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英検ジュニアと英検5級の違いと選び方
子どもの英語試験は、文字がまだ読めない場合や試験自体が初めてなら英検ジュニア、簡単な英単語の読みができマークシートに落ち着いて記入できるなら英検5級を選ぶのが基本です。
英検ジュニアは合否がなくリスニングのみで自信を育てる試験ですが、英検5級はリーディング試験と合否判定が加わります。お子さまの文字認識力と筆記への耐性に合わせて選ぶことで、挫折を防ぎながら着実に英語力を伸ばせます。
ジュニアと英検5級の判定基準
お子さまにどちらを受けさせるべきか判断するには、年齢や学習年数だけでなく、「英語の文字を自力で読めるか」「試験の形式に耐えられるか」という2つの実質的な基準を見る必要があります。
まずは以下のチェックリストで、現在のお子さまの状況を確認してください。
英検5級から挑戦できるお子さまの目安
- アルファベットの大文字・小文字を迷わず識別でき、簡単な単語(cat「ねこ」、dog「いぬ」、book「本」など)を自力で読める
- 3択や4択のマークシートに鉛筆で指定された枠を塗りつぶす作業ができる
- 25分間の筆記試験中、席に座って問題用紙と解答用紙を交互に見ながら集中を維持できる
- 設問文に含まれる日本語の指示(「次の会話の空欄に入るものを選びなさい」など)の意味を理解できる
英検ジュニアから始めるべきお子さまの目安
- 英語の音声を聞いて意味を理解することは得意だが、アルファベットの単語を目で追って読む経験が少ない
- 座って紙の試験を受ける経験が少なく、不合格という結果が出ると学習意欲を失う恐れがある
- イラストやゲーム感覚の画面を見ながら、直感的に音声を結びつける段階にある
- パソコンやタブレットを操作して、自宅のリラックスした環境で実力を試したい
英検5級は合格点に届かないと「不合格」の通知が届きます。小学生、特に低学年のお子さまにとって「不合格」の体験は強い苦手意識につながる恐れがあります。文字の拾い読みに不安がある段階であれば、まずは合否がなく正答率で評価される英検ジュニアで「英語が通じた」という達成感を積み重ねる道を選ぶのが賢明です。
英検5級から挑戦できる目安
- 大文字・小文字を識別し単語が読める
- マークシートの枠を塗りつぶせる
- 25分の筆記試験で集中を維持できる
- 設問の日本語の指示を理解できる
英検ジュニアから始める目安
- 音声は得意だが文字を読む経験が少ない
- 座って受ける紙の試験の経験が少ない
- イラストを見ながら直感的に結びつける段階
- 自宅のリラックスした環境で試したい
お子さまの文字の読み力と試験への適性から判断できます。
次の疑問お子さまが5級に挑戦できそうだと感じた方は、小学生向けの英検5級対策と勉強法で具体的な準備の進め方を確認できます。
英検ジュニアと英検5級の比較表
英検ジュニアと英検5級は、同じ実施団体が提供しているテストですが、試験の目的・形式・評価方法が大きく異なります。両者の主な特徴を比較表に整理しました。
| 項目 | 英検ジュニア | 英検5級 |
|---|---|---|
| 対象の目安 | 幼児〜小学生(主に英語初学者) | 小学生〜中学初級レベル |
| 合否判定 | なし(正答率%で表示) | あり(合格または不合格) |
| 試験形式 | リスニングテストのみ | 筆記試験+リスニングテスト |
| 出題内容 | フルカラーイラスト選択式 | 文字主体の選択式(一部イラストあり) |
| 試験時間 | グレード別(約30分〜45分) | 筆記25分/リスニング約20分 |
| 解答方式 | 画面クリックまたは紙の○付け | マークシート方式(鉛筆で塗りつぶし) |
| 成績証明 | REPORT CARD(全員に発行) | 合格証書または不合格通知(成績表) |
| 個人受験場所 | 自宅(パソコンまたはタブレット) | 本会場(指定会場)または準会場 |
最大の違いは「筆記試験(リーディング)の有無」と「合否判定の有無」です。英検ジュニアはすべてリスニングテストであり、問題用紙や画面には文字がほとんど登場せず、色鮮やかなイラストから正解を選びます。これに対して英検5級は、前半25分間にわたって印刷された英単語や英文を自力で読み進める必要があります。
