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in Englishとby Englishの違いと正しい使い分け

in Englishとby Englishの違いと正しい使い分け

「英語で話す・書く」と言いたいとき、正解は in English であり、by English は文法的に誤りです。英語や日本語などの言語は、思考や表現を包み込む「枠組み・媒体」とみなされるため、空間の内側を表す前置詞 in を使います。

一方の by は「動作を行う主体」や「交通・通信の経路」を表すため、言語そのものを by で受けることはできません。

結論:by Englishが不自然で誤りである理由

日本語で「英語で話す」「英語で書かれた本」と言うため、「〜によって・〜で」という意味を持つ前置詞 by を連想して by English と言ってしまうミスは非常に多く見られます。

しかし、英語圏のネイティブスピーカーにとって by English は明確な誤りであり、意味が通じないか、強い違和感を与えます。

その最大の理由は、言語が持つ役割と前置詞の役割が一致していない点にあります。英語において、言葉(言語名)は道具や交通手段ではなく、その言語という「ルールや枠組みに包まれた空間(表現媒体)」として捉えられます。

そのため、中に浸かっている感覚を表す in を使い、in English と表すのが絶対的なルールです。

もし by English と言ってしまうと、ネイティブスピーカーの頭の中では「英語という謎の人物・実体によって何かが行われた」というような不自然な響きに聞こえてしまいます。手段や媒介を表す際にも、名詞の種類によって前置詞が厳密に決まっています。

in English と by English

in English(自然・正解)

  • 言語という枠組みや空間の内側
  • 浸かっている感覚を表すinを使用
  • 例: write this in English
  • 例: talked in Japanese

by English(不自然・誤り)

  • 言語は道具や交通手段ではない
  • 英語という実体が行ったように響く
  • ネイティブには意味不明または違和感
  • 例: write this by English(×)

言語は道具ではなく表現の枠組みであるため、byではなくinを用います。

前置詞inとbyのコアイメージの違い

なぜ言語には in を使い、by を使わないのかを深く理解するために、それぞれの前置詞が持つ根本的なコアイメージ(基本概念)を比較してみましょう。

前置詞 in のコアイメージ:空間・枠組みの内側

前置詞 in の本質は「立体的な空間や枠組みの中にすっぽりと収まっている状態」です。部屋の中(in the room)や箱の中(in the box)だけでなく、抽象的な「言語の枠組み」や「表現の形式」の中に入る場合にも in が使われます。

英語という言語には独自の語彙や文法規則という広大な「枠組み」があります。話者や書かれた文章は、その英語という枠組みの内側に身を置いてコミュニケーションを行っています。そのため、言語の前には必ず in が置かれます。インクや絵の具、音声のトーンなど、表現の材料・形式に in を用いるのも同じ理由です。

前置詞 by のコアイメージ:近接・動作の力点・経路

一方、前置詞 by の本質は「〜のすぐそばにあること(近接)」です。何かのそばに寄り添うイメージから派生して、「その力や影響を直接受けて(動作主)」「その経路・手段を通過して(経由・伝達経路)」という用法に広がっています。

受動態の「動作主」として by を使う場合、その動作を直接起こす意思や力を持った「人や組織」が後ろに来ます。また、手段を表す by では、連絡や移動の経路(by email、by train など)を表します。

言語名(English)は人間のような動作主でもなければ、電波や線路のような通信・交通ルートそのものでもないため、by のコアイメージと全く合致しないのです。

英語の理解を深める基本語を整理したいときは、前置詞の英単語一覧も参考になります。

次の疑問言語だけでなく場所や時間での使い方も整理したいなら、前置詞inの持つ基本イメージと使い方を合わせて確認しておくと理解が深まります。

受動態written byとwritten inの違い

文法問題や試験で最も受験生を悩ませるのが、「受動態の文では後ろに by を置く」という思い込みによるミスです。例えば、次の2つの英文を見比べてみましょう。

どちらも「be動詞 + 過去分詞(written)」の受動態の形をとっていますが、後ろに来る前置詞は明確に異なります。

動作主を表す by と 表現形式を表す in

受動態において by の後ろに置かれるのは、「執筆という動作を実際に行った主体(人や組織など)」です。本を書いた張本人はケンなので、written by Ken となります。

