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中学英語の目的語とは?見分け方と文型ルール
中学英語における目的語(記号:O)とは、一般動詞が表す動作の対象となる語句であり、日本語の「〜を」「〜に」に相当する要素です。英語の基本語順では動詞の直後に置かれ、「主語 ≠ 目的語」という関係が必ず成り立ちます。
主語とイコールの関係になる補語(C)とは明確に区別され、名詞や代名詞の目的格、不定詞や動名詞がその役割を担います。
中学英語の目的語とは?基本の定義と役割
英語の文を組み立てるとき、動作を表す言葉を動詞(V)と呼びます。その動詞が表す動作が「何に対して行われているのか」という対象を表す言葉が「目的語(O / Object)」です。日本語に訳したとき、多くの場合「〜を」や「〜に」に当たります。
目的語の基本位置は動詞の直後
英語は言葉を並べる順番が意味を決める言語です。日本語では「私はリンゴを食べる」のように動詞の前に目的語が来ますが、英語では主語(S)+ 動詞(V)の直後に目的語(O)を置く「SVO」の語順が基本となります。
次の例文で語順と構造を確認しましょう。
- I play soccer.(私はサッカーをします。)
主語(S):I / 動詞(V):play / 目的語(O):soccer
「する」という動作の対象が「サッカー(〜を)」です。 - Ken reads books.(ケンは本を読みます。)
主語(S):Ken / 動詞(V):reads / 目的語(O):books
「読む」という動作の対象が「本(〜を)」です。
日本語訳で「〜を」にならない動詞の見抜き方
中学生が最初につまずきやすいのが、日本語訳に「〜を」が出てこない動詞です。代表例が like(〜が好きだ)や need(〜が必要だ)です。
例えば I like music. は「私は音楽が好きです」と訳されるため、「〜が」という日本語に惑わされて music を主語や別の要素と勘違いしてしまう生徒が少なくありません。しかし、英語の like は本来「〜を好む」、need は「〜を必要とする」という意味を持つ他動詞です。
「〜を」で言い換えて自然に通じるかどうかを試すことで、その語が目的語であるかを素早く判断できます。「音楽を好む」と言い換えられるため、music は紛れもなく動詞 like の目的語(O)です。
Ken reads books.ケンは本を読みます。
主語・動詞の直後に動作の対象(目的語)を置く基本の語順です。
目的語(O)と補語(C)の決定的な見分け方
中学2年生や3年生になると、文の要素として補語(C / Complement)が登場し、目的語(O)との区別に悩む場面が増えます。この2つは「主語との間にイコール関係が成り立つかどうか」を確認するだけで、正確に見分けることができます。
イコール判定のルール
判定ルールは極めてシンプルです。
- 主語(S)と後ろの語がイコールにならない場合(S ≠ O)= 目的語(O)
- 主語(S)と後ろの語がイコールになる場合(S = C)= 補語(C)
表は横にスクロールできます →
| 英文 | 文構造 | イコール判定 | 後ろの語の正体 |
|---|---|---|---|
| He plays tennis.(彼はテニスをします。) | S: He / V: plays / O: tennis | 彼 ≠ テニス | 目的語(O) |
| He is a tennis player.(彼はテニス選手です。) | S: He / V: is / C: a tennis player | 彼 = テニス選手 | 補語(C) |
| My mother made a cake.(母はケーキを作りました。) | S: My mother / V: made / O: a cake | 母 ≠ ケーキ | 目的語(O) |
| My mother looks happy.(母は嬉しそうに見えます。) | S: My mother / V: looks / C: happy | 母 = 嬉しい状態 | 補語(C) |
品詞による違いにも注目する
