モチタン辞典 › 読みもの › 英文法 › 暗記で覚える英文法・構文の学習教材の選び方

英文法暗記参考書の選び方と定着法

英文法暗記参考書の選び方と定着法

英文法を短期間で定着させるには、講義系教材で文法の理屈を先に理解し、その後に厳選された例文や標準問題を反復暗記する2段階学習がもっとも確実です。

丸暗記に頼って分厚い問題集をこなそうとすると挫折しやすいため、まずは1文1構文のコア例文を音読と併せて覚え、文法項目を説明できる状態をつくってから網羅演習や長文読解へ進む必要があります。

英文法暗記参考書の役割とタイプ別早見表

英文法の参考書は、大きく分けて「講義・理解系」「網羅・問題演習系」「短文・例文暗記系」の3種類が存在します。どれか1冊だけを手に取って機械的に暗記しようとすると、意味が分からないまま記号を選ぶだけの丸暗記になり、実際の長文読解や英作文で使えない知識になってしまいます。

それぞれの役割を明確に分担させることが、英文法学習を短期間で終えるための基礎です。以下の表で教材ごとの位置づけを確認してください。

表は横にスクロールできます →

教材タイプ主な役割適した学力層到達目標
講義・理解系文法規則の理屈やイメージを丁寧に言語化して把握する中学英語の復習〜共通テスト基礎他人に文法規則の仕組みを説明できる状態
網羅・問題演習系入試や資格試験で問われる文法・語法の出題パターンを網羅する共通テスト6割〜難関大・TOEIC典型問題を見た瞬間に根拠を持って正解できる状態
短文・例文暗記系文法構造を含む基本英文をまるごと身体化・暗記する全レベル(特に英作文・読解力向上目的)日本語を見て瞬時に英語を発音・筆記できる状態

初学者がいきなり問題演習系の分厚い本を開いて選択肢を覚えようとすると、途中で挫折する確率が高くなります。まずは講義系で「なぜその語順になるのか」を納得した上で、例文暗記や問題演習に移行する順序を守ることが大切です。

文法の知識がなかなか定着しない場合は、英文法が覚えられない原因と暗記のコツを参考にしてください。

丸暗記型と理解先行型の適性診断基準

英文法を学ぶにあたり、分厚い問題集の反復に向いている人と、理屈を徹底的に納得してから進めるべき人では、選ぶべき学習経路が異なります。自分の学習適性を確認した上で教材を選定してください。

学習タイプの適性診断基準

自分の適性に合わない学習法を選ぶと、以下のような典型的な失敗に陥ります。

誤った進め方発生する問題点回避策
理解が浅いまま問題集を周回問題の「番号」や「配置」だけを覚えてしまい初見問題が解けないすべての選択肢について「なぜ誤りか」を口頭説明するルールを課す
講義系ばかりを何冊も読む分かったつもりになるが、試験で素早くアウトプットできない1単元読んだら、その日のうちに該当する例文を3回暗唱・筆記する
分厚い網羅本を最初から全部暗記しようとする途中の仮定法や比較のあたりで力尽き、復習が追いつかなくなる頻出の「時制」「準動詞」「関係詞」に絞って先に1周を完了させる
学習タイプ別の適性診断

理解先行型

  • 公式を理屈から理解したい人
  • 納得しないと記憶に残らない人
  • 英語が苦手で偏差値50未満の人
  • 講義系の教材を先に読み込む

反復・暗記型

  • 暗記カードや反復作業が苦でない人
  • 中学レベルの英文法が盤石な人
  • 語法やイディオムを速く詰めたい人
  • 短文暗記や短問演習の周回が有効

自分の思考傾向や現在の英語力に合わせて適した学習タイプを選びます。

次の疑問自分の学習タイプに合う本を幅広く見比べたいときは、英文法の参考書・問題集の分類と特徴を確認してみると方針が定まります。

レベル別英文法参考書の選び方と特徴

英文法の暗記・定着を助ける代表的な参考書の特徴を、難易度および目的別に分類して紹介します。自分の現在の実力に合った特徴を持つ本から着手してください。

中学復習・高校基礎レベル(偏差値〜50 / 初学者向け)

英語に苦手意識がある人は、イラストや会話形式で文法概念を噛み砕いた教材から始めます。

標準・大学入試典型パターン網羅レベル(偏差値50〜65)

大学入試や民間試験で出題される文法・語法の形式を演習しながら覚えるための代表的教材です。

短文・例文暗記特化型教材

文法事項を含む短文を丸ごと暗記することで、英作文や速読への即応力を養う教材です。

難関大・応用・資格試験向け教材(偏差値65〜 / 辞書的用途)

