モチタン辞典 › 読みもの › TOEFL・IELTS › 留学に必要なTOEFLの目安

留学に必要なTOEFLスコアの目安と出願対策

留学に必要なTOEFLスコアの目安と出願対策

留学に必要なTOEFL iBTのスコアは、コミュニティカレッジで61点以上、一般大学の学部進学で80点以上、難関大学や大学院では100点以上が標準的な目安です。

正規の留学出願には団体向けのITPではなくTOEFL iBTの提出が原則として求められ、出願締切の数ヶ月前までに目標スコアを取得する逆算スケジュールが合否を左右します。

留学形態別のTOEFL必要スコア一覧

海外の教育機関へ出願する際、語学力の証明として最も広く受け入れられている試験の一つがTOEFL iBTです。必要とされるスコアは、進学先の学位レベルや教育機関の選考難易度によって大きく異なります。

募集要項に記載されている点数は最低出願資格(足切り点)であることが多く、実際の合格判定や現地の講義についていくためには、記載された基準点よりも高い点数を確保しておくことが望まれます。

進学先・留学形態別のスコア目安表

表は横にスクロールできます →

留学の形態最低出願基準合格・授業理解の安全圏特徴と注意点
語学留学基準なし—出願時のスコア提出は原則不要。現地でレベル分けテストを受験。
コミュニティカレッジ(2年制)61点以上70〜75点専門課程の受講に必要。スコア不足時は付属語学コースから開始。
一般大学学部(4年制)80点以上85〜90点教養科目や専門基礎の講義を受講し、レポート提出に対応する水準。
難関大学学部・リベラルアーツ100点以上105点以上ディスカッション主体の授業で積極的な発言が求められる水準。
大学院(修士・博士課程)80〜100点以上100〜105点以上専攻分野により異なる。人文学系やビジネススクールは高スコア必須。

語学留学では出願時のスコア提出を求められないケースが一般的ですが、学位取得を目的とする学部留学や大学院留学では、厳格な基準が設けられています。

コミュニティカレッジでは61点程度から出願を受け付けている学校が多いものの、この点数は専攻科目の講義を最低限履修できる境界線です。安全圏とされる70点台半ばに達していない場合、渡航直後の講義でノートを取ることや教科書を読み切ることに大きな負担が生じます。

4年制大学の学部進学では、全米および世界水準で80点が一つの大きな基準線となります。このスコアは、学術的な文章を読み、英語で小論文を作成するスキルの基盤があるとみなされるラインです。

一方で、競争率の高い上位校やリベラルアーツカレッジでは、足切りラインとして100点以上を指定しているケースが少なくありません。大学院進学においては、理工系分野で80点前後から受け入れる研究室もある反面、人文社会系やMBA、法学大学院などでは100点から105点以上が必須要件となるのが一般的です。

足切り点と安全圏スコアのギャップ

多くの出願者が直面するのが、大学のウェブサイトに記載されたminimum requirement(最低出願条件)と、実際に合格を勝ち取るための競争力あるスコアとの差です。

例えば、募集要項に「TOEFL iBT 80」と記載されていても、それは出願書類が受理される最低条件に過ぎない場合があります。人気校や奨学金を希望する出願では、世界中から集まる優秀な志願者の中で差別化を図るため、より高いスコアが求められます。

さらに重要なのは、渡航後の生活と学業です。ぎりぎりのスコアで合格した場合、大量の学術論文の読解(assigned reading)や毎回の講義での発言が求められる環境において、学業不振に陥るリスクが高まります。

出願戦略としては、志望校の最低要件プラス5〜10点を目指して学習計画を組み立てることが現実的です。

次の疑問取得した点数がどのくらいの英語力に相当するのか把握したいときは、TOEFLスコアの目安とレベルを確認しておくと目標を定めやすくなります。

留学に使えるTOEFLの種類と違い

TOEFLには複数のテスト形式が存在しますが、海外留学の正規出願に使用できる試験は厳密に指定されています。受けるべきテストを取り違えてしまうと、取得したスコアが出願書類として認められない事態に陥るため、各種テストの性質と用途を正確に把握しておく必要があります。