また、個人で受ける場合の受験環境も異なります。英検ジュニアは自宅のパソコンやタブレットからオンラインで都合の良い日時に受けられますが、英検5級は指定された日程に会場へ足を運び、周りに多くの受験者がいる中でマークシートに向き合わなければなりません。
出題形式を事前に確認したいときは、英検ジュニア過去問・サンプル問題が参考になります。
3グレードの目安と移行基準
英検ジュニアには、習熟度に応じて「BRONZE(ブロンズ)」「SILVER(シルバー)」「GOLD(ゴールド)」という3つのグレードが用意されています。それぞれの難易度と学習の目安は以下の通りです。
英検ジュニアの各グレードの難易度
- BRONZE(ブロンズ):英語学習を始めたばかりの幼児や小学校低学年向け。日常で身近な単語(色、動物、数字、身の回りの物など)や、短い挨拶の聞き取りが中心です。試験時間は約30分です。
- SILVER(シルバー):半年から1年以上の英語学習経験があるお子さま向け。簡単な会話表現や、日常の行動を表す動詞の聞き取りが含まれます。試験時間は約35分です。
- GOLD(ゴールド):2年以上の学習経験があるお子さま向け。少し長めの対話文、物語の聞き取り、状況を推測して答える設問などが出題されます。試験時間は約45分です。
英検5級へ移行する推奨基準
日本英語検定協会の公式案内において、英検5級へのステップアップの目安として提示されているのは「GOLDで正答率80%以上」です。
なぜ正答率80%が基準になるかというと、英検5級のリスニングセクションで安定して合格点を取るためのリスニング力が、おおむね英検ジュニアのゴールド正答率80%のレベルに相当するためです。
ゴールドで80%に届いていない段階で英検5級に進むと、リスニングでも点数を稼ぐことができず、筆記試験の負担と重なって苦戦する傾向があります。
ただし、「ゴールドで正答率80%を超えたから、そのまま英検5級を受けても受かる」とは言い切れない点に注意が必要です。英検ジュニアで90%以上の高得点を取ったお子さまでも、英検5級の筆記試験で想定外の不合格になってしまう事例があります。その要因を次の節で掘り下げます。
ゴールドで正答率80%以上が英検5級へ進む公式の目安です。
ゴールド高得点でも落ちる理由
英検ジュニアのゴールドで高い正答率を記録したお子さまが、英検5級でつまずいてしまう最大の理由は、「耳英語(音の認知)」から「文字認識(視覚による読解)」への移行ができていないことにあります。
英検ジュニアは、流れてくる音声を手がかりにイラストを選ぶテストです。たとえば、She is playing tennis.(彼女はテニスをしています)という音声が流れた際、お子さまは耳から入った英語の音とテニスの絵を結びつけるだけで正解できます。
文字としてのスペルやつづり、文法の語順を理解している必要はありません。
一方、英検5級の筆記試験では以下のような文字主体の空所補充問題が出題されます。
例題:I ( ) tennis on Sundays.
選択肢:1 play 2 plays 3 playing 4 played
正解:1(意味:私は日曜日にテニスをします。)
この問題を解くには、活字として並んだ単語を左から右へ目で追い、文の主語が I だから動詞の原形である play が入る、という文構造の理解が不可欠です。どれほど耳が良くてネイティブの会話を聞き取れたとしても、活字を読めなければ点数になりません。
音と文字をつなぐフォニックス学習の導入
耳英語から文字認識へと滑らかに移行するためには、フォニックス(アルファベットの文字と発音の規則性)を学ぶことが最も有効です。
たとえば、b は「ブッ」、a は「ア」、t は「トゥ」という個別の音を知ることで、初めて見た bat(こうもり・バット)というつづりを自力で声に出して読めるようになります。丸暗記ではなく規則性を身につけることで、英検5級に頻出する基本的な名詞や動詞を文字として認識できるようになります。
まずは知っている単語を声に出しながら指でなぞる練習から始め、少しずつ「耳で知っている単語」を「目で読める単語」へと変換していく作業が必要です。

小学生が直面する3つの壁と対策
小学生、とりわけ低学年(小1〜小3)のお子さまが英検5級を受験する際、英語力そのものとは別の部分でつまずいてしまうケースが多発します。事前に必ず把握しておきたい「3つの壁」とその具体的な対策をまとめました。