スコアアップを目指して教材を揃えたいときは、TOEIC参考書・教材の選び方を確認すると役立ちます。

次の疑問基礎の抜け漏れを短期間でおさらいしたい場合は、中学英文法参考書・問題集の選び方を確かめて足場を固めましょう。

例文暗記のスケジュールと完了計画表

英文法を「短文・例文暗記」によって血肉化する場合、だらだらと時間をかけると最初に覚えた文を忘れてしまいます。1日あたりの暗記本数と周回頻度をあらかじめ決めておく必要があります。

一般的な短文暗記教材(約150〜200文)を想定した、30日間完了モデルスケジュールは以下の通りです。

表は横にスクロールできます →

期間1日の目標暗記数学習内容達成基準
第1週(1〜7日目)新規15文+前日復習15文構文理解を済ませた上で、日本語訳を見て英語を口頭再現する単語の綴りミスなく音読ができる
第2週(8〜14日目)新規15文+前日復習15文第1週の範囲を土日に総復習しつつ、後半の例文へ進む主語や動詞の時制を迷わず出せる
第3週(15〜21日目)1日30文の復習演習全例文を最初から見直し、詰まった文にチェックを付ける詰まりなく言える英文の割合が70%以上
第4週(22〜30日目)1日50文の高速チェックチェックが付いた苦手例文のみを反復し、最終的に全文を筆記全例文を日本語から瞬時に英語化できる

例文を覚える際は、単に文字を眺めるのではなく、必ず音声を流しながら復唱することが不可欠です。音声に合わせて発音することで、構文のまとまり(チャンク)が自然と頭に刻まれます。

暗記で覚える英文法・構文の学習教材の選び方のイメージ

問題集の答えを覚える悪癖を防ぐセルフチェック法

網羅系問題集(4択問題など)を周回していると、「問題文の出だしを見ただけで、正解が3番だと分かってしまう」という現象が必ず起こります。これは文法知識が身についたのではなく、単に位置や記号を短期記憶しただけの状態です。

この悪癖を排除し、本物の実力を養うための「理由説明ルール」を日々の演習に導入してください。

正解の根拠を言語化する3つのルール

  1. 正解の理由を声に出す:なぜその選択肢が正しいのか、文法用語を使って説明します。
    例:She suggested that he (should) go there. という文であれば、「suggest は提案を表す動詞なので、that 節内の動詞は原形または should +原形になるから」と説明します。
  2. 不正解の選択肢の消去理由を挙げる:残りの3つの選択肢がなぜ使えないのかを指摘します。
    例:「選択肢1は過去形だから不可、選択肢2は不定詞だから述語動詞になれず不可」と理由を特定します。
  3. 主語と述語動詞を特定して構造を把握する:空所前後だけを見て解くのではなく、英文全体の構造(主節と従属節の関係など)を確認します。

問題集のチェック欄には、単に正解したかどうかではなく、「根拠を即答できたもの(○)」「正解したが根拠が曖昧だったもの(△)」「間違えたもの(×)」の3段階で印を付け、△と×だけを周回対象に絞ると効率が高まります。

正解の根拠を言語化する3ルール
🗣️正解理由を声に出す

文法用語を使ってなぜその選択肢が正しいのかを具体的に説明する

❌消去理由を挙げる

残りの不正解の選択肢3つがなぜ使えないのかをそれぞれ指摘する

🔍構造を把握する

空所前後だけでなく英文全体の主語・述語や節の関係を確認する

選択肢の番号暗記を防ぐため、演習時に実践すべき3つの言語化ルールです。

文法暗記を長文読解と英作文につなぐ音読手順

英文法を暗記しても「長文読解で読めない」「英作文で書けない」という壁にぶつかる原因は、覚えた知識を瞬時に引き出す処理速度(自動化)が足りていないことにあります。暗記した文法を実戦力へ変えるための手順は以下の3ステップです。

ステップ1:英文解釈(文構造の把握)

暗記した例文の構造(S, V, O, Cおよび修飾関係)に下線やカッコを振り、文法的な組み立てを視覚化します。

例文:The book which I bought yesterday was very interesting.(私が昨日買った本はとても面白かった。

)
この文では、主語が The book、関係代名詞節 which I bought yesterday が直前の名詞を修飾し、動詞が was、補語が very interesting であることを瞬時に見抜けるようにします。

ステップ2:意味のまとまりごとのスラッシュ音読

文頭から返り読みをせず、意味の区切りごとに理解しながら音読します。

The book / which I bought yesterday / was very interesting.
「その本は / 私が昨日買った / とても面白かった」という語順のまま理解する訓練を繰り返します。

ステップ3:音声を活用した暗唱トレーニング

付属音声やダウンロード音源を活用し、耳から入った英語を0.5秒遅れて発声するシャドーイングを行います。目を使わずに文法通りの語順で発音できるようになると、リスニング力と英作文力が同時に向上します。