TOEFLの種類と留学出願への利用可否

表は横にスクロールできます →

テストの名称公式出願の可否主な実施形態用途と対象
TOEFL iBT利用可能(世界基準)個人受験(会場PC / 自宅)海外大学・大学院の正規出願、ビザ申請、奨学金選考
TOEFL ITP原則不可(例外あり)団体受験(ペーパー / PC)日本の大学内の交換留学選考、語学クラスのプレイスメント
TOEFL Essentials一部の教育機関で可自宅受験(PC・適応型)日常英語と学術英語の混合。採用校は限定的。

海外の大学や大学院に直接出願する(正規留学)場合、提出すべき試験は原則としてTOEFL iBT(Internet-based Test)です。

TOEFL iBTは、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能すべてを高度な学術文脈で測定する試験であり、世界の大多数の高等教育機関で語学力証明の標準基準として承認されています。

TOEFL ITPの位置づけと学内交換留学の分岐ルート

日本の大学に在籍している学生が注意すべきなのは、TOEFL ITP(Institutional Testing Program)の扱いです。

TOEFL ITPは大学や企業などの団体向けに提供されているテストであり、過去のペーパー版TOEFLの試験問題を再利用してリスニング、文法構造、リーディングの3技能(スピーキングとライティングを含まない)を測定します。

この試験は外部の独立したスコアレポートとして海外の大学に直接送付することは原則としてできません。しかし、日本の大学が協定を結んでいる海外大学との「交換留学プログラム」の学内選考においては、TOEFL ITPのスコアでの応募を認めている場合があります。ここには明確な分岐ルートが存在します。

また、近年登場したTOEFL Essentialsは、短時間で日常会話と基礎学術英語を測るテストですが、北米や欧州の伝統的な大学での採用状況はまだ部分的です。第一志望校が明確に採用を公表していない限り、汎用性の高いTOEFL iBTを選択するのが最も安全な判断です。

モチベア単語と例文をアプリで定着させるなら、単語アプリ「モチタン」単語アプリ「モチタン」なら、ゲームで覚えられます。まちがえた単語は苦手単語帳にまとまります。無料で試す

国別のTOEFLスコア要求基準と通用度

TOEFL iBTはアメリカ発祥の試験ですが、現在は北米のみならず世界中の主要な英語圏や欧州・アジアの教育機関で通用します。ただし、国や地域によって要求される基準の傾向や、他試験との受け入れ態勢に差異があります。

主要留学先におけるTOEFL iBTの通用度と基準

表は横にスクロールできます →

国・地域TOEFL iBTの通用度学部出願の基準目安大学院出願の基準目安
アメリカほぼ100%の機関で承認61〜100点以上80〜105点以上
カナダほぼ100%の機関で承認80〜90点以上90〜100点以上
オーストラリアほぼすべての機関で承認64〜79点以上79〜94点以上
ニュージーランドほぼすべての機関で承認60〜80点以上80〜90点以上
イギリス多くの大学で承認(注意あり)80〜92点以上90〜100点以上
ヨーロッパ(非英語圏)英語開講プログラムで広く承認72〜85点以上80〜95点以上

北米(アメリカ・カナダ)での特徴

アメリカおよびカナダでは、TOEFL iBTが最も歴史ある標準試験として定着しています。アメリカの学部進学では州立大学で70〜80点前後、アイビーリーグをはじめとする名門私立大学では100点以上が要求されます。

また、セクションごとの最低点(サブスコア)を設定している大学も多く、「総合80点以上、かつ各セクション20点以上」といった条件が課される傾向にあります。

カナダの主要大学(トロント大学やブリティッシュコロンビア大学など)は、語学基準が厳格なことで知られ、学部進学であっても88〜90点以上、ライティングやスピーキングで特定以上の点数を必須とすることが一般的です。

