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前置詞と副詞の違いと見分け方!語順ルールと一覧で解説
前置詞と副詞の決定的な違いは、「直後に目的語(名詞)を必要とするかどうか」です。前置詞は後ろに必ず名詞を伴って意味のカタマリを作りますが、副詞は単独で動詞などを修飾し、直後に目的語を必要としません。同じ単語でも後ろの名詞の有無や代名詞の位置を確認することで、文中の品詞を確実に判別できます。
前置詞と副詞の違いを3秒で判断する方法
英語の文を読んでいるとき、on や in、up などの単語が前置詞なのか副詞なのか迷う場面は少なくありません。文中の語がどちらの品詞であるかは、次の2つのステップを使うことで素早く判断できます。
ステップ1:単語の直後に「目的語(名詞)」があるか確認する
最も基本となる判断基準は、その単語の直後に目的語となる名詞や代名詞があるかどうかです。
- 直後に名詞・代名詞がある場合:前置詞(例:He sat on the chair. / 彼はその椅子の上に座った)
- 直後に名詞・代名詞がない場合:副詞(例:Please put your shoes on. / 靴を履いてください)
前者の on the chair では、on の直後に名詞 the chair が置かれているため、on は前置詞です。後者の文末にある on は直後に名詞を伴っておらず、動詞 put を修飾して「身につけて」という意味を添えているため、副詞と判断できます。
ステップ2:名詞がある場合は「代名詞置き換え」で判別する
学習者が最もつまずきやすいのが、「直後に名詞があるのに副詞である」というパターンです。たとえば Turn on the TV.(テレビをつけて)の on は、直後に the TV がありますが前置詞ではなく副詞です。
このパターンを確実に見分ける手順が「目的語を代名詞 it や them に置き換えるテスト」です。
- 代名詞を挟める(動詞+代名詞+語):その語は副詞(例:turn it on は可能なので on は副詞)
- 代名詞を挟めない(動詞+語+代名詞):その語は前置詞(例:look at it は可能だが look it at は不可なので at は前置詞)
この代名詞置き換えのルールさえ身につければ、文法問題でも読解でも迷うことはなくなります。
目的語となる名詞や代名詞があるか見る
直後に名詞がなければその語は副詞と判定
名詞がある場合は目的語をit等に置き換える
挟めれば副詞、挟めず直後に置くなら前置詞
直後の名詞の有無と代名詞置き換えの2段階で品詞を見分けます。
前置詞と副詞の品詞の定義と基本的な役割
前置詞と副詞の性質を正しく理解するために、それぞれの品詞が文の中で果たす役割を整理します。
前置詞とは:名詞の前に置かれて関係性を示す品詞
前置詞(preposition)は、その名称の通り「名詞・代名詞・動名詞の前に置かれる詞」です。前置詞の直後に置かれる名詞や代名詞のことを「前置詞の目的語」と呼びます。
前置詞は単独では文の中で機能できず、必ず「前置詞+名詞」という2語以上のセット(前置詞句)を作って文に意味を加えます。
- The cat is under the table.(その猫はテーブルの下にいます)
- She arrived at the station.(彼女は駅に到着しました)
- Thank you for helping me.(手伝ってくれてありがとう)
上記の文では、under the table、at the station、for helping me というまとまりが、場所や理由を表しています。前置詞の後ろには必ず名詞相当語句が置かれ、目的格の代名詞(him, her, them など)が続きます。
副詞とは:動詞・形容詞・他の副詞を修飾する品詞
副詞(adverb)は、動詞、形容詞、他の副詞、あるいは文全体を修飾して、時、場所、様態(どのように)、程度、方向などの情報を追加する品詞です。
前置詞との最大の違いは、副詞自身が単独で文中に存在でき、直後に目的語となる名詞を必要としない点です。
- He walked slowly.(彼はゆっくりと歩いた)[動詞 walked を修飾]
- This book is very interesting.(この本はとても面白い)[形容詞 interesting を修飾]
- She runs really fast.(彼女は本当に速く走る)[副詞 fast を修飾]
- Please come in.(中にお入りください)[動詞 come を修飾]
Please come in. の in は「内側へ」という方向・場所を表す副詞として働いています。直後に名詞がなくても意味が完結しています。
| 項目 | 前置詞 | 副詞 |
|---|---|---|
| 直後の目的語 | 必ず必要(名詞・代名詞・動名詞) | 不要(単独で使用可能) |
| 主な修飾対象 | 名詞と結びついて文全体や動詞・名詞を修飾 | 動詞・形容詞・他の副詞・文全体 |
