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TOEFLとTOEFL iBTの違いとは?ITPや過去形式との比較解説
「TOEFL」とは英語能力測定試験の総称であり、現在単にTOEFLと呼ぶ場合は原則として個人受験の公式4技能テストである「TOEFL iBT」を指します。
一方、大学の学内試験などで使われる「TOEFL ITP」は団体専用の別試験であり、海外大学への正規留学には使えません。本書では、両者の難易度・費用・用途の決定的な違いから、過去のCBT・PBTとの関係まで整理して解説します。
TOEFLとTOEFL iBTの違いと関係性
英語試験を調べるなかで「TOEFLとTOEFL iBTは何が違うのか」と疑問を持つ方は少なくありません。中国語圏でも「TOEFL iBT 和 TOEFL 的区别」として頻繁に検索される疑問ですが、結論から言えば、TOEFL(Test of English as a Foreign Language)はテスト全体の総称ブランド名であり、TOEFL iBT(internet-based Test)はその中の現行主力テストを指す種別名です。
総称としてのTOEFLと現行標準のiBT
かつてTOEFLは紙に印刷された問題冊子とマークシートで解くペーパー形式(PBT)から始まり、その後にコンピュータ形式(CBT)を経て、2005年以降はインターネット経由で試験会場のPC端末を使って受けるiBTへと進化しました。
現在、世界基準で公式スコアとして通用するTOEFLテストの主流はiBTです。そのため、海外の大学や大学院の募集要項に単に Submit your TOEFL score.(TOEFLのスコアを提出してください)と書かれている場合、基本的にはこのTOEFL iBTのスコアを指しています。
主なTOEFLファミリーの分類
現在運用されているTOEFLテスト群は、対象年齢や用途によって次のように分かれています。
- TOEFL iBT:大学・大学院留学や公的な英語力証明に用いられる公式4技能テスト(個人申込可能)
- TOEFL ITP:大学や語学学校などの教育機関がクラス分けや学内審査のために実施する団体専用テスト(個人申込不可)
- TOEFL Junior / TOEFL Primary:小中高校生の英語力測定を目的とした若年層向けテスト
- TOEFL Essentials:短時間・低価格で受験できる補完的オンラインテスト
日常会話や出願案内で「TOEFLを受けた」「TOEFLの勉強をしている」と言う場合、大半はTOEFL iBTを受験することを意味しています。
公式留学・公的証明
- TOEFL iBT
教育機関内・団体利用
- TOEFL ITP
小中高校生向け
- TOEFL Junior
- TOEFL Primary
短時間・補完テスト
- TOEFL Essentials
TOEFLブランド内のテストを用途・対象別に整理した分類図です。
次の疑問そもそもテストの名前がどう読まれているのか気になる方は、TOEFL iBTの正しい読み方と意味も確認してみてください。
TOEFL iBTとITPの違いをスペック表で比較
日本国内で受験者が最も混乱しやすいのが、TOEFL iBTとTOEFL ITPの違いです。ITPは「Institutional Testing Program」の略で、学校や企業などの団体が学内・社内で実施するテストです。
個人で直接ETSに申し込んで公開会場で受験するiBTとは、制度も効力も根本から異なります。
基本スペックの対比
両者の主要な違いを一覧表で整理します。
| 比較項目 | TOEFL iBT | TOEFL ITP(Level 1) |
|---|---|---|
| 受験対象 | 一般個人(誰でも申込可能) | 実施団体の所属者限定(個人申込不可) |
| 測定技能 | 4技能(L/R/S/W) | 原則3技能(L/文法/R)※通常版 |
| 試験形式 | PC入力・マイク録音(会場または自宅) | マークシート(ペーパー)またはPC |
| 満点 | 120点(各セクション30点) | 677点(各セクション換算スコア合計) |
| 受験料目安 | USドル払い(日本円で約3万円台) | 約4,000〜5,000円台(団体負担・補助あり) |
| 公的効力 | 世界160か国・13,000以上の機関で認定 | 学内選考・クラス分け等に限定(対外利用不可) |
| 公式証明書 | 公式スコアレポート(Official Score Report)発行 | 機関内スコア通知書(Score Report)のみ |