オセアニア(オーストラリア・ニュージーランド)での特徴

オーストラリアやニュージーランドの大学も、全般的にTOEFL iBTを正式な入学資格として受け入れています。伝統的にイギリス系の評価基準が用いられる地域ですが、TOEFLスコアの換算表が明示されており、学部レベルでは64点から79点程度、大学院では79点から94点程度を設定する大学が目立ちます。

学生ビザ申請の要件としてもTOEFL iBTは幅広く認知されています。

イギリスおよび欧州での注意点

イギリスへの留学を検討する場合、学生ビザの発給条件と大学の出願基準を分けて理解する必要があります。イギリスの多くの大学は学部・大学院の学位課程(degree level)においてTOEFL iBTを受け入れています。

しかし、大学付属の準備コース(ファンデーションコースやプリセッショナルコース)など、学位レベル未満の課程に進学する一部のケースでは、ビザ発給の規定により指定の試験形式が求められることがあります。

イギリスを第一志望とする場合は、志望校のウェブサイトに記載されたEnglish language requirements(英語力要件)のページを慎重に確認してください。

ヨーロッパ大陸(オランダ、ドイツ、北欧など)で英語開講されている学部・大学院プログラムでも、TOEFL iBTは広く採用されており、北米と同等水準の80〜90点程度が求められるケースが多数を占めます。

TOEFLとIELTSの比較と選択基準

海外留学を目指す際、多くの学習者が「TOEFL iBTとIELTS(Academic)のどちらを受験すべきか」という選択に直面します。現在では世界の主要大学の大部分が両方の試験を採用しているため、出願先の受付状況よりも「自身の適性や得意・不得意」に合わせて選択することが効率的なスコアメイクにつながります。

TOEFL iBTとIELTSの主な違い一覧

比較項目TOEFL iBTIELTS(Academic)
主な対象地域北米を中心に全世界英・豪を中心に全世界
試験形式コンピューター(PC)受験ペーパー受験 または PC受験
満点・評価尺度120点満点(1点刻み)バンドスコア 9.0満点(0.5刻み)
スピーキング方式マイクに向かって吹き込み録音試験官との1対1の対面面接
リスニングの特徴北米英語中心・メモ取り必須・講義形式中心英・豪・北米等の多様なアクセント・書き取り問題あり
ライティング方式PCキーボードによるタイピング手書き または PCタイピング

どちらを受験すべきか判断するための診断フロー

どちらを受けるべきか迷った際は、以下の3つの基準で判断してください。

  1. タイピング速度とPC操作への習熟度
    TOEFL iBTは全セクションをPCで行います。ライティングでは制限時間内に学術的な英文をすばやくタイピングする能力が不可欠です。キーボード入力に不安がある場合はIELTSのペーパー受験が適していますが、ブラインドタッチが得意な方であればTOEFLの方が解答時間を有効に使えます。
  2. スピーキングの実施形式に対する心理的負荷
    TOEFLのスピーキングはPC画面の指示に従い、ヘッドセットのマイクに向かって限られた準備時間(15〜30秒)で端的に話す形式です。一方、IELTSはネイティブ試験官との対面対話形式(PC版でも面接は対面)です。「人間を相手にした方が相づちや表情で話しやすい」と感じる人はIELTS、「面接官の表情が気になって緊張する」「機械に向かって論理的に話す方が集中できる」という人はTOEFLに向いています。
  3. 講義形式の長いリスニングへの耐久力
    TOEFLのリスニングは、大学の講義を模した5分前後の長いモノローグを聞きながらメモを取り、音声終了後に設問が表示される仕組みです。これに対し、IELTSは設問を先読みしながら音声を聞き、該当する答えをリアルタイムで穴埋め・選択する形式です。長時間の英語を聴き取りながら要点を整理する作業が得意な人はTOEFLで高得点を出しやすい傾向があります。
TOEFLとIELTSの適性診断基準

