モチタン辞典 › 読みもの › 英語の違い・文化 › anything butとnothing but違い

anything butとnothing butの意味と違い

anything butとnothing butの意味と違い

anything butは「決して〜ではない(far from)」、nothing butは「ただ〜だけ(only)」という意味です。両者の違いの鍵は、ここでのbutが接続詞の「しかし」ではなく、前置詞の「〜を除いて(except)」である点にあります。

「〜を除いて何でも=それ以外なら何でもあり=決して〜ではない」、「〜を除いて何もない=それ以外はゼロ=ただ〜だけ」と直訳から捉えると混同しません。

一目でわかる比較まとめ表

まずは基本となる意味・ニュアンス・言い換え表現を一覧で比較します。

表は横にスクロールできます →

表現意味直訳のイメージ主な言い換え語
anything but決して〜ではない〜を除いて何でもfar from, by no means, never
nothing butただ〜だけ、〜にすぎない〜を除いて何もないonly, merely, just
all butほとんど、〜のほかはすべて〜を除いて全部almost, nearly

意味が正反対に見えるため丸暗記しようとすると混乱しがちですが、それぞれの単語の成り立ちを分解すると明確に整理できます。

Nathan英語の文法は、話して身につけよう。会話アプリ「モチスピ」英語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す

なぜその意味に?butのコア解説

この2つの表現を理解する最大のポイントは、butの品詞にあります。日常会話でよく使われる等位接続詞「しかし」ではなく、ここでは「〜を除いて(except)」という意味を持つ前置詞として機能しています。

英語のbutは古英語の「外側に」を原義に持ち、「〜を枠の外に外して」という意味を持ちます。したがって、次のように分解して解釈します。

「しかし」と訳そうとすると意味が通じなくなります。「〜以外」と言い換えて文頭から順に読むことが、直感的に意味を捉えるコツです。

but(除外)のイメージ比較

anything but X

  • Xを除いたあらゆるもの
  • Xの可能性は排除される
  • 強い否定(決して〜ではない)

nothing but X

  • Xを除いたものは何もない
  • Xしか残らない
  • 強い限定(ただ〜だけ)

but(〜を除いて)に続く語によって否定か限定かが決まります。

この記事に出てくる英単語(イラスト・音声つきの辞典ページへ)

次の疑問「〜を除いて」という but の特別な用法をさらに深掘りしたいなら、but forの意味と仮定法の使い方もあわせて確認しておくと理解が深まります。

anything butの意味と使い方

anything butは「決して〜ではない」「〜どころではない」という強い否定を表します。相手の予想や一般論を強く否定したい場面で使われます。

形容詞を伴う例文

anything butの後ろには形容詞が非常によく置かれます。

名詞を伴う例文

名詞が続く場合も、「〜以外のどんな存在でもあり得るが、それだけは絶対に違う」というニュアンスになります。

言い換えとしては、far from easyやby no means clearなどが自然に対応します。

肯定文や否定文でのニュアンスを整理したいときは、somethingとanythingの違いも参考になります。

nothing butの意味と使い方

nothing butは「ただ〜だけ」「〜にすぎない」という意味を表し、1語のonlyやmerelyと同じ働きをします。不満や批判、強調を込めて使われる傾向があります。

名詞を伴う例文

nothing butの後ろには主に名詞が置かれます。

動詞の原形を伴う例文

do nothing but 動詞の原形の形で、「〜してばかりいる」という慣用表現としても頻出します。

この構文では、butの後の動詞が不定詞記号のtoを伴わない原形不定詞になる点に注意が必要です。

do nothing but 原形
do+nothing but+動詞の原形

She did nothing but cry all day.彼女は一日中泣いてばかりいた。

「〜してばかりいる」を表すときはbutの後に原形不定詞を置きます。

anything butとnothing but違いのイメージ

否定語のニュアンスをより深めたい場合は、noとnothingの違いをあわせて確認しておくと理解しやすいです。

次の疑問nothing を使った日常会話の決まり文句をもっと知りたいときは、there is nothing wrong withの意味も役立ちます。

後ろに続く品詞ルールの違い

文法問題やライティングで間違えやすいのが、直後に接続できる品詞の違いです。

表は横にスクロールできます →

表現後ろに来る主な品詞文構造の役割代表的な組み合わせ
anything but形容詞、名詞副詞句(否定の強調)anything but easy, anything but quiet
nothing but名詞、動詞の原形限定詞・副詞(only相当)nothing but lies, do nothing but watch

anything butは副詞句として機能するため、The problem is anything but simple.のように、直後に形容詞を直接置くことができます。

