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英検S-CBTに問題用紙はある?配布物と解き方を解説
英検S-CBTでは紙の問題用紙(問題冊子)は配られず、すべての問題文や設問がパソコンの画面上に表示されます。試験中は会場で配布されるA4サイズのメモ用紙1枚と、持参したシャープペンシルまたは鉛筆・消しゴムを使用してメモを取ることができます。
問題冊子やメモ用紙の持ち帰りは一切認められておらず、試験終了時にすべて回収されます。
英検S-CBTの問題用紙と配布物の基本ルール
英検S-CBTを受験する際、従来の紙ベースの試験(従来型英検)のように冊子状の問題用紙が机に配られることはありません。試験室に入室すると、各座席にパソコン端末とヘッドセットが設置されており、問題はすべてディスプレイ上に映し出されます。
机の上に出せるものと会場で配られるもの
試験開始前に試験監督者から配布されるもの、および受験者が机上に出してよい私物は厳格に定められています。
- 会場で配布されるもの:A4サイズのメモ用紙1枚(ライティングで「筆記型」を選択した受験者のみ、紙のライティング解答用紙も一緒に配られます)
- 机上に出せる筆記用具:シャープペンシルまたは黒鉛筆、プラスチック消しゴム
- 持ち込みできないもの:自分のノート、あらかじめ用意したメモ用紙、蛍光ペン、ボールペン、時計、電子機器、参考書
リーディングやリスニングの解答は、画面上の選択肢をマウスでクリックして行います。そのため、マークシートの解答用紙も配られません。ライティングテストに関しては、出願時に「タイピング型」を選んだ場合はキーボード入力のみとなり、手元にはメモ用紙のみが残ります。
「筆記型」を選んだ場合に限り、手書きで英作文を記入するための専用解答用紙が1枚配られます。
メモ用紙や解答用紙の持ち帰りは一切不可
試験終了後、配布されたA4メモ用紙は表裏にどれだけ書き込みをしていても、必ず回収されます。ライティング筆記型の解答用紙はもちろん、白紙のまま残ったメモ用紙であっても持ち帰ることはできません。試験問題自体が画面上にしか存在しないため、問題用紙を持ち帰ることも物理的に不可能です。
会場で配布
- A4メモ用紙1枚
- 筆記型用解答用紙
机上に出せる私物
- シャープペンシル
- 黒鉛筆
- プラスチック消しゴム
持ち帰り制限
- メモ用紙回収
- 解答用紙回収
- 問題用紙は非配布
会場で配られるものと持ち込み可能な筆記用具、持ち帰りルールを整理できます。
従来型とS-CBTの問題・メモ・解答方式の比較
従来型の英検と英検S-CBTでは、問題の提示形式、手元でのメモ取り、解答方法が大きく異なります。両者の試験環境の違いを整理した比較表は以下の通りです。
| 項目 | 従来型(紙の試験) | 英検S-CBT |
|---|---|---|
| 問題の提示形式 | 紙の問題冊子 | パソコン画面に表示 |
| 問題への直接の書き込み | 鉛筆・ペンで自由に可能 | 画面上のハイライト機能のみ |
| 配布されるメモ用紙 | なし(問題用紙の余白を使用) | A4用紙1枚(白紙) |
| 使用できる筆記用具 | 鉛筆・シャープペンシル・消しゴム | 鉛筆・シャープペンシル・消しゴム |
| リーディング解答方式 | マークシート用紙への筆記 | 画面上をクリック選択 |
| リスニング解答方式 | マークシート用紙への筆記 | 画面上をクリック選択 |
| ライティング解答方式 | 紙の解答用紙への筆記 | 筆記型(紙)またはタイピング型(PC) |
| スピーキング試験形式 | 面接委員との対面面接(別日) | 画面映像とマイクによる吹き込み(同日) |
| 問題・メモの持ち帰り | 問題冊子のみ持ち帰り可能 | 一切持ち帰り不可(すべて回収) |
| 試験直後の自己採点 | 問題冊子の記録で可能 | 問題非公開・記録不可のため原則不可 |
出題される問題の難易度、出題形式、制限時間、測定される英語力スコア(英検CSEスコア)の尺度は従来型と同じです。しかし、紙ベースで慣れている受験者にとって、視線が画面と手元の間を往復する点や、長文に鉛筆で直接スラッシュを入れられない点は大きな相違点となります。
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配布されるA4メモ用紙の使い方とスペース配分
英検S-CBTで支給されるA4メモ用紙は、試験全体(スピーキング、リスニング、リーディング、ライティング)を通じて原則として1枚のみです。途中で用紙が足りなくなった場合でも、原則として追加の用紙はもらえません。そのため、試験開始直後に用紙を分割し、無駄遣いを防ぐ計画的な使い方が求められます。