TOEFL iBT向き

  • ブラインドタッチが得意
  • 制限時間内のタイピングに不安がない
  • 機械相手に論理的に話す方が集中できる
  • 面接官の表情が気になって緊張しやすい

IELTS向き

  • キーボード入力に不安があり手書きを好む
  • 試験官との対面対話形式が話しやすい
  • 人間相手に相づちや表情を交えて話したい
  • 画面に向かって話すのが苦手

PC操作への慣れやスピーキングの実施形式に応じた適性の比較です。

留学に必要なTOEFLの目安のイメージ

次の疑問自分にはどちらの試験形式が合っているか迷うなら、TOEFLとIELTSの違い比較で問題構成や採点の特徴を整理してみましょう。

出願から逆算するTOEFL受験スケジュール

TOEFL対策において最も避けるべき失敗は、「出願締切日にスコアが手元に届かない」という事態です。テストを受験してから公式スコアレポートが志望大学に送付され、大学側の事務局で処理されるまでには一定の日数を要します。計画的なタイムラインを組んで臨む必要があります。

スコア発行と送付の流れ

TOEFL iBTを受験した場合、試験終了後オンラインのマイページ上でテスト結果が確認できるようになるまで、約4〜8日程度かかります。しかし、大学へ提出するのはオンラインの閲覧画面ではなく、実施団体から直接大学へ電子送付されるOfficial Score Report(公式スコアレポート)です。

大学側がシステム上でスコアを受領し、出願者情報と紐付ける作業にも数日から1〜2週間程度かかる場合があります。そのため、出願締切日の最低でも1ヶ月前、可能であれば2ヶ月前までには目標スコアを獲得しておくスケジュールを立てるのが安全です。

出願までの逆算タイムライン例

時期目標ステージ具体的なアクション
出願1年前〜8ヶ月前基礎力構築・初回受験語彙力・文法力強化。形式把握のため公式模試や初回受験を経験。
出願6ヶ月前〜4ヶ月前スコア獲得期弱点セクションの補強。本試験を2〜3回受験し目標点突破を目指す。
出願2ヶ月前最終デッドラインこの時期までに目標スコアを確定させ、大学への送付手続きを実施。
出願1ヶ月前〜締切日出願書類の最終化エッセイや推薦状、財政証明書の準備に専念する。

受験回数を最小化するための戦略

TOEFL iBTの受験料は日本国内受験で約245米ドル(米ドル建て決済)であり、何度も気軽に受験できる金額ではありません。無計画に毎月本試験を受けると、経済的な負担が大きくなるだけでなく、準備不足のまま失敗を繰り返してモチベーションを損なう原因になります。

受験費用を抑えつつ結果を出すためには、本番の出題形式や採点基準を忠実に再現した公式のオンライン模擬試験を積極的に活用する戦略が有効です。本番とまったく同一のシステム・過去問で構成されたオンライン模試を自宅で受験し、現在の予想スコアを正確に把握します。

模試で志望校の目標点マイナス3〜5点に到達したタイミングを見極めて本試験に申し込むことで、本番の受験回数を2〜3回程度に抑えながら目標達成を狙うことができます。

なお、TOEFL iBTには「前回の受験日から中2日空ける必要がある」という再受験ルールが定められています。連日の受験はできないため、締切直前の駆け込み受験には制限がある点も念頭に置いておきましょう。最新の日程・料金は実施団体の公式サイトで確認してください。

受験から大学受領までのスコア送付フロー
1本試験を受験

TOEFL iBTを受験する

2マイページ確認

試験後4〜8日程度で結果がオンライン表示される

3公式スコア送付

実施団体から大学へ電子送付(公式レポート)

