モチタン辞典 › 読みもの › 発音 › 小学生・子どもの英語発音練習法

小学生の英語発音練習とフォニックス入門

小学生の英語発音練習とフォニックス入門

小学生が英語の正しい発音を身につける近道は、カタカナのフリガナを使わず、文字と音の規則を学ぶフォニックスを取り入れて「ネイティブの音声を聞く、口の形を真似る、自分の音と比べる」という1日5分の練習を習慣化することです。

小学生の時期は耳が柔軟で音を素直に吸収しやすいため、日本語にない音の出し方を感覚的なたとえで覚えるだけで、将来のリスニング力や英単語の読み書きの土台が整います。

小学生が英語の発音を今練習すべき理由

英語学習において、小学生の時期に発音の土台を作ることは極めて大きな意味を持ちます。大人が英語を学ぶ際、頭で理屈を理解できても舌や唇が思うように動かず、長年親しんだ日本語の音に引っ張られてしまいがちです。一方で小学生は聴覚が柔軟で、耳から入った音をそのまま再現する模倣能力に長けています。

また、小学校高学年や中学生になると「間違った発音をしたら恥ずかしい」「カタカナっぽくて友達に笑われるかもしれない」という自意識が芽生え、英語を声に出すこと自体をためらう傾向が強まります。

羞恥心が芽生える前の低学年から中学年のうちに正しい口の動かし方に親しんでおくと、英語を声に出す抵抗感がなくなり、積極的な発話姿勢が育ちます。

発音を身につける利点は、単に「ネイティブのように上手に話せる」ことにとどまりません。自分で正しく発音できる音は、リスニング時にも正確に聞き取ることができます。

さらに、アルファベットの「文字」と「発音」の関係を理解しておくことで、中学校以降に暗記に頼ることなく、新しい単語をすらすら読んだり書いたりできるようになります。

発音だけでなく言葉のやり取り全体を伸ばしたいときは、英会話の総合ガイドを参考にしてください。

カタカナ英語になる原因と日本語との違い

多くの子どもが英語を話す際にカタカナ英語になってしまう主な原因は、英語と日本語の音声構造の違いと、カタカナ表記による視覚的な先入観にあります。

日本語は「あ・い・う・え・お」の5つの母音を基礎とし、子音の後に必ず母音が続く開音節言語です。一方、英語には日本語に存在しない多数の母音(あいまい母音など)があり、子音だけで発音を終える閉音節の単語が無数に存在します。

たとえば cat を発音する際、英語では語尾の t を子音の破裂音だけで止めますが、カタカナで「キャット」と認識してしまうと、存在しない母音「オ」を語尾に足してしまいます。

表は横にスクロールできます →

項目日本語の音体系英語の音体系小学生への影響
母音の数5つのみ短母音・長母音・二重母音など多数英語の多様な母音を日本語の5つに当てはめてしまう
音の終わり方基本的に母音で終わる子音だけで終わる単語が多い語尾に無意識に母音を足して発音してしまう
リズム一文字が同じ長さ(等時拍)強弱アクセントによるメリハリ(強勢拍)すべての音を均等な強さ・長さで発音してしまう

単語の上にカタカナでフリガナを振る癖をつけると、子どもの耳はネイティブの音声を無視して文字を読んでしまいます。カタカナ表記を完全に排除し、耳から入る音と文字の並びを直接結びつける練習が不可欠です。

次の疑問音の違いを理解したうえで具体的な指導手順を知りたいなら、小学生向け英語発音の教え方で家庭での進め方を整理できます。

子どもとはじめる英語発音とフォニックス

フォニックスとは、アルファベットの「文字の名前(エー、ビー、シー)」ではなく、それぞれの文字が持つ「音(ア、ブ、ク)」の規則性を学ぶ指導法です。英語圏の子供たちも読み書きを習得する初期段階で必ず学びます。