それに対して、English は執筆を行った主体ではありません。英語という言語が自らペンを持って執筆したわけではなく、本の内容が収められている「言語媒体」に過ぎません。したがって、表現の枠組みを示す written in English が正解となります。

ひとつの文の中に動作主と言語の両方を組み込むと、その違いがさらにはっきりと分かります。

このように、「誰が書いたか(動作主)」には by を使い、「何語で書いたか(言語)」には in を使うという明確な役割分担があります。

written by と written in

written by(動作主)

  • 執筆を実際に行った人や組織
  • 動作を起こす意思や力がある主体
  • 例: written by Ken
  • 例: written by Shakespeare

written in(言語媒体)

  • 内容が収められている言語の枠組み
  • 言語自体が自ら書いたわけではない
  • 例: written in English
  • 例: written in Spanish

受動態の動作主にはby、書かれた言語の媒体にはinを使い分けます。

次の疑問受動態で使われる by の感覚を身近な表現で掴みたい方は、presented byの正しい意味と使い方も参考になります。

日本語の「〜で」を表すin・with・byの使い分け

日本語の助詞「〜で」は非常に便利な言葉で、道具、手段、言語、材料、交通手段など、あらゆる文脈で同じ「で」を使います。しかし英語では、対象の性質に応じて前置詞を正確に使い分けなければなりません。代表的な3つの前置詞 in、with、by の違いを整理しましょう。

表は横にスクロールできます →

前置詞表す対象イメージ代表的な例文
in言語・表現形式・材料枠組み・空間の内側write in English(英語で書く)
paint in oil(油絵の具で描く)
with具体的な道具・器具手にとって使う手元の道具write with a pen(ペンで書く)
cut with a knife(ナイフで切る)
by交通・通信手段・方法抽象的な伝達経路・手段(無冠詞)send by email(メールで送る)
go by train(電車で行く)

「手紙を書く・送る」動作で比較する

1つの行為に関連する前置詞の違いを見ると、理解がより深まります。

道具として手に持てる名詞(ペン、ハサミ、鍵など)には with を使い、形のない交通・通信の経路(メール、電話、バスなど)には原則として無冠詞の by を使い、言語やインクなどの内包される形式には in を使います。

in Englishと前置詞のイメージ

speak Englishとspeak in Englishの違い

「英語を話す」と言う際、日常会話では speak English と前置詞をつけない形も非常によく耳にします。この speak English と speak in English にはどのような違いがあるのでしょうか。

文法上の違い:他動詞と自動詞

文法的に見ると、動詞 speak の使い方が異なります。

ニュアンスと使い分けのポイント

speak English は、「英語という言語を話す能力があるか」という言語能力そのものを指す場合によく使われます。「英語が話せますか?」と尋ねる定番のフレーズが Do you speak English? となるのはこのためです。

一方、speak in English は、「今行われている会話の言語モード(媒体)を英語にする」という状況や選択に焦点が当たります。「日本語ではなく英語を使って話しましょう」と提案するときなどに好まれます。

なお、talk や write、explain などの動詞は、後ろに直接言語名を目的語として置くことができないため、必ず in English の形をとります。

例えば「英語で説明する」は explain in English であり、explain English にすると「英語という学问・言語そのものを解説する」という意味になってしまうため注意が必要です。

speak English 2つの違い

speak English

  • 他動詞 + 目的語
  • 英語を話す能力があるかを指す
  • 定番: Do you speak English?
  • 例: speak English fluently

speak in English

  • 自動詞 + 副詞句
  • 会話の言語モード・状況に焦点
  • 使用言語や媒体の指定
  • 例: speak in English during the meeting

言語能力そのものを指すか、会話の使用言語を指定するかで使い分けます。

次の疑問話す動作そのもののニュアンスをより正確に使い分けたいときは、speakとtalkの違いと使い分けのポイントも役立ちます。

他の言語や表現形式でも使えるinの応用パターン

in が「表現形式・媒体」を表すルールは、English 以外の言語はもちろん、言葉遣いや数字、芸術表現など幅広い場面に応用できます。このパターンを覚えておくと、表現の幅が一気に広がります。

