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使役動詞の受動態まとめと公式解説
使役動詞の受動態では、能動態で使われていた動詞の原形(原形不定詞)の前に必ずtoが復活し、be made to do(〜させられる)の形をとります。受動態にできる使役動詞は基本的にmakeのみであり、letはbe allowed to do、haveは文脈に応じて別の動詞へ言い換える必要があります。
使役動詞の受動態の基本公式一覧
使役動詞を受動態に直す際、動詞によって受動態を作れるかどうかが大きく分かれます。高校英語や各種試験で問われる4つの代表的な動詞について、受動態の可否と正しい変換形式を一覧で確認しましょう。
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| 動詞 | 能動態の基本形 | 受動態の可否 | 受動態・書き換え表現 |
|---|---|---|---|
| make | make + O + 原形 | 可能 | be made to do(〜させられる) |
| let | let + O + 原形 | 不可(原則) | be allowed to do / be permitted to do |
| have | have + O + 原形 | 不可 | be asked to do / be told to do など |
| get | get + O + to do | 稀(基本使わない) | be persuaded to do / 能動態を維持 |
表から分かる通り、「能動態で原形不定詞をとり、受動態でto doになる」という典型的な変化をする使役動詞はmakeだけです。letやhaveにはbe let to doやbe had to doという形が存在しないため、別の動詞を使った受け身表現に言い換える必要があります。
次に読む原形不定詞の使い方と受動態原形不定詞をとる構文が受動態でどう変わるか分かります。
使役動詞makeの受動態と書き換え手順
使役動詞makeの能動態は「主語が目的語に無理やり〜させる」という強制的な意味を持ちます。これを受動態にすると、「主語は〜させられる」という意味になります。
能動態と受動態の対比例文
能動態の文:
My mother made me clean my room.
(母は私に部屋の掃除をさせました。)
受動態の文:
I was made to clean my room by my mother.
(私は母に部屋の掃除をさせられました。)
能動態ではcleanという原形不定詞が置かれていた部分が、受動態ではto cleanに変化している点に注目してください。
書き換えの3ステップ
能動態から受動態への書き換えは、次の3つの手順で行います。
- 能動態の目的語(me)を主語(I)の位置に移動する
- 動詞makeを「主語の人称・時制に合わせたbe動詞 + made」(was made)にする
- 原形不定詞(clean)の直前にtoを補い、to cleanにする
文末には必要に応じて「by + 元の主語」を添えます。動作主が明らかな場合や不特定の人物である場合は、by以下が省略されることも多くあります。
もう1つ例文を確認してみましょう。
能動態:The teacher made the students stay after school.
(先生は生徒たちを放課後残らせました。
)
受動態:The students were made to stay after school by the teacher.
(生徒たちは先生によって放課後残らされました。)
能動態の目的語を主語の位置に移動する
人称・時制に合わせたbe動詞+madeにする
原形不定詞の直前にtoを補いto doにする
能動態の目的語を主語にし、原形不定詞の前にtoを補って変換します。
次の疑問make の受動態について例文や注意点をさらに詳しく確認したいときは、makeの受動態と使い方が役立ちます。
受動態でto不定詞が復活する文法的な理由
多くの方が疑問に感じるのは、「なぜ能動態では省略されていたtoが、受動態になると突然現れるのか」という点です。これには、英語の語順構造と心理的な距離感という2つの理由があります。
理由1:動詞の衝突を防ぐための目印
能動態の文He made me wait.では、動詞madeと原形不定詞waitの間に目的語meが挟まっています。そのため、動詞が2つ連続して並ぶことはありません。
しかし、目的語を受動態の主語として文頭へ移動させるとどうなるでしょうか。もしtoを補わない場合、次のような文になります。
誤った文:I was made wait.