従来の丸暗記学習では、dog という文字を見て「ディー、オー、ジー」とスペルを暗記しなければ読めませんでした。しかしフォニックスを学ぶと、d(ドゥ)、o(オ)、g(グ)という各文字の音を合成して、初見の単語でも自然と dog と発音できるようになります。

フォニックス習得の4つのステップ

  1. 文字の基本音を知る:a から z までの26文字が持つ一文字ごとの音を覚えます。
  2. 3文字単語のブレンディング:子音+母音+子音(CVC単語)の音をつなぎ合わせて読みます。例:c(ク)+ a(ア)+ t(トゥ)= cat(キャット)
  3. 2文字子音・2文字母音のルール:sh、ch、th や、ee、oo など、2つの文字が合わさって1つの特別な音になるルールを学びます。
  4. サイレントEのルール:単語の最後に e がつくと直前の母音がアルファベット読みに変わる規則を学びます。例:hop(ホップ)が hope(ホープ)に変化。

この基礎ルールを身につけることで、英語の単語の約7割以上が自力で正しく発音し、スペルを推測して書けるようになります。

フォニックス習得の4つのステップ
1文字の基本音

a〜zの26文字が持つ1文字ずつの音を覚える

2ブレンディング

c+a+tなど子音と母音をつなぎ合わせて読む

32文字のルール

shやeeなど2文字で1つの音になる規則を学ぶ

4サイレントE

hopがhopeになる母音変化の規則を学ぶ

1文字の基本音からルール応用へと段階を踏んで学びます。

次の疑問基本の仕組みをつかんだら、まずはフォニックスのルールと一覧で文字と音の対応パターンを確かめてみましょう。

自宅でできる1日5分発音練習ステップ

長時間の練習は子どもの集中力を途切れさせ、英語嫌いの原因になります。発音練習は毎日5分、短時間で集中して取り組むことが定着への最短ルートです。基本の練習は「聞く」「真似る」「比べる」の3段階で進めます。

発音練習の3ステップ

  1. STEP 1:音をよく聞く(1分)
    ネイティブのお手本音声を2〜3回聴きます。このとき、画面や絵本が見える場合は発音している人の「唇の形」や「息の吐き方」に注目させます。
  2. STEP 2:口の形を意識して真似る(2分)
    手鏡を持たせ、自分の口の形がお手本と同じになっているか確認しながら、影のようにすぐ後を追って発声(シャドーイング)させます。
  3. STEP 3:録音して比べる(2分)
    スマートフォンの録音機能を使い、子どもの発音を録音してお手本と聞き比べます。客観的に自分の声を聞くことで、音の違いに本人が自発的に気づくようになります。

1日5分×1週間の実践メニュー

曜日ごとにテーマを分けることで、飽きずにバランスよく練習を進められます。

表は横にスクロールできます →

曜日テーマ練習内容対象単語の例
月曜日母音の聞き分け口を大きく開ける音と小さく開ける音apple, egg, umbrella
火曜日前歯を使う子音前歯と下唇、前歯と舌を使う摩擦音fan, van, three
水曜日舌を動かす子音舌先を上あごにつける音と丸める音lion, rabbit, red
木曜日破裂する子音息を強く前に弾き出す無声音pen, cup, box
金曜日単語をつなぐ練習フォニックスの3文字単語の音読pig, sun, bed
土曜日リズムとチャンツ強弱リズムを意識した短いフレーズGood morning!, Thank you!
日曜日親子ミニクイズ親が言った音の単語カードを選ぶ遊び今週練習した単語すべて
毎日の発音練習3ステップ
1音をよく聞く

お手本音声を聴き唇の形や息の吐き方に注目(1分)

2真似る

手鏡で口の形を確認しながら後を追って発声(2分)

3録音して比べる

スマホで録音してお手本と聞き比べ違いに気づく(2分)