4大学側で紐付け

システム受領と出願者紐付けに数日〜2週間要する

受験完了から志望大学の事務局で処理されるまでの流れです。

TOEFL iBTの構成と4技能別対策法

TOEFL iBTは、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能で構成され、各セクション30点満点、合計120点満点で評価されます。試験全体の所要時間は約2時間です。効率的に目標スコアへ到達するためには、セクションごとの出題特性に即した対策が欠かせません。

セクション別の配点と試験概要

表は横にスクロールできます →

セクション配点問題数・構成測定される能力
Reading30点2パッセージ(計20問)大学初年次レベルの学術論文・教科書の理解力
Listening30点講義3題・会話2題(計28問)講義の論理展開の把握、キャンパス内の会話理解
Speaking30点計4問(独立型1問・統合型3問)自身の意見表明、読解・聴取内容の要約と説明
Writing30点計2問(統合型1問・学術討論型1問)講義と文章の対比要約、学術ディスカッションへの投稿

4技能別の効率的な学習アプローチ

1. リーディング対策:アカデミック語彙と精読の徹底

リーディングでは、自然科学、歴史、心理学、天文学など多岐にわたる学術パッセージが出題されます。対策の土台となるのは、TOEFL頻出のアカデミック語彙の完全定着です。専門用語そのものを覚えるだけでなく、文脈から推測する訓練を行います。

学習時は、ただ問題を解くだけでなく、1文ごとの構文(主語・動詞・修飾関係)を正確に把握する精読を行い、文章全体のパラグラフ構成(主張・論拠・具体例)を追う習慣を身につけてください。正答の根拠となるパラフレーズ(言い換え表現)を見抜く力がスコアアップの鍵となります。

2. リスニング対策:メモ取り技術とノートテイキングの最適化

リスニングセクションで失点する大きな要因は、音声を聞きながらの「メモの取りすぎ」による聴取の中断です。すべてを書き留めようとすると、肝心の論理展開や結論を聞き逃してしまいます。

メモはキーワード、因果関係(矢印など)、対比関係(vsやプラス・マイナス記号)に絞り、全体の8割の意識を「話者の意図や講義の構造を聴き取ること」に向けます。復習の際は、講義音声を一文ずつ声に出して繰り返すshadowing(シャドーイング)を行い、音声知覚の処理スピードを高めることが効果的です。

3. スピーキング対策:テンプレート化と発話の流暢性

スピーキングは日本人の多くが最も苦手とするセクションです。高得点を狙うためには、独立型(Independent Task)と統合型(Integrated Task)のそれぞれに対して、論理展開のフレームワーク(テンプレート)をあらかじめ構築しておくことが不可欠です。

例えば、統合型タスクでは以下のような定型フレーズを用いて要約を組み立てます。

例文:The reading passage states that the university plans to renovate the library. However, the man in the conversation disagrees with this plan for two main reasons.
(リーディングの文章では、大学が図書館を改修する計画であると述べられています。

しかし、会話の中の男性は主に2つの理由からこの計画に反対しています。)

準備時間の短さに焦らず、結論から先に述べる構成を徹底し、発音の明瞭さと一定のペースを保ちながら話し続ける練習を重ねます。

4. ライティング対策:論理的な段落構成とタイピング速度

現在のライティングは、リーディングとリスニングの内容を比較要約する「統合型タスク(Integrated Writing)」と、オンライン掲示板での教授の問いかけに対して自分の意見を投稿する「学術討論型タスク(Writing for an Academic Discussion)」の2つで構成されます。

学術討論型タスクでは、他者の発言を参照しながら10分という短い制限時間の中で約100語以上の説得力ある意見を記述する必要があります。簡潔に自分の立場を述べ、具体的な理由と具体例を展開する瞬発力を鍛えましょう。

また、タイピングミスによる減点を防ぐため、日常的に英語キーボードでの入力速度を高めておくことがスコア安定に直結します。

スコアが足りない場合の救済策と進学ルート

出願締切が迫っているにもかかわらず、志望校の要求するTOEFLスコアにわずかに届かない場合でも、留学を断念する必要はありません。海外の大学には、語学力が規定に達していない留学生を受け入れるための複数の制度や迂回ルートが用意されています。