目的語と補語には、なれる品詞にも違いがあります。目的語になれるのは「名詞の仲間」だけです。形容詞単独(happy, busy, young など)が動詞の後ろに置かれている場合、それは絶対に目的語にはならず、主語の状態を説明する補語(C)になります。
次の疑問補語そのものの働きや例文をもっと深く確かめたいときは、英語の補語(C)の見分け方と例文で基本を整理できます。
自動詞と他動詞の違い!なぜ目的語が必要なのか
動詞には、目的語を必要としない「自動詞」と、目的語を必要とする「他動詞」の2種類が存在します。目的語を理解する上で、この2つの区別は欠かせません。
自動詞:自分だけで動作が完結する動詞
自動詞とは、主語の動作がその場だけで完結し、対象(目的語)を必要としない動詞です。文型としては SV(第1文型)を作ります。
- The baby cried.(その赤ちゃんは泣きました。)
- The sun rises in the east.(太陽は東から昇ります。)
- I run in the park every morning.(私は毎朝公園を走ります。)
cried や rises の後ろには「〜を」に当たる言葉がありません。in the park や in the east は場所を説明する修飾語(M)であり、前置詞(in)と結びついているため文の骨組み(O や C)には含まれません。
他動詞:動作を受ける相手が必要な動詞
他動詞とは、主語の動作が他の対象に及ぶため、目的語がなければ文の意味が成り立たない動詞です。「何を?」「誰を?」と聞き返したくなる動詞はすべて他動詞です。
- I have a pen.(私はペンを持っています。)※「何を持っているの?」に対する答え(a pen)が必要
- She met Tom yesterday.(彼女は昨日トムに会いました。)※「誰に会ったの?」に対する答え(Tom)が必要
自動詞と前置詞のセットに注意
自動詞が名詞を後ろに置きたいときは、必ず前置詞を挟む必要があります。例えば listen は自動詞なので、listen music とは言えず、listen to music とします。
この場合、music は動詞の目的語ではなく「前置詞 to の目的語」と呼ばれます。中学英語の文型分類では、前置詞句全体(to music)を修飾語(M)として扱います。
自動詞(SV)
- 動作がその場だけで完結する
- 目的語を必要としない
- 名詞を置くには前置詞が必要
- 例:The baby cried.
他動詞(SVO)
- 動作を受ける相手が必要
- 「何を?」「誰を?」の目的語が必須
- 動詞の直後に名詞を置く
- 例:I have a pen.
動作が自分だけで完結するか、相手や対象を必要とするかで区別します。
代名詞の目的格とは?格変化表と使い分けルール
目的語の位置に人や物を表す代名詞を置く場合、必ず「目的格」という形に変えなければなりません。中学1年生で習う「アイ・マイ・ミー・マイン」の3番目に出てくる形です。
人称代名詞の変化表
表は横にスクロールできます →
| 人称・数 | 主格(〜は・〜が) | 所有格(〜の) | 目的格(〜を・〜に) | 所有代名詞(〜のもの) |
|---|---|---|---|---|
| 1人称単数 | I | my | me | mine |
| 2人称単数・複数 | you | your | you | yours |
| 3人称単数(男性) | he | his | him | his |
| 3人称単数(女性) | she | her | her | hers |
| 3人称単数(物・事) | it | its | it | — |
| 1人称複数 | we | our | us | ours |
| 3人称複数 | they | their | them | theirs |
動詞の直後には必ず目的格を置く
主格(I や he)は文の主語の位置にしか置けません。動詞の後ろ、つまり目的語の位置には必ず3列目の目的格(me, him, them など)を配置します。
- 誤り:Ken likes she.
- 正しい:Ken likes her.(ケンは彼女が好きです。)
- 誤り:I know they.