手鏡や録音機能を使い、客観的に音を比べながら進めます。

小学生・子どもの英語発音練習法のイメージ

子どもに伝わる重要音のコツとオノマトペ

「舌を口蓋の奥に丸めて」といった解剖学的な説明は、小学生には理解できません。子どもの感覚に直接訴えかけるたとえ話やオノマトペを使うことで、驚くほど自然に正しいフォームを作ることができます。

L と R の出し方

TH(無声音・有声音)の出し方

B と V の出し方

あいまい母音(シュワ / ə /)の出し方

オノマトペで覚える英語の重要音
👅L と R の音

Lは舌先をペタッとスタンプ、Rは怪獣がうなるようなウの口

🌬️TH の音

前歯で舌を軽くはさみ、風を吹くか携帯のようにズーッと震わせる

🎈B と V の音

Bは唇を閉じてパンッと破裂、Vは下唇を軽くかんで震わせる

😮あいまい母音

お腹にパンチを受けたときの力のない短いため息(bananaなど)

身体感覚や擬音に例えることで自然なフォームを作れます。

口の形や息の出し方をより詳しく確認したいときは、英語の発音のコツを参考にしてください。

低学年と高学年で変える効果的アプローチ

小学生といっても、発達段階によって興味の対象や理解できる学習スタイルは大きく異なります。学年に合わない方法を無理強いすると英語に対する拒絶感を生むため、段階を分けてアプローチを変える必要があります。

表は横にスクロールできます →

対象特徴発音指導の基本方針適したアクティビティ
小学1〜3年生(低学年)感覚が豊かで真似が得意。論理的な説明は退屈しやすい。音とリズムを全身で楽しむ感覚重視アプローチ手遊び歌、チャンツ、音の出る絵本、キャラクターのセリフ真似
小学4〜6年生(高学年)論理的思考が育ち、仕組みを理解した方が納得しやすい。ルールの理解と整理を促すフォニックス理論アプローチ文字と発音の規則学習、スペリング練習、短い英語劇の練習

低学年のうちは、理屈を教え込まずに歌やリズムに合わせて「それっぽく言えたら満点」という大らかな基準で進めます。高学年になったら、「なぜこの文字の並びでこの音になるのか」というフォニックスのルールをドリルなどで体系的に整理してあげると、知的好奇心が刺激されて習得が加速します。

親が英語を話せない家庭の教材活用法

親自身が英語を流暢に話せなくても、子どもの発音練習を支援することは十分に可能です。むしろ「親が先生役になって教えようとする」ことによる弊害のほうが大きく、親の役割は「良質なネイティブ音声を届けるマネージャー役」に徹するのが理想的です。

学習ツールのステップアップ指針

  1. ステップ1:無料動画や音声付き教材(導入期)
    まずは動画共有サイトでフォニックスの基本ルールをアニメーションで解説しているチャンネルや、ネイティブの子ども向けフォニックスソングを活用します。視覚的に口の動きと音の関係をインプットします。
  2. ステップ2:市販の書き込み式フォニックスドリル(定着期)
    動画で音に親しんだら、CDやQRコード音声付きの市販ドリルを導入します。音を聞きながら対応するアルファベットを書く作業を重ね、文字と音の結びつきを指先でも覚えます。
  3. ステップ3:オンライン英会話や双方向レッスン(実践期)
    家庭での練習で音の基礎がついたら、講師とリアルタイムで対話できる環境を取り入れます。自分の発音が実際に他者に通じる喜びを体験させることが、自信につながります。日本人バイリンガル講師であれば、日本語で口の位置のアドバイスを受けられる利点もあります。
学習ツールのステップアップ指針
◀ 導入期(インプット)実践期(アウトプット) ▶
ステップ1:無料動画・音声教材アニメや歌で口の動きと音の関係を視覚的にインプット
ステップ2:市販の書き込みドリル音を聞きながら文字を書き、文字と音の結びつきを定着
ステップ3:オンライン英会話講師との対話で自分の発音が他者に通じる喜びと自信を体験