条件付き入学(Conditional Admission)

条件付き入学とは、学業成績や推薦状などの出願要件は大学の合格基準を満たしているものの、TOEFLスコアのみが基準に達していない出願者に対して出される入学許可です。

この制度を利用して渡航した場合、大学付属の語学学校(Intensive English Program)や提携する語学教育機関で英語コースを受講します。

規定の最上位レベルを修了するか、コース受講中に規定のTOEFLスコアをクリアすることで、改めてTOEFLを受験し直すことなく正規の学部課程へと進学することが認められます。学部授業の開始時期が半年から1年遅れる可能性がありますが、確実に正規課程への切符を確保できる安全な方法です。

パスウェイプログラム(Pathway Program)

近年、北米やイギリス、オーストラリアの多くの大学で導入されているのがパスウェイプログラムです。これは、留学生を対象とした「大学1年次のアカデミック単位取得」と「大学レベルの英語教育・スタディスキル指導」を組み合わせた移行コースです。

表は横にスクロールできます →

進学ルート必要なTOEFL目安特徴正規課程進学までの期間
直接進学(Direct Entry)80〜100点以上出願時に基準スコアをクリアして直接1年次に入学。通常通り(4年で卒業可能)
パスウェイプログラム60〜70点前後英語集中指導と教養単位取得を並行。修了後に2年次編入。通常通り(4年で卒業可能)
条件付き入学(語学コース経由)45〜60点未満語学学校を修了するまで大学の単位は取得できない。4年半〜5年程度

パスウェイプログラムの最大の利点は、語学力が多少不足していても(TOEFL iBT 60〜70点前後など)、プログラム期間中に取得した単位がそのまま大学卒業要件の単位としてカウントされる点です。

プログラムを所定の成績で修了すれば、そのまま2年次へと進級できるため、語学留学を経由する場合と比べて卒業までの期間が延びにくいという大きなメリットがあります。

コミュニティカレッジからの2年次・3年次編入

アメリカ留学において費用を抑えつつ名門4年制大学を目指す王道ルートが、2年制のコミュニティカレッジを経由する編入制度(2+2 Transfer Pathway)です。

コミュニティカレッジはTOEFLの要求水準が61点前後と比較的低く設定されています。まず2年制大学に入学して良好なGPA(学業成績)を収めた後、カリフォルニア大学(UC)群や各州の名門州立大学などの4年制大学の3年次に編入します。

この際、コミュニティカレッジで一定単位以上の教養科目を修了していれば、編入出願時にTOEFLスコアの提出自体が免除されるケースが多く見られます。

基準未達時の主な進学ルート分類
スコア不足時の救済策

条件付き入学

  • 語学学校で英語コース受講
  • 最上位レベル修了で正規進学
  • TOEFL再受験は不要
  • 授業開始が半年〜1年遅れる可能性

パスウェイプログラム

  • 英語指導と大学1年次単位取得を並行
  • 修了後に大学2年次へ編入
  • 通常通り4年で卒業可能

スコアがわずかに届かない場合に活用できる救済制度の分類です。

他試験との換算と現地講義で通用する英語力

日本国内で広く普及している英語試験(TOEIC L&Rや実用英語技能検定)を受験してきた学習者にとって、TOEFL iBTの難易度やスコアの立ち位置を把握することは目標設定の第一歩となります。

TOEFL iBTと他試験のスコア換算・レベル感

表は横にスクロールできます →

TOEFL iBTIELTS(Academic)英検(実用英語技能検定)TOEIC L&R(参考値)
100〜120点7.5〜8.51級合格(上位)950点〜満点水準
80〜99点6.5〜7.0準1級上位〜1級合格870〜950点程度
61〜79点5.5〜6.02級上位〜準1級合格700〜850点程度
45〜60点4.5〜5.0準2級〜2級合格550〜700点程度