さまざまな言語での表現

言葉遣い・文字・表記形式での表現

言語名だけでなく、「どのような表記・表現形式をとっているか」を表す場合もすべて in を用います。

このように、「ある特定の形式・状態の枠組みの中に入っている」と捉えられるものは、すべて in で表現できます。

表現形式を表す前置詞inの応用
表現形式の in

外国語・言語

  • in German(ドイツ語で)
  • in both Japanese and Chinese

文字・表記形式

  • in block letters(ブロック体で)
  • in pencil(鉛筆で)
  • in figures(数字で)

言葉遣い・音声

  • in plain English(平易な英語で)
  • in whispers(ささやき声で)

言語だけでなく、文字や表記、音声の形式など幅広くinが使われます。

理解度チェック!前置詞使い分けミニクイズ

学んだ知識が定着しているか、空欄に入る最も適切な前置詞(in / by / with)を選ぶミニクイズで確認してみましょう。

第1問

This email was sent (  ) mistake.
正解:by
解説:「誤って・間違えて」という慣用表現は by mistake です。自分の意図とは異なる経路・原因によって発生した事象を表します。

第2問

Please sign your name (  ) black ink.
正解:in
解説:インクや絵の具などの筆記材料・表現媒体には in を使います。ペンそのものを指すときは with a pen ですが、インクそのものには in black ink となります。

第3問

The novel was translated (  ) a famous author into Japanese.
正解:by
解説:後ろに「有名な作家(動作を行う主体)」が来ているため、受動態の動作主を表す by が入ります。

なお、後ろの into Japanese は変化の到達点を表しています。

第4問

Could you explain that concept (  ) simple Japanese?
正解:in
解説:「簡単な日本語で」という言語・表現形式の枠組みを指定しているため、in が正解です。by や with は使えません。

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理解度チェック

Q1. 「英語で書く」を表す自然な英文はどれですか。

  1. Please write this by English.
  2. Please write this in English.
  3. Please write this with English.
  4. Please write this on English.
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正解: B. Please write this in English.
言語は表現の枠組みや空間として捉えられるため、前置詞はinを使います。

Q2. 道具を表すwithと手段を表すbyの使い分けはどれ?

  1. 手に持てる道具にはwith、通信経路にはby
  2. 手に持てる道具にはby、通信経路にはwith
  3. 言語にはwith、交通手段にはinを使う
  4. 具体的な道具にはby、抽象的な経路にはwith
答えを見る

正解: A. 手に持てる道具にはwith、通信経路にはby
ペンなど手で持つ道具にはwith、メールや電車など形のない経路にはbyを使います。

Q3. speak Englishとspeak in Englishの違いは何ですか。

  1. 前者は道具を表し、後者は通信手段を表す
  2. 前者は動作主を表し、後者は過去分詞を修飾する
  3. 前者は文法的に誤りで、後者だけが正しい
  4. 前者は話す能力を、後者は使う言語の指定を表す
答えを見る

正解: D. 前者は話す能力を、後者は使う言語の指定を表す
前者は言語を話す能力そのものを指し、後者は会話で使う言語の指定に焦点が当たります。

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よくある質問

Q. なぜby Englishは間違いなのですか?
英語などの言語は表現を行う「枠組み・媒体」とみなされるため、空間の内側を表すinを用います。byは人などの動作主や交通・通信の経路を表す前置詞なので、言語名には使えません。
Q. written by Englishはなぜ不自然?
受動態のwritten byの後ろには「執筆した人物・組織(動作主)」が来ます。Englishは執筆を行う人間ではないため、言語形式を表すwritten in Englishが正解です。
Q. write with Englishと言えますか?
言えません。withはペンやハサミなど手で握って使う「具体的な道具・器具」に用います。英語という抽象的な言語システムは手で持つ道具ではないため、in Englishと表します。
Q. Do you speak in Englishは自然ですか?
文法的には正しいですが、「英語を話せますか?」と能力を尋ねる際は他動詞を使ったDo you speak English?が一般的です。speak in Englishは会話言語を英語に指定する文脈で使われます。
Q. 手紙を英語で送る場合の前置詞は?
「英語で書かれた手紙」ならa letter in English、「メールという通信手段で送る」ならsend by emailとなります。言語にはin、通信手段にはbyを使い分けます。

2026年9月26日更新・モチタン辞典編集部

関係する文法前置詞の使い分け(in・on・at など)