導入期の動画から実践期の会話レッスンへと段階的に移行します。

自宅で使える音源やツールを探す際は、幼児・子供向けおすすめ英語教材が役に立ちます。

次の疑問ネイティブの音声を手軽に取り入れたいときは、英語発音練習アプリ・ソフト・本おすすめを参考に環境を整えられます。

子どもの自信を育てる親のOK・NG声かけ

発音練習で最も避けるべきは、大人が発音の細部を厳しく訂正し、子どもが萎縮してしまうことです。子どもが口を動かすこと自体を楽しめる環境を作るための声かけを意識してください。

場面避けるべきNG声かけやる気を引き出すOK声かけ
音が間違っているとき「違うよ、もっと舌を噛んで!」「かっこいい口の形だね!お手本の音とどこが違うか一緒に聞いてみよう」
うまく言えたとき「上手だね」(具体性がない)「今の R の音、怪獣のうなり声そっくりでネイティブみたいだったよ!」
単語が読めないとき「なんでこれが読めないの?」「最初の文字の音は何だっけ?一つずつ音を合体させてみよう」
日々の練習前「英語の勉強の時間だよ」「今日の5分英語ミッションを始めよう!」

大人は細かいミスを正す審判ではなく、できた部分を一緒に喜ぶ一番のファンであることが、子どもの継続的な意欲を支えます。

続けて読む

発音の疑問をすべて見る「英語発音練習」のまとめ

理解度チェック

Q1. フォニックスの「サイレントEのルール」を説明した英文は?

  1. Adding 'e' drops the vowel.
  2. Final 'e' changes the vowel.
  3. Silent 'e' makes words longer.
  4. Ending 'e' doubles consonants.
答えを見る

正解: B. Final 'e' changes the vowel.
本文では「単語の最後にeがつくと直前の母音がアルファベット読みに変わる規則」と説明されています。

Q2. 小学生がカタカナ英語になりやすい主な原因は何ですか?

  1. 英語の文字数が日本語より多いため
  2. 日本語と英語の音声構造の違いなど
  3. 低学年特有の強い羞恥心があるため
  4. 大人の発音解説が論理的すぎるため
答えを見る

正解: B. 日本語と英語の音声構造の違いなど
英語と日本語の音声構造の違いや、カタカナ表記による視覚的な先入観が主な原因と記載されています。

Q3. 自宅で行う発音練習の3ステップとして正しい順序はどれ?

  1. 「真似る」→「聞く」→「比べる」
  2. 「比べる」→「真似る」→「聞く」
  3. 「聞く」→「比べる」→「真似る」
  4. 「聞く」→「真似る」→「比べる」
答えを見る

正解: D. 「聞く」→「真似る」→「比べる」
基本の練習は、STEP 1「聞く」、STEP 2「真似る」、STEP 3「比べる」の3段階で進めます。

Nathan英語の発音は、話して直してもらおう。会話アプリ「モチスピ」英語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す

よくある質問

Q. 親の発音が悪くても家で練習して大丈夫ですか?
問題ありません。親がお手本を見せるのではなく、付属の音声やアプリのネイティブ音声をお手本にしてください。親は「一緒に真似して練習する学習仲間」として寄り添う姿勢が効果的です。
Q. フォニックスを学ぶとスペルミスは減りますか?
大幅に減ります。英単語の文字と音の規則性が頭に入るため、耳で聞いた音をそのままアルファベットに変換して書く力が自然と身につきます。
Q. 学校の英語の教科書にカタカナを書いてしまいます
カタカナを書くと本来の英語の音を聞く力が育ちません。ルビを消しゴムで消し、わからない単語は音声教材で何度も聞いて音ごと耳で覚える習慣をつけさせてください。
Q. オンライン指導に切り替える判断基準は?
フォニックスの基礎が一通り終わり、覚えた音を使って実際に相手に通じるか試したくなった段階、または親のアドバイスに反抗するようになった段階がプロを取り入れる良い転換点です。

2026年10月8日更新・モチタン辞典編集部