1. 文字の壁(単語の拾い読みと文の区切り)
英検ジュニアと異なり、英検5級では約100〜150語の単語が活字として並ぶ文章が出題されます。大文字と小文字が混ざった文を単語ごとに区切って読む練習が不足していると、どこで意味が切れるのかが分からなくなります。
対策として、普段の学習ドリルで英文を読む際に、スラッシュ(斜線)を入れて意味のまとまりごとに区切る練習を取り入れてください。
例:I walk / to school / every day.(私は歩きます / 学校へ / 毎日。
)
このように区切る癖をつけると、長めの文でも落ち着いて内容を追えるようになります。
2. マークシートの壁(ずれや塗りつぶしの甘さ)
低学年のお子さまにとって、指定された小さな楕円を濃くきれいに塗りつぶす作業は手先への負担が大きく、集中力を奪います。さらに、「大問1の問い3」を飛ばした結果、解答欄が1マスずつ上にずれて全問不正解になってしまう事故も珍しくありません。
対策として、試験の1か月前からは必ず実物大のマークシート解答用紙をコピーして家庭学習で使用してください。シャープペンシルではなく、芯が太く柔らかい「2Bの鉛筆」を用意し、円の中心から外側へ丸を描くように手早く塗りつぶす動作を身体に覚えさせます。
「1問解いたら問題番号を指差し確認する」という指差しチェックの習慣をつけることも効果的です。
3. 日本語の設問と指示文の壁(漢字の読み取り)
英検5級の問題冊子には、大問の指示や対話文の導入部分に日本語が使われています。問題用紙には原則として小学校高学年レベル以上の漢字にふりがな(ルビ)が振られていますが、小学校低学年で習う漢字(「正」「答」「文」「次」「選」など)にはルビが付かない場合があります。
日本語の指示文が読めないことで何をしてよいか分からなくなり、パニックになるお子さまもいます。過去問や予想問題集を解く際は、問題用紙に書かれている日本語の決まり文句(「次の会話を完成させなさい」「正しいものを1つ選びなさい」など)を保護者の方が一度声に出して確認し、意味をあらかじめ覚えさせておきましょう。
スラッシュを入れて意味のまとまりごとに区切る練習をする
2B鉛筆を使い、1問解くごとに問題番号を指差し確認する
低学年漢字にルビがない場合も想定し、設問の形式に慣れる
英語力以外の試験形式によるつまずきを事前に対策します。
5級合格へ向けたおすすめ教材と手順
英検ジュニア(ゴールド)を終えたお子さまが、無理なく英検5級に合格するための教材選びと、家庭で進める3つの学習ステップを紹介します。
小学生向け教材の選び方
一般的な英検5級の参考書は中学生向けに作られており、文法用語(主語、述語、三人称単数現在形、助動詞など)が多用されているため、小学生が独学で読むと英語嫌いの原因になります。小学生向けに特化した教材を選ぶ際は、以下の条件を満たすものを選んでください。
- 文字が大きく、イラストや図解が豊富でページ全体がすっきりしているもの
- 「三人称単数」などの文法用語を使わず、「主語が he や she のときは動詞に s をつける」といった直感的なルールで説明しているもの
- すべての漢字にふりがな(ルビ)が振られているもの
- 音声が手軽に再生できるもの(ダウンロード音声、二次元コード読み取り、または音声ペン対応)
自走型で進める3ステップの学習手順
保護者がつきっきりで教え続けると、お互いにストレスが溜まりがちです。音声ツールや視覚教材を組み合わせて、お子さまが自発的に進められる環境を整えましょう。
ステップ1:単語とフォニックスのインプット(目安:4週間)
まずは英検5級の重要単語(約300〜600語)の中から、身の回りの名詞や基本動詞を覚えます。
音声が鳴るペン付きの単語絵本や、タブレットで手軽に発音を聞ける学習アプリを活用し、「単語のつづりを見ながら発音をリピートする」練習を1日10分続けます。
例文:I have an apple.(私はりんごを持っています。)
ステップ2:小学生向け文法ドリルの演習(目安:4週間)
単語が読めるようになったら、穴埋め式の小学生向け英検ドリルに取り組みます。1回分を1〜2ページ程度に設定し、「声に出して英文を読んでから空欄を埋める」ことをルールにします。
音読を挟むことで、耳で覚えた文法感覚が活きてきます。
例文:Do you like soccer?(あなたはサッカーが好きですか?)
