動名詞)を置きます。通じず「〜すること」という動作を指すなら「不定詞」なので動詞の原形を置きます。
- 動詞の性質を確認する:不定詞の中の動詞が自動詞か他動詞かを確認します。他動詞なら目的語となる名詞を直後に続けます。
- 形容詞的用法か確認する:名詞を後ろから修飾している場合、修飾されている名詞を不定詞の後ろに移動させてみます。「動詞+前置詞+名詞」の形が必要なら、末尾に前置詞(with, on, in など)を残します。
- 重複を避ける:形容詞的用法の場合、修飾される名詞と重複する代名詞(it や them)を不定詞の後ろに置かないように除外します。
名詞が入るなら前置詞、入らなければ原形
他動詞なら直後に目的語となる名詞を配置
名詞を後ろに戻し前置詞が必要か確認する
修飾名詞と重複する代名詞を後ろに置かない
後ろに置く語句に迷ったときは、この4ステップで順に確認します。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 不定詞の to と前置詞の to を見分ける方法は何ですか?
- 文全体の時制が過去形かどうかを確認する
- to の後ろに名詞を自然に代入できるか試す
- to の直前の動詞が三人称単数形か確認する
- 直後に必ず前置詞が残るかどうかを確認する
答えを見る
正解: B. to の後ろに名詞を自然に代入できるか試す
名詞を自然に代入できる場合は前置詞のto、代入できず動作そのものを指す場合は不定詞のtoと見分けます。
Q2. 本文の説明に基づき、文法的に正しい英文はどれですか?
- She decided to studied abroad.
- I look forward to see you.
- He is used to getting up early.
- They started to running.
答えを見る
正解: C. He is used to getting up early.
be used to の to は前置詞のため、後ろには動名詞(getting)が続きます。不定詞の to の後は動詞の原形です。
Q3. 形容詞的用法の不定詞の末尾に前置詞が必要な理由は何ですか?
- 文頭に主語となる名詞を配置するため
- 不定詞の中の動詞が必ず他動詞になるため
- 修飾される名詞を後ろに戻すと前置詞が要るため
- 不定詞の直後に目的語の代名詞を重ねるため
答えを見る
正解: C. 修飾される名詞を後ろに戻すと前置詞が要るため
修飾される名詞を不定詞の後ろに戻した際、前置詞がないと文法的に成り立たない場合に末尾に前置詞を残します。
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よくある質問
- Q. to 不定詞の後ろに動名詞が来ることはありますか?
- 不定詞の to の直後に動名詞が来ることはありません。必ず動詞の原形です。「to+動名詞」になるのは、look forward to や be used to などの「前置詞の to」の場合です。
- Q. 不定詞の後ろの動詞に三単現の s は付きますか?
- 付きません。主語が he や she などの三人称単数であっても、to 不定詞の直後に置かれる動詞は常に「原形」のまま使われます。
- Q. 不定詞の直後に not を置くことはできますか?
- できません。不定詞を否定する場合は、to の直後ではなく to の直前に not や never を置いて「not to+動詞の原形」の語順にします。
- Q. 不定詞の後ろに前置詞が残る見分け方は?
- 修飾されている名詞を、不定詞の動詞の後ろに移動させて文を作ってみてください。sit on a chair のように前置詞が必要なら、不定詞の後ろにもその前置詞を残します。
- Q. 不定詞が主語のとき後ろには何が来ますか?
- 不定詞句全体が主語として機能するため、その塊の直後には文全体の述語動詞(is や requires など)が三人称単数扱いで続きます。
2026年10月9日更新・モチタン辞典編集部