メモ用紙の4分割ルール
メモ用紙を受け取ったら、筆記用具を使って用紙の表面と裏面をあらかじめ区切っておくことを推奨します。
- 表面の左半分(スピーキング用):音読問題の注意点、短文の要約ポイント、意見陳述問題で使う First(第1に)や Second(第2に)の理由キーワードを2〜3語メモします。
- 表面の右半分(リスニング前半用):第1部の会話文や第2部のモノローグで聞き取った日時・場所・数値、登場人物の条件を箇条書きで控えます。
- 裏面の左半分(リスニング後半・リーディング用):リスニング第3部(Real-Life形式など)の条件整理や、リーディング長文で混乱しやすい対立概念の整理に使います。
- 裏面の右半分(ライティング構想用):エッセイや要約問題の構成案、使用したい表現(例:on the other hand「他方で」、significant impact「重大な影響」など)の骨子をまとめます。
メモ用紙を使う際の注意点
長文読解の全文を訳したり、リスニングの音声を丸ごと書き取ろうとしたりすると、すぐに紙面が埋まってしまいます。手元に残すのは、頭の中だけで保持しきれない情報(数字、固有名詞、接続詞による論理展開の矢印など)に限定してください。
また、文字を大きく書きすぎないよう意識し、消しゴムで消す時間を最小限に抑えることも重要です。
スピーキング用。要約ポイントや理由のキーワードを2〜3語メモ。
リスニング前半用。日時・場所・数値、登場人物の条件を箇条書き。
リスニング後半・リーディング用。条件整理や混乱しやすい対立概念を整理。
ライティング構想用。エッセイや要約の構成案、使用表現の骨子を記録。
表裏各2分割の計4エリアに技能ごとのメモを割り振る配分法です。
画面上のハイライト機能と手元メモの役割分担
英検S-CBTの試験画面には、紙の問題用紙に線を引く代わりとして、テキストを選択して色を付ける「ハイライト機能」が備わっています。マウス操作で文中の任意の単語やセンテンスをドラッグすることで、目立たせることが可能です。
紙への書き込みと画面ハイライトの違い
従来型の紙試験では、文構造を把握するために slash(スラッシュ「/」)を入れたり、主語と動詞に SVOC の記号を振ったり、関係代名詞の係り受けを矢印で結んだりといった自由な書き込みができました。
しかし、S-CBTの画面上では「指定範囲の背景を着色する(ハイライトする)」ことしかできません。文字を書き足したり、記号を書き込んだりすることは不可能です。
画面ハイライトと手元メモの最適な使い分け
画面と手元のメモ用紙のどちらにどのような情報を記録すべきか、役割を明確に切り分けることで解答効率が格段に向上します。
- 画面ハイライトを使うべき情報:設問のキーワード(例:What is the main reason...? の main reason に該当する語)、設問の根拠となる本文の該当箇所、段落冒頭のトピックセンテンス、逆接の接続詞(However、Nevertheless など)。これらは視線を本文に戻したときにすぐ見つけられるよう、画面上で色を付けます。
- 手元のメモ用紙に書くべき情報:選択肢同士の比較検討(例:設問1に対して「1×, 2△, 3○, 4×」といった消去法の印)、長文内で対立している2つの立場(例:推進派 vs 反対派の論点)、複数の登場人物の役割関係。画面上で保持しにくい構造的な情報は手元に書くのが有効です。
ハイライトを多用しすぎると、かえって画面全体が見づらくなり、マウス操作に時間が奪われます。1段落につき1〜2箇所の重要語句に絞ってマークするのが実践的なコツです。
画面ハイライト
- 設問のキーワード
- 設問根拠となる本文該当箇所
- 段落冒頭のトピックセンテンス
- 逆接の接続詞(Howeverなど)
手元メモ用紙
- 選択肢の消去法(1×, 2△等)
- 本文内の推進派vs反対派の論点
- 複数登場人物の役割関係
- 画面で保持しにくい構造情報
画面上で目立たせる情報と手元で整理する情報を明確に分担できます。

次の疑問画面分割やスクロールに合わせた読解手順を深めたいときは、英検S-CBTリーディングの解き方と対策が役立ちます。
問題用紙がないS-CBTを攻略する解き方のコツ
パソコン画面で問題文を読み、手元のメモ用紙を活用しながら解答を進めるための具体的なテクニックを技能別に解説します。
リーディング:スクロールと画面分割への順応