| 単語単独の機能 | 単独では使えない | 単独で文の要素を修飾できる |
| 文中の位置 | 名詞の直前 | 文中・文末・文頭など比較的柔軟 |
前置詞
- 名詞・代名詞・動名詞の前に置く
- 単独では使えず名詞とセットで作る
- 直後に置く名詞と前置詞句を作る
副詞
- 動詞・形容詞・他の副詞を修飾する
- 直後に目的語の名詞を必要としない
- 単独で文中に存在できる
目的語の要否や修飾対象など、文中での役割の違いを比較しています。
副詞の基本的な修飾パターンを詳しく知りたい方は、英語の副詞とは?役割と見分け方をご覧ください。
次の疑問前置詞と並んで文法問題で迷いやすいのが接続詞との区別ですが、前置詞と接続詞の違いと見分け方を押さえておくとより正確に判断できます。
句動詞における語順ルールと前置詞の見分け方
英語の学習において最も前置詞と副詞の区別が問われるのが、動詞と小さな単語(不変化詞)が組み合わさった「句動詞(群動詞)」です。句動詞には大きく分けて「動詞+副詞」型と「動詞+前置詞」型が存在します。
「他動詞+副詞」型:目的語が代名詞なら必ず間に挟む
turn on(つける)、give up(諦める)、pick up(拾う、迎えに行く)などの句動詞では、後ろに続く小さな単語は「副詞」です。
このタイプでは、目的語が普通の名詞である場合は「副詞の後ろ」にも「動詞と副詞の間」にも置くことができます。しかし、目的語が代名詞(it, them など)の場合は、必ず「動詞と副詞の間」に挟まなければなりません。
| 文構造 | 例文 | 正誤 |
|---|---|---|
| 動詞+副詞+名詞 | Turn on the radio.(ラジオをつけて) | ○ |
| 動詞+名詞+副詞 | Turn the radio on.(ラジオをつけて) | ○ |
| 動詞+代名詞+副詞 | Turn it on.(それをつけて) | ○ |
| 動詞+副詞+代名詞 | Turn on it.(※文法的に誤り) | × |
代名詞はすでに文脈上既知の軽い情報であるため、文末に強いアクセントが来るのを避ける英語のリズム上の理由から、動詞と副詞の間に挟まれます。
「自動詞+前置詞」型:代名詞であっても前置詞の後ろに置く
一方、look at(見る)、listen to(聴く)、wait for(待つ)などの句動詞では、続く単語は「前置詞」です。
前置詞の後ろには必ず目的語が来なければならないという絶対原則があるため、目的語が普通の名詞であっても代名詞であっても、語順を変えることはできません。代名詞を間に挟むことは不可能です。
| 文構造 | 例文 | 正誤 |
|---|---|---|
| 動詞+前置詞+名詞 | Look at the picture.(その絵を見なさい) | ○ |
| 動詞+名詞+前置詞 | Look the picture at.(※文法的に誤り) | × |
| 動詞+前置詞+代名詞 | Look at it.(それを見なさい) | ○ |
| 動詞+代名詞+前置詞 | Look it at.(※文法的に誤り) | × |
したがって、「目的語が代名詞になったときに、その単語の前に置けるか後ろにしか置けないか」を検証することで、その単語が副詞なのか前置詞なのかを確実に判断できます。
次の疑問句動詞と似た用語に「群動詞」もありますが、両者の呼び分けが気になる方は句動詞と群動詞の違いと見分け方を確認してみてください。
前置詞と副詞の両方で使われる重要単語一覧
日常会話や試験で頻出する、前置詞としても副詞としても使われる代表的な10個の単語を一覧表で整理しました。例文と役割を対比して確認してください。
| 単語 | 前置詞としての用法・例文 | 副詞としての用法・例文 |
|---|---|---|
| on | The book is on the desk. (本は机の上にあります) | He put his coat on. (彼はコートを着ました) |
| in | She lives in Tokyo. (彼女は東京に住んでいます) | Please come in and sit down. (中に入って座ってください) |
| up | The cat ran up the tree. (猫はその木を駆け登った) | Stand up, please. (立ってください) |
| down | Tears ran down her cheeks. (涙が彼女の頬を流れ落ちた) | Sit down on the sofa. (ソファに座りなさい) |
| off | The ball rolled off the roof. (ボールは屋根から転がり落ちた) | Take off your hat. (帽子を脱ぎなさい) |
| out | He looked out the window. (彼は窓の外を見た) | Let's go out tonight. (今夜は外出しよう) |