※TOEIC L&Rは学術英語やスピーキング・ライティングを含まないため、換算値はあくまで一般的な英語力基盤としての目安です。海外の大学出願においてTOEIC L&Rスコアが認められることは原則としてありません。

英検準1級に合格している人であっても、TOEFL iBTを初めて受験すると60点〜70点台にとどまるケースが少なくありません。これは、TOEFL特有の長文リスニング、PCへのキーボード入力によるライティング、画面に向かって即座に学術意見を述べるスピーキングといった試験形式の負荷が非常に高いためです。

他試験で高得点を持っていても、TOEFLに特化した演習期間を必ず確保する必要があります。

スコア達成の先に必要な「講義で通用する英語力」

TOEFLで志望校の基準点をクリアすることは、留学のスタートラインに過ぎません。出願基準を達成した後に意識すべきなのは、現地の講義やゼミナールで生き残るための実質的な英語力への接続です。

海外の大学では、受動的に講義を聴くだけの姿勢は厳しく評価されます。教授からの問いかけに対して即座に意見を述べること、チームプロジェクトで現地学生と議論を交わすこと、毎週数百ページに及ぶ指定文献を批判的に読み解くことが日常となります。

TOEFLの統合型タスク(読んで、聴いて、話す・書く)で培ったスキルは、そのまま大学の授業運営の縮図です。スコアメイクの段階から、「単なる試験テクニック」として処理するのではなく、学術的な情報を構造化してアウトプットする基礎体力を養成しているという意識を持って取り組むことが、渡航後の留学生活を成功に導く土台となります。

次の疑問手持ちの英検や他試験のスコアから立ち位置を確かめたい場合は、TOEFLスコア換算表(英検・他)で目安を照らし合わせてみてください。

目標スコア到達に必要な総学習時間の目安

現在の英語力からTOEFL iBTの目標スコアに到達するためには、相応の学習時間が必要です。学術的な語彙や大学の講義を模した内容を扱うため、一般的な日常会話テストよりも学習効率のカーブが緩やかになります。

現在の英語力別・目標スコア到達所要時間

表は横にスクロールできます →

現在の英語力水準目標スコア(iBT 61点)目標スコア(iBT 80点)目標スコア(iBT 100点)
英検2級 / TOEIC 500〜600点程度約200〜300時間約500〜600時間約900〜1,200時間
英検準1級 / TOEIC 750〜850点程度約50〜100時間(形式慣れ)約200〜300時間約500〜600時間
英検1級 / TOEIC 900点以上短時間の対策で到達可能約100時間以内(形式慣れ)約200〜300時間

例えば英検2級レベルから学部出願基準の80点を目指す場合、500時間以上の学習時間の確保が必要です。1日2時間の学習を継続した場合、約8〜10ヶ月を要します。机上の暗記だけでなく、PC画面上での読解やキーボードを用いたタイピング演習の時間を計画に組み込む必要があります。

TOEFL対策留学の費用と環境の比較

国内での独学やオンライン受講でスコアが伸び悩んだ場合、現地の語学学校で集中的に対策を行う「TOEFL対策留学」を選択肢に入れる方法もあります。費用対効果を見極めて検討することが重要です。

国内学習と対策留学の費用・学習環境比較

表は横にスクロールできます →

学習形態1ヶ月あたりの費用目安学習時間・環境適している対象者
国内独学・オンライン学習約1万〜5万円(教材費・受講料等)平日1〜3時間。自己管理と自己規律が必要自律的に学習計画を推進できる人、費用を抑えたい人
フィリピン等の集中対策留学約15万〜25万円(寮費・食費・学費込)1日8〜10時間のマンツーマン集中授業短期間で強制的に学習量を確保し、スピーキングを伸ばしたい人
欧米圏語学学校の対策コース約35万〜50万円(滞在費・学費込)週20〜30時間のグループレッスン中心現地の生活環境に慣れつつ、アカデミックスキルを養いたい人