一方、nothing butの直後に形容詞単体を置く形(× is nothing but simple)は一般的ではなく、名詞を伴ってnothing but simple mistakesのように使うのが原則です。

all butを含めた3者比較と覚え方

試験で最も混同を誘うのが、all butを加えた3つの表現です。数式のようなイメージを持つと、直感的に区別できます。

all but の代表的な例文

all butは「ほとんど(almost)」または「〜以外はすべて」という意味を持ちます。

「anything は否定(not相当)」、「nothing は限定(only相当)」、「all は完成手前(almost相当)」と整理しておくと、試験本番でも瞬時に判断できます。

3表現の割合イメージ
◀ 0%(否定)100%(限定) ▶
anything but XXはゼロ(決して〜ではない)
all but X約95%完了・手前(ほとんど)
nothing but XXだけが存在(ただ〜だけ)

Xが占める割合をイメージすると瞬時に意味を区別できます。

全体を表す表現のニュアンスを整理したい場合は、all・every の違いも役立ちます。

試験の引っ掛けパターンと対策

資格試験や大学入試では、空欄補充問題や言い換え問題で狙われます。頻出の引っ掛けポイントを把握しておきましょう。

引っ掛けパターン1: 肯定文か否定文かの取り違え

文脈がネガティブかポジティブかを前後の文から読み取る必要があります。

例題文: The new system was (   ) failure; in fact, sales increased by 30%.
後半で「売上が30%増えた」と述べているため、前半は「決して失敗ではなかった」という否定が入ります。

正解は anything but です。ここで nothing but(単なる失敗にすぎない)を選ぶと正反対の意味になります。

引っ掛けパターン2: do nothing but の語形

do nothing but の後ろに動詞を選択させる問題では、ing形やto不定詞を選ばせるトラップがあります。

直前の助動詞(didなど)と呼応する原形が置かれる規則を押さえておきましょう。

理解を深める確認クイズ

理解度を確かめるための練習問題です。文脈に最も適する表現を考えてみてください。

  1. His story was (   ) the truth; he was clearly lying to protect himself.
    (彼の話は決して真実ではなかった。自分を守るために明らかに嘘をついていた。)
    正解: anything but(後ろの文で嘘をついていると述べているため、「決して〜ではない」を選択します)
  2. Don't trust him. He tells (   ) lies.
    (彼を信用してはいけない。彼は嘘ばかりつく。)
    正解: nothing but(「嘘だけ=嘘ばかり」という意味にするため、限定の nothing but を入れます)
  3. The endangered species has (   ) disappeared from this region.
    (その絶滅危惧種はこの地域からほとんど姿を消してしまった。)
    正解: all but(「完全に近い状態=ほとんど」を意味する almost の言い換えです)

続けて読む

英語の違い・文化の疑問をすべて見る

理解度チェック

Q1. anything butの主な意味と言い換え語はどれ?

  1. 「ただ〜だけ」で、onlyと言い換え可能
  2. 「ほとんど」で、almostと言い換え可能
  3. 「決して〜ではない」で、neverと言い換え可能
  4. 「〜以外はすべて」で、justと言い換え可能
答えを見る

正解: C. 「決して〜ではない」で、neverと言い換え可能
anything butは「決して〜ではない」という意味の強い否定を表し、neverやfar fromなどと言い換えることができます。

Q2. 「彼は一日中泣いてばかりいた」の正しい英文はどれ?

  1. She did nothing but to cry all day.
  2. She did nothing but crying all day.
  3. She did nothing but cried all day.
  4. She did nothing but cry all day.
答えを見る

正解: D. She did nothing but cry all day.
do nothing butの後ろに動詞を置く場合、toを伴わない「動詞の原形」を続ける規則があります。

Q3. anything butとnothing butで使われるbutの品詞と意味は?

  1. 接続詞で「しかし」という意味
  2. 前置詞で「〜を除いて」という意味
  3. 副詞で「ほんの」という意味
  4. 関係代名詞で「〜でない」という意味
答えを見る

正解: B. 前置詞で「〜を除いて」という意味
ここでのbutは「しかし」という接続詞ではなく、「〜を除いて(except)」という意味を持つ前置詞として機能しています。

よくある質問

Q. anything butの品詞は何ですか?
文全体の中では副詞句として機能します。そのため動詞や形容詞を直接修飾でき、「far from」や「by no means」と同様の位置に置くことができます。
Q. nothing butとonlyの違いは何ですか?
基本的な意味は同じですが、nothing butのほうが「それ以外は一切ない」という排他性や強調のニュアンスが強くなります。不満や驚きの感情を伴うことも多いです。
Q. anything butは会話でもよく使われますか?
日常会話でも頻繁に使われます。「Is it cold outside?(外は寒い?)」に対して「Anything but!(全然寒くないよ!)」と単独で答える返し表現もあります。
Q. all butの後ろには何が来ますか?
「ほとんど」の意味では形容詞や過去分詞が来ることが多く(all but impossibleなど)、「〜を除いて全員・全部」の意味では名詞が続きます。

2026年10月12日更新・モチタン辞典編集部