S-CBTのリーディング画面では、左側に長文テキスト、右側に設問と選択肢が表示されるレイアウトが一般的です。長文が長い場合は上下にスクロールする必要があります。
- 設問の先読み:まず右側の設問文に目を通し、何を問われているかを把握します。問われているキーワードを頭に入れ、必要なら手元に短くメモします。
- パラグラフごとの照合:左側の長文を1段落読み進めるごとに、右側の該当設問をチェックします。紙のようにページをめくる必要はありませんが、本文のスクロール位置と設問の位置がずれることがあるため、該当段落の最初の単語を意識して視線を移動させます。
リスニング:先読みと選択肢消去の手順
リスニングテストでは、紙の問題用紙と異なり、音声が流れている設問の画面しか表示されません。次の問題の選択肢を勝手に先読みして画面をめくることは制限されています。
- 表示された瞬間の短時間先読み:設問画面に切り替わってから音声が流れ始めるまでの数秒間で、選択肢の主語や動詞の差異を素早くスキャンします。
- 消去法のメモ:音声を聞きながら、画面上の選択肢をクリックして仮選択するか、手元のメモ用紙に「A×, B?, C...」と素早く記号をつけていきます。音声終了後、すぐに正解をクリックして次の問題への準備を整えます。
ライティング筆記型:視線移動によるタイムロスの防ぎ方
ライティングで「筆記型」を選択した場合、問題文や指示(TOPIC や POINTS)はPC画面上に表示され、英文は机の上の紙解答用紙に手書きします。この際、画面と手元の間を何度も往復して視線がぶれると、集中力が途切れやすくなります。
- 画面上のトピックと条件を手元のメモ用紙に要約して素早く書き写す(例:Topic: Should zoos be banned? など)。
- メモ用紙上で導入(Introduction)、本論(Body)、結論(Conclusion)の骨組みを作る。
- 構成が固まったら、視線を手元の解答用紙に集中させ、一気に鉛筆で清書する。
このように「画面を見る時間」と「紙に書く時間」を明確に分けることで、視線移動の負荷を大幅に減らすことができます。
問題用紙を持ち帰れない場合の自己採点と対策
従来型の英検では、試験当日に持ち帰った問題冊子に自分の選んだ解答を控えておくことで、翌日以降に公開される模範解答を使って自己採点ができました。しかし、英検S-CBTでは問題用紙もメモ用紙も持ち帰れないため、従来のやり方での自己採点はできません。
自己採点ができない前提でのスケジュール管理
S-CBTを受験した後は、公式のウェブ合否閲覧日を待つ必要があります。大学入試の出願や学校への提出書類としてスコアを利用する場合、自己採点による見込み点数に頼った出願戦略は立てられません。以下の対策をあらかじめ講じておく必要があります。
- 余裕を持った日程で受験する:合否結果や公式スコア証明書が届く期日を出願締切から逆算し、1〜2ヶ月前の日程を押さえて受験します。
- 不確実性を考慮して複数回受験を視野に入れる:S-CBTは同一回次(同一検定期間内)に同一級を規定回数まで受験できます。合否が判明する前に次の日程を予約しておくなど、スケジュールにバッファを持たせることが安全です。
試験直後に手元で記録を残す場合の限界と注意
試験終了直後、会場の外に出てから記憶を頼りに「大問ごとの手応え」や「ライティングで書いた論点」をスマートフォンなどに書き残しておくことは、次回への振り返りとして有効です。
ただし、試験問題の文章や選択肢をメモ用紙に書き写して不正に持ち出す行為や、試験室内で外部に送信する行為は厳重に禁止されています。不正行為とみなされた場合、成績が無効になる恐れがあるため、規則を遵守してください。
自宅でできるS-CBT形式の過去問演習ステップ
紙の問題集を机の上に置いて解く練習だけを続けていると、本番でPC画面を見た際に視線や操作感のギャップに戸惑うことになります。市販の過去問題集や協会の公式過去問を使って、自宅でS-CBTそっくりの環境を再現する練習法を解説します。
ステップ1:公式サイトの「英検S-CBT 体験版」で操作に慣れる
公益財団法人 日本英語検定協会の公式サイトでは、実際の試験システムと同じインターフェースを体験できる「英検S-CBT 体験版」が公開されています。まずはこの体験版を開き、以下の操作感を確かめてください。
- マウスによる選択肢のクリックと解答の変更方法
- 画面上のハイライト(マーキング)機能の動作と色の付き方
- 画面のスクロール速度と、長文・設問の見え方
- タイピング型を選ぶ場合は、入力枠の文字数カウントやキーボードの反応速度
ステップ2:過去問PDFをPC画面に全画面表示する