| 有効期限 | 受験日から2年間 | 受験日から2年間(学内利用基準に準ずる) |
公式スコアレポート発行の有無が最大の境界線
海外の大学や大学院に正規出願する際、出願先はETSから直接送付されるOfficial Score Reportを要求します。TOEFL iBTではこの送付制度が整っており、世界中の高等教育機関で入学基準として公認されています。
一方でTOEFL ITPはあくまで学内利用を想定したプログラムであるため、対外的な公式証明書は発行されません。海外の正規学部・大学院への出願書類としてITPのスコアシートを提出しても、原則として受理されないため注意が必要です。
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TOEFL iBTとITPはどっちが難しい?難易度の差
検索でも「toefl ibt itp どっち が難しい」という疑問は非常に多く見られます。結論として、試験の難易度・対策の負担・精神的な負荷のいずれをとっても、TOEFL iBTのほうが圧倒的に難しいと言えます。その理由を具体的に掘り下げます。
理由1:アウトプット2技能(Speaking / Writing)の有無
TOEFL ITPの通常版(Level 1)は、リスニング、文法・語法(Structure and Written Expression)、リーディングの3セクションから成る選択式テストです。
自分で英語を話したり、キーボードでエッセイを書いたりする問題はありません。一方のTOEFL iBTは、マイクに向かって学術的な意見を話すスピーキングと、講義を聞いて要約したり自身の見解を論述したりするライティングが含まれます。
日本人の英語学習者にとって、能動的なアウトプットをPC上で制限時間内にこなす負担は極めて大きく、これが体感難易度を大きく引き上げる要因です。
理由2:複合問題(Integrated tasks)の壁
TOEFL iBTの難しさを象徴するのが、複数の技能を組み合わせて解答するIntegrated tasks(複合問題)です。例えばスピーキングセクションでは「学内のお知らせを読んだ後、それに関する2人の会話を聞き、片方の人物の意見とその理由を口頭で要約する」という問題が出題されます。
ライティングセクションでも「学術論文の抜粋を読んだ後、その内容を批判する教授の講義を聴き、反論の要点を整理してエッセイを書く」形式が課されます。
ITPのように「英語を読んで選択肢から正解を1つ選ぶ」だけの受動的処理では太刀打ちできません。
例文を使って課題の指示文を見てみましょう。
Summarize the points made in the lecture, being sure to explain how they challenge the specific arguments presented in the reading passage.
(リーディング本文で提示された個別の論点を、講義の内容がどのように否定しているかを明確に説明しながら、講義の要点を要約しなさい。)
このような高次な情報処理を正確に行う必要があるため、iBTの難易度はITPとは別次元になります。
理由3:語彙の専門性と試験時間の集中力
ITPの問題は過去のPBTから流用されたものが多く、語彙やパッセージの内容はある程度標準的なアカデミック英語にとどまります。対してiBTは、天文学、地質学、心理学、美術史、合衆国史などの高度な大学講義がそのまま題材となり、登場する語彙の難度も格段に高くなります。
また、PC画面を凝視しながら長文を読み、ヘッドセットで音声を聴き続ける環境自体が、紙のマークシートに比べて集中力の消耗を早めます。
TOEFL iBT(高難度)
- 4技能(話す・書くを含む)
- マイク録音やエッセイ論述が必須
- 複合問題(読んで聴いて話す/書く)
TOEFL ITP(通常版)
- 原則3技能(聴解・文法・読解)
- 全てマークシート等の選択式
- 単一技能ごとの受動的な処理のみ
出題形式と求められる処理能力の違いから難易度の差を比較した図です。
TOEFL iBTとITPのスコア換算・目安対応表
大学の交換留学の学内選考では、「iBT 80点以上、またはITP 550点以上」のように併記されているケースが多く見られます。両テストのスコアは計算方式が全く異なりますが、ETSが公表しているデータや一般的な教育機関の基準に基づく換算目安は以下の通りです。
| TOEFL iBT(120点満点) | TOEFL ITP Level 1(677点満点) | 一般的な英語運用能力の目安 |
|---|---|---|
| 100〜120点 | 630〜677点 | 海外トップ大学・大学院への直接出願レベル |