実戦力へ変える音読3ステップ
1英文解釈

文構造(SVOCや修飾関係)に下線やカッコを振り組み立てを視覚化

2スラッシュ音読

返り読みをせず、意味の区切りごとに語順のまま理解して音読する

3暗唱訓練

音声を使い0.5秒遅れて発声するシャドーイングで語順通りに発音

暗記した文法知識を長文読解や英作文で即座に引き出すための訓練手順です。

文法知識を話す力へと変えたい方には、瞬間英作文のやり方の練習手順が役立ちます。

目的別おすすめ英文法学習ルート

学習目標によって、必要な英文法の深さと到達すべき参考書ルートは異なります。無駄な遠回りを避けるための最短ルートを目的別に示します。

大学受験・共通テストルート

TOEIC L&R 対策ルート

社会人の英会話やり直しルート

目標別の英文法学習ルート
英文法学習ルート

大学受験ルート

  • 基礎講義本で理解
  • パターンドリル定着
  • 標準網羅本周回
  • 英文解釈・長文移行

TOEIC対策ルート

  • 中学英語と品詞識別
  • Part5特化問題集
  • 1問20秒の速度訓練

英会話ルート

  • 図解で語順感覚再生
  • 基本文の口頭英作文
  • 単語入替の独り言

目的に応じて必要な深さと進むべき学習手順が分かれます。

次の疑問入試本番に向けた具体的な参考書の接続順を知りたいなら、大学受験の英文法参考書の選び方と学習ルートが役立ちます。

続けて読む

英文法の疑問をすべて見る「参考書英語」のまとめ

理解度チェック

Q1. 初学者が英文法を学ぶ際の適切な手順はどれですか。

  1. 最初から網羅問題演習系を解いて選択肢を覚える
  2. 講義系で理屈に納得した後に例文暗記等へ進む
  3. 短文暗記系を終えるまで講義系の教材は読まない
  4. 長文読解を解きながら分からない文法だけを引く
答えを見る

正解: B. 講義系で理屈に納得した後に例文暗記等へ進む
初学者はまず講義系で理由を納得した上で例文暗記や問題演習に移行する順序が大切と書かれています。

Q2. 分厚い網羅本を最初から全部暗記しようとする際の回避策は?

  1. 最初から全単元を均等に毎日少しずつ進める
  2. 暗記カードを作って通学時間に全問を周回する
  3. 時制・準動詞・関係詞に絞って先に1周終える
  4. 問題を解かずに解説の英文だけを全て書き写す
答えを見る

正解: C. 時制・準動詞・関係詞に絞って先に1周終える
途中で力尽きる問題の回避策として、頻出の「時制」「準動詞」「関係詞」に絞って先に1周を完了させることが示されています。

Q3. suggestを用いた次の文の空所に入る適切な表現はどれ?

  1. went
  2. to go
  3. (should) go
  4. goes
答えを見る

正解: C. (should) go
suggestは提案を表す動詞のため、that節内の動詞は原形または「should+原形」になると本文で説明されています。

Nathan英語の文法は、話して身につけよう。会話アプリ「モチスピ」英語を話して練習できる会話アプリ。話すたびに、発音・文法・自然さをその場で直してもらえます。無料で試す

よくある質問

Q. 英文法は丸暗記だけで乗り切れますか?
丸暗記だけでは乗り切れません。問題文の単語や形式が少し変わっただけで対応できなくなります。必ず「なぜその形になるのか」という理屈を講義系参考書で理解した上で、典型パターンや例文を記憶する手順を踏む必要があります。
Q. 英文法の参考書は何周すればよいですか?
最低でも3〜5周が目安です。1周目は全体像の把握、2周目は間違えた問題の理由確認、3周目以降は自力で根拠を説明できるかのチェックを行います。全問について根拠を即答できるまで周回を重ねてください。
Q. 英文法参考書は何冊やればよいですか?
講義系1冊と問題演習(または例文暗記)系1冊の、合計2冊を極めるのが基本です。何冊も中途半端に手を出すよりも、決めた1組を全問即答できるレベルまで反復するほうが確実に成績が伸びます。
Q. 分厚い文法問題集で挫折しそうなときは?
全範囲を一気にやろうとせず、長文読解に直結する「時制」「準動詞(不定詞・動名詞・分詞)」「関係詞」の3分野だけに絞って周回してください。また、薄型のドリル形式教材に一時的に切り替えるのも有効です。
Q. スキマ時間にアプリ音声を活用するコツは?
通学・通勤時に「日本語音声のあとに英語音声が流れる」形式の音源を聴き、英語が流れる前に頭の中で英文を組み立てるトレーニングを行います。耳と口を使った反復は、机に向かう勉強よりも記憶に残りやすくなります。

2026年10月9日更新・モチタン辞典編集部