過去問題集に付属しているPDFファイルや公式公開の過去問をパソコンのモニターに表示させます。本番と同様に、紙の問題冊子は机の上に置きません。
- パソコン画面の左側に長文PDF、右側に設問PDFを並べて表示する(または画面半分に問題を表示させる)。
- 机の上には「A4用紙1枚」と「シャープペンシル・消しゴム」のみを配置する。
- PDFリーダーのハイライト機能のみを使い、マウスで重要箇所にマーキングしながら読む。
- 解答番号は手元のA4用紙の隅に「1-(3), 2-(1)」とメモするか、テキストファイルに打ち込む。
ステップ3:本番と同じ時間制限で通し練習を行う
画面で長文を読むと、紙で読む場合と比べて読解速度が10〜15%程度遅くなる傾向があります。そのため、自宅で練習する際は、制限時間を規定より5分短く設定して演習を行ってください。
画面凝視による眼精疲労の度合いや、手元のメモ用紙のスペース配分を本番さながらに体験しておくことで、試験当日の心理的な焦りを最小限に抑えることができます。
公式体験版でクリック・ハイライト・スクロール等の操作感を確かめる
PDFを画面表示し、机上にはA4用紙1枚と筆記具のみ置いて解く
規定より5分短い制限時間を設定し、画面閲覧の疲労感や配分を体験
自宅のPC環境でS-CBTの画面操作や制限時間に慣れる演習手順です。
次の疑問本番に近い環境で問題演習を重ねたいなら、英検S-CBT過去問の対策と受け方もあわせて確認してみましょう。
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理解度チェック
Q1. 英検S-CBTで試験会場から持ち帰ることができるものは?
- 書き込み済みのメモ用紙
- 白紙のままのメモ用紙
- ライティング解答用紙
- 持ち帰れるものは一切ない
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正解: D. 持ち帰れるものは一切ない
問題用紙は画面上にしかなく、配布されたA4メモ用紙や解答用紙も白紙を含め全て回収されるため、一切持ち帰ることはできません。
Q2. 英検S-CBTの試験画面にある機能として正しいものは?
- テキストの背景を着色する機能
- 画面に鉛筆のように記号を描く機能
- 次の大問の選択肢を先読みする機能
- 文字を直接書き足す機能
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正解: A. テキストの背景を着色する機能
S-CBTの画面上では指定範囲の背景を着色するハイライト機能のみが使え、文字の書き足しや記号の書き込みはできません。
Q3. Which expression connects contrasting ideas?
- First
- Second
- significant impact
- on the other hand
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正解: D. on the other hand
本文では「on the other hand」が「他方で」という意味で、ライティングの構成案などで使用したい表現の例として挙げられています。
よくある質問
- Q. 試験中にメモ用紙が足りなくなったら追加でもらえますか?
- 原則として追加はもらえません。配布されるA4サイズのメモ用紙1枚を試験全体でやりくりする必要があるため、試験開始時に用紙を4分割してスペースを節約して使いましょう。
- Q. 長文の画面に蛍光ペンや下線を自由に引けますか?
- 画面上で指定した範囲に着色するハイライト機能はありますが、紙のように自由に下線を引いたり、文字や記号(スラッシュやSVOCなど)を書き込んだりすることはできません。
- Q. ライティングは紙とPCのどちらで書くのですか?
- 出願時に選んだ方式によります。「筆記型」を選んだ場合は紙の解答用紙が配られ鉛筆で手書きします。「タイピング型」を選んだ場合はキーボードで画面に直接入力します。
- Q. 試験後にメモ用紙を持ち帰って自己採点できますか?
- 持ち帰ることはできません。メモ用紙は試験終了時にすべて回収され、問題文も公開されないため、従来型のような試験直後の自己採点は原則として行えません。
- Q. リスニング中に画面の先読みはできますか?
- 音声が流れる問題の設問画面しか表示されないため、次の大問などを自由に先読みすることはできません。画面が切り替わった直後の数秒間で素早く選択肢を確認しましょう。
2026年10月12日更新・モチタン辞典編集部