- 正しい:I know them.(私は彼らを知っています。)
前置詞の後ろに置く場合も同様に目的格を使います(例:look at him / go with us)。

目的語になれる5つの形!不定詞や動名詞の役割
目的語の位置に来るものは、1語の名詞や代名詞だけではありません。中学2年生から3年生にかけて学習する「句」や「節」も、名詞と同じ働きをして目的語になります。
1. 名詞・名詞句
最も基本的な形です。冠詞や形容詞がついたひとまとまりの名詞句も含みます。
- I bought a new bicycle.(私は新しい自転車を買いました。)
目的語(O):a new bicycle
2. 代名詞(目的格)
前述の通り、人を指し示す代名詞の目的格です。
- She called him.(彼女は彼に電話しました。)
目的語(O):him
3. to不定詞の名詞的用法(〜すること)
to + 動詞の原形で「〜すること」という意味のひとかたまりを作り、動詞の目的語になります。want to 〜(〜したい)や hope to 〜(〜することを望む)が典型例です。
- I want to play baseball.(私は野球をしたいです/野球をすることを望みます。)
主語(S):I / 動詞(V):want / 目的語(O):to play baseball
「何を望むのか」という対象が「野球をすること」全体です。
4. 動名詞(〜ing:〜すること)
動詞に ing を付けた動名詞も「〜すること」という意味になり、目的語として機能します。enjoy, finish, stop などの後ろに置かれます。
- He enjoyed watching television.(彼はテレビを見ることを楽しみました。)
主語(S):He / 動詞(V):enjoyed / 目的語(O):watching television
5. 接続詞 that が導く名詞節(〜ということ)
中学3年生で学習する接続詞 that は、後ろに主語と動詞を伴った節を従え、「〜ということ」という大きな名詞のまとまりを作って目的語になります。
- I think that English is useful.(私は英語が役に立つと思います。)
主語(S):I / 動詞(V):think / 目的語(O):that English is useful
単語・名詞句
- 名詞・名詞句
- 代名詞(目的格)
準動詞の句
- to不定詞(名詞的用法)
- 動名詞(〜ing)
名詞節
- 接続詞thatの節
目的語の位置には名詞だけでなく、句や節などのまとまりも置かれます。
次の疑問「〜すること」と訳す不定詞の作り方に迷ったら、不定詞の名詞的用法の使い方で形と意味のルールを確認してみましょう。
第4文型(SVOO)と前置詞to・forの書き換え
中学2年生の重要文法である第4文型(SVOO)では、動詞の後ろに目的語が2つ並びます。並び順は必ず「動詞 + 人(間接目的語) + 物(直接目的語)」となり、「人に物を〜する」という意味を表します。
SVOOの構造例
- My father gave me a watch.(父は私に腕時計をくれました。)
主語(S):My father / 動詞(V):gave / 目的語1(O1・人):me / 目的語2(O2・物):a watch - Ms. Green teaches us English.(グリーン先生は私たちに英語を教えます。)
主語(S):Ms. Green / 動詞(V):teaches / 目的語1(O1・人):us / 目的語2(O2・物):English
SVOへの書き換えルール(to と for の使い分け)
定期テストや高校入試で頻出なのが、「S + V + 人 + 物」を「S + V + 物 + 前置詞 + 人」に書き換える問題です。目的語を1つにし、人を前置詞句(修飾語)に変える操作です。このとき、動詞の意味によって使う前置詞が to か for かに分かれます。
表は横にスクロールできます →
| 前置詞 | 動詞の共通イメージ | 代表的な動詞 | 例文の書き換え |
|---|---|---|---|
| to | 相手へ向かう移動(相手がいないと成立しない動作) | give, teach, show, tell, send | give me a watch = give a watch to me |
| for | 相手のための調達・準備(相手がその場にいなくても1人でできる動作) | make, buy, cook, find | make me a cake = make a cake for me |
見分け方のコツは「その動作は1人だけで完結できるか」です。料理を作る(cook)ことや店で品物を買う(buy)ことは相手が不在でも1人で作業できます。
そのため「相手のために」準備する意味の for を使います。一方、手渡す(give)や教える(teach)は相手が存在しないと動作自体が成立しないため、相手への到達を表す to を使います。
My father gave me a watch.父は私に腕時計をくれました。
動詞の後ろに「人(間接目的語)」「物(直接目的語)」を並べます。
定期テスト・高校入試対策!確認演習問題
学習した知識を定着させるために、確認問題に取り組みましょう。定期テストや高校入試で問われやすい形式を厳選しています。
問題
- 【判別】次の文の下線部が「目的語(O)」ならO、「補語(C)」ならCと答えなさい。
ア:Emi became a doctor.