この形では過去分詞のmadeと原形動詞のwaitが直接隣り合ってしまいます。英語では、助動詞の後などを除き、動詞の形をした語が連続することを避ける傾向があります。そのため、後ろの動詞が「主述関係の述語動詞ではなく、補語として働く準動詞である」ことを明確に示す区切り(目印)としてtoが必要になります。
理由2:直接的な強制力から「結果へのプロセス」への視点の変化
認知文法の観点では、前置詞から派生したtoには「矢印(〜へ向かう到達)」の感覚があります。
能動態のmake me waitでは、主語の圧力が対象(me)に直接かかり、その場ですぐに行動(wait)が発生するため、時間的な隙間や距離感がありません。そのため、到達を表すtoが不要となり、原形不定詞が用いられます。
一方、受動態の主語は圧力を受ける側です。「強制を受けた結果、その行動へ向かわされる」というワンステップの心理的プロセスが生じるため、方向や到達点を示すtoが結びつきとして復元されます。つまり、toは圧力を受けて次の動作へと向かう道筋を表す記号として機能しています。
過去分詞madeと原形動詞が隣り合うのを防ぐ区切りの目印となるため
強制を受けて行動へと向かわされる心理的プロセス(到達点)を示すため
受動態でtoが現れる文法構造上の理由と認知文法的な理由のまとめです。
let・have・getの使役受動態と言い換え
make以外の使役動詞(let, have, get)を受動態で表したい場合、そのまま受動態を作れない規則が存在します。それぞれの動詞のルールと言い換え表現を整理します。
使役動詞letの受動態:be allowed to doに言い換える
letは「〜させておく、〜するのを許す」という意味を持つ使役動詞です。英語ではbe let to doという受動態の形は原則として用いません。許可された状態を表すため、allowやpermitを受動態にした表現へ書き換えます。
能動態:My father let me drive his car.
(父は私に自分の車を運転させてくれました。)
受動態(不可):I was let to drive his car by my father.
受動態(適切):I was allowed to drive his car by my father.
(私は父から彼の車を運転することを許されました。)
フォーマルな文脈ではbe permitted to doも同様に使われます。
使役動詞haveの受動態:文脈に応じた動詞へ言い換える
have(〜してもらう、〜させる)も受動態のbe had to doという形をとりません。受動態で表現したい場合は、文脈に応じて適切な動詞を選びます。
- 「頼まれて〜する」場合:be asked to do
- 「指示されて〜する」場合:be told to do
- 「強制的に〜させられる」場合:be forced to do
能動態:The manager had the staff prepare the documents.
(マネージャーはスタッフに書類を準備させました。
)
受動態:The staff were asked to prepare the documents by the manager.
(スタッフはマネージャーから書類の準備を依頼されました。)
使役動詞getの受動態:能動態を維持するのが自然
getは能動態の時点でget + O + to doとto不定詞をとる動詞です。「be got to do」や「be gotten to do」という形自体は文法上考えられますが、実際の会話や文章では不自然とされ、ほとんど使われません。
受動の意味を伝えたい場合は、be persuaded to do(説得されて〜する)などの別の表現を用いるか、能動態のままHe got me to help him.のように表現するのが一般的です。
letの受動態
- be let to doは原則不可
- 許可を表すbe allowed to do
- フォーマルならbe permitted
haveの受動態
- be had to doは不可
- 依頼はbe asked to do
- 指示はbe told to do
- 強制はbe forced to do
受動態が作れないletとhaveは、文脈に合わせた別の動詞で表現します。

知覚動詞の受動態との共通点と違い
使役動詞と同じく、能動態で原形不定詞をとり、受動態でto不定詞が復活する代表例が「知覚動詞」です。入試や各種検定でも両者はセットで出題されます。
知覚動詞の受動態公式
代表的な知覚動詞にはsee(見る)、hear(聞く)、watch(眺める)、notice(気づく)などがあります。
能動態:I saw him enter the building.
(私は彼が建物に入るのを見ました。)
受動態:He was seen to enter the building.
(彼は建物に入るのを目撃されました。)
能動態では原形enterだったものが、受動態になるとto enterへ変わります。この仕組みは使役動詞makeと全く同じです。
現在分詞(-ing)が続く場合の受動態
知覚動詞の能動態脈で「〜しているところを見る」と現在分詞(-ing)が使われている場合は、受動態でもそのまま現在分詞を残します。toを補う必要はありません。
能動態:They heard her singing in the room.
(彼らは彼女が部屋で歌っているのを聞きました。)
受動態:She was heard singing in the room.
(彼女は部屋で歌っているのを聞かれました。)
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| 分類 | 能動態の構文 | 受動態の構文 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 使役動詞 make | make + O + 原形 | be made to do | 〜させられる |
| 知覚動詞 see | see + O + 原形 | be seen to do | 〜するのが見られる |
| 知覚動詞 hear | hear + O + 原形 | be heard to do | 〜するのが聞こえる |
| 知覚動詞(進行) | see / hear + O + -ing | be seen / heard -ing | 〜しているところを見られる/聞かれる |
次の疑問see や hear などの変換手順を個別に整理したいなら、知覚動詞の受動態の作り方をあわせて読むと理解が深まります。
テストで失点を防ぐ判別手順と典型ミス
文法問題や英作文で最も多い失点パターンは、受動態であるにもかかわらずtoを書き忘れてしまうミスです。問題文を見た瞬間に正しい形を選択するための判別手順を整理します。
瞬時に解くための判別手順
- 述語動詞を確認し、能動態(make)か受動態(be made)かを見極める
- 受動態(be made)であれば、直後の空所には必ずto不定詞(to do)を入れる
- 能動態(make + 目的語)であれば、後ろに原形不定詞(do)を入れる
よくある間違いの例
誤り:She was made sing a song in front of everyone.