対策留学は1日の大半を英語学習に充てる環境が整い、マンツーマン環境ではスピーキングやライティングの即時添削を受けられる利点があります。ただし、語彙や文法が極端に不足していると効果が薄れるため、基礎力を国内で固めた上で短期集中手段として活用するのが現実的です。

※ 試験日・申込期限・料金などは年度や回によって変わります。最新の情報は、各試験・サービスの実施団体の公式サイトでご確認ください(この記事の最終確認日: 2026年10月9日)。

続けて読む

TOEFL・IELTSの疑問をすべて見る「TOEFL」のまとめ

理解度チェック

Q1. 大学が提示する出願基準に関して、本文の記述と一致する英文は?

  1. Minimum requirements guarantee actual admission.
  2. Minimum requirements are just cut-off scores.
  3. Minimum requirements ensure class comprehension.
  4. Minimum requirements reflect safe score margins.
答えを見る

正解: B. Minimum requirements are just cut-off scores.
本文では、大学の募集要項に記載された点数は最低出願資格(足切り点)であることが多いと説明されています。

Q2. TOEFL ITPの留学出願における扱いとして正しいものは?

  1. 海外大学への正規出願で標準的に利用できる
  2. 海外大学院の出願において公式書類として送付できる
  3. 学内交換留学の選考で応募が認められる場合がある
  4. 学生ビザ申請の際に公式スコアとして必ず使える
答えを見る

正解: C. 学内交換留学の選考で応募が認められる場合がある
TOEFL ITPは正規留学への直接送付は原則不可ですが、協定校との学内交換留学選考で応募を認めている場合があります。

Q3. パスウェイプログラムを利用する主な利点として本文にあるものは?

  1. TOEFLを受験せずに出願ができる
  2. プログラム中の取得単位が卒業要件に算入される
  3. 語学学校を経由するより学費が大幅に安くなる
  4. 2年次の修了まで英語テストが一切免除される
答えを見る

正解: B. プログラム中の取得単位が卒業要件に算入される
パスウェイプログラム期間中に取得した単位は大学卒業要件の単位としてカウントされ、2年次へ進級できます。

よくある質問

Q. 語学留学でもTOEFLのスコアは必要ですか?
民間の語学学校や大学付属の英語コースへの語学留学では、出願時のTOEFLスコア提出は原則として不要です。渡航初日に行われるプレイスメントテストで習熟度別のクラスに振り分けられます。
Q. TOEFL ITPのスコアで海外大学に出願できますか?
原則として外部の正規出願には使えません。ITPは団体向けのテストであり、利用できるのは日本の在籍大学と協定校の間で行われる交換留学の学内選考など、特定の枠組みに限られます。
Q. TOEICスコアで海外の大学・大学院に留学できますか?
一般的に不可能です。海外大学の学部・大学院出願では学術的な4技能を測るTOEFL iBTやIELTSが指定され、ビジネス英語主体のTOEIC L&Rは語学要件として認められていません。
Q. 出願締切のどのくらい前までに受験すべきですか?
出願締切の1〜2ヶ月前までに目標スコアを取得しておくのが安全です。スコアのオンライン確認まで約4〜8日、大学へ公式レポートが送付・照合されるまでにさらに日数を要するためです。
Q. TOEFLスコアの有効期限は何年ですか?
TOEFL iBTスコアの有効期限は「受験日から2年間」です。出願時点で有効期限内である必要があるため、留学予定時期から逆算して古くなりすぎないよう計画的に受験してください。
Q. TOEFL iBTは何回まで受験できますか?
受験回数に制限はありません。ただし、前回の受験日から中2日間を空ける必要があります。大学側には志望校送付用に選択したスコアのみが通知されるため、複数回受験しても過去の低いスコアが自動的に減点材料になることはありません。

2026年10月9日更新・モチタン辞典編集部