| over | A plane flew over the city. (飛行機が街の上を飛んでいった) | The meeting is over. (会議は終わりました) |
| through | The train went through the tunnel. (電車はトンネルを通り抜けた) | I read the document through. (私はその書類を通読した) |
| around | We walked around the lake. (私たちは湖の周りを歩いた) | There was nobody around. (周りには誰もいなかった) |
| before | Wash your hands before dinner. (夕食の前に手を洗いなさい) | I have seen him before. (以前彼に会ったことがあります) |
表から分かるように、前置詞として使われる場合は例外なく直後に名詞(the desk, Tokyo, the tree など)が置かれています。対して副詞として使われる場合は直後に名詞がなく、動詞の表す動作の方向や状態を単独で補足しています。

「前置詞句」と「副詞」の混同を防ぐ概念整理
学習者が混乱しやすい原因のひとつに、「前置詞句は副詞の働きをする(副詞句)」という文法説明があります。「前置詞なのか副詞なのか」という疑問を整理するためには、単語レベルの品詞と、語のカタマリ(句)レベルの働きを明確に切り離して捉える必要があります。
単語レベルと句レベルの違い
- 単語レベル:in や at は単独では「前置詞」という品詞です。
- 句レベル:「前置詞+名詞」のひとかたまり(前置詞句)になると、文全体の中で「副詞」または「形容詞」と同じ働きをします。
具体例で見てみましょう。
I study English in the morning.(私は午前中に英語を勉強する)
この文において、単語 in 自体の品詞は「前置詞」です。しかし、in the morning という3語のカタマリ全体は、動詞 study を修飾して「いつ勉強するのか」という時を表しているため、句としては「副詞句」と呼ばれます。
表は横にスクロールできます →
| レベル | 分類 | 例文中の具体例 | 文中での役割 |
|---|---|---|---|
| 単語レベル | 前置詞 | in | 名詞の前に置かれ、関係性を示す |
| 単語レベル | 副詞 | today | 単独で動詞や文全体を修飾する |
| 句レベル | 前置詞句(副詞のはたらき) | in the morning | 動詞 study を修飾して時を説明する |
| 句レベル | 前置詞句(形容詞のはたらき) | the book on the desk | 直前の名詞 the book を詳しく修飾する |
「前置詞句が副詞の働きをする」と言われたときは、「in という単語自体が副詞になったのではなく、in the morning というひとかたまりが副詞と同じ役割を果たしている」と理解してください。
句だけでなく単語レベルの修飾関係を整理したい方は、副詞と形容詞の違いと見分け方も役立ちます。
次の疑問前置詞が名詞と作るカタマリの働きをさらに深掘りしたいときは、前置詞句の役割と見分け方を整理した解説が役立ちます。
TOEICや大学入試の空所補充を解く判断手順
TOEIC Listening & Reading Test や高校・大学の入試問題において、空所補充問題で前置詞か副詞かを瞬時に見極める解法プロセスを解説します。
空所の前後だけを見て3秒で解く解法手順
空所補充問題で前置詞・副詞の選択肢が並んでいる場合は、以下の手順で絞り込みます。
- 空所の直後を見る:空所の直後に名詞(または動名詞 -ing)があれば前置詞が有力候補になります。直後にカンマがある場合や文末で終わっている場合は副詞が有力です。
- 動詞の性質を確認する:動詞が自動詞(直後に名詞を取れない動詞)の場合、名詞を続けるには前置詞が必要です(例:participate in, depend on)。
- 受動態の文末を確認する:受動態の文(be動詞+過去分詞)の直後に空所がある場合、文自体はすでに完結しているため、空所には単独で修飾できる副詞が入るケースが多くなります(例:is successfully completed)。
文法問題の具体例と解説
次の例題を考えてみましょう。
The new policy was ( ) accepted by the employees.
(A) wide
(B) widely
(C) width
(D) widen
空所の前後は was ( ) accepted(受け入れられた)という受動態の動詞句です。動詞を修飾できる品詞が必要となるため、正解は副詞の (B) widely(広く)になります。前置詞や名詞を入れることはできません。
もう一つの例題です。
Please fill ( ) this application form and submit it by Friday.