答え:Yes, I do.(はい、好きです。)
ステップ3:過去問によるマークシート本番演習(目安:3週間)
試験直前期は、実際の試験時間を計りながら過去問を解きます。筆記25分、リスニング約20分の通し練習を最低3回は行い、集中力を維持する練習とマークシートの記入確認を徹底します。
単語とフォニックスのインプット(目安:4週間)
小学生向け文法ドリルの演習(目安:4週間)
過去問によるマークシート本番演習
音声ツールを活用しながら自発的に進められる学習手順です。
全体の学習スケジュールや問題演習の進め方は、英検5級の勉強法と過去問の使い方で確認できます。
次の疑問市販テキストの詳しい特徴を比較したいときは、英検5級参考書・問題集の選び方でぴったりの1冊を探せます。
学年別の進度モデルケース
お子さまの年齢や学年、英語歴に応じた、英検ジュニアから英検5級合格までの現実的なスケジュール例を整理しました。無理のない計画を立てる目安として活用してください。
表は横にスクロールできます →
| 開始時の学年 | 英語学習歴 | 英検ジュニアの目標 | 英検5級挑戦の時期 |
|---|---|---|---|
| 年長〜小1 | おうち英語・英会話教室1年未満 | 小1でブロンズ、小2でシルバー | 小3の秋以降(文字読みが定着した後) |
| 小2〜小3 | 英語歴1〜2年(耳は慣れている) | 小2でシルバー、小3でゴールド80% | 小3〜小4の春(フォニックス習得後) |
| 小4〜小5 | 学校の英語のみ、または初学者 | ジュニアは省略、またはゴールドのみ | 小4〜小5の冬(5級対策から直接スタート可) |
低学年(年長〜小2)の進度ポイント
低学年では、焦って英検5級の筆記試験を受けさせる必要はありません。まずは英検ジュニアのブロンズやシルバーで「毎回高いパーセンテージを取れる楽しさ」を味わわせてください。
小2〜小3頃に国語の読解力や漢字の知識がついてきた段階で、フォニックスを取り入れて文字の読みを鍛え、ゴールド80%超えを経て5級を目指す流れが最も安全です。
中学受験を視野に入れている場合(小3〜小4)
私立中学校や公立中高一貫校の英語選択入試、または内申書の資格欄を視野に入れる場合、小学校中学年のうちに英検5級、小5〜小6で英検4級や英検3級を取得するロードマップが一般的です。
すでに小3〜小4で一定の国語力があるお子さまであれば、英検ジュニアのゴールドを受験して英語のリスニング力を確認した後、すぐに文字の筆記対策に移れば、約3〜6か月の準備期間で英検5級の合格圏に到達できます。
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理解度チェック
Q1. 英検ジュニアと英検5級の試験形式の違いは何ですか?
- 英検ジュニアはリスニングのみで5級は筆記もある
- 英検ジュニアは筆記のみで5級は面接もある
- 英検ジュニアには合否判定があり5級にはない
- 英検ジュニアは会場受験のみで5級は自宅受験のみ
答えを見る
正解: A. 英検ジュニアはリスニングのみで5級は筆記もある
英検ジュニアはすべてリスニングテストで合否はなく、英検5級は筆記試験とリスニングテストがあり合否判定が存在します。
Q2. 英検ジュニアから英検5級へ移行する推奨基準はどれですか?
- ブロンズで正答率100%を取ること
- シルバーで正答率90%以上を取ること
- ゴールドで正答率80%以上を取ること
- ゴールドを2回以上連続して受験すること
答えを見る
正解: C. ゴールドで正答率80%以上を取ること
公式の案内において、英検5級へのステップアップの目安として提示されているのは「ゴールドで正答率80%以上」です。
Q3. 記事中の例題「I ( ) tennis on Sundays.」に入る語は?
答えを見る
正解: A. play
本文の例題において、主語がIであるため動詞の原形であるplayが入ると解説されています。正解は1番のplayです。
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よくある質問
- Q. ジュニアを受けずにいきなり英検5級は可能?
- アルファベットの読み書きができ、簡単な単語が読めるお子さまであれば十分可能です。一方、文字の読みやマークシートに不安がある場合は、ジュニアから始める方が挫折を防げます。
- Q. ゴールド何%なら英検5級に受かりますか?
- 公式の挑戦目安は正答率80%以上です。ただし、80%を超えていてもリーディング対策やマークシートの練習を怠ると筆記で不合格になるため、追加の文字対策が必要です。
- Q. 英検ジュニアと英検5級は同じ日に受けられますか?
- 英検ジュニアの個人受験は自宅の端末からいつでも受けられるため、日程上の重複はありません。ただし負担を考え、別々の時期に受けるのがおすすめです。
- Q. 英検5級の問題用紙に漢字のふりがなはある?
- 難度の高い漢字にはふりがな(ルビ)がありますが、小学校低学年レベルの漢字には付かない場合があります。日本語の指示文の形式は事前に過去問で慣れておく必要があります。
- Q. 不合格になると英語が嫌いにならないか心配です
- 合否が出る試験に不安がある場合は、まず合否のない英検ジュニアを受験させ、高い正答率で自信をつけてから英検5級へ進むのがおすすめです。
2026年10月8日更新・モチタン辞典編集部