イ:Emi met a doctor. - 【格変化】( )内の語を適切な形に変えなさい。
Do you know ( he ) brother? No, I don't know ( he ). - 【語順整序】日本文に合うように、次の語句を正しい順序に並べ替えなさい。
「健は先週、新しいカバンを買うことを望んでいました。」
[ to / Ken / wanted / a new bag / buy ] last week. - 【文の書き換え】次の英文を指示に従ってほぼ同じ意味の文に書き換えなさい。
My mother cooked us a delicious dinner.
→ My mother cooked a delicious dinner ( ) us.
解答と解説
- ア:C / イ:O
解説:アは「エミ = 医者(S = C)」の関係が成り立つため補語です。イは「エミ ≠ 医者(S ≠ O)」であり、「医者に会った」という動作の対象なので目的語です。 - his / him
解説:前半は「彼の兄(弟)」という名詞を修飾する所有格 his が入ります。後半は他動詞 know の目的語(動作の対象)になるため、目的格の him を用います。 - Ken wanted to buy a new bag
解説:主語 Ken + 動詞 wanted の直後に、目的語として不定詞の名詞的用法 to buy a new bag(新しいカバンを買うこと)を配置します。 - for
解説:動詞が cook(料理する)です。料理は相手がいなくても1人でできる準備動作であるため、書き換えの際は前置詞 for を使います。
基礎から復習したいときは、中学英語のまとめで文法全体の要点を振り返ることができます。
続けて読む
理解度チェック
Q1. 文の要素である目的語(O)と補語(C)の見分け方は?
- 主語とイコール関係なら補語、違えば目的語
- 動詞の直前にある語が目的語で、直後が補語
- 主語とイコール関係なら目的語、違えば補語
- 形容詞なら目的語、名詞なら補語と判断する
答えを見る
正解: A. 主語とイコール関係なら補語、違えば目的語
主語とイコールの関係が成り立つ場合(S=C)は補語、成り立たない場合(S≠O)は目的語と判断します。
Q2. 次のうち、文法的に正しい英文はどれ?
答えを見る
正解: C. She called him.
動詞の直後の目的語の位置には代名詞の目的格を置きます。heの目的格であるhimを用いた文が正解です。
Q3. SVOOの文をSVOへ書き換える際、forを使う動詞は?
答えを見る
正解: D. cook
cookなど、相手がその場にいなくても1人でできる調達や準備の動詞は、書き換えの際に前置詞forを用います。
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よくある質問
- Q. 目的語は日本語の「〜が」になることもありますか?
- はい。like(〜が好きだ)や need(〜が必要だ)のように、日本語の自然な訳では「〜が」となる場合でも、英語の文構造上は動詞の対象である目的語(O)になります。「〜を好む」「〜を必要とする」と言い換えて判断してください。
- Q. 第5文型(SVOC)の目的語はどう見分けますか?
- SVOC(例:We call him Ken.)では、動詞の直後にある名詞(him)が目的語(O)、その直後の語(Ken)が補語(C)です。「O = C(彼 = ケン)」というイコール関係が成り立つのが特徴です。
- Q. 前置詞の後ろにある名詞も目的語と呼びますか?
- 文法上は「前置詞の目的語」と呼びます。ただし、中学英語の5文型判定(SVOC)においては、前置詞+名詞の組み合わせは全体で修飾語(M)として扱われ、文の主要因である目的語(O)にはカウントしません。
- Q. 目的語が文頭に出ることはありますか?
- 中学英語の肯定文・否定文では基本的に動詞の直後に置かれます。ただし、疑問代名詞を用いた疑問文(What do you like? など)では、likeの目的語である what が文頭に移動します。
2026年10月8日更新・モチタン辞典編集部
object
subject
verb
complement