| 80〜99点 | 550〜627点 | 一般的な交換留学・海外中堅大学の出願基準 |
| 61〜79点 | 500〜547点 | 語学研修付き留学・学内選考の下限ライン |
| 45〜60点 | 450〜497点 | 基礎的なアカデミック英語力の養成段階 |
| 0〜44点 | 310〜447点 | 基礎文法・初級語彙の学び直しが必要なレベル |
ITPで550点取れてもiBTで80点に届かない理由
学習者の間で頻繁に起こるのが、「学内ITPで550点をクリアしたから、iBTも80点くらいは取れるだろう」と考えて本番を受験し、60点台前半で打ちのめされる現象です。
ITPは文法セクションの配点比率が高いため、大学受験英語の文法知識が頭に残っていれば、話せなくても・書けなくても500〜550点程度までスコアを伸ばせます。
しかしiBTでは文法単独のセクションは存在せず、配点の半分(計60点)がスピーキングとライティングに割り振られています。発話力と論述力を別途鍛えていない限り、ITPの点数感覚をそのままiBTに当てはめることはできません。

TOEFL iBTとCBT・PBTの違いと歴史的経緯
過去の古い留学体験記や古い参考書を読んでいると、CBTやPBTという名称が登場し、混乱することがあります。また「toefl ibt cbt pbt 違い」という検索語で調べる方もいます。これらはすべて、TOEFLが進化してきた歴史の中で使われてきた試験形式の名称です。
各形式の変遷と現在
TOEFLの実施形式は、技術の進歩とともに以下のように移行してきました。
表は横にスクロールできます →
| テスト形式 | 正式名称 | 受験メディア | 現在の状況 |
|---|---|---|---|
| PBT | Paper-based Test | 問題冊子とマークシート | 過去の改訂を経て終了(後継のITPに問題形式が継承) |
| CBT | Computer-based Test | 専用会場のコンピュータ | 2006年9月をもって全世界で廃止・完全終了 |
| iBT | internet-based Test | インターネット接続PC | 現行の世界標準テスト(2005年〜現在) |
今からCBTやPBTの対策をする必要はあるか?
結論として、現在の受験者がCBTやPBTについて気にする必要は一切ありません。CBTは20年以上前に運用が終了しており、公式スコアとしても当然ながら失効しています(有効期限2年のため)。
PBTのペーパー形式は現在、団体向けのTOEFL ITP Level 1としてその問題構造が受け継がれています。そのため、「PBT対策問題集」と書かれた中古書籍を見かけた場合、それは実質的に現行の「TOEFL ITP対策」としてのみ活用できます。
公式留学出願を目指す方は、迷わず現行のTOEFL iBTの対策を進めてください。
PC形式とネット形式の仕組みの変遷については、CBTとIBT試験方式の違いで詳しく解説しています。
次の疑問過去形式の仕組みやマークシート方式の歴史を詳しく知るには、TOEFL PBTとCBTの形式解説が役立ちます。
【30秒診断】あなた受けるべきテストの選び方
自分がTOEFL iBTとTOEFL ITPのどちらを受験すべきかは、英語力を証明する「提出先」によって一意に決まります。判断に迷ったときは、以下のフローで確認してください。
目的別・受験テスト判定フロー
- 海外の大学・大学院へ直接進学(正規留学)する
→ TOEFL iBT一択です。出願書類としてITPは使えません。 - 所属大学の交換留学制度に応募する
→ 学内募集要項を確認してください。「ITP可」と書かれていれば費用が安価なITPで応募可能です。ただし協定校側が「iBTのみ」を条件にしている場合は、最初からiBTを受験する必要があります。 - 日本の大学院入試で提出する
→ 志望専攻の募集要項を確認してください。外部スコア利用において「TOEFL iBTの公式スコアレポート直送」を指定している大学院が大半ですが、一部の国内大学院では学内実施のITPスコアを認めている例もあります。 - 学内の単位認定やクラス分け、英語力の定期測定
→ TOEFL ITPが最適です。受験料が手頃(4,000〜5,000円台)で、マークシート形式のため定期的な実力測定に適しています。 - 就職活動や昇進要件
→ 日本国内の就職・昇進ではTOEIC Listening & Readingが一般的ですが、外資系企業や海外駐在員選抜等でTOEFLスコアを提出する場合は、対外的に通用するTOEFL iBTを提出するのが安全です。
安価なITPでiBTの「力試し」はできるか?