(A) out
(B) to
(C) at
(D) with
fill out は「(書類に)記入する」という意味の句動詞です。この文の out は副詞であり、目的語 this application form を後ろに取っています。もし代名詞であれば fill it out の語順になります。正しい句動詞の組み合わせとして (A) out が正解です。
名詞なら前置詞、カンマや文末なら副詞候補
自動詞が名詞を続ける場合は前置詞が必要
be+過去分詞の直後は単独で置ける副詞が多い
空所の前後関係と動詞の性質から前置詞か副詞かを素早く絞り込みます。
理解度チェック!前置詞と副詞の判別テスト
ここまで解説した見分け方のルールを使って、下線部の単語が「前置詞」か「副詞」かを判断してみましょう。
問題(全5問)
- She turned off the light before going to sleep.
- He climbed up the steep ladder.
- Could you pick me up at the airport?
- I will wait for you outside the station.
- It is raining, so you should stay inside.
解答と解説
第1問の答え:副詞
turned off the light の off は副詞です。目的語 the light を代名詞 it に置き換えると turned it off と挟むことができるため、副詞であると判断できます。
第2問の答え:前置詞
up the steep ladder(急なはしごを登った)の up の直後には名詞句 the steep ladder が置かれています。climbed it up のように代名詞を挟むことはできず、climbed up it となるため、前置詞です。
第3問の答え:副詞
pick me up では、代名詞 me が動詞 pick と up の間に挟まれています。代名詞を前に挟めるのは「他動詞+副詞」の構造だけであるため、up は副詞です。
第4問の答え:前置詞
outside the station では、outside の直後に名詞 the station が続いて場所を表す前置詞句を作っています。したがって outside は前置詞です。
第5問の答え:副詞
stay inside の inside の直後には名詞がありません。単独で動詞 stay を修飾して「屋内に」という意味を表しているため、副詞です。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 「他動詞+副詞」の句動詞で目的語が代名詞のときの語順は?
- 動詞+代名詞+副詞
- 動詞+副詞+代名詞
- 代名詞+動詞+副詞
- 副詞+動詞+代名詞
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正解: A. 動詞+代名詞+副詞
目的語が代名詞(itなど)の場合は、「動詞+代名詞+副詞」と必ず間に挟むルールです。
Q2. 本文のルールに基づき、文法的に正しい英文はどれ?
答えを見る
正解: D. Turn the radio on.
turn onは副詞型句動詞なので名詞なら後ろにも間にも置けます。atは前置詞で挟めません。
Q3. 単語「in」と句「in the morning」の説明で正しいものは?
- 単語inも句全体も品詞は副詞である
- 単語inは前置詞で句全体は副詞の働きをする
- 単語inは副詞で句全体は前置詞として働く
- 単語inも句全体も品詞は前置詞である
答えを見る
正解: B. 単語inは前置詞で句全体は副詞の働きをする
単語レベルのinは前置詞ですが、前置詞句「in the morning」は副詞の働きをします。
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よくある質問
- Q. 前置詞と副詞の最も簡単な見分け方は?
- 直後に名詞(目的語)があるかを確認します。直後に名詞を伴ってカタマリを作っていれば前置詞、直後に名詞がなく単独で動詞などを修飾していれば副詞です。
- Q. turn on it と言えないのはなぜ?
- turn on の on は副詞だからです。「動詞+副詞」の句動詞では、目的語が代名詞の場合に必ず「動詞+代名詞+副詞(turn it on)」の語順にする規則があります。
- Q. look at it と look it at はどちらが正しい?
- look at it が正解です。look at の at は前置詞なので、目的語が代名詞であっても必ず前置詞の後ろに置かなければならず、間に挟むことはできません。
- Q. 前置詞句が副詞の働きをするとはどういう意味?
- at the station(駅で)のように「前置詞+名詞」のカタマリ全体が、動詞を修飾する副詞と同じ役割(副詞句)を果たすという意味です。前置詞単体の品詞が変わるわけではありません。
- Q. out や away は前置詞になりますか?
- away は常に副詞として使われます。out は基本的に副詞ですが、米語などで out the window(窓の外へ)のように前置詞として使われる例外もあります。
2026年9月24日更新・モチタン辞典編集部
turn on
look at
pick up
put on
give up
take off