正しい文:She was made to sing a song in front of everyone.
(彼女はみんなの前で歌を歌わされました。)
受動態のwas madeの後ろに原形のsingをそのまま置くのは典型的な誤りです。必ずto singと補う必要があります。
また、英作文では「〜させられた」を英語にする際、受動態を使わずに能動態で表現した方が自然な場面も多くあります。
受動態:I was made to wait for an hour.
能動態:They kept me waiting for an hour.
(彼らは私を1時間待たせました。)
受動態のbe made to doは「本人が嫌がっているのに無理強いされた」というニュアンスが強くなります。単に「待つことになった」「待たされた」という状況を自然に述べる場合は、能動態の別動詞を使った表現も選択肢に入れておくと表現の幅が広がります。
能動態(make)か受動態(be made)か確認
受動態ならto不定詞、能動態なら原形不定詞を選ぶ
述語動詞の態を見極めて、直後に続く形を正しく選択する手順です。
瞬時に文の構造を切り替える力を鍛えたいときは、瞬間英作文のやり方を参考にしてください。
使役動詞の受動態ミニ練習問題
学んだ知識が定着しているか、以下の練習問題で確認してみましょう。
問題1:空所補充問題
次の英文の空所に入る最も適切な語句を選んでください。
The players were made ( ) around the field five times.
A. run
B. to run
C. running
D. ran
解答:B. to run
解説:述語動詞がwere madeと受動態になっているため、後ろには原形ではなくto不定詞が続きます。「選手たちはグラウンドを5周走らされました」という意味になります。
問題2:書き換え問題
次の能動態の文を受動態に書き換えてください。
The police officer made the driver show his license.
解答:The driver was made to show his license by the police officer.
解説:目的語のthe driverを主語にし、過去形のmadeをwas madeに変えます。原形不定詞のshowの前にtoを補い、to showにします。
問題3:誤文訂正問題
次の文の誤っている箇所を1つ指摘し、正しく直してください。
The children were let to play in the park until sunset.
解答:were let を were allowed に直す
解説:使役動詞letは受動態be let to doの形をとることができません。「〜することを許される」という意味にするには、were allowed to playまたはwere permitted to playに書き換えます。
理解度チェック
Q1. 使役動詞makeを受動態にする際、続く動詞の形はどうなりますか?
- 原形不定詞のままにする
- to不定詞に変える
- 現在分詞(-ing)に変える
- 過去分詞に変える
答えを見る
正解: B. to不定詞に変える
makeを受動態のbe madeにする際、能動態で原形不定詞だった動詞はto不定詞に変える規則があります。
Q2. 使役動詞letを受動態の意味で表現する際、適切な形はどれですか?
- be let to do
- be let doing
- be allowed to do
- be gotten to do
答えを見る
正解: C. be allowed to do
使役動詞letはbe let to doという形が原則使えないため、be allowed to do等に言い換えます。
Q3. 次のうち、文法的に正しい英文はどれですか?
- She was made sing a song.
- She was made to sing a song.
- I was let to drive his car.
- The staff were had to prepare it.
答えを見る
正解: B. She was made to sing a song.
使役動詞makeの受動態はbe made to doとなります。letやhaveは受動態でbe let / be hadとしません。
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よくある質問
- Q. 使役動詞の受動態でtoが必要な理由は?
- 能動態で動詞同士を隔てていた目的語が文頭へ移るため、動詞の連続を防ぐ目印としてtoが置かれます。また、強制から行動へ向かうプロセスを示す役割もあります。
- Q. letを受動態にできないのはなぜですか?
- 英語の慣用上、letの受動態「be let to do」は定着していません。「〜を許される」という意味を表す際はbe allowed to doやbe permitted to doへ書き換えます。
- Q. haveの受動態はどう作ればよいですか?
- haveの使役受動態「be had to do」は存在しません。「頼まれて〜する」ならbe asked to do、「指示されて〜する」ならbe told to doのように文脈に応じて動詞を言い換えます。
- Q. be made to doのニュアンスは?
- 「本人の意思に反して、無理やり〜させられた」という強い強制のニュアンスを含みます。嫌々ながら行動した文脈を表現する際に適しています。
2026年9月24日更新・モチタン辞典編集部
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