受験料が約3万円台と高額なiBTを受ける前に、「約4,000円で受けられる学内ITPで力試しをしたい」と考える学習者は多くいます。これについては、リーディングとリスニングの基礎体力測定としてなら有効です。
しかし、スピーキングとライティングは一切測れないため、「ITPで手応えがあったからiBTの本番に突撃する」という使い方は危険です。アウトプット対策を別途行わずにiBTを受験すると、高額な受験料を無駄にするリスクがあります。
海外大学・大学院へ直接出願はiBT一択
学内要項を確認。ITP可なら安価に応募可能
要項確認。iBT直送指定が多いがITP可の例も
手頃な受験料で定期測定に適したITPが最適
スコアの提出先や目的に応じた受験テストの判定まとめです。
募集要項に「TOEFL」としか書かれていない時の確認手順
大学の交換留学手引きや大学院の入試要項を見ていると、単に「英語外部試験:TOEFL 80点以上」のように、テストの種別が明記されていない不親切なケースに遭遇することがあります。どちらを用意すべきか判断するための確認手順を整理します。
手順1:点数スケール(満点表記)を確認する
要項内に「○○点以上」と書かれている数字を確認してください。
- 要求スコアが「60点〜110点」の範囲:これは120点満点のスケールであるため、確実にTOEFL iBTを指しています。
- 要求スコアが「450点〜600点」の範囲:これは677点満点のスケールであるため、TOEFL ITP(または旧PBT形式)を指しています。
手順2:スコア提出方法(提出書類の名称)を確認する
要項の「提出書類」欄に記載されている書類名から判別できます。
- Official Score Report(公式スコア票)の直送を求めている場合:ETSから直送できるのはTOEFL iBTのみです。
- Institution Score Report(学内成績票)のコピー可となっている場合:大学内で受験したTOEFL ITPの成績通知書のコピーで受理されます。
Please arrange to have your official score report sent directly from ETS.
(ETSから公式スコアレポートが直接送付されるよう手配してください。)
募集要項に上記のような英文指定がある場合は、間違いなくTOEFL iBTを受験する必要があります。疑義が残る場合は、出願開始の直前ではなく、必ず余裕をもって志望校の入試課や国際交流センターにメールで問い合わせてください。
60〜110点はiBT、450〜600点はITPと判定
公式直送要求はiBT、学内通知書コピー可はITP
判別が難しい場合は出願前に担当窓口へ問い合わせ
募集要項の表記からiBTかITPかを判別する確認手順です。
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理解度チェック
Q1. 海外の大学や大学院に正規留学する際に必要なテストはどれ?
- TOEFL ITP
- TOEFL CBT
- TOEFL iBT
- TOEFL PBT
答えを見る
正解: C. TOEFL iBT
海外の大学・大学院へ正規出願する場合、公式証明書が発行されるTOEFL iBTが必要です。ITPは原則使えません。
Q2. TOEFL iBTの難易度がITPより高い理由は何ですか?
- 文法単独セクションの配点が高いため
- 話す・書く能動的なアウトプットがあるため
- マークシートの解答時間が極めて短いため
- 試験会場でしか受験することができないため
答えを見る
正解: B. 話す・書く能動的なアウトプットがあるため
TOEFL iBTにはITPにないスピーキングやライティングが含まれ、複合問題もあるため難易度が高くなります。
Q3. 提出先にiBTの公式スコア直送を求められた際の英語指示文は?
- Submit your institution score report.
- Please arrange to have your official score report sent directly from ETS.
- Send a copy of your test score to the university.
- Take the paper-based test on your campus.
答えを見る
正解: B. Please arrange to have your official score report sent directly from ETS.
本文に「Please arrange to have your official score report sent directly from ETS.」と記載されています。
よくある質問
- Q. TOEFL ITPは個人で申し込んで受験できますか?
- 個人申し込みはできません。TOEFL ITPは大学や企業などの団体向けプログラムであるため、所属する学校や勤務先が主催・実施する場合にのみ受験可能です。
- Q. TOEFL iBTとITPはどっちが難しいですか?
- TOEFL iBTのほうが圧倒的に難しいです。ITPにはないスピーキングとライティングの記述・録音試験があり、PC上で読解と要約を同時に行う複合問題が出題されるためです。
- Q. 大学の交換留学でTOEFL ITPのスコアは使えますか?
- 協定校によって異なります。学内選考ではITPが認められる場合もありますが、海外の受入大学自体がiBTのみを指定している場合はITPスコアでは出願できません。
- Q. TOEFLのCBTやPBTは今でも受験できますか?
- 受験できません。CBTは2006年に廃止され、PBTも終了しました。現在はインターネット形式のiBTが標準であり、PBTの出題形式は団体向けのITPに引き継がれています。
- Q. TOEFL iBTの有効期限はいつまでですか?
- 受験日から2年間です。2年を経過するとETSから公式スコアレポートを送付できなくなるため、留学出願の時期から逆算して受験スケジュールを組む必要があります。
2026年9月25日更新・モチタン辞典編集部